公開日:2020.10.08
更新日:2025.03.24
「年齢を重ねるとフリーランスのエンジニアは限界」「若い人には敵わない」などのマイナス意見は少なくありません。
実際にフリーランスとして働くなかで「これ以上は無理だ」と、自分自身で限界を感じてはいないでしょうか。
本記事では「フリーランスに限界はあるのか」をテーマに、フリーランスエンジニア年齢の実態や、限界を感じた時・さらに活躍したい時の対処法を解説します。
フリーランスの厳しさに滅入っている人は、ぜひ当記事を状況打開の参考としてみてください。
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<目次>
1.フリーランスエンジニア年齢の実態
フリーランスエンジニアは40代と50代が最も多い
2.フリーランスエンジニアは年齢に限界があるのか?
3.フリーランスエンジニアとして限界を感じた時
収入が減ってきた
仕事のやりがいが感じられなくなった
体力や気力が低下してきた
最新技術や市場動向が良く分からない
4.フリーランスエンジニアとして限界なく活躍し続けるために
クライアントと長期的な信頼関係を築く
固定概念を捨てる
フリーランスエージェントやクラウドソーシングサービスを活用する
5.まとめ
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の2019年度のデータによると、システムエンジニア・プログラマーの平均年齢は30代です。
・システムエンジニア:38.8歳
・プログラマー:33.8歳
同調査では他職種の多くの平均年齢が40代を超えており、IT業界は比較的若い現場が多いと推測できます。
ここだけ見ると「IT現場は若い人が中心なのか」と不安に思うかもしれません。
しかし、フリーランスエンジニアに限って見ると、平均の年齢層は上がります。
たとえば2020年2~3月実施の「内閣官房のフリーランス実態調査」によると、日本のフリーランスの72%が40代以上となっています。
次にリクルートワークス研究所の「データで見る日本のフリーランス」では、フリーランスの平均年齢は55.4歳と高い値を示していました。
同調査の「ソフトウェア・インターネット関連技術者」の項目に絞ると、40~49歳が31.3%、50~59歳が25.2%と合わせて半数以上です。
「ランサーズ」や「フリーランス白書2021」の調査結果でも似たような傾向が見られることから、フリーランスエンジニアの年代は40~50代がもっとも多いとわかります。
実態を見ると、フリーランスの中心はミドル層なのです。
結論からいえば、フリーランスエンジニアに年齢の限界はありません。
先述した通り40~60代フリーランスが多い背景があったり、40~60代の人材を積極的に採用する企業が増えていたりなど、年齢に関係なく活躍のフィールドが広がっているためです。
そもそも定年がないので、限界は自分の気持ち次第という側面もあります。
とはいえ、年齢を重ねるごとに仕事の受注や継続、スキル習得が難しくなる傾向はあります。
その理由は次のとおりです。
・学習しても習得できないだろうと保守的な考えになり新しいスキルを敬遠しがちだから
・体力・集中力・記憶力の面が衰えていくから
・若い現場だと年上の人材に指示が出しにくいと思うから
企業側としても上記の理由から「大切な仕事を頼んで大丈夫だろうか」と不安を感じます。
プロジェクト募集に年齢制限をかけたり、若い人を優先したりなどの動きがあるのも事実です。
しかし、それでもIT人材の需要自体はなくなりません。
経済産業省の「IT人材需要に関する調査」にて最大79万人の不足が出るとの推測が出たように、IT市場やITスキルの重要性は拡大を続けているためです。
もちろん40代・50代のフリーランスエンジニアとして活躍し続けるためには新しいスキルや人脈を増やしたり、年齢相応の経験やマネジメント力を武器にしたりなどの戦略が重要になります。
「年齢は関係ない」「努力次第」と思ってはいるものの、「やっぱりもう限界かな……」とつい感じることもあるのではないでしょうか。
ここからは「フリーランスエンジニアが限界を感じるとき」として、その理由や対処法についてご紹介します。
