モバイルシステム技術検定とは?難易度や出題範囲など技術検定試験の詳細やおすすめ参考書を解説

資格

公開日:2022.04.01

更新日:2025.03.24

あると就職や転職に有利となる資格。しかし、どんな資格でもよいということではありません。
就職・転職を目指す職種で、有利になる資格を取得すべきです。


例えば、IT系の企業を目指すのに役立つ資格の1つに、モバイルシステム技術検定があります。
モバイルシステム技術検定とは、IT系のなかでも「モバイル」に関連するシステム開発やコンサルタント、アプリケーション開発などの知識やスキルを証明する認定資格です。


本記事では、モバイルシステム技術検定の特徴や資格の詳細情報、メリットなどについて解説しています。
また、モバイルシステム技術検定に合格するためのおすすめ参考書も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

<目次>
1.モバイルシステム技術検定とは
シニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)認定資格とは
2.モバイルシステム技術検定試験
モバイルシステム技術検定の詳細
モバイルシステム技術検定の出題範囲
モバイルシステム技術検定 2級
モバイルシステム技術検定 1級
モバイルシステム技術検定の受験者数・合格率・難易度
モバイルシステム技術検定の申し込み手順
モバイルシステム技術検定の有効期限
モバイルシステム技術検定の勉強時間
3.モバイルシステム技術検定の資格取得のメリット
モバイル全域やIT分野の知識が身に付く
ITやWeb系企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
4.モバイルシステム技術検定の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.モバイルシステム技術検定合格のためのおすすめの参考書や対策法
おすすめ参考書①:モバイルシステム技術テキスト 第9版 -MCPCモバイルシステム技術検定試験2級対応
おすすめ参考書②:モバイルシステム技術テキスト エキスパート編-MCPCモバイルシステム技術検定試験1級対応-第8版
サンプル問題を解こう
6.まとめ

 

 

 

1.モバイルシステム技術検定とは


モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

モバイルシステム技術検定は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が実施している検定試験に合格すれば取得できます。

モバイルシステム技術検定では、主に「モバイルシステムを構成するワイヤレス通信ネットワーク」「モバイル端末のハードウエア」「モバイル端末のソフトウエア」「モバイルコンテンツやサービス」「モバイル端末のセキュリティ」などに関する専門知識が求められます。

 

もともとモバイルには、「携帯できる」「移動性の」「動かしやすい」などの意味を持つ言葉であり、一般的にスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を思い浮かべる方もいることでしょう。

モバイルシステム技術検定は、ITを活用したモバイル全般に関連する知識やスキルが問われることから、その難易度に合わせて「1級」「2級」に分類されます。

 

それぞれに試験の難易度や出題範囲、問題数などが異なりますが、詳細については後述します。

なお、他にも同様の資格に、「モバイル技術基礎検定」「スマートフォンモバイル実務検定試験」もあります。こちら2つの資格はより基礎知識を認定する資格ですので、ITエンジニアの資格よりも一般大衆向けの資格です。

 

モバイルシステムの基礎知識の習熟度を検定することで、総合的な基礎力を高めることを目的としています。

一方、スマートフォン・モバイル実務検定試験は、試験によって販売ショップの店員の商品知識を高めてスマートフォン・モバイルアドバイザー資格取得者を育成することを目的としています。

 

 

シニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)認定資格とは

シニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)認定資格とは、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)の最高位資格です。 

モバイルシステム技術検定1級の資格取得後に、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が主催する2日間の「SMC研修」に参加、そして研修後に行われる小論文テストに合格する必要があります。

 

 

 

2.モバイルシステム技術検定試験


モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

モバイルシステム技術検定の資格を取得するには、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が実施している検定試験に合格しなければなりません。

ここでは、モバイルシステム技術検定の詳細や出題範囲、難易度そして申し込み手順などについて解説しています。

 

それでは、詳しくみていきましょう。

 

モバイルシステム技術検定の詳細

モバイルシステム技術検定には「1級」「2級」という2種類の資格があり、試験会場や開催時期など、それぞれに特徴が異なります。

モバイルシステム技術検定の「1級」「2級」の詳細について、下表にまとめました。

 

