公開日:2021.10.04
更新日:2025.03.24
IT業界向け人材紹介サイトGeekly発表の「2020年6~7月に実施したリモートワークを経験した求職者アンケートの調査」では「リモートワークを経験した」という回答が約83.4%を占めました。
このように、働き方改革や新型コロナウイルスの影響によって、汎用機エンジニアを含め、エンジニア業界でのリモートワーク導入が加速しています。
本記事では、汎用機エンジニアはリモートワークができるのか解説しています。
また、リモートワークの求人・案件実情や将来性、年収などについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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<目次>
1.汎用機エンジニアはリモートワークできる?
2.汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件実情
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件の将来性
3.汎用機エンジニアの年収
リモートワーク求人・案件だと年収は変化する?
4.汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得方法
フリーランスエージェントの活用
クラウドソーシングサービスの活用
SNSの活用
5.汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で要求されやすいスキル
プログラミング言語スキル
金融/保険業界や官公庁など業務知識
システム開発スキル/経験
コミュニケーションスキル
自己管理スキル
6.リモートワーク求人・案件に参画する際の注意点
評価基準が成果物だけとなる
長時間労働になりやすい
情報漏洩に注意
7.まとめ
汎用機エンジニアは、リモートワークできます。
その理由は、汎用機エンジニアの業務内容がリモートワークに向いているため。
汎用機エンジニアは、基幹業務システムに汎用系を使っている企業などで下記の業務を主に遂行します。
・社内インフラの整備
・保守メンテナンス
・社内システム開発
汎用機エンジニアが担当する業務には、社内に常駐していないとできない内容もあります。
例えば、外部からアクセスして対処しにくいような業務は、リモートワークでは対応できません。
一方で、前述した汎用機エンジニアの業務内容は、基本的にはリモートワークでも対応可能です。
汎用という意味は「ひとつのもの・こと広くさまざまなことに用いること」。
つまり汎用機は、特定の用途や対象に特化せず、ある程度何にでも使える機器やあらゆる用途をカバーすることができるシステムを搭載している機器を指します。
また汎用機は、OSなどの技術仕様がメーカーの独自設計となっていることが多いため、汎用機を専門とするエンジニア(汎用機エンジニア)が存在しています。
ちなみに、汎用機エンジニアが扱う企業の基幹業務システムなどに用いられる汎用系コンピュータのことを、一般的にはホストコンピュータやメインフレームとも呼ばれています。
次に、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件の実情についてみていきましょう。
求人・案件例①|【COBOL】生保向け統合パッケージシステム開発
報酬 |
50万円/月額(想定年収:600万円) |
作業内容 |
生保向け統合パッケージシステムを使用したシステム開発 |
その他 |
オンライン面談、原則在宅勤務 |
求人・案件例②|自治体システムの開発支援(オープンCOBOL)
報酬 |
40万円/月額(想定年収:480万円) |
作業内容 |
自治体システムの開発支援、COBOLでのバッチ開発(新規/改修)、詳細設計・製造・試験 |
その他 |
リモートワーク勤務相談可能 |
求人・案件例③|【AWS/Java】基幹システムのマイグレーション
報酬 |
72~80万円/月額(想定年収:864~960万円) |
作業内容 |
医薬品・医療機器を扱う基幹システムの再構築PJ業務、COBOLからAWS、Java、フロントはVue.jsで構成されたシステムへ再構築業務 |
その他 |
リモートワーク勤務相談可能 |
上記以外にも、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は多数みられます。
他求人・案件にも興味のある方は、以下よりご覧ください。
汎用機エンジニア求人・案件を覗いてみる↓
続いて、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件の将来性について、詳しくみていきましょう。
現代において、企業の基幹業務システムはオープン系が主流です。
しかし汎用機には、下記の2つのメリットがあります。
・トランザクション処理に強い
