ビットコインで利益が出た場合、税金はどうなるの?

2019.10.31

ビットコイン、リップル、イーサリアムなどの仮想通貨取引をするとき、非常に重要な知識になるのが税金です。数年前からビットコインなどの仮想通貨の取引量が非常に多くなってきたことでより税金への知識が重要になってきました。

税金の仕組みをしっかり理解し、適切に税金を支払っていない場合、延滞税や加算税などのペナルティを受け、非常に多くの税金を支払わなければいけな可能性もあります。
そんな今回は、仮想通貨取引で利益を出した場合の適切な対処や税金が発生するタイミング、節税対策など具体例を用いて詳しく解説をしていきます。

<目次>
1.ビットコインで税金が発生するタイミング
 ビットコインを日本円に換金したとき
 ビットコインで商品を購入したとき
 別の仮想通貨に交換したとき
 マイニングで報酬を得たとき
2.ビットコインで利益が出た場合
 雑所得について
 確定申告が必要な場合
 確定申告に必要な書類
3.ビットコインで利益を得た場合の所得の計算方法
 所得の計算方法
 経費になり得る費用
 移動平均法と総平均法
4.ビットコインで発生した税金の節税対策
5.ビットコインの税金を払わなかったら?
6.まとめ

 

 

 

1.ビットコインで税金が発生するタイミング


ビットコイン、リップル、イーサリアムなどの仮想通貨に関する利益のうち、課税対象となるものの種類について解説していきます。仮想通貨で利益を出すにはいくつか方法があります。課税のタイミングなどをしっかり確認しておきましょう。

 

ビットコインを日本円に換金したとき
ビットコインで利益を出す場合で一般的な方法は取引になります。日本円を各仮想通貨取引所に入金し、ビットコインを購入する方法です。購入金額よりも高値で売れるタイミングで売却する場合、購入額と売却額の差が利益となります。ビットコインから日本円へ換金した時点で利益が確定したとみなされ課税されます。
ビットコインを売却して日本円に換金したけど出金していないから課税対象にはならないということは誤りですので気をつけましょう。
例を挙げると、例えば1BTC(ビットコイン)を1,000,000円で購入し、価格が上がり1,500,000円で売却した場合、500,000円の利益が出ます。
この場合の利益部分500,000円が課税の対象となります。

また、ビットコインの取引が常に利益を生むとは限りません。購入額より売却額が少なく損失が発生するケースもあるでしょう。同じ課税期間(1年間)に発生した利益と損失は、相殺が可能です。そのため、売買の記録をしっかりと残して、購入額と売却額を把握しておくことが重要です。仮想通貨取引所などを使用して取引している方は売買記録が残りますので、月に1度は確認しておくことをオススメします。

 

 

ビットコインで商品を購入したとき
ビットコインの場合、そのまま決済手段として利用できる店舗があります。
ビットコインで決済する場合、購入に利用したビットコインを日本円に換金した場合と同様の課税が行われる仕組みです。商品購入やサービス提供に支払ったビットコインの取得額から、商品・サービスの日本円による価格の差が利益として課税対象になるのです。
例えば1BTC分のビットコインを1,000,000円で購入し、1,500,000円になったタイミングで、1,000,000円の物をビットコインで購入したとします。その場合、購入物にビットコインを使用したタイミングでは、ビットコインを購入した時から500,000円分の価値が上乗せされていますので、500,000円分が課税対象となるのです。

 

 

別の仮想通貨に交換したとき
ビットコインをほかの仮想通貨に交換した場合、取得時と交換時の価格差が利益になります。
たとえば、1BTC(ビットコイン)=1,000,000円のときに購入し、価格が1,500,000円に上がった時点で1,500,000円分リップルを購入した場合、その差額の500,000円が利益となるのです。また、購入したリップルなどの仮想通貨が購入した時より値上がりし、日本円へ換金した場合や商品購入に利用したりするとその差額も利益として課税対象となります。

 

 

マイニングで報酬を得たとき
ビットコインを取得するには、購入する以外にも「マイニング」により取得出来る方法があります。マイニングによってビットコインを取得する場合、課税対象になります。
ビットコインをマイニングで取得すると、取得時点での価値が利益となります。さらに、取得したビットコインを保有し続け、価格上昇が発生した場合にも差額分の利益を得たとみなされ課税対象となります。
ビットコインのマイニングには、課税対象の金額に専用のマシンを用意する初期費用やマイニングにかかった電気代などを差し引くことが出来ます。その合計金額が利益の場合は税金が発生し、損益の場合は、同じ雑所得で出た利益で相殺することが可能です。なお、株などの税法とは異なり、総合課税の対象となる雑所得が全体としてマイナスとなった場合、それはゼロと同じことであるため、損失繰り越しをすることは出来ません。

