公開日:2021.02.05
更新日:2025.03.24
ITテクノロジーが発展しIoTが幅広い企業に広まってきている現在では、企業のSI(システムインテグレーション)を引き受ける「SIer」の重要性が高まってきています。企業からだけでなく就職先としても魅力的なSIerですが、あまりよく分からないという方も多いのが実情でしょう。
今回は、SIerの概要や種類、独立系SIerのメリットや就職する際の見極め方を解説します。
特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・SIerの種類を網羅的に理解したいと考えている方
・SIerとは何かを簡単に理解したい方
・独立系SIerの特徴やメリットを知りたい方
・独立系SIerに就職する際の見極めるポイントを知りたい方
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<目次>
1.そもそもSIerとは
2.SIerの種類
独立系SIer
ユーザー系SIer
メーカー系SIer
外資系SIer
3.独立系SIerの特徴・メリット
親会社がいない
システム開発の自由度が高い
あらゆる業種のシステム開発が経験できる
4.就職する際の独立系SIerを見極めるポイント
営業力があるかどうか
豊富な開発実績があるかどうか
どの業種・業界が得意か
社員の年齢層
5.まとめ
SIer(エスアイアー)とは「System Integrator(システムインテグレーター)」の略称であり、構築するシステムの全般を統括する企業のことを指します。
各企業が持つ情報システムの更新や、情報システムの課題解決などが主な業務です。
SE(System Engineer)がシステム開発・運用を行う技術者、つまり「人」を指すのに対し、SIerは「企業」を示します。
SIerは「SI企業」「SIベンダー」などと呼ばれることもあり全て同一の意味ですが、あくまでも和製英語である点は覚えておくべきでしょう。
ここでは、SIerの種類をお伝えします。SIerには、主に4つの種類が挙げられます。
独立系SIerとは、特定の親会社を持たず起業の段階からシステムインテグレーションI業務を専門的に行うSIerのことです。
独立系SIerは親会社との関係を気にする必要がないため、独自の経営方法で様々な企業・業界のプロジェクトに参加できます。
独立系SIerは経営方針の自由度が高く、最新の技術に触れる機会も多いと言えるでしょう。
選択するハードウェアも、メーカーから指定されなければ自由に選択できることが通常です。
クライアント企業から見ても、ハードウェア・ソフトウェア共にニーズに合った形で業務を行ってくることはメリットでしょう。
ユーザー系SIerとは、金融会社や商社などIT系以外の比較的大規模な企業の情報システム部門が独立した形態のSIerです。
ユーザー系SIer親会社のSI関連業務が中心になるため、親会社の業務についても一定の知識が求められます。
そのため親会社の業界資格も持ち合わせていると、仕事の幅が広がるでしょう。
ユーザー系SIerは親会社からの仕事によって経営が安定しやすい一方で、親会社の経営動向に影響を受けやすいとも言えます。
また、ユーザー系SIerにおける業務はコンサルティングなどの上流工程が中心になることが多く、プログラミング自体は独立系SIerに外注することが多いでしょう。
メーカー系SIerとは、コンピューターやハードウェアなどの企業における情報処理部門や開発部門が独立した形態のSIerです。
メーカー系SIerはユーザー系SIerと同様に親会社の規模が大きいケースが多く、安定的に仕事が受けられる反面、親会社の動向に影響を受けやすいと言えます。
メーカー系SIerが携わる業界は多種多様であり、親会社が築いてきた信頼によって年単位の開発規模や公共機関の大規模開発を請け負えることもあるでしょう。
外資系SIerとは、グローバル市場を対象に活躍する海外のSIerのことです。
外資系SIerの対象企業は主に世界的にグループ会社を持つような大企業であり、大きな成果を残すことで大きなインセンティブが期待できるケースも多々あります。
外資系SIerの業務はグローバル企業が本国で展開しているソリューションサービスの日本展開や、コンサルティング業務などが中心です。
