公開日:2021.07.01
更新日:2025.03.24
「Apacheと Nginxの違いがいまいち良く分からない」という方は多いかもしれません。
Apacheは動的ファイルの処理に向いており技術情報が豊富で初心者にも簡単な一方、Nginxは静的ファイルの処理に向いており高速処理が可能なものの、技術情報が少なく専門的なため初心者には難しいといった違いがあります。
本記事ではApacheとNginxの特徴とメリット・デメリットを解説していきます。
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<目次>
1.Apacheの特徴
Apacheとは
動作が安定している
複数のOSに対応している
無料で利用できる
CMSと相性が良い
2.Nginexの特徴
Nginexとは
設定が簡単にできる
複数のOSに対応している
静的コンテンツに向いている
3.Apacheを導入するメリットとデメリット
メリット
デメリット
4.Nginexを導入するメリットとデメリット
メリット
デメリット
5.まとめ
Apacheとはどのようなものかを解説したうえで、Apacheの特徴について解説していきます。
Apache(アパッチ)とは1995年にリリースされたオープンソースのWebサーバーソフトウェアです。
Apacheの正式名称はApache HTTP Server(アパッチ エイチティーティーピー サーバ)です。
Apacheソフトウェア財団によって開発されました。
はじめは米国立スーパーコンピュータ応用研究所(NCSA)が開発したNCSA HTTPdに、改良を行う形で開発が進められていました。
その後2000年頃にBrian Behlendorf(ブライアン・ベレンドルフ)により、ソースコードは完全に書き換えられました。Brian BehlendorfはApacheの基盤を作成した主要開発者です。
Q -Success社のW3Techsの調査によれば、2021年に後述のNginxに市場シェアトップの座を奪われましたが、2017年4月時点では全世界の約50%のシェアを占め、最も利用されるWebサーバーソフトウェアでした。
(出典:Historical quarterly trends in the usage statistics of web servers|W3Techs)
インターネット上で動画やSNSを利用したり、企業や官公庁の公式サイトで情報を入手するためには、必ずWebサーバーソフトウェアが必要です。
その半数でApacheが稼働していたことになります。
Apacheという名前の由来については2つの説があります。
1つ目は「アメリカの先住民族アパッチ族に敬意を込めて名付けられた」というものです。
2つ目は「いくつものソフトウェアパッチ(修正プログラム)を経たことから、”パッチのサーバー”を意味する駄洒落を使った」というものです。
続いてはApacheの特徴について解説していきます。
オープンソースソフトウェアの多くは保証などがないため、利用者数や開発年数が安定性の判断材料です。
W3Techsの調査によれば、Apacheは約35%のシェア率を誇っています。
また世界中の大規模なフォーチュン500企業にも愛用されています。
さらにオープンソースソフトウェアだけあり、アップデート頻度が高いです。
実用的な安定性を持ち、信頼できるWebサーバーソフトウェアといえるでしょう。
ApacheはWindowsやMac、Linuxといった複数のOSに対応しており、幅広いユーザーに適応しています。
環境に依存せずに利用できるため、あらゆるユーザーのニーズに応えることが可能です。
Apacheはオープンソースソフトウェアのため、無料で利用可能です。
個人でWebサイトを立ち上げてみたいといった方も気軽に利用できます。
ApacheはCMSを利用する際に、比較的簡単な設定で済みます。
CMS(Contents Management System)とはWebサイトのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン、レイアウト情報などを一元的に保存・管理するシステムを指します。
Nginxとはどのようなものかについて解説したうえで、Nginxの特徴について解説していきます。
Nginx(nginxまたはNGINXとも表記されます)はロシアの開発者Igor Sysoev(イーゴリシソエフ)氏によって、2004年にリリースされたWebサーバーソフトウェアです。
プロジェクトマネージャーは、NginxはApacheウェブサーバーのパフォーマンス制限に対処すべく生み出されたとしています。
Nginxは2002年にウェブサイトrambler.ruのスケーリングツールとして作成されました。
オープンソース(BSDタイプライセンス付き)とNginx Plus(サポート及び追加のエンタープライズ付き)の2つのバージョンがあります。
NginxはApacheに次ぐ人気のWebサーバーソフトウェアといった立ち位置でしたが、2021年の4月頃にApacheを抜き、世界で最もシェア率の高いWebサーバーソフトウェアとなりました。
以前はApacheと比べてNginxは処理速度が早いものの、難しくて情報が少なそうといったイメージがありました。
しかし現在は情報が豊富になっており、Apacheに慣れている方であれば、利用できます。
Nginxは簡単に設定可能です。
また多くの機能がモジュール化されており、機能の取り外しできます。使用しない機能を外し、軽量化することや独自に開発した機能を簡単に追加することが可能です。
NginxはWindowsやMac、Solaris、 Linux、BSD系など複数のOSに対応しています。
性能の高さだけでなく、OS対応への柔軟性の高さが、上位100万Webサイトの過半数をNginxが占めている理由の1つです。
Nginxは静的コンテンツに向いています。
Nginxは主に静的ファイルの提供を目的に、Apacheインストール前のロードバランサーまたはリバースプロキシとして使用されいました。
Nginxをスタンドアローンサーバーとして利用する場合、別途キャッシュサーバーを置く必要がなく、単体で静的コンテンツを効率的に提供可能です。
静的ファイルにおいて NginxはApacheの2倍の要求を処理します。
Apacheど導入するメリットとデメリットをまとめて解説していきます。
Apacheには以下のメリットがあります。
・CMSの利用時に難しい設定が必要とされない
・トラブル時でも、技術情報が豊富にあるため、安心して利用可能
・レンタルサーバープランにあらかじめ組み込まれているケースが多い
・公開ページを高速表示する対策済み
・セキュリティ対策が随時更新されており、安全性が高い
Apacheには以下のデメリットがあります。
・接続ごとにプロセスを消費するため、メモリ消費量が大きい
・耐えられる同時処理数に限りがある
Apacheど導入するメリットとデメリットをまとめて解説していきます。
Nginxには以下のメリットがあります。
・複数のアクセスを1つにまとめるため高速
・Apacheの2倍の大量処理が可能
・Webサイト利用を向上させる機能が豊富で追加が簡単
・設定箇所が少なく、意外と簡単
・リバースプロキシやロードバランサの機能がある
Nginxには以下のデメリットがあります。
・大量の動的コンテンツの処理には不向き
・機能追加のしやすさがApacheに劣る
・Nginx単体での完結は難しい
・初心者向けの設定情報が少なく、初心者には不向き
2021年現在、全世界のシェアでは NginxがApacheを追い抜き、1位となりました。
しかしApacheは動的ファイルの処理に向いており、Nginxは静的ファイルの処理に向いているといった違いがあります。
Webサーバーソフトウェアの利用を検討している方は、どちらが優れているかといった観点ではなく、どのような機能を求めているかといった観点で選びましょう。
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