転職って当たり前?転職活動の事情や転職を成功させるコツも解説!

転職市場動向分析

2022.02.24

「転職が当たり前って言われているけど、実際はどうなの?」

終身雇用が終わりを迎え、欧米式の成果主義を導入する企業が増えている今、誰もがキャリア構築のための転職を考える時代となりました。


この記事では、転職が当たり前と言われる最近の転職事情や年代別の転職理由、転職で満足するためのコツなど、転職に関するノウハウについて詳しく解説していきます。

 

 

 

1.転職は当たり前になった?転職活動の事情を知ろう


転職当たり前関連画像
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まずは、転職が当たり前となった背景や、最新の転職事情について解説します。

 

転職活動経験

リクナビNEXTが調査会社を通じて行ったアンケート調査によれば「転職活動をして、実際に転職した」経験のある人は、回答者全体の52.6%に上りました。

「転職活動をしたが、転職はしていない」人を含めると、65.0%が過去に転職活動の経験があると回答しています。

 

なお、年代別の割合は以下の通りです。

年代

転職活動経験者
※「転職活動をして、実際に転職した人」
「転職活動したが、転職はしていない人」を含む

20代 60.7%
30代 64.1%
40代 80.8%
50代 54.1%

※リクナビNEXT「転職は当たり前の時代に?転職に対するイメージと本音をアンケート」より一部を抜粋

 

20代~40代までは、年代に比例して転職経験者の割合が増えていきますが、50代では54.1%と大きく減少しています。

40代~50代の世代において、転職動向の転換期があったことがわかります。

 

50代の方が少ない理由の1つとして1980年後半~90年前半のバブル期により、景気が良く転職する必要性を感じる人が少なかったのではないでしょうか。

また、現代においても企業の上位の役職に就いている方が多く、転職する必要性を感じづらいのではないでしょうか。

 

社会人経験の浅い20代においても、60.7%が既に何らかの転職活動を経験していることも注目すべきポイントです。

働き方の多様化により、転職活動に積極的な層は今後も増えていく事が予想されます。

 

 

転職のイメージ

最近では、転職に対する世間のイメージも大きく変わりつつあります。

リクナビNEXTが調査会社を通じて行ったアンケート調査によれば、転職に対してポジティブな印象をいただいている人は、回答者全体の53.1%に上りました。

 

一方、転職に対してネガティブな印象をいだいている人は14.3%に留まっています。

年代別の割合は以下の通りです。

 

年代

ポジティブ
※ 「ポジティブ」
「どちらかといえばポジティブ」を含む

どちらでもない

ネガティブ
※「ネガティブ」
「どちらかといえばネガティブ」を含む

20代 67.9% 23.2% 9.0%
30代 54.7% 26.4% 18.8%
40代 50.0% 38.5% 11.6%
50代 37.5% 43.8% 18.8%

※リクナビNEXT「転職は当たり前の時代に?転職に対するイメージと本音をアンケート」より一部を抜粋

 

20代~40代の約半数が、転職に対してポジティブな印象を持っており、若い世代ほどその傾向が強いことがわかります。

また、20代~50代の全年代において、ポジティブな印象がネガティブな印象を上回っており、転職を前向きに考える風潮の高まっているといえるでしょう。

 

 

2021年5月時点での転職意向

2021年のコロナ禍は、転職意向にどのような影響を与えたのでしょうか。

株式会社MyReferが実施したインターネット調査によれば、2021年5月における転職動向は以下の通りです。

現在の転職動向
転職を考えたことがある 67%
転職を考えたことがない 23%
転職をした 10%

※株式会社MyRefer「【調査レポート】コロナ禍の転職意向調査」より一部を抜粋

 

上記のアンケートでは「転職を考えたことがある」もしくは「転職をした」と回答した方が77%おり、転職に意欲のある方が多い結果となりました。

転職を考えた理由として「会社や事業の将来性に不安を感じたから」「働き方を変えたいから」という意見が多く、特に働き方を変えたいという理由はコロナ禍特有の理由でしょう。

 

 

 

2.転職は当たり前!?転職活動をする理由とは?


