公開日:2023.05.23
更新日:2025.03.24
Dartは、2011年にJavaScriptの代替言語として登場した、比較的新しいプログラミング言語です。
主にアプリ開発用の言語として使用されていましたが、モバイル開発のためのフレームワーク「Flutter」が登場したことで、再び脚光を浴びるようになりました。
Flutterを使って開発する場合には、Dartが非常に有用です。
この記事では、Dartとはどのような言語なのか、実現できること、逆にできないことやデメリット、Dartの需要や将来性、学習方法などについて解説します。
これからDartを習得しようか悩んでいる方は、この記事を読んで判断してみてください。
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<目次>
1.Dartとは、どんなプログラミング言語?
Dartの特徴
DartとJavaScriptの関係性
2.Dartでできること2選
①スマホアプリの開発
②Webアプリの開発
3.Dartでできないこと・デメリットとは?
日本語の情報が少ない
パッケージやライブラリが充実していない
OS独自の機能に関わる部分は個別に開発する必要がある
開発実績が少ない
4.Dartと他言語のできることを比較!
5.Dartエンジニアの需要・将来性
6.Dartを学習する方法
本などを使って基本構文を覚える
Flutterの公式ドキュメントやチュートリアルを活用する
簡単なアプリを作ってみる
プログラミングスクールを活用する
7.まとめ
DartはJavaScriptの代替言語として、Google社が2011年に開発した言語です。
その後、Flutterというフレームワークが2018年に登場したことで、メジャーな存在になりました。
ここでは、Dartがどのような言語なのか、その特徴についてご説明します。
Dartの特徴としては、以下のようなことがあります。
<Dartの特徴>
・JavaScriptよりも性能が良い
・JavaScriptへの変換が可能
・オブジェクト指向言語である
・セキュリティ性能が高い
・大規模なアプリ、サービスの開発に適している
DartはJavaScriptの代替言語として開発されたため、JavaScriptよりもパフォーマンスが優れている性能の良い言語です。
Dartで記述したコードをJavaScriptに変換することもできます。
オブジェクト指向言語なので、複数の開発担当者が関わる大規模プロジェクトでも開発がしやすいこともメリットです。
また、セキュリティ性能が高いため、安全なシステムを開発することもできます。
Javaなどの言語のように、コンパイル時に中間コードを生成せずそのまま実行されるため、強固なセキュリティ性能を持っていることも特徴です。
ここまでご説明したとおり、パフォーマンスの高いプログラムを開発できる要素がそろっていることから、大規模開発に適していることがわかります。
Dartは2011年にGoogle社が開発した言語で、JavaScriptの問題点を解決するための後継言語として登場したものです。
当時はそれほど世間への普及が進まず、しばらくはマイナーな言語としてアプリ開発などに利用されてきました。
しかし、モバイルアプリ開発向けのフレームワーク「Flutter」が2018年に登場したことで、脚光を浴びます。
Flutterがあれば、iOSアプリとAndroidアプリの両方をまとめて開発できるため、その開発言語としてDartが見直されるようになったのです。
当時はスマホアプリ開発の需要が急激に高まっていたことで、Flutterが一気に広まり、Dartの良さが見直されました。
Dartは、フレームワークのFlutterとセットで活用すればスマホアプリ開発がしやすいため、多くのエンジニアに重宝されています。
Dartで実現できることについてご説明します。
Dartによる開発でメインなのが、スマホアプリ開発です。
DartならFlutterと組み合わせることで、iOSとAndroidの両方のスマホOSに対応したアプリを開発できます。
通常は、iOS向けにSwiftやObjective-C、Android向けにJavaやKotlinなど、別々の言語を用いて開発しなければなりません。
それだと、二種類のプログラムによる開発と管理が必要なため、開発コストが膨らんでしまいます。
