公開日:2022.03.30
更新日:2025.03.24
XML及びXML関連技術についての技術力を測る技術者認定制度、「XMLマスター」。国際的な規格でもあることから衰退の可能性も低く、XMLはWeb界隈をはじめとしたIT業界で活用できる言語となっています。
そんな中で、XMLのスキルに関するベンダーニュートラルな認定資格であり、BtoBやEAIなどの分野でも活躍が期待できる技術であることから、XMLマスターへのチャレンジを検討している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はXMLマスターを現在勉強している/今後勉強する予定の方に向けて、XMLマスターの詳細や資格取得のメリットデメリット、おすすめの参考書などの勉強法について一挙に紹介していきます!
XMLマスター合格に向けての情報が一挙にまとめられている記事となっていますので、是非とも勉強の参考にしてみてくださいね!
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<目次>
1.XMLマスターとは
2.XMLマスター試験
XMLマスターの詳細
XMLマスターの出題範囲
・XMLマスター ベーシック
・XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)
・XMLマスター プロフェッショナル(データベース)
XMLマスターの受験者数・合格率・難易度
XMLマスターの申し込み手順
XMLマスターの有効期限
XMLマスターの勉強時間
3.XMLマスターの資格取得のメリット
XMLスキル/知識が身に付く
ITやWeb系企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
4.XMLマスターの資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.XMLマスター合格のための勉強法(おすすめの参考書紹介付き)
おすすめ参考書①:徹底攻略XMLマスター ベーシック問題集 V2試験対応 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)
おすすめ参考書②:徹底攻略XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)問題集 I10‐002対応 (ITプロ・ITエンジニアのための徹底攻略)
おすすめ参考書③:XMLマスター教科書 プロフェッショナル(データベース)
過去問(サンプル問題)もしっかり解こう
6.まとめ
「XMLマスター」はXML及びXML関連技術についての技術力を測る技術者認定制度で、XML技術者育成推進委員会が運営している資格です。
委員会はNECや日本IBM、富士通など複数の団体や法人によって運営されており、資格の透明性にも定評があります。
「XMLマスター」を取得することにより、個人の技術力の強化を図れるとともに、お客様の満足度を向上させることもできるため、同資格はIT業界をはじめとした数多くの社会人から信頼を置かれている試験となっています。
XMLは、主にマルチプロトコル、マルチプラットフォームでのデータ交換のために、ここ数年の内に急速に普及したフォーマットです。
特にBtoBやEAIなどの分野での利用が著しく、また、再利用性や長期保存性に優れている特性から、文書管理やWebコンテンツ開発への利用も進んでいます。
時代に適したXMLですが、一方でXML技術者の数は不足しており、XMLマスターはエンジニアとして評価され得るIT資格のひとつです。
XMLマスター試験は、「常に時代が必要とする技術者認定」で在り続けること、「実践的なSEの育成」に役立つこと、そして「真の実力の判定」基準となる試験であることという3つの理念に基づき作成されています。
顧客満足度の向上のみならず、ITエンジニアとしての雇用、昇進、キャリアプランニングに対しても確実な指標となる試験ですので、自身のキャリアアップのためにも大いに役立つ試験であると言えるでしょう。
それではここから、XMLマスター試験について各項目ごとに詳しく解説していきます。それぞれについて必要な情報を網羅していますので、是非とも一読してみてください。
まずはXMLマスターの詳細情報について一覧にしてみます。
XMLマスターは「XMLマスター ベーシック」「XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)」「XMLマスター プロフェッショナル(データベース)」の3つの試験に分かれており、それぞれで出題数や試験時間が異なる点に注意しましょう。
XMLマスター ベーシック |
XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発) |
XMLマスター プロフェッショナル(データベース) |
|
試験会場 |
全国約100箇所のプロメトリック公認テストセンター(APTC) |
||
試験日時 |
毎日(テストセンターごとに、営業時間や定休日が異なります) |
||
試験時間 |
CBT方式(コンピュータ画面に表示される問題に解答する試験方式) |
||
出題形式 |
60分 | 90分 |
90分 |
出題数 |
50問 | 40問 |
30問程度 |
合格基準 |
70%以上 | 80%以上 | |
受験料 |
¥15,000(税別) |
||
受験資格 |
どなたでも受験できます。 |
試験は運営しているプロメトリック社が管理する公認テストセンターにて、好きな日時に随時受験することが可能となっています。
受験の際には、事前に受験を希望するテストセンターの定休日を確認しておくと安心です。
なお、予約の受付は、3営業日(土・日曜受験の場合は4営業日)先から2ヶ月以内の受付となります。
結果は試験後すぐに通知されることが特徴です。
また、XMLマスター試験は下記のサイトよりバウチャーチケット(前払いチケット)を購入することができます。
バウチャーチケットは3枚以上一括でのご購入が可能となっていますので、団体で受験する際には是非利用してみてください。
それでは次に、XMLマスターの出題範囲について見ていきましょう。
ここからは「XMLマスター ベーシック」「XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)」「XMLマスター プロフェッショナル(データベース)」の、それぞれ試験ごとに出題範囲を見ていきます。
なお、より詳細な出題範囲はこちらよりご覧ください。
XMLマスター ベーシックの出題範囲は以下の通りです。
・XML概要
・XML文書の作成
・DTD
・XML Schema
・XSLT, XPath
・名前空間
XMLマスター ベーシックでは、XML標準仕様における用語や概念、及びXMLデータの作成能力等の基礎技術力が出題されます。
XML Schema、XSLT、 XPath、 DTDといったXMLに関連するスキルの基礎について、しっかりと勉強しておくことが必要です。
「XML文書の作成」では、XMLの要素や属性、実体などの基本的な事項に加え、特殊な文字/文字コード、エンコーディング/XML文書の正規化といった内容も出題範囲となります。
また「DTD」「XML Schema」「XSLT, XPath」の各項目では、それぞれの基礎に加え、内容モデル/要素型宣言/属性リスト宣言/実際の処理/エンティティ宣言、データ型/記述方法/実際の処理、各要素/テンプレート/文字エンコーディング/実際の変換処理など具体的な要素も出題されます。
試験合格には、それぞれの知識を満遍なく広く学習しておくことが必要と言えるでしょう。分野の偏りなく学習することを心がけておいてください。
XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)の出題範囲は以下の通りです。
・DOM/SAX
・DOM/SAXプログラミング
・XSLT
・XML Schema
・XML処理システム構築技術
・XML要素技術の活用
XMLマスター プロフェッショナル(アプリケーション開発)は、XMLデータ処理を行うアプリケーションの開発、システムの構築を行なえるプロフェッショナルを認定する試験です。
そのため、アプリケーション開発に関する事項が数多く出題されます。プログラミングについて詳しく問われることも大きな特徴です。
「DOM/SAX」については、DOM Level2とSAXの目的と種類、特徴や各インターフェイスについて学習しておきましょう。また、「XSLT」ではスタイルシートの処理や記述について出題されます。
「XML Schema」ではXML Schemaの設計について、「XML処理システム構築技術」ではXMLデータ通信やXMLのセキュリティ・システム連携について、「XML要素技術の活用」ではサンプルシステムの構築についての知識をそれぞれしっかりと学習しておきましょう。
XMLマスター プロフェッショナル(データベース)の出題範囲は以下の通りです。
・XMLデータのDB化に関する概要
・XQuery、XPath式
・XMLDBの操作
・XMLデータ構造の設計
XMLマスター プロフェッショナル(データベース)は、XMLデータをRDB、またはXMLネイティブデータベースに格納、管理、操作することができるプロフェッショナルを認定する試験です。