転職当たり前関連画像
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転職を当たり前と考える社会人が転職活動をする理由について、世代別に解説します。

 

20代の転職理由

厚生労働省が発表した「2021年(令和3年)上半期雇用動向調査結果の概況」によれば、20代の転職経験者は職場の人間関係や労働時間、休日など、いわゆる「働きやすさ」を重視していることが伺えます。

年代 性別 転職理由
20~24歳 職場の人間関係が好ましくなかった:13.1%
定年・契約期間の満了:12.0%
給料等収入が少なかった:9.9%
会社の将来が不安だった:9.6%
会社都合:7.9%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:15.5%
会社の将来が不安だった:11.7%
給料等収入が少なかった:11.1%
職場の人間関係が好ましくなかった:8.6%
会社都合:5.8%
25~29歳 給料等収入が少なかった:16.5%
定年・契約期間の満了:8.9%
会社の将来が不安だった:8.1%
仕事の内容に興味を持てなかった:6.9%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:6.2%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:17.7%
結婚:13.1%
仕事の内容に興味を持てなかった:6.3%
能力・個性・資格を活かせなかった:6.0%
定年・契約期間の満了:5.9%

 

20~24歳の世代においては、男女ともに「職場の人間関係が好ましくなかった」、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」などが、退職理由の上位を占めていました。

 

25~29歳の世代では、男女で大きく差が出る結果となりました。

25~29歳男性の退職理由は、1位が「給与等収入が少なかった」、2位が「定年・契約期間の満了」3位が「会社の将来が不安だった」です。

 

やはりコロナ禍ということもあり、収入の不安や勤めている会社を心配する意見が多いことがわかります。

25~29歳女性については、20~24歳女性と同様、労働条件の意見が多かったですが、資格を活かすなど仕事の内容関連の意見が多く見られました。

 

 

 

30代の転職理由

30代の転職理由では、労働時間や休日などが重視される傾向が見られました。

年代 性別 転職理由
30~34歳 労働時間、休日等の労働環境が悪かった:11.3%
給料等収入が少なかった:8.3%
定年・契約期間の満了:8.1%
仕事の内容に興味を持てなかった:7.2%
会社の将来が不安だった:6.4%
給料等収入が少なかった:9.7%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:8.9%
会社の将来が不安だった:8.1%
仕事の内容に興味を持てなかった:6.9%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:6.2%
35~39歳 労働時間、休日等の労働環境が悪かった:13.8%
会社の将来が不安だった:9.7%
出産・育児:8.9%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:8.9%
職場の人間関係が好ましくなかった:8.3%
定年・契約期間の満了:10.6%
出産・育児:9.7%
会社の将来が不安だった:9.5%
職場の人間関係が好ましくなかった:9.4%
能力・個性・資格を活かせなかった:7.9%

 

男女別にみると、女性は20代と同様、「職場の人間関係が好ましくなかった」、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」を退職理由の上位に上げています。

一方男性については、30代前半と30代後半で退職理由の傾向が異なる結果となりました。

 

30~34歳における退職理由の1位は「労働時間、休日等の労働環境が悪かった」、2位は「給料等収入が少なかった」ですが、35~39歳では1位が「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」、2位が「会社の将来が不安だった」となっています。

30~34歳では転職によって年収アップを目指す傾向が見られる一方、35~39歳の世代では、ワークライフバランスや将来設計を重視する思考が伺えます。

 

30代の転職事情などについて詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

40代の転職理由

40代の転職では「会社都合」や「定年・契約期間の満了」という転職理由が多く見られました。

年代 性別 転職理由
40~44歳 能力・個性・資格を活かせなかった:13.9%
職場の人間関係が好ましくなかった:13.6%
会社の将来が不安だった:9.6%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:8.2%
会社都合:7.3%
会社都合:16.1%
定年・契約期間の満了:11.4%
給料等収入が少なかった:11.4%
職場の人間関係が好ましくなかった:9.9%
能力・個性・資格を活かせなかった:5.9%
45~49歳 能力・個性・資格を活かせなかった:11.7%
会社都合:10.2%
会社の将来が不安だった:8.5%
定年・契約期間の満了:5.1%
給料等収入が少なかった:4.4%
定年・契約期間の満了:15.6%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:12.5%
職場の人間関係が好ましくなかった:9.9%
会社都合:7.5%
会社の将来が不安だった:7.2%