フリーランスエンジニアは会社員と違い、安定した収入や固定給がありません。
そのため仕事(案件)がうまく受注できない期間が続くと、「もう限界」かもと不安に駆られる人も多いです。
実際に前述の内閣官房の調査でも、フリーランスとして働く上での障壁として収入の問題を挙げる人が59%にも上りました。
もし収入が減ってきたと感じたときは、以下のことを見直してみてください。
・1つのクライアントから継続して仕事(案件)を得ているか
・仕事の受注先を絞りすぎていないか(クラウドソーシングを使っていないなど)
・仕事量に対して単価や時給は相応であるか
・単価の高い分野(AI(人工知能)やloT関係など)からの仕事は受注しているか
・下流工程の仕事ではないか
たとえばフリーランススタートの求人の中央値単価は65万円/月ですが、最高は210万・最低は3万円と非常に幅が広いです。
どんな仕事を請けるかで収入が変わるという基本を、あらためて認識してみましょう。
営業先を広げたり、時給換算して高収入になる仕事を選んだりなど、稼ぐための仕事の進め方を意識することをおすすめします。
フリーランスエンジニアとして今以上に成長したい方は下記記事をご一読ください↓
フリーランスエンジニアに限らず、突然仕事にやりがいを感じなくなることは珍しくありません。
そのような場合は一度、仕事(案件)の受注量を減らして別のことに取り組んでみるのもありです。
仕事から距離を置くことで、ストレス解消や仕事へ意欲の回復が見込めます。
例えば、趣味や勉強などの良質なインプットが、仕事を再開したときの良質なアウトプットにつながるかもしれません。
エンジニアの場合、エンジニアスキルを活かして別の仕事・事業に挑戦してみることもおすすめです。
収入をある程度キープしながら、ビジネスの幅を広げられます。たとえば以下の仕事が考えられます。
・IT系のWebライター
・Webデザイナー
・IT系のコンサルタント
自由に立ち回りやすいのがフリーランスの強みです。
エンジニアの仕事(案件)に囚われず、さまざまなチャレンジに目を向けてもよいでしょう。
エンジニアの仕事はデスクワーク中心とはいえ、長時間パソコンと向き合ったり座りっぱなしだったりなど想像以上に体力を消耗します。
とくに年齢を重ねるごとに体力・集中力の低下が顕著です。
対応策としては、仕事周りの環境を整えて疲労・ストレスを軽減することが挙げられます。
・腰や背中に負担をかけない座り心地のよい椅子を買う
・広めのデスクで作業場に余裕をもたせる
・よいキーボードやパソコンスタンドで腕・肩の負担を軽減する
・緑を取り入れるなど色の効果にも注目する
睡眠や簡単な筋トレ、ジョギング、食事の見直しなどにも一度目を向けてください。
またカロリーの高いご飯(菓子パンやコンビニの弁当など)を栄養のあるものに切り替える、高めの寝具を買うなど、生活の中で健康に気を遣う環境づくりも大切です。
思い切って休みを増やすことも考えてみましょう。
流行り廃りが早いIT業界を生き残るには、常に最新の情報をキャッチアップすることが不可欠です。
しかし経歴が長くなるにつれて情報を追うことに疲れたり、新しいことを覚えられなくなったりして、疲れや限界を感じるエンジニアも少なくありません。
対処法としては、諦めず努力を重ねることが最善策になります。
・積極的に勉強会やイベントに参加する
・業界誌や専門書で専門知識を身につける
・WebコラムやSNSで最新情報を常に仕入れる
毎日5分・1日1つでもよいので、「どの業界が伸びているのか」「新言語が誕生していないか」など、新しい情報を得る習慣をつけることをおすすめします。
フリーランスエンジニアとして交流会やイベントに参加するメリットについて詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓
内閣官房の調査では、フリーランスとして働き続けたいと回答した人は78.3%、事業規模の維持・拡大を予定する人は9割と、会社員になりたい(戻りたい)と答えた人はほぼいません。
いつまでもフリーランスエンジニアとして働きたい人が多数を占めています。
そんな中、フリーランスエンジニアとして活躍し続ける人には、次のような特徴があります。
・技術力が高い