・コンパクトなデータセンターの実現が可能
そのため、基幹業務システムに汎用系を用いている企業も数多く存在します。
しかし、汎用機エンジニアの高齢化とオープン系エンジニアの人気により、汎用機エンジニアの供給不足に陥っていることが現状。
汎用機エンジニアを含むIT業界全体として、需要に対して供給が足りていません。
以上のことから、汎用機エンジニアの将来性は高いといえます。
また、コロナ禍の影響を受け、これまで常駐で求めていた求人・案件が、リモートワーク求人・案件での募集となっているケースも少なくありません。
このような社会情勢からみても、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は今後、増える可能性が高いと言ってよいでしょう。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件を獲得し、業務を遂行した場合の年収についてみていきましょう。
結論から言えば、常駐求人・案件と比較して、リモートワーク求人・案件と年収に大差ありません。
汎用機エンジニアの常駐求人・案件とリモートワーク求人・案件の年収相場の比較を、下表にまとめました。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件での想定年収(月額単価)
月額単価 |
想定年収 |
|
---|---|---|
平均値 |
52.5万円 |
630万円 |
最低値 |
22万円 |
264万円 |
最高値 |
130万円 |
1,560万円 |
上表のデータを参考に、常駐求人・案件の年収と比較していきましょう。
汎用機エンジニアの常駐求人・案件の月額単価の相場は、40~60万円です。
そのため、年収換算しても480~720万円であることから、リモートワーク求人・案件と比較しても大差はありません。
また、一般的に会社員の汎用機エンジニアの平均年収は、460~500万円で推移しています。
汎用機エンジニアがリモートワークで働く場合、求人・案件や依頼は自分で探さなければなりません。
そして、具体的な方法としては、下記の3つが挙げられます。
・フリーランスエージェントの活用
・クラウドソーシングサービスの活用
・SNSの活用
それぞれについて、詳しく解説します。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は、フリーランスエージェントを活用することで獲得できます。
フリーランスエージェントとは、業務委託求人・案件の紹介、企業との商談設定・条件交渉・契約手続きをサポートなどをしてくれるサービスのこと。
このサービスを利用すると、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件を紹介してもらえるだけでなく、下記のようなメリットもあります。
・求人・案件の条件交渉をしてもらえる
・業務委託契約手続きを代行してもらえる
・求人・案件サイトには掲載されていない非公開求人・案件を紹介してもらえる
・確定申告もサポートしてくれる
・スキルアップのための書籍購入費用の補助がある
・スキルアップのための勉強会やセミナーがある
ただし、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得において、フリーランスエージェントを利用するデメリットとして、紹介してもらった求人・案件で得た報酬からマージン(手数料)の支払いがあるため報酬が減ります。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は、クラウドソーシングサービスを活用することで獲得できます。
クラウドソーシングサービスのクラウドソーシングとは、不特定の人や群衆を意味する「crowd(クラウド)」と、業務委託を示す「sourcing(ソーシング)」を意味します。
つまり、クラウドソーシングサービスとは、仕事をしてほしい依頼者・クライアントと、仕事をさがしている、受注者・ワーカーを繋いでくれるサービスのこと。
クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどが代表的なサービスです。
フリーランスエージェントと似ているサービスですが、クラウドソーシングサービスでは求人・案件紹介はありません。
また、転職活動のサポートやアドバイスもありません。
クラウドソーシングサービスは、受注者と希望する仕事先とを効率よく結びつけてくれるだけのサービスですが、その分受注者は好きなタイミング・場所で好きな仕事ができます。
そのため、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得で、下記のような自由度の高い働き方をしたい方は、クラウドソーシングサービスの方が向いています。
・自分のライフスタイルに合わせた働き方をしたい
・自分の強みを最大限に活かしたい