しかし、Dartなら一つの言語で両方のスマホOSに対応できるので、効率良く開発を進められるでしょう。
すでにご説明したとおり、もともとDartはJavaScriptの代替言語として開発されましたが、Flutterの登場により注目を浴びたという経緯があります。
FlutterはOSに依存せずにスマホアプリを開発できるフレームワークであり、Flutterを使うことでスマホアプリを効率良く開発することが可能です。
そのため、スマホアプリ開発ができるエンジニアになりたいが、SwiftとKotlinなど複数の言語を学びたくないという人にとくにおすすめといえます。
Dartは、もともとGoogle社が開発したWebアプリ開発のためのプログラミング言語です。
たとえば、「Google Ads」「Google社内セールス」「Google Express」「Google Fiber」など、Googleサービスに使われています。
また、上記でご説明したとおり、Dartは性能の良い優れたプログラミング言語です。
オブジェクト指向言語のため複数の開発担当者が開発に関わりやすく、セキュリティ性能も優れていることから、大規模システムの開発ができます。
さらに、JavaScriptの代替言語として登場したため、JavaScriptよりも優れており開発しやすいのが特徴です。
JavaScriptのコードに変換することも可能なので、使い勝手が良いでしょう。
このように、DartはWebアプリ開発に適した優れた言語のため、習得すればWebエンジニアとして自身の価値を高めることも可能です。
Dartは優れたプログラミング言語ですが、一方で実現できないことやデメリットもあります。
ここでは、Dartでできないこと、デメリットについてまとめました。
Dartを習得する際には、ここでご説明するデメリットについても知っておく必要があるでしょう。
Dartが発表されたのは2011年ですが、世の中に広まったのは2018年と比較的最近なので、日本語の情報がほとんどありません。
Dartについて最新の情報を調べたり、技術者同士の情報交換の場に参加したりする場合は、英語を使う必要があります。
そのため、英語が苦手な人はDartの情報を収集する際に苦労するでしょう。その都度で翻訳するか、英語力を身につけるしかありません。
ただ、エンジニアとして情報収集をする場合には、英語力を求められることがとても多いです。
新しい技術は海外から入ってくることが多く、最新の情報を得るためには英語の情報を調べる必要があります。
Dartに限らず、他の言語を習得する際や新しい技術を学ぶためには、英語力が必要です。
これを機に英語の勉強もしておけば、今後エンジニアとしてステップアップしていくために役立つでしょう。
Dartが世間的に広まり、多くの人に利用され始めたのは2018年頃と最近なので、パッケージやライブラリがそこまで充実していません。
機能追加開発も対応中で、これからまだまだ発展していく言語といえます。
そのため、必要な機能が足らない、既存バグが多いなどの問題が発生する可能性もないとは限りません。
Dartを利用する場合には、最新の機能追加情報や既存バグ情報、バグ修正情報などを常に調べておく必要があるでしょう。
Flutterを利用すれば、iOSとAndroidの両方に対応したプログラムをDartだけで開発することが可能です。
しかし、これにはデメリットもあります。OSに依存する独自機能に関わる部分については、iOS向けとAndroid向けで個別に対応しなければなりません。
たとえば、スマホのカメラ機能を使うアプリの場合、iOSとAndroidのカメラ機能は異なるため、カメラ機能の呼び出し部分を別々に開発する必要があります。
他にも、アプリ内でスマホの通知機能を利用するアプリは多いですが、その場合も同様です。
開発するアプリが、カメラ機能や通知機能などのOSに依存する機能を使わなければ問題はありません。
しかし、スマホアプリがOSに依存する機能を使うケースも多いので、注意が必要です。
Flutterは新しいフレームワークなので、開発実績がそこまで多くありません。
開発に必要な機能やツールなどがそろっていないケースもあり、開発時に苦労する可能性もあります。
発展途上の言語なので、公式の最新情報を常に確認しながら利用していく必要があるでしょう。
Dartとその他の言語で、開発できる分野は何が違うのでしょうか?
