フリーランススタート独自調査!Ruby on Railsの現状とは?

フレームワーク別!Ruby on Railsの求人・案件数

フリーランススタートに掲載されている求人・案件をフレームワーク別に確認したところ、Ruby on Railsの求人・案件数は第3位(※2025年7月現在)。React、Laravelに次いで求人・案件数が豊富であることがわかります。Ruby on Railsは注目度が落ち着いたこともあり、「求人・案件数も少ないのでは?」と思われてしまうこともありますが、現在でも安定的にニーズが寄せられていることがわかります。

 Ruby on Rails求人・案件の月額単価相場

Ruby on Rails求人・案件の月額平均単価は79.2万円で、中央値は80万円。最高値は約190万円。月額単価の面で見ると、求人・案件数上位だったReact、Laravelを上回る高水準となっています。Ruby on Railsは開発効率の高さから開発初期段階・スタートアップなどで重宝されており、手堅く稼ぐ選択肢の1つだと言えるでしょう。

(7月8日時点)

フリーランススタート掲載のRuby on Rails求人・案件例

フリーランススタートに掲載されているRuby on Rails求人・案件をご紹介します。月額平均79.2万円〜と高単価傾向。月90〜100万円以上の報酬が出ることも珍しくありません。

案件例①:オンラインゲーム開発
業務内容有名RPGゲームを代表作に持つ企業のWebサービス保守
必須スキルRuby on Railsを使用した開発経験(3年以上)
単価相場月80~100万円
案件例②:音楽Webサービス開発
業務内容音楽系Webサービスの保守・追加開発業務 設計~開発・テストまで担当
必須スキルRailsでの開発経験/JSフレームワーク(Vue.js等)での開発経験/REST APIの設計、開発経験など
単価相場月50~60万円

 Ruby on Railsのメリット・特徴

Ruby on Railsは現在求人・案件も多く寄せられており、月額単価も高水準。需要の高さについて、前章でご理解いただけたと思います。しかし、それはなぜなのか。根拠となるRuby on Railsのメリット・特徴についてこの章では解説していきます。

【1】開発効率の高さ・プロトタイピングへの強み

Ruby on Railsが今も多く活用されている理由の1つとして、圧倒的な開発効率の高さが挙げられます。動的なWebアプリケーションを短期間で構築できるのは、Ruby on Railsならでは。「同じものを作るならRailsのほうが早い」と言われるほど、CRUDベースの業務アプリやSaaS型プロダクトとの相性が良く、初期フェーズの立ち上げが非常にスムーズです。特に、スタートアップやスモールチームにとっては、スピード感とリソースの両面から、Ruby on Railsは有力な選択肢。開発初期段階で重宝されるフレームワークとなっています。

  • MVP(実験的プロダクト)の立ち上げ
  • 社内向け業務アプリの簡易構築
  • ノーコードでは難しい細かい仕様の実装

【2】Rubyでの開発実績が多い分、運用・保守のニーズも多いため

Rubyを活用して開発されたシステムは、世の中に数多く存在します。それらの既存システムを運用・保守していくためには、もちろんRubyの知識・開発スキルが求められます。またRubyで開発したシステムを移行するにしても、Rubyの知識が必要。世の中からRubyで開発されたシステムが全てなくなることは現状考えにくいため、今後もRuby on Railsでの開発ニーズは安定して続くと言えそうです。

【3】汎用性が高く、コスパが高い

さまざまな開発分野で活用できることがRuby on Railsのメリット。カバーできる範囲が広いので、複数の言語を組み合わせずとも、Rubyだけに絞って開発することが可能なのです。開発言語を1つに絞ることで、開発・運用・保守とあらゆるシーンで手間とコスト削減を実現できることが強みです。

【4】学習コストが低い

さらに、学習コストが低い点も魅力です。Ruby on Railsは“設定より規約”の思想で構成されており、ベストプラクティスが最初から組み込まれているため、初心者でも迷わず開発を進めやすい設計になっています。