・常に新しいスキルや情報を得て勉強している
・人脈を増やしさまざまなところから仕事(案件)を得ている
・年齢相応の経験・マネジメントスキルと謙虚さを持ち合わせている
さらにここからは、フリーランスエンジニアとして限界なく活躍する上で、とくに重要になる2つの考え方を解説します。
フリーランスエンジニアにとって、クライアントと長期的な信頼関係を築くことは、収入の安定性や効率面で非常に大切なことになります。
信頼関係が続けば、継続的な仕事(案件)や大型プロジェクトを任せられるはずです。
実際フリーランスに関する各調査でも「コミュニケーション能力」「受注先のコネクション」が重要であると、多くの現役フリーランスから声が出ていました。
信頼関係を築くには、まず「納期を守る」「マメな連絡を行う」「要求通りの仕事をする」などの当たり前をこなしましょう。
その上で活躍するフリーランスたちは、「要求以上の制作物を納品する」「こちらから企画を提案する」「要求された仕事(案件)以外も引き受ける」など、与えられた仕事・報酬以上の成果を出します。
あなたにしかできない付加価値の提供を続ければ、クライアントからも絶大な信頼を得られるはずです。
「前の仕事(案件)はこの工程で進めた」「以前の現場のやり方はこうだ」などの、エンジニア経験からくる固定概念は捨てましょう。
進化が著しいIT業界では、最新のサービスやアプリ、ソフトウェアが誕生しています。
こちらも知識や方法論をアップデートしないと、「あの人は融通が利かないから仕事したくない」と判断される可能性が高いです。
会社員にはない柔軟さこそがフリーランスの武器、ということを今一度認識してきましょう。
仕事を安定して受注を続けるには、自身の直接営業だけではく、幅広く営業先を開拓することがコツの1つです。
ここからはフリーランスエンジニアがおすすめの、「フリーランスエージェント」と「クラウドソーシングサービス」をご紹介します。
・フリーランスエージェント
フリーランスエージェントとはクライアントへの営業から最適案件の紹介、契約締結をすべて代行するサービスです。
いわゆるフリーランス向けの転職エージェントというイメージで問題ありません。
たとえば、以下の業務をサポート・代行します。
・フリーランスへの希望案件の紹介
・面談や商談の練習
・クライアントとの面談同席
・スキルシートや履歴書の添削
・新規契約の契約処理
・案件参画中のメンタル面のサポート
・請求書の発行代行
・フリーランス向けのセミナー実施
営業に自信がない、さらに年収を上げたいフリーランスの方は、一度利用してみることをおすすめします。
早速、どのようなフリーランスエージェントがあるのか覗いてみる方はこちら→
・クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスは、オンラインを通じて仕事の発注者と受注者をマッチングさせ、仕事の取引をサポートするサービスです。
発注者(クライアントなど)と受注者の双方が気軽に受発注できたり、運営が間に入って取引を支援したりなど、まだアウトソーシングに慣れていない人でも安心して利用できます。
代表的なクラウドソーシングサービスは以下のとおりです。
ただし、発注側も初心者であることも多く、取引内容や業務中にトラブルが発生しやすい傾向があります。
また相場価格とかけ離れた低単価で募集しているケースもあるため、複数のサービスで単価を比較を行い、事前に確認しながら慎重に契約を進めることをおすすめします。
フリーランスエンジニアは、年齢などの関係で先が真っ暗になることもありますが、決して限界はありません。
40代以降の活躍やIT業界の現状から、まだまだ仕事と需要に溢れています。
IT業界で限界なしの活躍を続けるには、常にスキルや人脈、営業力を磨くことが大切です。
また、フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトも利用し、多くのクライアントと出会える場を広げることも重要になります。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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