公開日:2023.05.09
更新日:2025.03.24
ReactはJavaScriptのライブラリのなかでもよく使われており、Webサービス開発に関わるなら習得したいライブラリの一つです。
Reactは、WebサイトやWebアプリ開発に適しています。開発に採用すれば、処理速度が速いシステムを効率良く開発できるでしょう。
この記事では、Reactとはどのようなライブラリなのか、できることは何か、Reactが開発に関わっている実際のサービス例などについて解説します。
Reactの学習方法についてもご紹介しますので、これからReactの習得を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<目次>
1.Reactとは、どんなライブラリ?
Reactの特徴
ReactとReact Nativeとの違い
Reactの学習が向いている人
2.Reactでできること3選!
①Webアプリの開発
②スマホアプリの開発
③VRの開発
3.Reactを使って作成されたWebサービスの例
Facebook
Instagram
Skype
PayPal
4.Reactでできないこと・デメリットとは?
日本語の情報が少ない
日本では使われる機会が少ない
メモリの消費量が多い
5.ReactとVue.jsの比較
6.Reactエンジニアの需要・将来性
7.Reactを学習する方法
Reactチュートリアルを活用する
本などを使って独学で覚える
プログラミングスクールを活用する
8.まとめ
ReactはJavaScriptのライブラリの一つで、UI部分の開発に特化しています。
開発元はMeta社(旧Facebook社)で、複雑化したFacebook開発におけるコード管理の改善のために開発されました。
その後も規模が大きい開発プロジェクトで活用されるケースが増え、FacebookだけではなくYahoo!やSlack、Netflixなどでも幅広く使われています。
Reactの特徴は以下のとおりです。
<Reactの特徴>
・誰が見てもコードを理解しやすい
・構成要素が小さい部分に分割されているコンポーネント指向である
・幅広い分野で応用が可能
Reactはコードの条件と結果がわかりやすく記述されているため、誰が見てもコードを理解しやすくなっています。
コードがわかりやすいため、複数の担当者が開発に関わりやすく、大規模プロジェクトでもバグが発生しにくいことがメリットです。
また、構成要素がコンポーネントに分かれていることから管理しやすく、開発効率が良いと言えます。
さらに、ReactはWebアプリ開発だけでなく、さまざまな分野に応用できるので、一度学習すればどこでも使えるでしょう。
JavaScriptでWeb開発を行うなら、習得したいライブラリの一つです。
React Nativeは、Reactの開発元であるMeta社(旧Facebook社)が開発したクロスプラットフォームのアプリ開発フレームワークです。
クロスプラットフォームなので、iOSとAndroidのどちらでも動くスマホアプリを開発できます。
ReactはWebアプリ開発などに用いられますが、React Nativeは主にiOSとAndroidに対応したモバイルアプリ開発に使われるのが特徴です。
ReactとReact Nativeは関係が深いですが、用途が異なることがわかります。
Reactを習得すべきなのはどのような人でしょうか?Reactを学ぶのがおすすめなのは、次のような人です。
<Reactの学習が向いている人>
・WebサイトやWebアプリを開発したい人
・JavaScriptを習得した人
WebサイトやWebアプリの需要は高く、開発者になれば幅広い分野で活躍できます。
そのために役立つのが、JavaScriptやReactの技術です。
世界的にもWebサイトやWebアプリ開発でReactが使われているため、Web系の開発をしたいなら習得することをおすすめします。
Reactで実現できることについてご紹介します。
実現できることを踏まえて、Reactの習得が自分に必要かどうかを検討してみてください。
Reactを利用すれば、Webアプリ開発を行うことが可能です。
Reactは、Webアプリ開発を行ううえでのメリットが多いです。
Reactでは、仮想DOMという技術が使われています。
これは、Webページを更新する際にページすべての情報を変更するのではなく、更新された部分だけが変更される仕組みです。
効率良くページを表示できるため、表示速度を速くできます。
また、サーバーとのやり取りを抑えることでも、表示速度を向上させているのが特徴です。
このように、Reactは素早く動くWebアプリの開発に向いています。
Reactが向いているのは、Google Mapsなど画面遷移が少ないWebアプリの開発です。