【5】Rails7への進化やモダン化の動き

Ruby on Railsは「古い」と言われがちですが、実は着実に進化し続けているフレームワークでもあります。 2021年に登場したRails 7では、以下のような大きなアップデートが実施されました。

  • Hotwire(Turbo/Stimulus)による非SPAのリアルタイム体験
  • ESBuild/Viteなどのフロントビルド環境の刷新 
  • Import MapsによるJavaScript依存の削減
  • Ruby 3.0以降との親和性強化

これらの進化によって、Railsは従来の“古臭いMVCフレームワーク”ではなく、モダンな開発体験が可能な選択肢へと進化を遂げています。

まだ有効?Ruby on Railsを軸にしたキャリア【フリーランス・副業視点】

Ruby on Railsは、登場から20年近く経つ成熟したフレームワークです。それ故、「古い・モダンな技術」「オワコン」という意見もあります。果たして本当にそうなのでしょうか?本章では、他技術との比較や将来性、実際の独立事例、スキル展望まで含め、「Ruby on Railsを軸にしたキャリアは今でも有効なのか?」を掘り下げて解説していきます。

変わらずニーズが多い:今でも現場で選ばれているRuby on Rails

ここまでで述べた通り、Ruby on Railsは現在でも高単価かつ豊富な求人・案件数があり、手堅いニーズが寄せられているフレームワークと言えます。特に業務アプリやSaaSなどのBtoB領域では、Ruby on Railsの「速く、堅実に作れる」特性が評価され続けています。Node.jsやGoはリアルタイム通信やパフォーマンスに強みがありますが、要件定義〜開発の一連をスピーディに進められるRuby on Railsならでは。今でも多くの現場で選ばれています。

実際にRuby on Railsで独立・副業している人の事例

Ruby on Railsを軸に独立・副業している人は、今も多数います。例えば、次のような事例があります。

  • 事例①:Web系スタートアップ出身 → Rails受託で独立/プロダクト開発経験を活かし、2〜3社と直接契約。1社あたり週2日稼働で月80万円を確保。
  • 事例②:副業からスタート → 業務委託常駐へ切り替え/会社員としてRuby on Railsで開発していたが、副業プラットフォーム経由で案件を獲得し、徐々に独立へ。
これらの人たちに共通しているのは、Ruby on Railsを“武器”として活かすだけでなく、要件整理やUI設計、API設計など幅広く対応している点です。Ruby on Railsはフレームワークとしての使いやすさがあるため、小回りの効く個人開発者・小規模チームにフィットしやすいのです。

「Ruby on Railsしかできない」は危険?技術的な選択肢の広げ方

Ruby on Railsは強力な武器ですが、「Ruby on Railsしか書けない」状態では、将来性に不安が残ります。次のようなスキルの広げ方が効果的ですので、ぜひ参考にしてみてください。

  • Vue.jsやReactとの親和性を活かしたフロントエンド習得/Rails7ではHotwireも使えますが、VueやReactの併用でSPAにも対応できるようになります。
  • API開発スキルを強化する/RailsはAPIモードの実装も容易で、バックエンドとしての役割を切り出すスキルは汎用性があります。
  • テストやCI/CD、AWSなどインフラ寄りのスキル取得/Ruby on Railsでの運用を通じてインフラ系スキルを強化すれば、DevOps人材としての市場価値も高まります。

このように、Ruby on Railsを起点としてキャリアを“横展開”できることが、今後の安定収入や生存戦略に繋がります。

今後Ruby on Railsで収入を上げていくにはどうすべきか

Ruby on Railsエンジニアとしての収入を安定・向上させるには、以下の3点がカギです。


【1】 Ruby on Rails× 専門領域の掛け算で差別化
例えば、以下のような業種特化型のRailsスキルを持つことで、単価を上げやすくなります。

・EC系:Shopifyとの連携や決済周りの知見
・医療系:セキュリティ・法規制対応
・SaaS系:継続課金・データ集計など

【2】 要件定義・マネジメント力の習得
Ruby on Railsでの実装だけでなく、要件整理・工数見積もり・チーム管理まで対応できれば、準PM〜テックリードとしての評価を得やすくなります。