  モバイルシステム技術検定 2級

モバイルシステム技術検定1級

試験会場

日本全国
試験会場検索はこちら

3会場(東京、横浜、大阪)

試験日時

年2回
試験月はこちらから確認できます。

試験時間

100分

180分
※3科目あり1科目60分

出題形式

CBT形式

選択問題形式+記述問題形式

出題数

100問

ネットワーク、端末・アプリケーション、モバイルシステムより各43問

合格基準

非公開
※1級は科目合格制を採用(3科目すべての合格が必要)

受検料

一般:15,400円(税込)
会員:11,000円(税込)
協力団体:13,200円(税込)

<一般>
1科目:11,000円(税込)
3科目一括:26,400円(税込)
<会員>
1科目:8,800円(税込)
3科目一括:20,900円(税込)
<協力団体>
1科目:9,900円(税込)
3科目一括:23,760円(税込)

受験資格

なし

2級合格

試験結果

試験日の約1カ月後に発表

 

 

モバイルシステム技術検定の出題範囲

モバイルシステム技術検定の出題範囲は、「1級」「2級」でそれぞれに内容が異なります。

それぞれの内容について、詳しくみていきましょう。

 

モバイルシステム技術検定 2級

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)の公式サイトによると、モバイルシステム技術検定2級の出題範囲と出題比率は、下表のとおりです。

この中から、100問が出題されます。

 

出題範囲

出題範囲

モバイルシステムの概要と移動体通信サービス(第2・3章)

12~18%

ワイヤレス通信の原理とネットワーク機能(第4・5章)

12~18%

モバイル端末の基本機能と端末周辺技術(第7・8・9章)

22~27%

モバイルインターネット技術の概要(第6・10章)

17~23%

情報セキュリティ管理(第12章)

3~8%

主要アプリケーションの種類とその概要(第11・13章)

17~23%

(引用/https://www.mcpc-jp.org/kentei/kentei_msg/index.html)

 

 

モバイルシステム技術検定 1級

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)の公式サイトによると、モバイルシステム技術検定1級の出題範囲と出題は、下記のとおりです。

この中から、43問が出題されます。

 

〇科目1「ネットワーク」

モバイルシステムを構成する無線アクセスネットワーク技術
コアネットワーク技術
IP技術および移動体通信サービスなど

 

〇科目2「端末・アプリケーション」

モバイルシステムを構成する各種端末機器の要素技術
構造と開発手法およびシステムアプリケーションの要素技術
開発手法など

 

〇科目3「モバイルシステム」

システム要件定義
システム開発
システム運用
モバイルシステム関連の法制度など

(引用/https://www.mcpc-jp.org/kentei/kentei_msg/index.html)

 

 

モバイルシステム技術検定の受験者数・合格率・難易度

モバイルシステム技術検定の受検者数や合格率は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)の公式サイトでは公開されていません。

そのため難易度がどのくらいなのかは明言できませんが、モバイルシステム技術検定2級合格者は、SE関連業務1〜3年もしくは営業3〜4年の知識レベルに相当します。

 

これは、初心者から中級者向けといえます。

モバイルシステム技術検定2級の難易度は、それほど高くないと考えてよいでしょう。

 

一方で、モバイルシステム技術検定1級は、SE関連業務4年以上もしくは営業6年以上の知識レベル相当です。

業務4年以上となればモバイルシステムを構成する要素が十分理解できており、最適システムやシステム改善計画の提示、運用の指導などを行える知識を有している必要があります。

 

モバイルシステム技術検定1級は応用的な問題の出題もあるため、モバイルシステム技術検定2級よりも難易度が上がります。

しかし文章力が必要な問題はなく、テキストに記載されていない事項が出題されることはないため、中級者レベルのSE(システムエンジニア)であれば合格圏内の難易度だと考えてよいでしょう。

 

ちなみに、モバイルシステム技術検定2級は基本情報技術者、モバイルシステム技術検定1級はシステムアーキテクト試験取得者に相当します。

 

 

モバイルシステム技術検定の申し込み手順

モバイルシステム技術検定の申し込みは、下記の手順で進めます。

 