ちなみに、クラウドソーシングサービスも、報酬からシステム手数料を差し引かれるため、報酬が多少減ります。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は、SNSを活用することで獲得できます。
フリーランスエージェントもクラウドソーシングサービスも便利なサービスですが、どちらも報酬から中間マージン(仲介手数料)やシステム手数料が差し引かれて報酬が減ってしまうというデメリットがあります。
そのため、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得時に、報酬を減らしたくないという方はSNSを活用しましょう。
近年、さまざまな企業・お店がSNSを情報発信に活用していますが、下記の方法で汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得も可能です。
・気になる企業などへSNSを通して自分を売り込む
・創作したポートフォリオサイトをSNSに公開して、企業などからの依頼を待つ
ちなみに、SNSを活用した汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件獲得時のデメリットは、クラウドソーシングサービスやフリーランスエージェントを利用した場合と比べて、すぐに求人・案件獲得が難しいということです。
汎用機エンジニアとして活躍するためにも、下記のようなスキルや知識は必要です。
ここでは汎用機エンジニアとして活躍するのに役立つスキルに加えて、リモートワーク求人・案件で要求されやすいスキルを紹介します。
・プログラミング言語スキル
・金融/保険業界や官公庁など業務知識
・システム開発スキル/経験
・コミュニケーションスキル
・自己管理スキル
それでは、詳しくみていきましょう。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で要求されるスキルに、プログラミングがあります。
汎用系は専門のプログラミング言語が使われているため、限定して深い知識やスキルを身につけておくと有利に業務が遂行できます。
下記のプログラミング言語を覚えて、汎用機エンジニアとして活躍しましょう。
・COBOL
・Java
・PL/I
・FORTRAN
これらのプログラミング言語は、主に汎用系の開発に使われています。
Javaはオープン系開発の際に使用されることが多く、汎用からオープンのリプレイス求人・案件などでも使用されます。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件を獲得するにあたり、金融/保険業界や官公庁などの業務に関する知識が求められます。
金融業界や官公庁が依頼主のリモートワーク求人・案件の場合、一般的な企業では聞いたことがない専門用語が出てきて、戸惑う汎用機エンジニアも珍しくありません。
金融業界とは銀行、証券、保険などのこと。
官公庁とは、内閣府・会計監査院・国会・最高裁判所・日本銀行・地方自治体・電子政府の総合窓口などの国や地方自治体の役所の総称です。
金融業界や官公庁は、メーカー・商社・小売・サービス・通信といった業界とは異なる、独自の専門用語や決まりごとが少なくありません。
これまでの知識がまったく通じないケースも多いため、汎用機エンジニアとして活躍するためにも、金融業界や官公庁独自の業界知識はできるだけ学んでおきましょう。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で要求されるスキルに、システム開発があります。
プログラミング言語もシステム開発に必要となるスキルですが、その他に最低でも下記のスキルは身につけておきましょう。
・マネジメント能力
・論理的思考能力
・コミュニケーション能力
・ITスキル
・プロジェクト管理能力
汎用機エンジニアとしての自分のスキルマップなど作成したり自己分析をすることも重要です。
簡単なシステム開発の求人・案件の仕事をして、得たスキルの経験値を積むなどしておくとよいでしょう。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で要求されるスキルに、コミュニケーション能力があります。
汎用機エンジニアの業務には、リモートで対応できない内容もあります。
また、依頼人(クライアント)からの要望を聞いたり、他の担当部署と良好かつ適切なコミュニケーションを取らなければ困難が生じるケースもあります。
そのため、汎用機エンジニアがリモートをする場合でも、コミュニケーションスキルは必要となってきます。
特に、金融業界や官公庁の依頼求人・案件を受けるのであれば、コミュニケーションスキルは必須です。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で要求されるスキルに、自己管理能力があります。
