はじめに|オンプレからAWSへ。新たなキャリアを築きたいインフラエンジニアの方へ

オンプレミスでの経験はあるけど、AWS案件では運用・保守ばかりで上流に挑戦できない…。「もっと高単価な案件で、自分の市場価値を上げたい」と考える一方で、どう行動すればいいかわからない…。そんなふうにお悩みではないでしょうか?本記事では、そんなあなたの悩みに寄り添い、AWS案件で後悔しないための具体的なロードマップを解説。AWS案件の全体像から上流を目指すためのスキル、そして単価交渉のコツまで、あなたのキャリアアップに必要な情報を網羅的に提供します!
AWS案件の全体像を理解する!|業務内容と相場感を徹底解説

案件の種類と業務内容|あなたの経験を活かせるフェーズは?
一口に「AWS案件」と言っても、その業務内容は多岐にわたります。もちろん、オンプレミスでの経験を活かせるケースも!特に、オンプレからクラウドへの移行(マイグレーション)案件では、既存環境の深い理解が不可欠なため、大きな強みとなります。まずは以下の「スキルマップ」で、あなたがどのフェーズに位置しているかを確認してみましょう。現状を把握することが、次のステップを考える第一歩です。
AWS案件は大きく分けて以下の3つのフェーズに分類されます。
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設計・構築(上流):顧客の要件をヒアリングし、最適なAWSアーキテクチャを設計・構築するフェーズです。高単価案件の多くはここに集中します。
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運用・保守:構築されたインフラの安定稼働を支えるフェーズです。日々の監視や障害対応、セキュリティパッチの適用などが主な業務となります。
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SRE/内製化支援:顧客のシステムをより効率的に、安定して運用するための仕組みづくりを支援する業務です。自動化やCI/CDの導入など、付加価値の高い仕事です。
報酬の相場と単価交渉のコツ
あなたのスキルや経験年数に見合った報酬が大体いくらなのかを確認してみましょう!フリーランスのAWS案件における単価の傾向は、担当する業務やスキルレベルによって大きく変動します。
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運用・保守が中心:月額60万円前後
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設計・構築経験あり: 月額80万円前後
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PM/Tech Leadクラス: 月額100万円以上
単価を上げるためには大切なことは、大きく2つ。①担当を上流フェーズに引き上げること、②IaC(Infrastructure as Code)やセキュリティといった専門性を高めることです。また、多くの案件で評価されるコミュニケーション能力も報酬に直結する重要な要素。「単価交渉が苦手」という方も、自分の市場価値を正しく伝えられるよう、交渉で使える具体的なフレーズや、実績を言語化する方法を身につけておくとよいでしょう。
AWS上流案件に必須のスキルセット|オンプレ経験者が習得すべきこと