 

40代男性の転職理由は「能力・個性・資格を活かせなかった」が1位で、他の世代と比較して資格や個性の重要性を感じている傾向が見られます。

一方40~44歳女性の場合、1位が「会社都合」、2位が「定年・契約期間の満了」でした。

 

コロナ禍の影響によ正社員もしくは非正規雇用はやむを得ず転職をした層が多いことが読み取れます。

45~49歳男性は、労働条件への不満による転職理由が若年層よりも多く、45~49歳女性の場合は労働条件よりも人間関係を重視する層が多い結果が得られました。

 

また、40代前半の男性を除く40代は「定年・契約期間の満了」や「会社都合」を理由に転職をした層が増えている点も特徴です。

 

40代の転職事情などについて詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

50代の転職理由

50代の転職においては、定年・契約期間の満了に加えて、会社都合により転職を余儀なくされたケースが多くみられました。

年代 性別 転職理由
50~54歳 会社都合:14.7%
職場の人間関係が好ましくなかった:8.4%
会社の将来が不安だった:6.5%
仕事の内容に興味を持てなかった:6.5%
給料等収入が少なかった:5.4%
定年・契約期間の満了:16.6%
職場の人間関係が好ましくなかった:12.7%
会社都合:8.9%
能力・個性・資格を活かせなかった:8.1%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:6.5%
55~59歳 会社都合:13.4%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:12.9%
定年・契約期間の満了:8.7%
給料等収入が少なかった:8.0%
能力・個性・資格を活かせなかった:6.4%
職場の人間関係が好ましくなかった:21.8%
定年・契約期間の満了:15.1%
介護・看護:10.0%
会社都合:9.5%
労働時間、休日等の労働環境が悪かった:6.6%

 

50~54歳では、男女ともに「定年・契約期間の満了」や「会社都合」が転職理由の上位を占めている他、職場の人間関係が理由の転職が多くみられました。

また、40代と比較して、労働環境を重視する傾向が増加した点も特徴です。

 

50代の転職事情などについて詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

 

3.IT業界における転職事情


転職当たり前関連画像
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転職が働き方の選択肢として当たり前となった現在において、IT業界は特に転職人材の多い業界です。

転職が盛んな理由はいくつかありますが、主な理由として、IT業界は成長産業であるにも関わらず慢性的に人手が足りていないことが挙げられます。

 

経済産業省が行ったIT人材需給に関する調査では、IT需要の拡大と少子高齢化による労働人口の減少によってIT人材不足は加速化し、2030年には最大で約79万人の需要ギャップが生まれる可能性が示唆されています。

常に需要が供給を上回る業界であるため、スキルや経験次第では転職による年収アップを目指しやすい業界です。

 

また、転職に対して抵抗を感じない若い世代が多いことや、ベンチャー企業をはじめとした人材の流動性が高い企業が多いことも、転職への心理的ハードルを下げる要因といえます。

 

 

 

4.転職しても、満足行く結果は出ない?


転職当たり前関連画像
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転職は当たり前といわれる一方、全ての人が転職の結果に満足しているわけではありません。

エン転職コンサルタントが実施したアンケート調査によれば、転職を経験した回答者のうち58%が、転職後期待していたことを実現できなかったと回答しています。

 

年収500万円以下の場合は特に顕著で、回答者の72%が、転職後の結果に不満を抱いていることがわかりました。

一方、年収800万円以上の転職者の場合、転職に満足した層が66%、満足していない層が34%と、転職に対する満足度の高さが伺えます。

 

この差が生まれた原因として、転職によって達成したい目的が、年収別に異なることが考えられます。

年収800万円以上では、「経験・能力が活かせるポジションへの転職」や「裁量の幅」などを転職の目的とする層が多く、年収500万円以下では「給与アップ」や「安定・長期的な就業の確保」、「職場の人間関係」など、主に労働条件や職場環境に言及する傾向がみられました。

 