単一のページで完結するSPA(Single Page Application)と呼ばれるWebアプリは、ユーザーが使いやすいため、現在の主流になってきています。
SPAは毎回ページをすべて読み込む必要がないため効率が良く、高速な処理が可能です。
ReactはSPAに必要な処理速度を実現できるので、とても相性が良いと言えます。
すでにご説明したとおり、React Nativeを使えば、スマホアプリ開発においてiOSとAndroidの両方に対応できます。
一つの開発環境でiOSとAndroidのどちらの開発も行えるため、スマホアプリ開発を効率良く行うことが可能です。
通常、スマホアプリを開発する際には、iOS対応はSwift、Android対応はKotlinやJavaなど、別々の言語を用いる必要がありました。
しかし、React Nativeなら、どちらのスマホOSにも対応したアプリを開発できます。
また、Reactで開発したWebアプリのコードをiOS向け、Android向けに変換できるツールもあるため、開発環境を統一できるのも大きなメリットです。
React 360を使えば、バーチャル空間のWebサイト開発を行うことも可能です。
たとえば、Google MapsやGoogle Earthは、地図が示す場所で実際に歩いているような機能を提供しています。
このようなWebサイト上に展開されたバーチャル空間を、React 360で開発できるのです。
360°周りを見渡せるショッピングサイトや3Dゲームなど、今までにはない新しいタイプのWebサイトも開発できます。
VRは需要が高く、今後も伸びていくことが予想される分野です。
そのため、Reactの知識や技術があれば、VR開発ができるWebエンジニアとして活躍できるでしょう。
今後VR開発に携わりたいなら、React 360の技術を習得することをおすすめします。
実際に、Reactを使って作成されたWebサービスの事例についてご紹介します。
どのようなサービスを開発できるのかを知ることで、Reactを習得すべきか判断できるでしょう。
Facebookは世界で13.5億人以上が利用している、巨大SNSです。
上記でもご説明したとおり、ReactはFacebookの運営元であるMeta社(旧Facebook社)が開発したJavaScriptのライブラリです。
2011年にFacebookの開発現場でReactが採用されて以来、使われています。
通常、開発規模が大きくなるとコードの管理が煩雑になり、開発コストがどんどん膨らんでいくものです。
しかし、Reactはコーディングコストが少ないため、開発規模が大きくてもコード管理がしやすいというメリットがあります。
Meta社は大きく膨らんだFacebookの開発コストを、Reactを導入することでスリム化することに成功しました。
Instagramはアクティブユーザーが、世界で20億人以上、日本で3,300万人以上と言われている、超巨大SNSサービスです。
画像や動画をアップし、他のユーザーとの交流を楽しむサービスなので、画面表示のスムーズさや処理速度の速さが求められます。
Instagramは2012年にFacebook社に買収され、開発にReactが採用されるようになりました。
Reactの採用により、画面表示がスムーズに行われるようになったのです。
ReactはInstagramのような巨大SNSサービスの開発ができる、信頼性の高いライブラリであることがわかります。
Microsoft社が提供しているオンライン通話アプリのSkypeは、開発をReact Nativeに移行しています。
従来の開発環境よりも、開発効率などの面でメリットが大きいと判断したのでしょう。
PayPalは世界で3億人以上もの人が利用している、かんたんで安全な決済サービスです。
クレジットカードなどがなくても、世界中でオンライン決済や送金などをワンタッチで便利に行えます。
PayPalの開発にReactが採用されており、大量のユーザーがオンライン決済や送金をスムーズに行うことが可能です。
Reactは優秀なライブラリですが、苦手な部分もあります。
ここでは、Reactのデメリットについてご説明しますので、Reactを学ぶ前に確認しておくと良いでしょう。
Reactは日本でそこまで普及していないため、日本語の情報が少ないというデメリットがあります。
英語の情報が多いため、翻訳ソフトを使うか、英文を読んで学ばなければなりません。
英語を読めないと、Reactに関する正確な情報や最新情報を得られないので、注意が必要です。
ただ、英語が読めれば、Reactに限らずさまざまなプログラミング言語や開発系の最新情報を得られます。
英語の情報を読み取れるようにしておくと、エンジニアに必要な情報を得やすいでしょう。