1.ユーザー登録を行ない、IDとパスワードを取得する(未取得の方のみ)
2.試験/日時/受験場所を選び予約する
3.「クレジット払い」「コンビニ払い」「バウチャー(団体のみ)」のいずれかの方法で受験料を支払う
4.登録したメールアドレスに受験票(予約確認書)が送付される
※モバイルシステム技術検定1級は試験約10日前にマイページより受験票をダウンロードできます。
5.「受験票」「身分証明書」を持って予約した日時・会場で受験

 

モバイルシステム技術検定では、試験日の約1カ月後にマイページで合否が発表されます。

合格の場合は、マイページから認定証のダウンロードができます。

 

 

モバイルシステム技術検定の有効期限

モバイルシステム技術検定は、「1級」「2級」「SMC」どれも、有効期限のない永久資格です。

また、スマートフォン・モバイル実務検定とモバイル基礎検定も有効期限はありません。

 

シニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)認定資格において認定研修合格者には認定証と認定カードが提供され、認定カードの有効期限は2年間です。

また、認定カード保持者にはSMC更新活動があり、クリアが必要な条件もあります。

 

更新できない場合認定カードの効力は喪失しますが、再申請すれば更新活動可能になります。

ちなみに、モバイルシステム技術検定は以前、1級で有効期限がありましたが2015年度より有効期限の仕組みは廃止されました。

 

 

モバイルシステム技術検定の勉強時間

モバイルシステム技術検定にかかる勉強時間には、個人差があります。

例えば、2級で1~2ヶ月、1級で3~4ヶ月を目安に勉強期間を確保してみましょう。

 

また、モバイルシステム技術検定2級の勉強にかけた期間は約2〜3週間で1日に約2時間継続して行った結果、無事に合格できた方もいます。

 

 

 

3.モバイルシステム技術検定の資格取得のメリット


モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

モバイルシステム技術検定の資格を取得することで、下記のようなメリットがあります。

 

モバイル全域やIT分野の知識が身に付く
ITやWeb系企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある


それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。

 

モバイル全域やIT分野の知識が身に付く

モバイルシステム技術検定に合格すると、モバイル全域やIT分野の知識が身に付きます

モバイル分野とは、スマートフォンやタブレット端末などに関わる分野のことです。

 

総務省の「令和3年度情報通信白書」によると、スマートフォンの世帯所有率は86.8%で、タブレット型端末は38.7%、モバイル端末全体は96.8%と所有率は高まっています。

そのため、IT業界のなかでも、目まぐるしく新しい技術やサービスが展開される分野です。

 

マルチメディア検定試験に合格するには、モバイル全域の知識が必要になります。

さらにIT全般の知識も必要となるため、モバイルシステム技術検定の資格を取得したことで、モバイル全域に加えてIT分野の知識も身に付いたことの証明になります。

 

 

ITやWeb系企業の転職・就職に活用できる

モバイルシステム技術検定は、モバイル全域の知識に加え、IT分野の知識も有していることを証明する資格です。

そのため、取得していれば、ITやWeb系企業に転職・就職するためにアピールできます

 

また、モバイルシステム技術検定の資格を取得していることで就職・転職先の幅が広がるだけでなく、より高待遇の企業に転職できる可能性もあります。

 

 

資格手当や報奨金を貰える可能性がある

モバイルシステム技術検定の資格を取得したことで、資格手当や報奨金を貰える可能性があります

取得している資格に対して、手当の支給や資格合格報酬金といった報奨金を支給している企業もあります。

 

資格手当とは、業務に活かせる資格を取得した従業員に対して、企業が任意で支給する現金手当での福利厚生のこと。

一方、資格合格報酬金は、企業が指定する資格を取得した時に支払われる奨励金です。

 

資格合格報酬金はモバイルシステム技術検定の資格を取得した際に1度だけ貰えるものですが、手当は毎月の給料に手当分が追加されるため、毎月の給料の金額がアップします。

 

 

 