転職によって満足な結果を得るためには、転職によって成し遂げたい目標を明確に設定する必要があるといえます。

 

転職と年収の関係性について知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

 

5.転職で満足するためのコツ


転職当たり前関連画像
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転職を成功させるためには、どのような心構えが必要なのでしょうか。

転職で満足するためのコツやノウハウについて、項目別に解説します。

 

転職する理由を明確にする

前章で触れたとおり、転職を成功させるためには、それぞれの状況や目的に沿った転職理由を明確に設定することが重要です。

仕事への漠然とした不満を解消するために転職した結果、現職よりも条件や待遇の悪い転職をしてしまっては本末転倒です。

 

転職を考える前に、「現職に抱いている不満や改善点」や「転職によって成し遂げたい目標」など、転職する理由についての棚卸しを行い、転職の動機付けをしっかり行っておきましょう。

理由によっては転職をしなくて良いという結論に至ることもあるでしょう。

 

 

転職時、会社(企業)の採用ニーズを考えている

満足のいく転職を目指すには、会社(企業)の採用ニーズを考える必要があります。

採用ニーズは、業界や職種による差はもちろん、転職者の年齢やスキルによって異なります。

 

例えば、同じ会社(企業)で長年積み重ねた技術や経験が、必ずしも転職に有利にはたらくとはかぎりません。

継続力についてはある程度評価される反面、新しい環境への適用力や変化への耐性が無い、とみなされやすいためです。

 

特に、年齢を重ねてからの転職では、会社(企業)の採用ニーズにマッチしない可能性が高いといえます。

一方、条件的に不利な印象のある異業種からの転職でも、チームやプロジェクトのマネジメント経験は高い評価を得やすく、高度人材として業界を問わず需要があります。

 

転職によるキャリアアップを目指すのであれば、業界や会社(企業)が転職人材に求めるニーズを理解し、現職の時点から、どのようなキャリアを形成できるか意識することが重要です。

 

 

転職の面接対策をしっかりと行っている

当然のことながら、転職面接の事前対策は必須です。

押さえるべきポイントは「転職の動機とキャリアの一貫性」です。

 

転職経験が複数回ある場合や、前職を短期で離職した場合は特に重要で、採用担当者が納得できるような回答を用意しておく必要があります。

転職の動機とキャリアが紐づいていない場合、採用してもすぐに辞める人材と見なされる可能性が高く、内定の取得は難しいでしょう。

 

面接においてよく聞かれる質問は、ある程度決まっています。

質問リストと回答集を準備する、知り合いに頼んで模擬面接を行うなどの対策を行い、万全の状態で本番に臨みましょう。

 

転職の面接対策について詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

転職の理由

書類選考や面接で転職の理由を聞かれた場合、ネガティブに捉えられる回答は控えましょう。

会社の人間関係に悩んでいた
仕事が合わなかった
給料が安かった

 

上記のように、何かしらの不満が転職の動機となるケースは少なくありませんが、会社(企業)に対してネガティブな理由を伝えるメリットはありません。

自身の成長のための転職であることをアピールできるよう、ポジティブな転職理由を事前に用意しておくことをおすすめします。

 

転職の転職理由や退職理由について詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓

 

 

転職における優先順位が明確である

転職において「これだけは譲れない」と考える条件と、妥協しても良い条件の両方を設定しておくことで、応募先の業界や会社(企業)を絞り込むための基準となります。

また、優先順位を決めておくことで、応募先の会社(企業)で働くイメージがつきやすくなり、入社後のミスマッチを防げる点もメリットです。

 

本格的に転職活動を始める前に、転職活動によって達成したい目標をリスト化し、優先順位を明確にしておくことをおすすめします

 

 

 

6.まとめ


転職活動が当たり前となった日本の転職市場や背景に沿って、最新の転職事情やノウハウについて解説しました。

ひと昔前に比べて豊富な情報量や転職関連サービスがあることにより転職が簡単になったことは事実ですが、すべての人が転職をする必要はありません。

 

転職はキャリア形成における手段の一つです。

漠然と転職活動を行うのではなく、自分自身にとってのメリットを明確にした上で、有意義な転職を目指しましょう

 

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