現状、日本企業でReactを採用しているところは多くないため、Reactエンジニアの求人数はそこまで多くありません。
日本でもっとも人気が高いJavaScriptのライブラリはjQueryで、多くの開発現場で採用されています。
すでにjQueryで開発されたものを、わざわざReactに乗り換えるメリットがないと考える企業が多いのでしょう。
ただ、Reactは海外で高く評価されているため、今後日本でも評価が高まり、Reactの利用率が上がる可能性もあります。
このようなIT業界の最新の動向を見極め、どのような技術を習得すべきかを常に考えておくことをおすすめします。
Reactの問題点として挙げられるのは、メモリの消費量が多い点です
Reactで構築したWebサイトやアプリは画面の表示速度が速いですが、表示速度を上げるために表示するページの情報をメモリに保持しています。
そのため、メモリの消費量が大きく、他に使っているアプリなどの動作が重くなる可能性もあるのです。
そのため、メモリ消費量を犠牲にしてでも、表示速度を上げるメリットがあるWebサイトやアプリ開発に、Reactを採用するべきと言えます。
たとえば、更新頻度が低いWebページは、毎回メモリを大量に消費してまで表示速度を上げる必要はありません。
更新頻度が高く、メモリ消費量が大量ではないWebページの開発に適していると言えます。
Vue.jsもJavaScriptのライブラリですが、ReactとVue.jsの違いについてご説明します。
Vue.jsは、JavaScriptのフレームワークであるAngularJSを参考にして作られたものです。
Reactに比べて機能が限定されているため、学習コストが低いというメリットがあります。
すでにWebアプリ開発などを行っている経験者なら、すぐに習得できるでしょう。
ただ、機能が限られている分大規模開発には向かず、小規模な開発プロジェクト向けです。
FacebookやInstagramなどの大規模開発もできるReactとは、開発規模という点でも性質が異なります。
すでにご説明したとおり、Reactはまだ日本でさほど普及していないため、現時点ではReactエンジニアの需要は高くありません。
ただ、海外ではReactを導入している企業が多いため、今後日本に広まる可能性も十分あります。
過去に海外で広まった技術や言語が日本に入ってきて、流行した事例も多いです。
Reactが日本に広まった場合、日本にはReactエンジニアが少ないため、Reactを習得しておけばエンジニアとしての市場価値が高まるでしょう。
ここでは、これからReactを学習する方のために、学習方法についてご説明します。
自分に合った学習方法を選んでみてください。
React公式サイトのReactチュートリアルを活用できます。
チュートリアルに沿って学習すれば、無駄なくReactについて学べるでしょう。
公式の学習教材なので、最新の正確な情報をもとに学べるのも大きなメリットです。
なお、公式サイトは英語ですが、日本語版のチュートリアルもあるので、英語が苦手な場合でもストレスなく学べるでしょう。
Reactのテキストを購入して独学で勉強すれば、費用が安く、自分のペースで学べるのでおすすめです。
入門書や応用編などさまざまなレベルに応じたテキストがあるので、自分に合った学びやすいものを選びましょう。
また、テキストだけでなく、オンライン学習サイトを活用するのも良い方法です。
わかりやすい動画やイラストなどで学べるため、テキストでは勉強しにくい、内容が頭に入ってこないという場合におすすめできます。
通勤時間などの空き時間にスマホで学べるため、忙しい方にもぴったりです。
プログラミングスクールには、無駄のないカリキュラムとわかりやすいテキストが用意されています。
そのうえ、講師による説明を受けられるので、短期間で習得可能です。確実に習得したいなら、プログラミングスクールを利用するのが良いでしょう。
ただ、スクールは費用が高く、校舎に通う必要があるというデメリットもあります。
比較的費用が安く、自宅で学べる通信スクールもあるので、自分に合ったタイプのスクールを選んでみてください。
この記事では、Reactとはどのようなライブラリなのか、できることは何か、Reactが開発に関わっている実際のサービス例などについて解説しました。
ReactはJavaScriptのライブラリの一つで、WebサイトやWebアプリ開発に適しています。
日本ではそこまで普及していませんが、海外で人気が高いため、今後日本に広まる可能性もあるでしょう。
そのため、Reactを習得しておけば、数少ないReactエンジニアとして市場価値を高められます。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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