SGMLについて

SGMLは、文書の構造やデータの意味などを記述するマークアップ言語を定義することができるメタ言語です。
SGMLは、文字データのみのテキスト形式で文書を記述し、本文中に「<」と「>」で囲まれたタグデータを埋め込み、これを利用して文書の構造やデータの意味などを記述します。文書の表示の仕方はスタイルシート言語と呼ばれる言語で文書本体とは別に定義することで、文書の構造の記述とUIの記述を分けています。
1979年、特定のソフトウェアやデータ形式に依存しない文書の電子化や管理を行うために、IBM社で原型となるGML（Generalized Markup Language）が考案されました。これを元に1986年にSGMLがISO 8879として標準化され、米軍などで航空機のマニュアルの電子化を行う際の標準データ形式として採用されています。その後、大量の文書の作成・管理に悩む各国の軍や公的機関、研究機関、防衛産業、航空機産業、製薬産業などで広く普及しています。
Webページを記述するマークアップ言語であるHTMLは、当初はSGMLで定義されたマークアップ言語でした。SGMLの複雑で巨大な仕様を簡略化し、処理の困難な部分を改善したメタ言語としてXML（Extensible Markup Language）が開発され、現在ではXMLやXMLを元にしたマークアップ言語が普及しています。