公開日:2022.02.15
更新日:2025.03.24
PMP試験を現在勉強している方及び今後勉強する予定の方に向けて、試験の詳細や資格取得のメリット、おすすめの参考書を紹介していきます。
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<目次>
1.PMP試験とは
2.PMP試験の詳細
PMP試験の受験資格
PMP試験の試験会場・日程・受験料
PMP試験の試験時間・出題形式・出題数
PMP試験の出題範囲
PMP試験の受験者数・合格率・難易度
PMP試験の申し込み手順
PMP試験の有効期限
PMP試験の勉強時間
3.PMP試験の資格取得のメリット
プロジェクト管理知識が身に付く
就職や転職に役立つ
資格手当や報奨金を貰える
4.PMP試験の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.PMP試験合格のためのおすすめの参考書
おすすめ参考書①:PMP試験対策テキスト&問題集 PMBOK第6版対応版
おすすめ参考書②:PMPパーフェクトマスター PMBOK第6版対応
おすすめ参考書③:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準
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6.まとめ
PMPはPMI本部が認定するプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
受験者のプロジェクトマネジメントに関する経験・教育・知識を測り、プロフェッショナルとしての確認を目的とします。
米国PMI本部が資格認定を行うものであり、法的な資格ではありませんが、プロジェクトマネジメントに関する資格のデファクト・スタンダードとして認知されており、プロジェクトマネジメント・スキルの評価基準として、多くの業界から注目されています。
PMP資格の取得は、多くの業界と国で大きなアドバンテージとなることが期待できます。
PMP試験の資格取得には、次のようなメリットが期待できます。
・スキルアップ:体系的な仕事の進め方が身に付き、業務効率が向上する
・キャリアアップ:資格を取得することで社内外に対してプロジェクトマネジメントの専門性を証明できる
・人的ネットワークの拡大:PMのコミュニティでの活動を通して、人的なネットワークを広げられる
PMP試験の詳細を解説していきます。
PMP試験の受験には、一定期間のプロジェクトマネジメント経験が必要です。
具体的には、以下の2つの条件があります。
1つ目の条件が、プロジェクトマネジメント経験です。
以下の経験が該当します。
・大学卒業またはそれに相当する資格保有者。直近8年間に3年(36ヶ月)以上のプロジェクトマネジメント経験があること
・高校卒業または準学士号、それに相当する資格保有者。直近8年間に5年間(60ヶ月)プロジェクトマネジメント経験があること
・GAC認定プログラムによる学士号取得または大学院卒業。直近8年間に2年(24ヶ月)のプロジェクトマネジメント経験があること
大学卒業の場合と高校卒業の場合、GAC認定プログラム卒業で、必要になるプロジェクトマネジメント経験年数が異なることに注意しましょう。
GACとはプロジェクトマネジメント学位プログラムを対象とする世界有数の専門分野別認定機関を指します。
GAC認定プログラムを修了している場合、勤務経験に関する要件の12ヶ月分に相当し、かつGACコースを用いて、コンタクト・アワー35 時間の受講要件を満たせます。
2つ目の条件が、35時間以上の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講です。
PMIではPMに関する研修プログラムを準備する教育機関を認定トレーニング・パートナーとして公表しています。
認定トレーニング・パートナーで認定講座を修了することで、PMP試験受験に必要な受講時間のカウントやPMPの資格維持に必要なPDUを得られます。
読書やコース修了アセスメントを含まない教育ビデオの視聴などの自主学習では、教育に関する条件を満たすことができず、受験資格は得られません。
なお現役のCAPM資格保有者はプロジェクトマネジメント教育に関する要件は免除されます。
PMP試験の試験会場は、全国に10箇所あります。
【試験会場】
都道府県 |
試験会場名 |
---|---|
北海道 |
イーエデュケーションズ札幌北口テスティングセンター |
宮城県 |
仙台一番町テストセンター |
東京都 |
ピアソンプロフェッショナルセンター東京 |
神奈川県 |
横浜テストセンター |
愛知県 |
名駅テストセンター |
大阪府 |
ピアソンプロフェッショナルセンター大阪 |
広島県 |
広島駅前テストセンター(3F) |
香川県 |
高松番町テストセンター |
福岡県 |
TACT福岡トレーニングセンター |
沖縄県 |
那覇テストセンター |
なお2020年9月4日にPMIアジアパシフィックから日本向けに発表があり、2020年9月14日から、PMP試験を含むPMIが運営する資格試験を、オンラインで受験することが可能になりました。
【試験日程】
試験は毎日実施されています。
またオンライン試験は、月曜日から金曜日の午前9時から午後5時の間で行われます。
【受験料】
受験料はPMI会員と一般で異なります。
PMI会員 |
405ドル(再受験の場合:275ドル)(更新60ドル) |
一般 |
555ドル(再受験の場合:375ドル)(更新150ドル) |