「XMLデータのDB化に関する概要」ではXMLデータをDB化する際の方式や特徴、XMLDBに関連するW3C仕様の概要が問われ、「XQuery、XPath式」ではそれぞれの基本構文が、「XMLDBの操作」ではXMLDB操作時の考慮点や文字エンコーディング/空白文字/混合内容/特殊文字を含むXMLデータの扱いなどの
具体的なXMLDBの操作方法とXQueryインジェクションに関する知識が問われます。
また、「XMLデータ構造の設計」では各種設計やサイジングの知識に加えてインターネットセキュリティについても出題されるので、幅広く対策しておくことが望ましいと言えるでしょう。
それでは次に、XMLマスターの受験者数・合格率・難易度について見ていきます。
XMLマスターの受験者数は非公開ですが、取得者は、2011年9月30日時点で2万名を突破していると公開されています。
それから10年経過している現在では、より多くの合格者が認定されていると予想されるでしょう。
XMLマスターの合格率は「XMLマスター:ベーシック」取得についてのアンケートより、およそ84%前後であることが予想できます。
さらに同アンケートより、難易度については「予想通りの難易度だった」と実感している受験者が半数以上を占める結果となっています。
教科書や過去問をしっかりと勉強している受験者にとっては予想範囲内の難易度であると言えるようです。
しかしXMLの経験がない人や慣れていない人にとっては、勉強を怠ると試験当日に初見の問題がチラホラ出てくることも予期されます。いずれにせよ、試験範囲を一通り網羅しておくことが大切です。
それでは次に、XMLマスターの申し込み手順についてみていきましょう。
詳しい申し込み手順は以下の通りです。
1.試験はプロメトリックのホームページから日時、場所をご確認の上、申込み
※電話予約の方は受験申込み書をダウンロードし、申し込み案内に沿って申し込みましょう。
※Web予約の方はプロメトリックIDを取得の上、手順に沿って申し込みましょう。
2.受験
3.合格
4.認定キット受理
定められた申し込み方法以外で手順を進めても、受理してもらえないことがあるため、注意してください。
受験終了直後には試験結果を確認するWebサイトの案内がメールにて送られてきます。すぐに結果が確認できるため、受験後は忘れずに閲覧しましょう。
また、認定者にはXMLマスター認定証と認定カードとロゴシートを合格月の翌月下旬までに送付されます。
受験時の登録住所宛てに送付されるため、それ以外の住所への認定証の送付をご希望される場合には、こちらより送付先変更依頼を済ませておきましょう。
なお、認定日は合格月翌月の最初の営業日となり、同一試験の再受験は前回試験の合否結果受領後に行うことができます。
XMLは言語策定以来これまで大きな変更がなく、一度習得すれば長期に渡りその技術を活かすことができます。
そのため、「XMLマスター」は認定失効のない資格制度になっています。
技術の移り変わりの速さからIT系の資格は数年ごとに更新が必要なものも少なくないですが、一度取得をすれば生涯にわたって技術をアピールすることができる点も、XMLマスターの大きな特徴であると言えるでしょう。
それではここからは、XMLマスターの勉強時間について見ていきます。
全体的な勉強時間としては「XMLマスター:ベーシック」取得についてのアンケートより、合格者の33%が2週間以上1ヶ月未満の学習、次いで26%が1ヶ月以上2ヶ月未満の学習をしていると言えるようです。
なお、本アンケートの回答者は、半数がXMLに関わる仕事をしている人、残りの半数が経験のない人となっています。
XML未経験者は、学習時間を少し多く見積もっているほうが無難であるかもしれません。
いずれにせよ、2ヶ月程度の学習で取得可能な試験であると言えるため、難易度としては比較的簡単な試験でしょう。IT系資格のはじめの一歩としてもおすすめできる試験です。
ここからは、XMLマスターの資格取得のメリットについて紹介します。
まず挙げられるメリットとしては、やはりXMLに関するスキルや知識が身に付くことでしょう。
XMLの最大のメリットは、その汎用性の広さと拡張性の高さです。
XMLは世界基準に統一された記述方式であるため、大半のコンピュータシステム上で使用できます。
そのためXMLの知識は世界中・多数の分野で利用できるものであり、技術者の活躍の場も広いと言えるでしょう。
XML以外にもマークアップ言語にはHTMLやCSSなどが挙げられますが、比較的制限があり初心者にも扱いやすいHTMLに比べて、記述の自由度が高くまた時間もかかりやすいのがXMLの特徴です。
それゆえ高い技術を持つ人材は重宝されやすい知識であるとも言えます。
さらに、XMLマスターはITやWeb系企業の転職・就職を考えている人にとって有利となる試験でもあります。
XMLはアプリケーションに依存しない性質を持つため、より多くの企業で使われていることもひとつの特徴です。