自己管理スキルとは、時間の管理・健康管理・モチベーションのキープなど、自分をコントロールするのに必要となるスキルのこと。
リモートだと、どうしても勤務時間や休憩時間が自由裁量になりがち。
そのため自己管理スキルがなければ、オーバーワークになってしまったり逆にダラダラと仕事をしてしまって納期に間に合わなくなる危険性が及びます。
オーバーワークが続くと、体調を壊してしまう可能性があります。
さらに期限内に仕事が終わらないことが何度も続くと、依頼主からの信頼を失い受注できなくなることも念頭に置かなければなりません。
そのため、汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で仕事をするのであれば、自己管理スキルは必ず身につけておきましょう。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件に参画する際の注意点は、主に下記の3つが挙げられます。
・評価基準が成果物だけとなる
・長時間労働になりやすい
・情報漏洩に注意
それでは、詳しくみていきましょう。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は、成果物のみで評価されることも珍しくありません。
成果物とは、完成した納品物・プログラム・ソフトウェア・システム・仕様書・設計書といった特定の作業やプロジェクトを遂行した結果でできたモノのこと。
通常、汎用機エンジニアが遂行した仕事の評価は、結果だけでなくそれを完成させるまでのプロセスも評価の基準となります。
なぜなら、結果は利益獲得に直結しており、その好ましい結果を出すためにはプロセスをきちんと構築することが不可欠なため。
しかし、汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件の場合、仕事のプロセスを確認することができないため、どうしても結果(成果物)だけが評価の基準となってしまいます。
本来、結果とプロセスのどちらも重要で、どちらも評価されなければなりません。
しかし、プロセスを評価してもらえない分、モチベーションが向上しなかったり、正しく評価されてないと感じることが多くなってしまいます。
汎用機エンジニアのリモートワーク求人・案件は、長時間労働になりやすいです。
一般的に、勤務時間や休憩時間が自由裁量になるのがリモートワーク求人・案件のメリットですが、自己管理スキルがなければ長時間労働になりやすいです。
そもそも、長時間労働とは、勤務時間が法定労働時間を大きく上回っている状態のこと。
「1日8時間」「1週間40時間」のどちらかを勤務時間が超えている場合、長時間労働として認定されることもあります。
汎用機エンジニアがリモートワーク求人・案件で長時間労働になりすい理由は、周囲に誰もいないため業務の区切りをつけるタイミングが難しいため。
また、仕事のやり取りも時間に関係なく連絡でき・相手もしてくるため、結果的に昼夜問わず業務から離れられない状況に陥りやすいです。
さらに、リモートワークだと作業と打ち合わせが同じ場所でできるため休憩時間なく、働き続けてしまうことも珍しくありません。
汎用機エンジニアのリモートワークは、常駐より情報漏洩のリスクが高いです。
情報漏洩とは、企業秘密や顧客の個人情報など外部に公表すべきではない情報が、何らかの原因で外部に流出することを意味します。
情報漏洩はどの企業でも対策しなければならない課題ではありますが、情報漏洩が起きるのは悪意のある第3者による外部からの不正アクセスやセキュリティソフトの脆弱性を狙った攻撃だけではありません。
操作ミスやデータを含んだ機器の紛失・置き忘れでも情報漏洩は起こります。
つまり、汎用機エンジニアのリモートワークでは、悪意のある第3者による外部からの不正アクセスだけでなく、操作ミスやデータを含んだ機器の紛失・置き忘れで情報漏洩が起きるケースもあるということです。
情報漏洩で外部に顧客情報や依頼主の機密情報が流出してしまった場合、金銭的な損害や信用を失ってしまうでしょう。
また、企業存続の危機に陥るかもしれません。
そのため、汎用機エンジニアのリモートワークは、外部からの不正アクセスに注意して対策を行っておかなければなりません。
そして、操作ミスやデータを含んだ機器の紛失・置き忘れでの情報漏洩には、特に注意しましょう。
今回は、汎用機エンジニアのリモートワークについて解説してきました。
結論をいえば、汎用機エンジニアがリモートワークすることは可能です。
本記事でも先述した通り、汎用機エンジニアの常駐求人・案件とリモートワーク求人・案件を比較しても、年収に大差ありません。
ただし、プログラミング言語やシステム開発などの知識やスキルが乏しいと、汎用機エンジニアとして業務に支障をきたす恐れがあります。
そのため、汎用機エンジニアとして活躍するためにも、必要な知識やスキルは身につけておきましょう。
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