公開日:2021.07.13
更新日:2025.03.24
アグリゲーションは近年様々な業界で注目される、複数の情報を集約するサービスです。
この記事ではアグリゲーションの概要を理解したい方に向けて、具体的な企業名を例に挙げながらアグリゲーションについて解説していきます。
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<目次>
1.アグリゲーションとは
2.アグリゲーションはスクレイピングにより情報を取得している
3.アグリゲーションのメリット
多くの情報のインデックスによりSEOで有利になる可能性がある
集約された情報によりユーザーにとって便利
4.アグリゲーションのビジネスモデル
5.アグリゲーションビジネスの事例
Indeed(インディード)
トラベルコ
6.まとめ
アグリゲーション(aggregation)とは「集合体・集約・凝集」などの意味を持つ英単語です。
同種の複数のものをまとめる処理や作業、まとめて一体化したものを指します。
近年Web上にある複数の情報を、1つのサイトに集約するアグリゲーションサイトと呼ばれるサービスが増加中です。
アグリゲーションサイトで有名なのが、求人サイトのIndeedです。様々な求人サイトの求人情報を集積して掲載しています。
アグリゲーションサイトのメリットは、読者のライフスタイルや見たいものに応じた情報提供が可能なことです。
今のネット社会では、各サイトに掲載された情報を1つ1つ集めるよりも「要するに」という答えが求められるようになってきています。
その中で、様々な情報を読者が読みやすいようにカテゴリーに分類し、発信する「収集と整理」を行っているのがアグリゲーションサイトです。
アグリゲーションはスクレイピングにより情報を取得しています。
スクレイピングはデータを収集したうえで、利用しやすく加工することです。
スクレイピングは英単語の「scraping(こすり、ひっかき)」に由来します。
Webから必要なデータを取得するのがWebスクレイピングです。
Webスクレイピングは低レベルのHTTPを実装することもしくはウェブブラウザを埋め込むことによって、WWWのコンテンツを取得します。
ウェブスクレイピングはユーザーが手動で行うことも可能ですが、ボットやクローラを利用するのが一般的です。
スクレイピングと似た意味を持つ言葉に、クローリングがあります。
クローリングはWeb上からデータを収集することです。
クローリングはWeb上から「データを収集すること」、スクレイピングは「集めたうえで使いやすく抽出・加工すること」を意味します。
アグリゲーションには大きく分けて2つのメリットがあります。
運営側にとって、アグリゲーションにより多くの情報がインデックスされ、サイトのE-A-T(専門性/権威性/信頼性)が高まり、SEOで有利になるメリットがあります。
また運営側にとって、手間をかけずに広告収益を上げるビジネスモデルを構築可能なこともメリットの1つです。
アグリゲーションサイトではオリジナルコンテンツとして情報を作成するのではなく、外部サイトからプログラムを使用し情報収集・提供を行うことから、安定的に広告収益を上げられます。
アグリゲーションのユーザー側のメリットとして、情報が集約されており、利便性が高いことが挙げられます。
アグリゲーションサイトを利用することで、1つのWebサイト上に求めている情報が集約されており、目的の情報のみを効率的に得ることが可能です。
現在のネット社会でユーザー自身の手でインターネット検索を行い、目的の情報を集めるには、膨大な時間と手間がかかります。
しかし必要な情報が網羅されているアグリゲーションサイトを利用することで、調べる時間や手間を削減可能です。
なおアグリゲーションには運営側とユーザー側だけでなく、情報が掲載される側にもメリットがあります。
アグリゲーションサイトで取り上げられるようにより、自サイトへの流入が増える可能性が高まることです。
SEO対策が十分でなく、Google検索などからオーガニック流入が少ない状態でも、アグリーゲーションサイトに掲載されることにより、ユーザーの関心を引くことが可能です。
またそれをきっかけにトラフィックが増加するケースがあります。
アグリゲーションのビジネスモデルは「広告収益モデル」です。
アグリゲーションサイトが収益を得るまでの4つのフローは次のようになっています。
1. 提携している外部サイトから必要な情報を取得する
2. クローリングで得た情報が掲載される
3. アグリゲーションサイトを通し、ユーザーが商品の購入を行う
4. 外部サイトが広告費をアグリゲーションサイトへ支払う
ただし3の部分は各サイトにより対応が異なることに注意しましょう。
アグリゲーションサイトに広告が掲載された時点で広告費が発生するサイトも、ユーザーが決められた行動を達成してはじめて広告費が支払われるサイトもあります。
アグリゲーションビジネスを行っている2つの企業を紹介していきます。
Indeedは求人専門の検索エンジンです。
最も有名なアグリゲーションサイトの1つとされており、多くの求人サイトに掲載されている求人情報を同じプラットフォーム上で掲載し、情報を集約しています。
もともと2004年にアメリカでスタートしましたが、2012年にリクルートホールディングスが買収し、現在日本国内で、月間1,000万人以上のユーザーがいます。
国内で最も登録者数が多い転職サイトの登録者数は約400万人前後とされており、Indeedのユーザー数は2倍以上です。
Indeedのユーザー側にとってのメリットは、高い利便性です。
求人情報を得るためには、通常複数の求人サイトに登録する必要があります。
しかしIndeedであれば、多くの求人を1つのサイト内で検索可能なため、比較検討が容易です。
広告掲載企業にとってのメリットは、高い集客性です。IndeedはSEOに強いことでも知られています。
自社サイトのみでは応募が集まらない場合にも、SEOに強いIndeedに掲載されることで、応募を集めることが可能です。
トラベルコは株式会社オープンドアが運営する旅行比較サイトです。1,500以上の予約サイトの情報が集まります。
海外・国内のパッケージツアーやホテル、格安航空券の検索と問い合わせ、申し込みが可能です。
トラベルコではメタサーチが利用されています。
メタサーチは複数の検索エンジンを利用し、キーワードを横断的に検索する検索システムです。
サーチエンジンをまとめて検索対象の一種としていることにより、メタ(上位)サーチとされています。
従来はホテルや格安航空券の申し込みを行うためには、別のサイトをぐるぐると周り、料金やサービスを自身で確認する必要がありました。
申し込み後に、別のサイトの方が安いことに気がつくといったこともあったでしょう。
しかしトラベルコであれば、1,500以上の予約サイトの情報をもとに、サイト内で料金比較が可能なため、手間も時間もかかりません。
またIndeed同様に掲載される側にとっても、自社サイトのSEOに弱みを持つホテルでも、トラベルコに掲載されることでユーザーへの露出が増えるというメリットがあります。
アグリゲーションサイトは業界のゲームチェンジャーになり得るビジネスモデルです。
実際にIndeedの登場により、人材業界の構図は大きく変化しました。
運営側・ユーザー側・情報を掲載される側の全てに大きなメリットがあるビジネスモデルです。
今度も新たなアグリゲーションサイトが誕生することが予想されます。
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