客先常駐という働き方をするエンジニアのメリット・デメリットは?

転職

2022.02.28

客先常駐エンジニアとして働いており「このまま続けていくべきか」と考えている方や、客先常駐エンジニアとして働くことを検討している方向けに客先常駐エンジニアの働き方とメリット・デメリットを紹介していきます。

 

 

 

1.客先常駐はどんな働き方?


客先常駐メリット関連画像
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客先常駐は所属企業とは別の企業(客先)に常駐して働く勤務形態を指します。

特にシステム開発に携わるエンジニアが客先に常駐するケースが多いです。IT業界では「SES(システムエンジニアリングサービス)」と呼ばれます。

 

SESは出向元企業と出向先企業間で準委任契約を結び、自社のエンジニアの技術力と労働力を客先となるクライアント企業へ提供するサービスです。

客先の企業でエンジニアはシステム開発やソフトウェア開発を行います。準委任契約ではエンジニアへの指揮命令権は出向元企業にあります。

 

エンジニアは成果物に対する責任はなく、勤務時間に応じて報酬を受け取る仕組みです。

なお準委任契約は労働者派遣契約とは異なります。労働者派遣契約は派遣会社に登録し、紹介された企業で働き、成果物に対する責任がなく、勤務時間に応じて報酬を受け取る点では準委任契約と同じです。

 

しかし労働者派遣契約の派遣スタッフが派遣社員であり、客先常駐の場合は所属企業の社員となることが多く、派遣スタッフへの指揮命令権は出向先企業にある点が異なります。

 

 

 

 

2.客先常駐の働き方のメリット


客先常駐メリット関連画像
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客先常駐することで自分のスキルを上げ、より良い就労機会を得られる可能性があります。

客先常駐の4つの主なメリットを解説します。

 

様々な業界の開発に携わることが出来る

客先常駐案件の主な目的はリソースの補填です。例えば開発案件ではプロジェクトの要件定義や基本設計といった上流工程を終えて、作り込んでいく開発工程からリソースの必要が増えます。

しかし出向先企業にとって、可能な限り自社リソースでプロジェクトを遂行することが理想となります。必要がなくなれば、契約を終了するか、他のプロジェクトにエンジニアを回します。

 

そのため客先常駐エンジニアは様々なプロジェクトを経験することになります。

様々な開発環境に触れるため、開発言語やフレームワーク、開発対象がプロジェクト毎に異なるため特定の企業の同一プロジェクトに携わっているエンジニアよりも様々なスキルを身に付けることが可能です。

 

スペシャリストよりもゼネラリスト志向の方は客先常駐エンジニアは向いています。

 

 

顧客と会話する機会が多くコミュニケーションスキルを磨ける

客先常駐エンジニアは顧客と会話する機会が多くコミュニケーションスキルを磨くことが可能です。

自社で業務を行う場合、部署移動などがなければ、働くメンバーはいつものため、長く勤務しても人間関係の構築といった意味でのコミュニケーション力が上がることは期待できません。

 

しかし客先常駐であれば、出向先企業やプロジェクトが頻繁に変わるため、何度も1から人間関係を築く機会があります。

そのため客先常駐エンジニアとして仕事を続ければコミュニケーション力がアップするでしょう。コミュニケーション力はどんな業種・どんな職種で働くにも必須のスキルです。

 

ただプロジェクトが変わる度に人間関係を1から築く必要があるため、コミュニケーション力に自信がない方は、はじめのうちは苦労するかもしれません。

 

 

客先に引き抜かれる可能性がある

IT業界ではエンジニアの引き抜きはよくあることです。現在国内のITエンジニアは不足状態です。

多くの企業が優秀なエンジニアを求めています。転職エージェントを経由すると数百万円の紹介料が発生し、コストが高いです。

 

一方で引き抜きであれば、紹介料をかけずにお金をかけずに人柄や能力が高いことを見知った優秀なエンジニアを確保可能です。客先に引き抜かれる可能性があります。引き抜かれれば、多くの場合、給料が上がります。

しかし優秀な人材だと判断されなければ、客先に引き抜かれることはありません。

 

仕事の能力はもちろん、仕事に対する態度や協調性、人間性も重要です。また引き抜きされるかは出向元企業と出向先企業の関係も大いに関係します。

人員を出してもらっており、出向先企業が出向元企業よりも立場的に弱い場合には、引き抜かれる可能性は低いです。

 

 

人脈を構築できる

様々な客先企業やプロジェクトに携わることで、関わる方も比例して増えます。

有名企業に常駐する際にはプロジェクトも大きく、多くの従業員と関わることが可能です。

 

また有名企業に勤める社員はレベルの高いスキルを保持しています。スキルの高い方とプロジェクトを共に遂行したり、プロジェクトは異なったと知っても、接点を持つことで人脈を広げることが可能です。

今後エンジニアとしての独立を考えている方は人脈を構築できることは大きなメリットになります。

 

フリーランス協会の「フリーランス白書2019」によればフリーランスの方の仕事獲得経路として80.4%が人脈と回答しています。

客先常駐で人脈を構築できれば、将来フリーランスとして独立する際に大きな武器になるでしょう。

 

 

 

3.客先常駐の働き方のデメリット


客先常駐デメリット関連画像
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客先常駐の働き方にはメリットばかりではありません。

代表的な3つのデメリットを紹介します。

 

自分で案件を選択できない

客先常駐に限ったことではありませんが、自分の意思で現場を選ぶことができません。

出向元企業は社内待機の時間を短くしようとするため「何としても早く」「何としても高い単価で」エンジニアを出向させようとします。

 

そのためスキルや希望の案件と実際の業務内容に対してミスマッチが起こることが少なくありません。

スキルが低いエンジニアの方は、テスト現場や下流工程ばかりに投入されることがあります。

 

 

顧客対応が多いのでストレスに感じる可能性がある

出向元企業にとって出向先企業は顧客という立場です。

顧客に囲まれた状態で常に働くことになるため、一定以上の節度ある行動や振る舞いが求められ、気が抜けずにストレスを感じる可能性があります。

 

 

会社への帰属意識を感じられない

客先常駐していると、自社とのコミュニケーションの機会を作るのが難しいです。

また業務の実態を間近で評価する方がいないことにより生じる人事評価制度の課題が存在します。さらに人事評価制度の課題により意図したキャリアアップは簡単ではありません。

 

これらの理由から、会社への帰属意識を感じられないエンジニアの方もいます。また常駐先企業では自分だけが外部の人間であり、困ったときに頼ることができる仲間や上司がおらず、疎外感を感じることもあるでしょう。

客先常駐がメインの就業体系となる企業への就職を考えている方は人事評価制度や福利厚生を確認したうえで、帰社日の設定や研修制度の充実、給与体系の見直しなど、様々な対策を行っている企業を選びましょう。

 

 

 

 

4.まとめ


客先常駐の働き方には会社の帰属意識を感じられず、顧客対応が多くストレスを感じる可能性があるといったデメリットがありますが、様々なプロジェクトに関わることで幅広いスキルを得ることが可能です。

 

また人脈を構築できれば、将来独立する際に役立ちます。ゼネラリスト志向の方や将来独立を考えている方におすすめします。

 

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