 

 

 

2.ビットコインで利益が出た場合


ビットコイン、リップル、イーサリアムなどの仮想通貨で利益を得た場合「雑所得」として課税対象となります。これは一般的な給与所得や株式投資などによる所得とは異なり、税率や控除の仕組みにも違いがあります。この章では、雑所得の特徴や確定申告が必要なケース、申告の方法などを解説します。

 

雑所得について
課税対象となる所得は下記10種類に分類されており、それぞれの種類によって税率や控除の仕組みが異なります。
--------------------------------------
・事業所得
・不動産所得
・給与所得
・退職所得
・配当所得
・利子所得
・山林所得
・譲渡所得
・一時所得
・雑所得
--------------------------------------

雑所得は、上記所得区分(給与所得・事業所得・利子所得など)に含まれないものです。例えば、副収入や公的年金、作家を本業としていない人が受け取る原稿料や講演の謝金、ビットコインの利益などが該当します。雑所得の税率は累進課税となっており、最高で45%(所得額が4000万円以上が対象)*1を税金として支払わなければなりません。
*1.45%は住民税を含んでいない数字です。

 

 

確定申告が必要な場合
ビットコインなどの仮想通貨によって利益が発生した場合、確定申告が必要になるとは限りません。
給与所得者の場合、年間200,000円以上の利益が発生すると申告を行う規定があります。
給与所得者以外の場合、年間380,000円以上の利益が発生すると申告を行う規定があります。
ビットコインなど仮想通貨以外への株や国債、FXなどの投資で利益を得ていたり、給与所得以外の副業で得た所得がある方は、確定申告のことも念頭に置いておきましょう。少しでも不安がある方は、税理士や税務署職員などの専門家へ事前に相談することをオススメします。

 

 

確定申告に必要な書類
ビットコインで利益が発生し、確定申告が必要となった場合は手続きをしなければいけません。下記3点が必要です。

確定申告書A様式
源泉徴収票(給与所得者の場合)
ビットコインの取引履歴や入出庫の明細書

確定申告書A様式は、税務署や国税庁HPなどから印刷することが可能です。ビットコインの所得は「雑所得」の欄になりますので、しっかり記入しましょう。報酬額、種目、取引先事業者名なども忘れずに記入することが大切です。なお、作成完了した書類は住所地を管轄する税務署へ持参するか、郵送をすれば確定申告は完了です。

 

 

 

3.ビットコインで利益を得た場合の税金を計算方法


税金が幾らになるかを計算するために、まず正確な所得を把握しておく必要があります。ここでは所得の計算方法を理解して、ビットコインなどの仮想通貨で得た利益から税額を算出する方法を見ていきましょう。

 

所得の計算方法
ビットコインの利益が確定するのは、基本的に日本円に換金した場合が多いかと思います。
具体的な例として、1BTC=1,000,000円の際に4BTCを購入し、1BTC=1,500,000円に値上がりした際に4BTC売却した場合を解説していきます。
まずは、購入した4BTCを1,500,000円で売却する場合です。4BTCを売却した際の合計利益は2,000,000円です。
給与所得が5,000,000円、ビットコインなどの仮想通貨の利益が2,000,000円の場合、合計所得が7,000,000円となり税率が20%から23%に変更します。

 

【所得金額と税率】

ビットコイン税金
ビットコイン税金

 

参考:国税庁「No.2260 所得税の税率

 

 

経費になり得る費用
ビットコインで利益を出した場合、その利益すべてが課税対象になるわけではありません。ビットコインで利益を出すために支払われた経費に関しては控除の対象となるため、きちんと申告することをオススメします。
経費として認められるものとしては、
・取引に使うパソコンやパソコンのパーツ
・ハードウェアウォレット
・取引の際に支払った手数料
・インターネットの通信料
・スマートフォンの通信料
・仮想通貨に関する書籍や情報料、アプリの利用料
・電気料金

ただ、上記に記載した経費は証明となる領収書やレシート、支払調書などが必要になります。そのため証拠書類はしっかりと保管しておくようにしましょう。

 

 

移動平均法と総平均法

仮想通貨の売買で利益を出した場合、売買毎に所得を計算し、1年分の合計を所得額として申告する必要があります。この合計所得額を計算する方法は「移動平均法」「総平均法」の2つあります。
なお、1度選択した計算方法は、継続して使用する規定がありますので、ご自身に合った計算方法を選びましょう。

 

・移動平均法
移動平均法は、仮想通貨を購入毎に購入額と残高の平均値を出し、所得を計算する方法です。
例えば、次の①から④の手順でビットコインの取引を行うとします。
①1BTC=600,000円のときに1BTC購入

