分散コンピューティングとは?グリッドコンピューティングとの違いを分かりやすく解説!

2021.04.23

近年ではテクノロジーの発達によってビジネスやサイエンスなど分野を問わず日々大量の情報が扱われています。
大量の情報を処理するうえではコンピューターの性能も重要ですが、高性能なスーパーコンピューターを導入するためにはコストがかかってしまい、組織の活動にとって大きな負担にもなりかねません。

そこで注目を浴びているのが、「分散コンピューティング」と呼ばれる技術です。
この記事では、分散コンピューティングとその応用技術であるグリッドコンピューティングのの特徴やメリット、活用事例を紹介します。


特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。

・分散コンピューティングについて理解を深めたい方
・分散コンピューティングのメリットや活用事例を知りたい方
・グリッドコンピューティングについて理解を深めたい方
・分散コンピューティングとグリッドコンピューティングの違いを知りたい方

 

 

 

1.分散コンピューティングの特徴


分散コンピューティング関連画像
分散コンピューティング関連画像

この章では、分散コンピューティングの概要やメリット、活用事例をお伝えします。

 

分散コンピューティングとは

分散コンピューティングとは、複数の単独で動作するコンピューターをネットワークを介して接続し、同時並行的に計算処理を実行することを指します。

分散コンピューティングを活用することで、膨大な計算処理が必要なケースでもより短期で処理が可能です。

 

 

分散コンピューティングを活用するメリット

分散コンピューティングを活用するメリットとしては、以下が挙げられます、

 

大規模データの処理が可能

分散コンピューティングシステムを活用することで、1つ1つのコンピューターではとても処理しきれないような膨大なデータを短期間で処理可能になります。

分散コンピューティングによってスーパーコンピューターよりも性能が低いパソコンを使って大量のデータ処理が可能です。

 

 

システムが安定的

分散コンピューティングを活用することで、計算処理のシステムが安定的になります。

一部のコンピューターが故障したり不調を示したりしても、その部分以外のコンピューターは稼働を続けることが可能だからです。

 

そのため、分散コンピューティングの処理環境には高い信頼を置くことができるでしょう。

 

 

価格が抑えられる

分散コンピューティングの技術を活用することで、計算処理にかかるコストを抑えることが可能です。

膨大な量の計算処理を実施する際にはスーパーコンピューターの活用も想定されますが、スーパーコンピューターの制作・維持には莫大なコストがかかってしまいます。

 

しかし分散コンピューティングであれば世界中のコンピューターの上CPUを借りる形で同時並行的に計算処理を行うため、素早い上にコストをカットすることが可能です。

 

 

分散コンピューティングの活用事例

分散コンピューティングは、以下の様に様々な分野で活用されている技術です。

 

クラウドサービス

クラウドサービスとは従来はユーザーが手元のデバイスで利用・保管していたデータやソフトウェアを、サーバーがネットワーク経由でユーザーに提供するサービスのことです。

クラウドサービスではユーザーの利用する膨大なデータを処理・管理する必要があり、複数台のコンピューター群で処理を行う分散コンピューティングの技術が役立ちます。

 

 

天気予報

天気予報の分野でも、分散コンピューティングは活用されています。天気予報を実施するためには、膨大な量の計算が必要です。
たとえば日本の気象を予想するだけでも、サハリン周辺からフィリピン周辺までの広範囲の空気を観測しなければなりません。

 

さらに横の範囲だけではなく、地表から数千キロ上空までをカバーするとなれば膨大な範囲となります。
そうした広範囲で湿度や温度等を様々な条件下で導き出さなければならないうえに、限られた時間で早期に予報を出さなければならないという時間的制約も天気予報にはあります。

 

上記の処理を短期間で継続的に行うには、分散コンピューティングの技術が不可欠だと言えるでしょう。

 

 

医療研究

分散コンピューティングが活用されている分野には、医療研究も挙げられます。

 

世界中のコンピューターの処理能力を結集し、ガンやアルツハイマー、パーキンソン病などのシミュレーションを実施しています。

また、近年では「COVID‐19」、つまり新型コロナウイルスの解析にも分散コンピューティングが活用されています。

 

