公開日:2021.04.19
更新日:2025.03.24
スタートアップを中心として、新規プロダクトやサービスを市場に浸透させるにあたっては
「PMF(プロダクトマーケットフィット)の考え方が重要になります。
PMFを愚直に継続することで成功したビジネスの事例は多数あり、新規事業を進めるにあたっては非常に重要な指針だと言えるでしょう。
そのためこの記事では、「PMFとは何か」についてやPSFとの違い、PMFの判断時によく用いられるデータやPMF活用のメリットなどを解説します。
特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・新規事業の担当者になったビジネスマン
・PMFとPSFの違いについて知りたい方
・PMFを評価するための指標を知りたい方
・PMF活用のメリットを知りたい方
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<目次>
1.そもそもPMF(プロダクトマーケットフィット)とは
マーク・アンドリーセンが提唱
PSFとの違い
2.PMFの判断によく用いられる重要なデータ
顧客の獲得数(新規・既存含む)
サービスの利用頻度
サービスの継続率・解約率
3.PMF(プロダクトマーケットフィット)を活用するメリット
投資家への説明がしやすい
事業の撤退基準が明確になる
PMFを達成した時に納得感をもってマーケティングへの投資ができる
4.まとめ
この章では「PMFとはなにか」について、PSFとの違いも整理してお伝えします。
PMF(プロダクトマーケットフィット)とは、自社のプロダクト(製品)やサービスが特定のマーケットにフィット(適合)して受け入れられている状態を表す言葉です。
著名な実業家であり投資家でもあるマーク・アンドリーセンが、2007年に自身のブログ記事で最初に用いたとされています。
ビジネスの成功にはプロダクトとマーケット両者の整合を目指すべきとの考え方であり、そのためには両者が相互に補完し合う構造の発見が重要です。
PMFはスタートアップの創業期や新規事業を立ち上げる際などに多用されますが、ビジネスを行う上では常に意識すべき状態だと言えるでしょう。
実際に投資家やベンチャーキャピタルが投資の是非を判断する際にも、PMFを達成できるか否かは重要な判断基準になります。
PMFと似た言葉にPSFが挙げられますが、こちらはPMF達成の前段階に位置する概念です。
PSFは「Problem Solution Fit(プロブレムソリューションフィット)」の略語であり、解決する価値のある課題とその最適解を見つけることを示します。
PSFを達成するためにはまず一般に広く存在すると思われる課題を設定し、解決策の検証を行います。
この段階では最初に設定した課題が本当に市場で求められているのかを検証し、その課題に最適な解決方法を見つけ出すことが重要です。
そして次には、解決策を開発するプロセスに積極的に協力してくれるユーザーがいるのかを検証し、最後に購買意欲が本当にあるのかを検証します。
こうしてPSFを達成することで、PMFが実現可能になるのです。
この章では、PMFの判断によく用いられる重要なデータを3つ紹介します。
PMFを評価するデータとしてまず挙げられるのが、新規・既存を含む顧客の獲得数です。
ダウンロード数やインストール数、登録数などを確認することで、顧客の獲得数は確認できるでしょう。
ただし顧客の獲得数だけを追っていくやり方では、PMFを評価することはできません。
PMFは「プロダクトに満足して継続利用してくれる利用者が増加し続けている状態」を示すため、獲得数だけでは利用者の満足度を確認することが不可能です。
顧客の獲得数に加えて次に説明する「利用頻度」や「継続率・解約率」を把握することで、PMFを正しく評価できるでしょう。
サービスの利用頻度も、PMFを評価する重要なデータの1つです。
いくら新規顧客を獲得できていたとしても、ほとんどサービスを利用していない顧客ばかりであればPMFが示す「利用者が満足している」状態とは言えません。
そのため、アクティブユーザーと休眠ユーザーがどの程度の割合で存在しているのかを把握することが重要だと言えるでしょう。
仮に前月で新規顧客だった利用者のほとんどが今月に入って休眠状態、つまり利用頻度が極めて低い利用者になっていたら、PMFは達成できていないとの評価になります。
このままではビジネスの成功は困難になってしまうため、何らかの解決策を講じていくことが求められるでしょう。
PMFを評価するためのデータとしては、サービスの継続率・解約率も挙げられます。
「利用者が満足している状態」を確認するためには、サービスの継続率と解約率を確認することも効果的な方法の1つだと言えます。
新規でプロダクトやサービスをリリースした直後には、継続率は下がります。しかしどこかの点で継続率の低下が止まることがあれば、そのプロダクト・サービスは特定のマーケットでPMFが達成できているということを示します。
新規顧客が多いわりに継続率が低い・解約率が高い状態であれば、やはりPMFを達成できているとは言えないでしょう。
継続利用において何らかの障害があるのかを分析し、対策を打っていくことが必要です。
また、継続率の高さと先ほど紹介したサービスの利用頻度の高さを組み合わせることで、PMFの達成度合いはより正確に判断できると言えるでしょう。
この章では、PMFを活用するメリットを3つに整理して解説します。
PMFを活用することで、投資家への説明が容易になります。
起業がローンチしたプロダクトやサービスは、顧客の課題を解決して満足させることで初めて価値を持ちます。
特にスタートアップ企業等への投資を行っている投資家やベンチャーキャピタルにはこうした視点が不可欠です。
そのため、スタートアップやベンチャー企業はPMFを活用することで、資金調達の際に投資家・ベンチャーキャピタルにアピールしやすくなるでしょう。
実際に、スタートアップが失敗する理由の多くはPMFができていないことに集約するとも考えられています。
完璧にPMFを定めることは困難ではあるものの、ある程度の設定ができていることで、投資家への説明が容易になるでしょう。
PMFを活用することで、事業の撤退基準を明確にできる効果も期待できます。
PMFが起きていない事業は継続し続得ると企業にとって深刻なダメージになってしまう可能性があります。
そのため、継続率や使用頻度などのデータを計測して一定の数値を下回った場合に撤退するとの明確な基準を定義しておくことで、リスクを最小限に止めることができるでしょう。
企業活動を継続させるためには、失敗した際にリカバーできる範囲までに留めて撤退することが大切です。
また、逆に考えれば、事前に撤退基準を明確に定めておくことで事業が失敗したとしても次につなげる経験であるとポジティブに受け止めることができるでしょう。
PMFを活用することで、PMFを達成時に納得感を持ってマーケティングへの投資ができるようになります。
PMFを意識することで、商品が顧客に受け入れてもらっているか否かという視点が持てるようになるためです。
ビジネスの成功には「良いプロダクト・サービスを生み出す」ことだけでなく、「顧客に受け入れてもらうこと」が大切です。
PMFが達成できているということは顧客ニーズに会った商品を顧客に効率的に提供できているということであり、マーケティングへの投資も納得感を持って行えることでしょう。
PMF(プロダクトプロダクトマーケットフィット)とは自社のプロダクト・サービスが特定のマーケットに受け入れられている状態を表す言葉です。
顧客獲得数や継続率、利用頻度などのデータから、PMFの達成度合いを評価できます。
PMFを活用することで資金調達時に投資家にアピールしやすくなり、失敗時の撤退基準も明確になるなどのメリットが考えられるでしょう。
PMFを意識することはビジネスの成功において重要であり、スタートアップだけでなく新規事業を進めるに当たっては常に意識することが求められます。
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