【3】 エージェント・プラットフォームの活用
Ruby on Rails案件は「技術力がある人に直接声がかかる」構造のため、
・フリーランス向けエージェント(例:レバテックフリーランス)
・副業プラットフォーム(例:シューマツワーカーなど)
の活用で、自身のスキルや実績を適切にアピールすることも重要です。

Ruby on Railsでキャリアは築ける?将来性と生存戦略を整理

Ruby on Railsが現場で選ばれ続ける理由

Ruby on Railsは、CRUDを中心としたアプリケーションとの相性が非常によく、特にスタートアップやスモールチームで重宝されています。Node.jsやGoはパフォーマンス面で優位ですが、「まず1ヶ月で形にしたい」ようなMVP開発では、Ruby on Railsが有力な選択肢です。また、Rails 7以降の進化によって、HotwireやESBuild、Import Mapsなどモダンな開発体験にも対応できるようになりました。

Railsを軸にしたキャリア戦略

実際にRuby on Railsを武器に独立・副業を実現している人は、少なくありません。例えば、Web系スタートアップの経験を活かして受託案件を獲得した例や、副業から常駐案件へステップアップした例などがあります。共通しているのは、Ruby on RailsだけでなくUI設計やAPI開発など、周辺スキルを含めた“横展開”をしていることです。

Railsエンジニアが今後強くなるには

Ruby on Rails単体では、将来的に選択肢が限られる可能性もあるため、以下のような“+α”のスキルがカギになります。

  • フロント(Vue.js/React)との親和性を活かしたSPA対応力
  • APIモード開発によるバックエンド特化の展開
  • AWSやCI/CDなど、インフラ・DevOpsへの理解

さらに、Ruby on Rails×業種特化(EC、医療、SaaSなど)や、要件定義・マネジメント力の習得で準PM的な立ち位置を狙うことも効果的です。

よくある質問:Ruby on Rails将来性に関するQ&A

Q. Rubyは言語として今後も使われる?

はい、特定領域では今後も安定して使われ続ける見込みです。

Rubyは1995年に登場した歴史ある言語ですが、今も世界中でWebアプリ開発に使われており、GitHubやCookpad、Qiitaといった有名サービスでも採用が続いています。特に、業務系SaaSやBtoBアプリ、社内向けの管理ツールなどでは、Railsとの親和性の高さからRubyが使われ続ける傾向があります。 もちろん、全体のトレンドで見ると、PythonやGoなどの伸びが目立つ時代ではありますが、Ruby=終了というわけではありません。用途が明確な言語として生き残る土壌は十分にあります。

 

Q. 今からRuby on Railsを学んでも遅くない?

結論として、「目的が明確なら、まったく遅くありません」。

Ruby on Railsは今でも学習コストが低く、実用性の高いフレームワークです。「Webアプリを最短で作って成果物にしたい」「個人開発でサービスを公開したい」という目的なら、むしろ今も最適な選択肢の1つです。また、現場ではRailsの経験者が減っているという事情もあり、「Ruby on Railsできる人」が重宝されている側面もあります。 ただし、「Ruby on Railsだけをずっとやっていれば安心」という時代ではありません。API化・モダンなフロント(Vue/React)・インフラ知識などを並行して学ぶことで、将来的な強みを持つエンジニアになれるでしょう。

 

Q. フリーランスでRuby on Railsだけでやっていける?

可能ですが、「Ruby on Rails+α」のスキルを持つことで、より安定・高単価を実現できます。

フリーランス向けの案件市場を見ても、Ruby on Railsを使った業務アプリや社内システム開発の需要は引き続き存在しています。実際、フリーランススタートに掲載されているRails案件でも、月70〜100万円のレンジで多数の募集が確認できます。 ただし、企業が求めるのは「Ruby on Railsが書ける人」ではなく、「設計〜開発まで任せられる実務経験者」です。さらに、以下のようなスキルがあると、より“選ばれる存在”になれます: ・フロントエンド(Vue.js/React) ・インフラ(Docker、AWS) ・テスト・CI/CDまわりの運用経験 ・チーム開発/リーダー経験 Ruby on Railsは“稼げる武器”になりますが、その武器をどれだけ有効に活用できるかが重要です。