本国の影響を大きく受けるため、M&Aなどによる企業の環境変化は日本よりも大きいと考えられます。
ここでは、独立系SIerの特徴やメリットを3つに整理して解説します。
独立系SIerは親会社がいないことにより自由度が高いSIerだと言えるでしょう。
独立系SIerの特徴としてまず挙げられるのが、親会社がいない点です。
親会社がいるSIerとは違ってシステムインテグレーション事業自体がコア業務であり、親会社やグループからの制約を受けない点は大きなポイントでしょう。
独立系SIer親会社がいないことによる様々なメリットを持ち、請け負う案件も自社で自由に選択できます。
独立系SIerは親会社やグループによる制約がないため、システム開発の自由度が高い点も大きな特徴です。
メーカー系SIerやユーザー系SIerの場合、親会社やグループ会社が開発規定を詳細に決めていることも多くあります。
そのため、案件によっては親会社の規定に従うと効率が悪いことも考えられるでしょう。
しかし独立系SIerならばハードウェア・ソフトウェアの制限を受けず、クライアントやプロジェクトに応じて優れた製品を柔軟に使用してシステム構築が進められます。
独立系SIerならば、あらゆる業種のシステム開発が経験できます。
他のSIerは親会社からの案件が中心であり、必然的に関係する業種は限定的になってしまいます。
しかし独立系SIerは自らが営業をしてしがらみなく様々な業界から案件を受けるため、多種多様な開発業務に携われるチャンスがあるでしょう。
開発プロジェクトも他のSIerより多く、幅広いスキル・知識を身につけることが期待できます。
この章では、就職する際に独立系SIerを見極めるポイントを4つに整理してお伝えします。
独立系SIerを見極めるポイントとしてまず挙げられるのが、営業力です。
親企業から安定的に案件が下りてくるユーザー系SIerやメーカー系SIerとは異なり、独立系SIerは自ら営業して案件を取らなくてはなりません。
そのため独立系SIerにとって営業力は売上に直接影響する、非常に大きな要素だと言えます。
営業力があまりない独立系SIerでは業務量に波が出てしまい、スキル・知識が充分に身につかないだけでなく生活への心配も出てきてしまうでしょう。
豊富な開発実績があるかどうかも、独立系SIerをチェックするうえでは大切な要素です。
豊富な開発実績がある独立系SIerには企業からの信頼が集まるため、高い安定性が期待できます。
しかしその逆に創業から間もない独立系SIerではやはり開発実績がないため事業収益が安定しづらく、就職の選択肢としては慎重に見極めた方が良いでしょう。
独立系SIerを見極める際には、どの業種や業界が得意なのかも大切なポイントです。
金融系やインフラ系、医療系などどの分野を強みとしているかによって、自分の適性は変わります。
自分が得意とする業界や資格を持っている業界であれば、優遇されることも考えられるでしょう。
また、特定の業界・業種を得意にしていることは、その独立系SIerの強みにもなります。
強みの有無は事業の安定性にもつながりますので、確認しておくことをおすすめします。
忘れずに確認しておきたいポイントの1つが、社員の年齢層です。
開発実績を積んで営業力を高めたい独立系SIerにおいてはできる限り経験豊富なエンジニアを採用する傾向にあるため、社員の年齢層は高めになりやすいと言えます。
その結果として年功序列に近い体制を取る独立系SIerでは、若手社員が定着しづらいといえるでしょう。
そのままでは最新の技術やシステム開発に携わる実績がどうしても積みにくくなり、企業として発展しにくいといえます。
独立系SIerの将来性を確認したいのであれば、若手が活躍している企業を選ぶことがおすすめです。
Slerとは、構築するシステムの全般を統括する企業のことを指します。
Slerには独立系Slerなど主に4つの種類があり、それぞれが異なる特徴を持っています。
独立系Slerは親会社が無いためにシステム開発の自由度が高く、様々な業界に関するプロジェクトで幅広い知識・スキルを身につけられるでしょう。
独立系SIerに就職するのであれば、営業力や開発実績、得意業種・業界や社員の年齢層を確認することをおすすめします。
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