そのため、他の業界・業種と比べて転職・就職の際の求人数も多いことが予想されます。間口の広い中から自分に合った企業を選べることは大きなメリットであると言えるでしょう。
さらに、現在ではXMLを利用することを前提にWebサービス開発が行われているため、IT企業の中でも特にWeb業界には転職しやすいと言えます。資格取得によって自身の市場価値を大きく高めることも可能です。
その上、今後のXMLの展望としては電子ドキュメントを利用する企業の発展に貢献することも想定されます。
現段階でXMLの技術を身につけておくことで、将来は幅広い職種・業種にチャレンジすることも望めるでしょう。
企業によっては、XMLマスターの資格を取得していると勤めている期間に資格手当や報奨金が充当されるなど好待遇が期待できます。
昨今、資格取得一時金や資格手当を支給している企業も多くなってきており、資格獲得が収入のアップや成績に直接的に反映されることは大きなメリットです。
具体的な金額や処遇内容については勤める企業によって異なりますが、一時金として一回きりの収入増になるケースのほか、手当という形で基本給に上乗せされるケースも多くみられます。
中には昇給・昇格の条件にしている企業も見受けられるほどです。
XMLマスターは知識の習得だけではなく、給与のアップにも役立つ試験であると言えるでしょう。
それでは反対に、XMLマスターの資格取得のデメリットを紹介していきましょう。
しっかりとメリットとデメリットを比較・検討した上で受験勉強を始めてみてくださいね。
これはどの試験にも通じる当たり前のことではありますが、資格取得にあたっては勉強時間を確保する必要があることは念頭においておきましょう。
XMLマスターは比較的難易度の低い試験であるとはいえ、1日1時間〜2時間、合計1ヶ月〜2ヶ月程度の学習が必要です。
XML未経験者はさらに多く学習時間を見積もっておくと安心です。
そのため、資格取得を目指す前に「本当にXMLマスターの知識は必要か」を確かめてみるのが無難かもしれません。
より必要性の高いほかの資格や業務がないかどうか、しっかりと確認したのちに勉強を始めてみましょう。
それではここからは、XMLマスター合格のための勉強法をお伝えします。
おすすめの参考書も紹介しますので、是非とも勉強の際の参考にしてみてください。
(出典:Amazon)
徹底攻略XMLマスター ベーシック問題集 V2試験対応 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)は、IOT(Infoteria Official Trainer)認定の信頼できる問題集です。
出題傾向が徹底分析されている本文は学習を進めやすく、ITプロフェッショナルによる書き下ろし厳選176問も収録されています。
チェックボックスを活用した試験直前の弱点克服にも利用できる、最後まで勉強を共にできる一冊です。
(出典:Amazon)
徹底攻略XMLマスター:プロフェッショナル(アプリケーション開発)問題集 I10‐002対応 (ITプロ・ITエンジニアのための徹底攻略)は、上述した問題集のアプリケーション開発バージョンとなる一冊です。
本の後半には総仕上げ問題が2問用意されているため、試験本番を想定した学習が可能です。
長い問題に触れることにも役立つ一冊で、教科書だけではまかないきれない範囲までしっかりと補うことができます。
(出典:Amazon)
XMLマスター教科書 プロフェッショナル(データベース)は、XMLマスター プロフェッショナル(データベース)の試験に合わせた教科書です。
執筆は、XMLデータベース技術教育の最先端を行く講師が担当しており、試験合格に向けた幅広い知識が習得可能です。
XML技術者育成推進委員会が監修している一冊ですので、是非とも勉強の中心として購入してみてください。
また、試験合格には、上述した教科書・問題集を利用するのみならず、過去問(サンプル問題)もしっかりと解いておくことが大切です。
XMLマスターは、公式ホームページより各セクションごとにサンプル問題が用意されています。
試験対策には教科書の知識をインプットすることだけではなく、実際に問題を解いてみることも大切となりますので試験前には必ず過去問やサンプル問題を解いてみましょう。
いかがでしたでしょうか。
本記事では、XMLマスターを現在勉強している/今後勉強する予定の方などに向けて、XMLマスターの詳細や資格取得のメリットデメリット、おすすめの参考書などの勉強法について一挙に紹介しました。
是非とも本記事を参考に、XMLマスター合格に向けて勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
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