4.モバイルシステム技術検定の資格取得のデメリット


モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

モバイルシステム技術検定の資格を取得するデメリットといえば、勉強時間を確保する必要があるということです。

 

勉強時間を確保する必要がある

モバイルシステム技術検定に合格するには、まとまった勉強時間が必要です。

前述したとおり、2級で1~2ヶ月、1級で3~4ヶ月を目安にしましょう。

 

休職をして取得を目指すのであれば余裕を持って勉強できますが、毎日忙しく仕事をしながら、勉強時間を確保することは難しいです。

時間を確保するためには、勉強以外の時間を調整しなければなりません。

 

 

 

 

5.モバイルシステム技術検定合格のためのおすすめの参考書や対策法


モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

モバイルシステム技術検定に合格するには、参考書で勉強することもおすすめです。

テキストを繰り返し読んで覚えたり、過去問を解いたりして、モバイルシステム技術検定の合格を目指しましょう。

 

モバイルシステム技術検定の対策として、参考書や問題集で勉強するのであれば、下記の2冊がおすすめです。

 

モバイルシステム技術テキスト 第9版 -MCPCモバイルシステム技術検定試験2級対応
モバイルシステム技術テキスト エキスパート編-MCPCモバイルシステム技術検定試験1級対応-第8版

 

それでは、詳しくみていきましょう。

 

おすすめ参考書①:モバイルシステム技術テキスト 第9版 -MCPCモバイルシステム技術検定試験2級対応

モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

(出典:Amazon)

 

「モバイルシステム技術テキスト 第9版 -MCPCモバイルシステム技術検定試験2級対応」は、リックテレコムが出版しているモバイルシステム技術検定2級の対策ができる参考書です。

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が監修しています。

 

モバイルシステム技術検定2級の合格を目指す方だけでなく、実務に直結する最新の技術を分かりやすく解説しているため、モバイルシステムの知識を高めたいという方にはおすすめです。

第9版では、5G(RNA/コアネットワークの技術解説、LPWA、ローカル5Gなど)に関連した内容が充実しているだけでなく、6Gに関する動向もまとめられています。

 

 

おすすめ参考書②:モバイルシステム技術テキスト エキスパート編-MCPCモバイルシステム技術検定試験1級対応-第8版

モバイルシステム技術検定とは関連画像
モバイルシステム技術検定とは関連画像

(出典:Amazon)

 

「モバイルシステム技術テキスト エキスパート編-MCPCモバイルシステム技術検定試験1級対応-第8版」は、リックテレコムが出版しているモバイルシステム技術検定1級の対策ができる参考書です。

新しい技術動向やIoTシステム関連を大幅に強化した最新版で、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が監修しています。

 

また、モバイルシステム技術検定1級に対応しているだけでなく、バランスよく、実務に役立つ知識を身に付けるのにも役立ちます。

最適なシステム設計と運用・管理、適応業務の分析と改善計画に必要となる知識を満載しているモバイルシステムのプロジェクトリーダー必携の一冊です。

 

 

サンプル問題を解こう

モバイルシステム技術検定に合格するには、実際に過去問を解いて、知識を高めることもおすすめです。

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)の公式サイトでは、実際に出題されたモバイルシステム技術検定の過去問題がまとめられています。

 

ダウンロードは無料でできるので、ぜひ活用してください。

 

 

 

6.まとめ


今回は、モバイルシステム技術検定の特徴や試験の詳細、メリットなどについて解説してきました。

モバイルシステム技術検定は、ITやWeb系企業への就職や転職を目指すのにおすすめの資格です。

 

「1級」と「2級」で難易度や出題傾向が異なるため、自身に合ったレベルを選ぶことができます。

また、モバイルシステム技術検定に合格するにはまとまった勉強時間を確保するだけでなく、参考書などを活用した勉強方法で学ばなければなりません。

 

ぜひ、本記事を参考にして内容を理解し、対策を行って合格を目指してください。

そしてモバイルシステム技術検定1級に合格したら、次はシニアモバイルシステムコンサルタント(SMC)認定資格を目指しましょう。

 

資格を取得することで、フリーランスでも活躍できます。

 

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

執筆者:フリーランススタート編集部

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