 

 

2.グリッドコンピューティングの特徴


分散コンピューティング関連画像
分散コンピューティング関連画像

グリッドコンピューティングとは、分散コンピューティングの1形態です。

ネットワークによって接続したコンピューター群を仮想的に1つのスーパーコンピューターとして機能させる概念を指します。

 

この章では、グリッドコンピューティングのメリットや活用事例についてお伝えします。

 

グリッドコンピューティングを活用するメリット

グリッドコンピューティングを活用することで、以下のようなメリットが考えられます。

 

大量のデータ保存や計算処理が短期間で行える

グリッドコンピューティングも分散コンピューティングと同様に、膨大な量の計算処理やデータ処理などを短期間で実施できます。

1つ1つのコンピューターの性能については、スーパーコンピューターのように高いものを求められることがありません。

 

それでも複数のコンピューターが同時並行して処理を実施するため、スーパーコンピューターのように高い処理パフォーマンスを発揮できます。

 

 

現存するコンピューターを無駄なく有効利用できる

現在では世界中に大量のコンピューターが存在しますが、そのほとんどが100%稼働しているわけではありません。

グリッドコンピューティングではコンピューターのそうした使われていない部分を有効活用し、スーパーコンピューターのような複雑かつ膨大な処理を実現できます。

 

 

計算処理のコストを抑えられる

グリッドコンピューティングを活用することで、計算処理にかかるコストを押さえることも期待できます。

利用者は必要な時に必要なだけのリソースを活用できるため、無駄なコストが発生しづらいと言えるでしょう。

 

 

グリッドコンピューティングの活用事例

グリッドコンピューティングは、以下の様に様々なケースで活用されています。

 

米・バークレー校

グリッドコンピューティングの事例として最も有名だと言えるのが、アメリカ・バークレー校が主導して行ったプロジェクトです。

地球外からの信号を抽出し、集められたデータが世界中の一般ユーザーのPCに送られて処理されて地球外生命体の存在を探すという、プロジェクトでした。

 

 

損害保険ジャパン

日本の損害保険会社である損害保険ジャパンも、グリッドコンピューティングを活用した経験があります。

同社は2004年の新商品リリースに先駆け、その収益性分析のためにNTTデータが生み出したグリッドコンピューティング構築サービス「cell computing」を利用しました。

 

具体的には社員が利用している業務用パソコン約40台に専用ソフトをインストールし、並行分散処理で増益額の算出を実施しています。

結果としては、1台のパソコンでは311日かかる分析処理を10日で完了させていました。

 

 

 

3.分散コンピューティングとグリッドコンピューティングの違い


分散コンピューティング関連画像
分散コンピューティング関連画像

分散コンピューティングとグリッドコンピューティングは、共に複数のコンピューターに処理を任せることで大規模な処理を早期に実現する技術です。

しかし、両者は同じものではなく、分散コンピューティングが基盤となる技術であり、グリッドコンピューティングがその応用技術であると言えるでしょう。

 

分散コンピューティングと言うと、単に複数のコンピューターをインターネットで接続させて計算処理を分散させることを指します。

一方のグリッドコンピューティングはその分散処理の協力者をグループ化することで、より平易にした技術だと言えるでしょう。

 

ただし上記の違いがあいまいに利用されることも多く、文脈によっては両者が同一の言葉として扱われることもあります。

 

 

 

4.まとめ


分散コンピューティングとは、複数のコンピューターをネットワークを使って接続し、同時並行的に計算処理を実行させることを指します。

分散コンピューティングを活用することで膨大な計算処理を迅速かつ安価に進めることが可能となります。

 

また、グリッドコンピューティングとは、ネットワークによって接続した複数のコンピューターを仮想的に1つのスーパーコンピューターとして機能させる概念のことです。

グリッドコンピューティングも分散コンピューティングと同様に膨大なデータ処理を効率的に実施する技術だと言えるでしょう。

 

両者はサイエンスやビジネスなど様々な局面で活用されており、私たちの生活を支えるインフラテクノロジーになりつつあると言っても過言ではないかもしれません。

 

 

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