ギグエコノミー拡大で今後、働き方は変わっていくのか?

市場動向分析副業

2021.03.10

ギグエコノミーという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
現在、雇用形態の在り方や働き方について見直されている中、自由度の高い働き方として注目を集めているのがギグエコノミーです。
そんな今回は、ギグエコノミーの概要や特徴、将来性などについて解説していきます。

 

 

 

1.ギグエコノミーとは


ギグエコノミー関連画像
ギグエコノミー関連画像

ギグエコノミーとは、インターネットを通じて単発の仕事を請け負う働き方や、それによって成立する経済形態のことを指します。

 

本来ギグ(gig)とは、ジャズやロックなどで、その場に居合わせたミュージシャン同士が音合わせを兼ねてその場限りの演奏(単発ライブ)を試しにやってみることを意味しており、その単語が転用され「単発の仕事」という別の意味で使わせるようになっています。
特に注目されているのがトラックのドライバー、会計士、ITエンジニア、翻訳者、通訳者などの仕事です。

 

これらの仕事は今後の働き方が多様化する時代においてさらなる需要の増加が見込まれる職業です。

 

日本のギグエコノミーの代表企業

クラウドワークス:クラウドソーシングサービス
ランサーズ:クラウドソーシングサービス
ココナラ:クラウドソーシングサービス
タイムチケット(TimeTicket):シェアリングエコノミーサービス

 

 

アメリカのギグエコノミーの代表企業

UBER(ウーバー):配車サービス
Lyft(リフト):配車サービス
Airbnb(エアビーアンドビー):宿泊施設仲介
TaskRabbit(タスクラビット):便利屋サービス
BreezeWorks:ビジネス管理アプリ
Amazon Home Services:家まわりのメンテナンスサービス

 

 

 

2.ギグワーカーとフリーランスの違いとは?


ギグエコノミー関連画像
ギグエコノミー関連画像

クラウドソーシングが普及している現在、企業は仕事をより最適化/効率化させるため、正社員以外のフリーランス/パラレルワーカーなどにも任せるようになってきています。
フリーランスは、特定の企業・団体・組織に雇用されず、独立して活動する働く人を指します。フリーランスは成果報酬型であり、プロジェクトを完遂させることが必要です。

 

ギグワーカーの定義はフリーランスとは多少異なります。
ギグワーカーは、単発の仕事を行う点はフリーランスと同じです。しかし、クライアントの満足する成果を最大限提供するのではなく、ギグワーカー自身の裁量で決めた出来高成果により報酬が決まることが異なる点です。

 

ギグワーカーはサービス提供しているクライアントと雇用契約を結んだり雇用通知書を介した契約合意を行いますが、一定時間の労働の制限は全くないです。自身の好きなタイミングで仕事を開始して、好きなタイミングで終了することが出来ます。
ギグエコノミーとフリーランスを比較してみると、同じ意味に取られるかもしれませんが、働き方や報酬について異なります。

 

 

 

3.ギグエコノミーとシェアリングエコノミーの違いとは?


ギグエコノミー関連画像
ギグエコノミー関連画像

まず、シェアリングエコノミーについて説明します。

 

シェアリングエコノミーとは、個人が保有する遊休資産を貸し出し、有効活用することで成立する経済形態です。「モノのシェア」という考え方が土台になっています。
遊休資産には使っていない物件や土地、車などだけでなく、個人が保有するスキルなども含まれます。フリーランス、副業ワーカー、パラレルワーカーなどが多く参画しています。

 

つまり、今まで効率的に活用されていないモノを再検証し、モノを欲している人にシェアするということです。
シェアリングエコノミーは2008年に生まれた民泊マッチングサービス「Airbnb」や配車サービス「UBER」は欧米を中心に日本を含むグローバルへ急速に普及しています。

 

最近では日本でもシェアサイクルなどが展開されており、徐々にシェアリングエコノミーは広まっています。
ギグエコノミーとシェアリングエコノミーの違いは2つあります。

 

 

・ 焦点が「働き方」と「モノ」
ギグエコノミーは、労働者の「働き方」の部分に焦点を置いている経済形態のことを指します。

自身で勤務時間や働く場所を決め、自由で柔軟な働き方を求めることがギグエコノミー最大の価値です。

 

シェアリングエコノミーは、遊休資産の有効活用に焦点を置いている経済形態のことを指します。

資産という「モノ」に焦点を絞る考え方がシェアリングエコノミー最大の価値です。

 

 

・「人のシェア」か「モノや人のシェア」
ギグエコノミーは、個人が様々な仕事に参画した経済活動を行います。
つまり複数の企業(仕事の依頼主)が「人」をシェアすると言い換えることが出来ます。

 

シェアリングエコノミーは、特定の物件や車、スキルなどを複数の会社や個人が利用します。
つまり複数の企業や人が「モノや人」をシェアすると言い換えることが出来ます。

 

この点においてはシェアリングエコノミーがギグエコノミーを内包する関係にあると言えるでしょう。

 

 

 

4.ギグエコノミーのメリット・デメリット


ギグエコノミー関連画像
ギグエコノミー関連画像

ギグエコノミーのメリットとデメリットについて解説していきます。

 