②1BTC=900,000円のときに1BTC購入

③1BTC=1,500,000円のときに2BTC売却

④1BTC=1,500,000円のときに1BTC購入

この場合、③の売却時では②の購入までで計算された単価を原価とします。

つまり、(600,000円+900,000円)÷2=750,000円となります。
税金がかかる対象となる所得金額は(1,500,000円-750,000円)×2BTC=1,500,000円になります。

 

・総平均法
総平均法は、基準期間全体の購入金額の合計を購入した数量の合計で割って算出する方法です。
移動平均法での例を使うと、同様の①から④の手順でビットコインの取引を行うとします。

この場合、①②④の購入額を平均して計算された単価を原価とします。つまり、原価は(600,000円+900,000円+1,500,000円)÷3=1,000,000円となります。
税金がかかる対象となる所得金額は(1,500,000円 - 1,000,000円)×2BTC=1,000,000円と求められます。

移動平均法では、④で購入したビットコインを売却したことは記載していないため、計算には入れておりません。移動平均法と総平均法を比較すると期間内に購入した全てのビットコインの価格を原価の計算に含めるところが違っています。
移動平均法と総平均法について国税庁の見解は仮想通貨の所得金額の計算には移動平均法を使用する方が好ましいとされています。
しかし、複数の仮想通貨取引所でビットコイン以外の仮想通貨を頻繁に取引している場合は、取引ごとに計算するのが非常に大変でしょう。
そのため継続して適用する場合は総平均法でも良いとされています。
ただし、上記の例で計算した通り算出方法によって税金額が変動するため、どちらがお得になるかをご自身の取引回数などを考慮して決定しましょう。また、困ったら税理士に相談することをオススメします。

 

 

 

4.ビットコインで発生した税金の節税対策


ビットコインなどの仮想通貨で得た利益に税金をかけないようにする方法を解説していきます。
節税できる範囲は限られていますが、ぜひ対策してみてはいかがでしょうか。

 

・換金しない
簡単な方法として、ビットコインを購入してそのまま数年間の期間、保有し続けることは節税になります。
一見、節税対策ではないかと思われますが、日本円や他の仮想通貨へ換金/変換していないため税金はかかりません。また、2019年10月時点では雑所得という分類ですが、今後仮想通貨が定率課税に変更される可能性も十分にあります。現にFX取引も累進税率から定率課税へ変更されています。
しかし、長期間保有していますと価格変動が激しいビットコインの場合、購入した価格よりも下落する可能性もありますのでご注意ください。

 

・クラウドマイニングを利用する
クラウドマイニングは、ビットコインのブロックチェーンをマイニングする際に利用する仕組みのことです。
マイナーには、自分で専用機材を揃える「ソロマイニング」と、自分のパソコンのマシンパワーを提供して報酬を受け取る「プールマイニング」、「クラウドマイニング」の3種類があります。
クラウドマイニングでは、専門企業に契約料を支払うことによりマイニングが可能になりますので、この契約料を経費として計上すれば、しっかりとした節税対策になるでしょう。
しかし、2019年10月の現時点でクラウドマイニングサイトは英語表記のみとなっており、英語が苦手な方などは少し難しい節税対策になるかもしれません。

 

 

 

5.ビットコインの税金を払わなかったら?


もし税金の申告を忘れてしまった場合は罰則が適用され、延滞税や無申告加算税などの申告漏れによるペナルティを課される可能性があります。ここではペナルティが発生する2つの可能性を紹介します。

 

・無申告加算税が発生する可能性
無申告加算税は確定申告書を3月15日までに提出しなかった場合、納付すべき本税に加えて課される罰金的な性質のものです。
無申告加算税は、原則として、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額となります。
なお、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。

 

・延滞税が発生する可能性
確定申告の期限である3月15日は、支払うべき税金を納める期限です。
この期限までに完納しない場合に課せられる罰則的税金が延滞税です。
原則として法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。
延滞税の税率は、納期限の翌日から2月を経過する日までについて、年分ごとに異なりますが、例えば平成30年分は年2.6%です。

 

 

 

6.まとめ


今回はビットコインなどの仮想通貨の税金について、税金の計算方法、節税対策などを詳しく解説していきました。ビットコインなどの仮想通貨は実は10年以上前からある通貨(資産)であり、日本のみならず、世界規模で今後更なる拡大が見込まれます。
ビットコインの売買をする際は、しっかりとビットコインの税金についての知識を深め取引を行いましょう。

 


本記事が少しでも皆さまのお役に立てましたら幸いです。

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