必須となるコアスキル(基礎力)
AWS案件で活躍するには、まず土台となる基礎力が不可欠。オンプレミスの経験を活かしつつ、クラウドの概念にシフトすることが重要となります。
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AWSサービス:EC2やS3、VPCといった主要サービスの深い理解は必須です。これらがどのように連携し、システムを構成しているのかを把握しましょう。
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OS/ミドルウェア::オンプレミスで培ったLinuxやWindowsサーバーの知識は、AWS上でも大きな強みになります。クラウド環境でもこれらのOSを扱うことは多いため、優位性を活かせます。
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ネットワーク: クラウド環境におけるネットワークの設計知識(VPC、VPN、Direct Connectなど)が求められます。オンプレミスとは異なるクラウド特有のネットワークを理解することが重要です。
単価アップに直結する専門スキル(応用力)
基礎力を固めたら、次に習得すべきは市場価値の高い専門スキル。これらを身につけることで、上流案件への道が開け、単価アップにもつながります。
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IaC(Infrastructure as Code):TerraformやCloudFormationなどのツールを用いて、インフラ環境をコードで管理するスキルです。コードを書くだけでなく、再利用性や保守性を考慮した設計思想が求められます。
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コンテナ・CI/CD:DockerやKubernetesといったコンテナ技術と、開発からリリースまでを自動化するCI/CDの知識。モダンな開発現場では必須です。
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セキュリティ:AWS WAFやAWS IAMなど、クラウド環境におけるセキュリティ対策の重要性は年々高まっています。インフラエンジニアとして、セキュリティ設計まで考慮できる人材は重宝されます。
高単価案件に必要なスキルセットとは?|フリーランススタート掲載中案件から分析!
「単価を上げたいけど、どんなスキルを学べばいいか分からない…」。そんな悩みを解決するため、フリーランススタートが保有する案件・求人を基に、高単価案件に共通するスキルセットを徹底分析しました。
結果、月100万円以上の高単価案件の多くは、単一のスキルだけでなく、複数の技術スタックを組み合わせた高度な要件が含まれていました。特に「Terraform + Kubernetes + AWSセキュリティ」の3つを兼ね備えたエンジニアは、市場価値が非常に高い傾向にあります。これら3つを掛け合わせることで、単価アップが目指せるでしょう。例えば、以下のような案件は、このスキルセットを持つエンジニアが活躍しています。
単価を上げるためには「何を学ぶか」だけでなく、「何を組み合わせるか」が非常に重要です。あなたのスキルと市場のニーズを照らし合わせ、戦略的に学習を進めていきましょう。
※フリーランススタート掲載案件を参考に作成した案件例です。
AWS上流案件獲得に向けたキャリアプランと実践ガイド

【AWS案件トレンド】運用・保守から設計・構築へ。市場が求める「+α」スキルをデータで紐解く
「運用・保守の案件ばかりで、なかなか上流に挑戦できない」。そんな悩みをお持ちのインフラエンジニアも少なくないと思います。しかし、フリーランススタートの案件・求人データを見てみると、直近1年間で「設計」や「構築」といった上流案件の募集が着実に増加していることがわかります。
市場が求めるのは、運用・保守の経験に加え、さらに付加価値を提供できる「+α」のスキル。特に、SREやAWS CDKなど、システムの信頼性向上や自動化に直結する分野の案件・求人が増加傾向にあります。
例えば、運用・保守の経験が豊富なエンジニアが、IaCツールであるTerraformのスキルを習得したことで、既存システムの運用改善提案から設計・構築案件へとシフトできた事例も。このように、市場のトレンドを把握し、求められるスキルを戦略的に習得することが、上流案件へのキャリアアップには不可欠です。
多くの案件で求められる「コミュニケーション能力」の正体
「技術に集中したいのに、コミュニケーション能力ばかり求められる…」と戸惑っていませんか?しかし、上流案件におけるコミュニケーション能力は、単なる雑談力ではありません。その正体は、顧客やチームの「真のニーズ」を引き出す力です。具体的には、大きく以下の2点。これらこそが、上流工程で求められる本質的なコミュニケーション能力であり、あなたの市場価値を大きく高める武器になります。
- 顧客の漠然とした要望を具体化し、最適なAWSアーキテクチャとして提案する力
- 開発チームと円滑に連携し、プロジェクトを成功に導く調整力
まとめ|理想のキャリアは、主体的な行動から始まる

AWS案件で高単価を目指すキャリアは、決して遠い夢ではありません。重要なのは、受け身ではなく主体的に行動することです。この記事で解説したように、まずは自身のスキルを正確に把握し、上流案件で求められる専門スキルを戦略的に習得することから始めましょう。以下のステップを踏むことで、あなたの理想とするキャリアは必ず実現します。
- 運用・保守から脱却し、設計・構築といった上流工程へとシフトする
- 市場価値の高いスキルセットを身につけ、適切な単価で案件を獲得する
フリーランススタートがあなたのキャリア形成の一助になりますと幸いです。













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