なお、PMI会員の初年度年会登録費は139ドルです。
PMI会員としてPMP試験を受験した場合の会員割引額は150ドルのため、11ドルの費用を削減できます。
また、2度目の試験で合格した場合、111ドルの費用削減が可能ですので、会員になることをおすすめします。
一般で受験費用の支払い後に、PMI会員に登録しても、差額分の返金は受けられません。
PMI会員は有料会員の自動更新前であれば、退会に追加費用は必要ありません。
受験前に有料会員登録を行い、試験の合格後、自動更新前に退会を行うのがおすすめです。
PMP試験の試験時間・出題形式・出題数は、下表の通りです。
試験時間 |
230分 |
出題形式 |
4択問題 |
出題数 |
180題 |
試験の実施時間は230分ですが、230分の試験時間を使い切らなくても、試験問題の全てに回答可能な場合があります。
なお、問題1〜60が終了し回答を見直したタイミングと、問題120が終了し全ての回答を見直したタイミングで、それぞれ10分間の休憩があります。
ただし、休憩が終了し試験を再開すると、試験の前のセクションの問題に戻ることはできません。
また、PMP試験は180題の問題で構成されていますが、5つは予備問題とみなされており、スコアに影響しません。
予備問題は将来の試験問題の有効性をテストするために採用されています。
なお、予備問題は試験全体にランダムに配置されており、事前に知ることはできません。
PMP試験では、次の3つの領域から出題されます。
領域 |
テスト項目の割合 |
---|---|
人 |
42% |
プロセス |
50% |
ビジネス環境 |
8% |
合計 |
100% |
また、上記の3つの領域について、以下の内容が出題されます。
領域 |
タスク |
---|---|
人 |
・コンフリクトを管理する |
プロセス |
・事業価値の提供に必要な緊急度でプロジェクトを実行する |
ビジネス環境 |
・プロジェクトのコンプライアンスを計画し、管理する |
PMP試験の受験者数・合格率は、いずれも非公開です。
ただし、PMP資格の保持者数は「PMI日本支部 アニュアルレポート」で確認できます。
年度(各年12月末現在) |
2017年 |
2018年 |
2019年 |
2020年 |
---|---|---|---|---|
PMP資格保持者数 |
36,308 |
36,437 |
38,191 |
39,850 |
PMP資格保持者が年々増加しており、2020年度には39,850人に上っていることから、難易度は特別高いわけではないことが考えられます。
ただし、受験資格として高校卒業またはそれに相当する資格保有者で、5年間(60ヶ月)以上のプロジェクトマネジメント経験が必要になることからわかるように、受験者は実務経験が豊富です。
PMP試験が容易であるともいえません。
PMP試験の申し込み手順は、以下の通りです。
1. 35時間の公式研修
2. 申込の申請
3. PMIによる申請内容のレビュー
4. 監査対象となった場合のみ監査資料提出
5. 受験料支払い
6. 試験の予約
7. PMP®の受験
受験資格の条件2にあったように、PMP試験を受験するためには、35時間の公式研修を事前に修了する必要があります。
申込の申請の際には、個人情報など一般的な内容に加え、学歴や過去のプロジェクト参画経験などの経歴の入力が求められます。
入力内容によっては、監査対象となり、次のような監査資料の提出を求められることがあります。
・学位を証明するための卒業証明書などのコピー
・経歴に記載したプロジェクトの上司の確認サイン
・公式研修の受講証明書のコピー
これらの監査資料は監査資料の提出を求める連絡の到着後、90日以内にアメリカのPMI本部に送る必要があり、大変面倒です。
経歴の入力は丁寧に行いましょう。
なお、受験可能と判断され、Eligibility通知発行後1年間が受験有効期間です。
1年間の有効期間内に3回までPMP試験を受験できます。
3回不合格となった場合、最後の不合格日から1年間は受験申請できません。
PMP試験の資格保有者となった後も、CCR(Continuing Certification Requirements Program)に従事しなければなりません。
CCRサイクル(3年間)毎に資格更新が必要です。
具体的にはCCRサイクル(3年間)の期間内に最低でも60PDU(Professional Development Units)の取得と報告が求められます。
PDUとは承認された学習やプロフェッショナルとしてのサービス活動を定量化する計測単位で、1PDUは1時間に相当します。
PDUの取得には、様々な方法があります。
・PMP試験に関するコースやトレーニングに参加する
・専門職に関連したミーティング及びアクティビティ、イベントに参加する
・オンラインまたはデジタルメディアで学習を行う
・PMP試験に関する書籍の読書を自主的に行う
・専門職について、他の人とディスカッションを行う
・プロジェクトマネジメントに関するプレゼンテーションの実施
なお取得方法に応じて、証明が求められます。
例えば、コースの参加によるPDUの取得には受講証明書また、読書による取得には読書した内容の概要や日付を記載した学習記録などが求められます。
なお資格更新にPDUが必要なのは、個人の継続的な教育及び職務能力の育成を支援するためであり、以下の4つの目的があるとされます。
・資格保有者の職務能力の継続的な育成
・個人の学習機会の促進、奨励、学習の意識づけ
・職務能力を向上させるアクティビティの実行、その記録を標準化、および学習する目標を明確にしたしくみの提供