<メリット>
・労働者にとって柔軟な働き方が選択可能
労働者は仕事ごとに参画するため、勤務時間や勤務方法、仕事量、働く場所を柔軟に選択出来ます。

そのためワークライフバランスを自らコントロールすることが可能です。

 

仕事にあまり縛られずに生活したい方や自分で人生をコントロールしたい方などにとってギグエコノミーは良い環境かもしてません。

 

 

・才能やスキルが有効活用される経済が生まれる
これまで才能やスキルがあっても、有効的に活かせる場所や環境はあまりありませんでした。

しかし、インターネットを通して仕事依頼や受注が可能になったことにより才能やスキルを有効的に活かせる場所や環境が多くなっています。

 

例えば「クラウドワークス」「ランサーズ」「ココナラ」「タイムチケット(TimeTicket)」などのWebサービスを利用することにより自分の持つスキルや得意なことを活かして自由にビジネスを行うことができます。

 

・雇用主は固定費などのコストを軽減出来る
従来型の雇用形態では、従業員それぞれの人件費や管理費などのコストが発生します。
ギグエコノミーにおける雇用主と労働者は仕事ごとでの関係性のため、仕事の報酬などのみになり管理コストを軽減出来るようになります。

 

 

<デメリット>
・収入の変動が起こりやすい
ギグエコノミーの経済圏で働く方や現在フリーランスの方は、正社員とは異なり収入面で不安定です。

一定の収入が保証されていないため、収入が全くない時期もある可能性があります。

 

その他社会保険や福利厚生が受けれない可能性もあり、現状では正社員で働いている時のようにしっかりとした法整備が行き届いて居ないのが現状です。

 

 

・格差社会が深刻化する可能性がある
ギグエコノミーはいわば実力主義の世界です。

豊富なスキルを持っている方はや優秀な方などは高報酬を得ることが出来ますが、能力の低い人などは低賃金の仕事しか得ることが出来ません。

 

能力の格差により収入の格差が深刻化する可能性があります。
そのため、高報酬を得るため、日々のスキルアップは必須になるでしょう。

 

なお、オックスフォード大学インターネット研究所の調査によると、ギグ・エコノミー、74%の労働者が「同じ働き方をしている方に出会ってことがほとんどない」と回答しており、94%は「労働組合などには加盟していない」と回答しています。

また、デロイトトーマツグループの調査によれば、日本のミレニアム世代はギグエコノミーの働き方を不安視しており、現状まだまだ警戒感が強いです。

 

近年では、Uber Eatsの配達員らが労働組合「Uber Eatsユニオン」を結成するなど、労働に関する取り組みも徐々に活発になるでしょう。

 

 

 

5.ギグエコノミーの将来性


ギグエコノミー関連画像
ギグエコノミー関連画像

ギグエコノミーという働き方には前向きな見方がされており、日本だけでなく世界中から期待されているのが現状です。

 

今後、ギグエコノミーという働き方に関連した企業の増加や法整備が整うことが予想されるため、より普及するでしょう。
ギグエコノミーが普及することでより柔軟な働き方が可能になり、スキマ時間で仕事をすることが出来たり、潜在的な労働力の拡大に繋がるだけでなく、労働者の得意なスキルや能力に沿った仕事を行うことが出来るため、労働生産性の向上に繋がります。

 

しかし現状、労働者数の爆発的増加による供給過多や報酬単価低下による貧困問題など、解決しなければいけない問題や課題も多数あります。

その他、フリーランスに関する法整備も複数の課題が残っているため、ギグエコノミーなどの法整備がしっかりと整う時期は、まだまだ先になるでしょう。

 

 

 

6.まとめ


ギグエコノミーの概要やフリーランス、シェアリングエコノミーなどの違い、メリット/デメリット、将来性などについて詳しく解説してきました。
働く人だけでなく企業にも多数のメリットをもたらすギグエコノミーは、今後の日本にますます求められる働き方や経済の在り方の1つになるでしょう。

 

しかし、ギグエコノミーを実現させる上で法整備やフリーランスとの棲み分けなどまだまだ課題が残っていることもあり、完璧に実現するには時間が少しかかるでしょう。
もし本記事をご一読いただきギグエコノミーについてより興味が湧いた方は、ご自身で深く調べてみることをオススメします。

 

 

フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。

 

なお、フリーランススタートはiOSアプリ版も2020年6月にリリースしています。

通勤しているエンジニア・デザイナーでちょっとしたスキマ時間で手軽にフリーランス求人・案件を検索したい、開発言語の単価が知りたい、フリーランスを将来的に検討している方などは是非インストールしてみてください。

 

フリーランススタートのアプリを有効活用して、フリーランスとして第一線で活躍しましょう!

 

フリーランススタート iOSアプリのインストールはこちらから

 

フリーランススタート Androidアプリのインストールはこちらから→

 

本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

twitterでシェア
facebookでシェア
facebookでシェア

フリーランスお役立ち記事を検索

新着フリーランス求人・案件

おすすめフリーランス求人・案件