 

Q. どのようなプロジェクトでRuby on Railsは強みを発揮する?

Railsの真価が発揮されるのは、以下のような「スピード・生産性」が求められるプロジェクトです。

  • MVP(Minimum Viable Product)開発
  • スタートアップ向けの業務系SaaS
  • 管理画面や社内ツールの短期開発
  • BtoBの受託案件(予算と期間が限られている)

特にRuby on Railsは「決まった形で素早く動くものを作る」ことに長けており、1人〜小規模チームで効率的に開発する場面に最適です。最近では、Rails APIモードとモダンJSフロント(Vue/React)を組み合わせて、フルスタックな構成での導入例も増えています。

 

Q. Rails7って結局なにが変わった?

Rails 7は、モダンな開発体験をRailsだけで完結できることを大きなテーマとしています。

主な変更点は以下のとおりです。

  • Hotwire(Turbo/Stimulus)の採用 → JavaScriptを書かなくても、リッチなUIを実現できる構成が整いました。
  • WebpackからImportmapへ(またはesbuild/Vite) → JSビルド周りの構成が簡素化され、セットアップが非常にスムーズに。
  • Tailwind CSSとの統合性が向上 → 見た目もモダンに、デザインの再現性が高まりました。
  • Node.jsやWebpackなどの依存から解放 → フロント開発に不慣れなバックエンドエンジニアでも扱いやすくなっています。

これにより、Ruby on Railsはよりシンプルかつスピーディに、モダンなWebアプリ開発を実現できるフレームワークへと進化しました。「Ruby on Railsは古い」ではなく、「Ruby on Railsも進化している」という事実をぜひ押さえておいてください。

おわりに:迷っているなら、Ruby on Railsを「キャリアの起点」にしよう

ここまで読んで下さったあなたは、きっと「このままRuby on Railsでいいのか?」というモヤモヤを抱えながら、キャリアの選択肢を探していたのではないでしょうか。技術トレンドは日々変化し、SNSや周囲の声に不安になるのは当然のことです。ですが、Ruby on Railsは今も現役で使われている“頼れる武器”であり、キャリアを形作る大事な「土台」になり得ます。キャリアの起点として、技術を磨いていくとさらなる活躍が見込めるでしょう。

スキルは「道具」──使い方で価値が変わる

Ruby on RailsはCRUDを中心としたアプリケーションとの相性が非常によく、特にスタートアップやスモールチームで重宝されています。Node.jsやGoはパフォーマンス面で優位ですが、「まず1ヶ月で形にしたい」ようなMVP開発では、Ruby on Railsが有力な選択肢です。また、Rails 7以降の進化によって、HotwireやESBuild、Import Mapsなどモダンな開発体験にも対応できるようになりました。

Railsは今も多くのプロダクトを支えている現役の技術

GitHub、Shopify、Cookpad、Wantedly、note……、Railsは今も数多くの人気サービスの裏側で使われており、リプレイスされる予定のないプロジェクトもたくさんあります。さらにRails7では、Hotwire・Importmapといった機能により、モダンな開発にも対応可能になりました。つまり、「Ruby on Rails=古い」ではなく、「Ruby on Railsも進化している」のです。

重要なのは「Railsを軸に、どうキャリアを築くか」

Ruby on Railsがこれからも「選ばれる技術」であることは間違いありません。ただし、それをどのように活かすかは、あなた自身の選択にかかっています。

  • 「Railsだけでいいのか?」と悩むより、「Rails+何を組み合わせていくか」を考える。
  • 「自分の価値がわからない」と思うなら、 案件や相場情報に触れてみる

もし今、少しでも「フリーランスに挑戦したい」「副業で試してみたい」という気持ちがあるなら、今がその第一歩を踏み出すタイミングかもしれません。Ruby on Railsをキャリアの“終点”にする必要はありません。むしろ、あなたが次のステージへ進むための“起点”として、最大限活用していきましょう。