・グローバル資格としての認識とPMIの資格の価値の維持
引用:PMI® 試験・資格について
なおPMP資格の更新期限は資格取得から3年後ですが、資格期限が切れてしまった場合にも、1年間の猶予期間が与えられます。
PMP試験の合格に必要な勉強時間は100時間前後です。
ただし、プロジェクトマネジメント経験の多寡により、必要な勉強時間は大きく異なり、300時間以上かかるとされることもあります。
学習計画を立てるのであれば、自身のプロジェクトマネジメントの知識レベルをまずは把握しましょう。
PMP試験の資格取得には、主に3つのメリットがあります。
・プロジェクト管理知識が身に付く
・就職や転職に役立つ
・資格手当や報奨金を貰える
PMP試験ではプロジェクトマネージメント分野やシステム戦略、経営戦略などのストラテジー分野など、多岐に渡ります。
PMP試験の合格に向けて学習を行うことで、プロジェクト管理知識を体系的に身につけることが可能です。
PMP試験の資格取得のメリットの2つ目が、就職や転職に役立つことです。
学ぶべき内容も数学や情報処理関連のテクノロジー分野やシステムや経営戦略、プロジェクトマネージメント分野など、多岐にわたるため、易しい試験ではありません。
PMP試験に合格したことは、プロジェクトマネージメントに対する知識や適正の証明になるでしょう。
3つ目のメリットは、資格手当や報酬金が貰える可能性があることです。
主にSlerの下請け企業などでは、PMP資格を取得すると、月収に1万円から4万円前後が資格手当として加算されます。
また、資格取得時に一時報酬金として10万円ほど貰える企業も多いです。
具体的な金額は多くの企業で予め決定されています。
転職時に資格を取得していた場合、入社後取得した場合も同じ扱いになるケースが多いです。
ただし、一時報酬金に関しては、入社前に取得していると貰えないことがあります。
PMP試験の取得には「プロジェクト管理知識が身に付く」「就職や転職に役立つ」といったメリットがあります。
しかし、デメリットも無視できません。
勉強時間を確保する必要があります。
PMP試験の勉強時間は、100時間前後です。
1日あたり1時間勉強をすると、約3ヶ月かかります。
また100時間をかけて学習を行っても、PMP試験に合格できるとは限りません。
学習効率によっては、300時間ほどかかることもあるようです。
PMP試験合格のためのおすすめの参考書を3冊紹介していきます。
・PMP試験対策テキスト&問題集 PMBOK第6版対応版
・PMPパーフェクトマスター PMBOK第6版対応
・プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準
PMBOKガイドの第一人者と呼ばれる「鈴木安而」氏のPMP試験対策テキスト&問題集です。
章毎の練習問題全200問と巻末の模擬試験200問は網羅性が高く、理解度の把握におすすめします。
また、PMBOKガイドの第一人者の「鈴木安而」氏だからこその技法や理論の解説も豊富です。
ただし、PMBOKガイドの要約を行っており、リスト形式での記載が多いため、集中力が切れた際や疲れている際に学習するのは大変です。
また、解説が初心者向けとはいえず、はじめての一冊には向きません。
なお、本参考書はKindle版も販売されていますが、固定レイアウトで作成されているため、スマホなどのディスプレイの小さい端末での利用はおすすめしません。
PMP資格保持者5,000人を輩出した「伊熊 昭等」 「海部 雅之」 「鈴木 安而」の3人の第一線講師陣による合格への最短・最適アプローチを可能にする参考書です。
日本国内のPMP資格保持者は、2020年度12月末時点で約4万人ですので、PMP資格保持者の約8人に1人は、上記講師陣にお世話になっているということを意味します。
本参考書はPMBOK全体をカバーしながら、要約を行っているため、PMBOKの利用が難しい通勤時などの利用に適しています。
解説も丁寧で、用語や計算式などの暗記参考書としてだけでなく、PMBOKの考え方を理解可能です。
ただし、練習問題や巻末の試験問題の難易度が本番試験よりも易しいという批判的な意見も存在します。
最後に紹介するのが、PMI日本支部が監訳を行う『プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準』です。
本参考書は『プロジェクトマネジメント標準』と『PMBOK ガイド』の両方を含み、プロジェクトの12の原理・原則とプロジェクトの成果を効果的に達成するための8つのプロジェクト・パフォーマンス領域を解説しています。
「日本語訳が不自然」といった批判的な意見もありますが、PMI日本支部が監修を行なっているということもあり、ぜひ利用したい1冊です。
Udemyでは2021年1月から開始された新試験内容・アジャイルに対応した試験対策にフォーカスした合格に特化した学習コースを提供しています。
一発合格を目指し、効率的な準備・戦略を知りたい方におすすめです。
本記事ではPMP試験について解説してきました。
PMP試験の合格に向けて学習を行えば、プロジェクト管理知識が身に付くのはもちろん、就職や転職に役立ち、資格手当や報奨金を貰うことが可能です。
PMP試験の勉強時間は、100時間ほどといわれます。
早めに学習計画を立てていただくことをおすすめします。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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