ここでは、他言語とのできることの違いについて以下の表にまとめました。
【Dartと他言語で開発できる分野の比較】
言語名 | 開発できる分野 |
---|---|
Dart | Webアプリ、スマホアプリ(Android・iOS対応) |
Java | Webアプリ、スマホアプリ、業務システム、組み込みシステム |
Python | Webアプリ、AI |
PHP | Webアプリ |
JavaScript | Webアプリ、ゲーム、スマホアプリ(Android・iOS対応) |
Swift | PCアプリ、スマホアプリ(iOS対応) |
Kotlin | スマホアプリ(Android対応) |
TypeScript | Webアプリ |
Rust | Webアプリ |
C++ | 業務システム、組み込みシステム、ゲーム |
Dartエンジニアの需要と将来性についてご説明します。
Dartが登場したのは2011年で、幅広く普及したのが2018年頃のことなので歴史が浅く、これから発展していく言語です。
DartはFlutterの登場により、スマホアプリ開発言語として脚光を浴びました。世界的にもスマートフォンの普及が進んだことで、スマホアプリ開発の需要は年々伸びており、今後もこの傾向は続くことが予想されます。
そのため、iOSとAndroid向けのスマホアプリ開発ができるDartの需要も、今後も高まっていくでしょう。
また、Dartを開発しているのはGoogle社のため、Google関連サービスとの相性の良さも期待できます。
Google関連の開発を行う際には、Dartを習得しておけば役立つでしょう。
海外では、DartとFlutterを使った開発が盛んに行われています。今後、日本にもその流れが入ってくる可能性が高いため、Dartを習得しておくと良いでしょう。
Dartを学習する方法はいくつかありますが、どのような方法を選べば良いのでしょうか?
DartとFlutterは切り離せないため、両方を効率良く学ぶ必要があります。
ここでは、Dartを学習する方法についてご紹介しますので、これから学ぼうと考えている方は参考にしてみてください。
Dartのテキストなどを書店やネットなどで購入して、基本的な文法や知識について学びましょう。
テキストだけでなく、Udemyなどの有料の動画教材を利用するのも良い方法です。
テキストの情報の方がわかりやすい、動画の方が頭に入ってくるなど、人によって適した学習方法は異なるため、自分に合った方法を選んでみてください。
まずはDartの構造や文法についての知識を身につけてから、自宅のパソコンに開発環境をインストールして、実際に動かしてみるのがおすすめします。
いきなりコーディングをしてもなかなかプログラムが動かず、挫折してしまうこともあります。
逆に、テキストによる勉強だけだと、Dartでプログラミングを行うイメージがつかめず、挫折してしまう場合もあるでしょう。
適度にバランスをとって、さまざまな勉強方法を取り入れることをおすすめします。
Dartだけではなく、Flutterの習得も必要です。
Flutterの公式サイトに公式ドキュメントやチュートリアルが用意されており、日本語化されているので活用しましょう。
Flutterの公式ドキュメントサイトで、基本的な知識や文法について書かれているドキュメントやチュートリアルを利用できます。
チュートリアルを進めていけば、アプリの作成や実行などの方法を学べるうえ、ドキュメントで各種要素について学ぶことも可能です。
公式ドキュメントやチュートリアルは無料で利用できるので、ぜひ学習に活用してみてください。
テキストや動画教材、公式サイトなどで基本的な知識が身についたら、実際に簡単なアプリを作成してみてください。
自宅のパソコンに開発環境を用意し、簡単なスマホアプリなどを作成することで、DartやFlutterについての知識がより深く身につきます。
また、どうしたら動くプログラムを作成できるのか、エラーの対処はどうすれば良いのかなど、プログラミングの実践力も得られるでしょう。
理解を深めて実践力を身につけるために、実際に手を動かし、プログラミングして学習することを強くおすすめします。
プログラミングスクールのDartやFlutterの講座を利用すれば、短期間で集中的に学習できます。
より確実に習得したいなら、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
講師に直接質問でき、効率の良いカリキュラムで無駄なく学習できるというメリットもあります。
ただし、スクールは受講費用が高額で、定期的に通わなければならない点がデメリットです。
通信講座にすれば費用を抑えることも可能なので、費用面や通いやすさなどを検討して、自分に合ったスクールを選んでみてください。
この記事では、Dartとはどのような言語なのか、実現できること、逆にできないことやデメリット、Dartの需要や将来性、学習方法などについて解説しました。
DartはFlutterというフレームワークの登場で、世の中に広まった言語です。
スマホアプリ開発時に、OSに依存せず開発が可能なので開発効率が良いですし、セキュリティ性能が高く大規模開発に向いているなどのメリットもあります。
これからスマホアプリ開発やWeb開発などをしていきたいなら、DartとFlutterを習得することは非常におすすめです。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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