公開日:2022.06.14
更新日:2025.03.24
マーケティング・ビジネス実務検定とは、国際実務マーケティング協会(International Marketing Skill Standardizing Association)が総括するマーケティングに関連する知識が問われる認定資格のことです。
マーケティング業界は、資格があれば就職だけでなく転職にも有利です。
しかし、マーケティング業界には「マーケティング検定」「ネットマーケティング検定」などさまざまな資格があるため、目指す業種・業界にどの資格が役立つのかわからないという方もいることでしょう。
そうした方におすすめの資格がマーケティング・ビジネス実務検定です。
マーケティング・ビジネス実務検定は特定の業種・業界を問わず、基本戦略や消費者行動の理解など、幅広い分野で役立つ資格です。
本記事では、マーケティング・ビジネス実務検定の特徴や試験の詳細、取得するメリットなどについて解説しています。
また、合格するために必要なおすすめ参考書についても紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
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<目次>
1.マーケティング・ビジネス実務検定とは
2.マーケティング・ビジネス実務検定試験概要
マーケティング・ビジネス実務検定の詳細
マーケティング・ビジネス実務検定の出題範囲
マーケティング・ビジネス実務検定の受験者数・合格率・難易度
マーケティング・ビジネス実務検定の申し込み手順
マーケティング・ビジネス実務検定の有効期限
マーケティング・ビジネス実務検定の勉強時間
3.マーケティング・ビジネス実務検定の資格取得のメリット
マーケティングスキルや知識が身に付く
IT/Webを含む企業の転職・就職に活用できる可能性がある
4.マーケティング・ビジネス実務検定の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.マーケティング・ビジネス実務検定合格のためのおすすめの参考書や対策法
おすすめ参考書①:ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂3版〉
おすすめ参考書②:アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂2版〉
マーケティング・ビジネス実務検定 本試験問題もやってみよう!
6.まとめ
マーケティング・ビジネス実務検定は、国際実務マーケティング協会が実施する検定試験に合格することで取得できる資格のことです。
マーケティング市場は、拡大とともに激しく変化していますが、このような背景から多様性が求められています。
また、人材の能力を評価する方法や求める側に自らの能力を客観的に証明することは、従来の方法では難しいのが現状でした。
そこで能力の評価・証明に役立つ資格として、国際実務マーケティング協会が2005年から始めた検定がマーケティング・ビジネス実務検定です。
この資格は、「C級」「B級」「A級」の3つのグレードが存在し、各グレードによって難易度が異なります。
難易度の詳細については後述します。
マーケティング・ビジネス実務検定は、グレードの種類によって、自らの能力が証明できるレベルが異なりますが、取得することで下記の証明にも繋がります。
・基本的なマーケティングの概念が身に付いている
・実務レベルのマーケティングの幅広い知識が身に付いている
・消費者行動を理解している
・マーケティング戦略や情報戦略が組める
またマーケティング・ビジネス実務検定の資格取得を目指すことで、マーケティング理論だけではなく、仕事ですぐに役立つトータルなマーケティング実務知識や時事情報/実務時例が習得できます。
マーケティング・ビジネス実務検定の特徴について理解できたところで、ここでは取得するための検定試験に関する試験の詳細や出題範囲、難易度などについて解説していきます。
マーケティング・ビジネス実務検定の詳細を下表にまとめました。
<マーケティング・ビジネス実務検定の詳細>
|
C級 |
B級 |
A級 |
---|---|---|---|
試験会場 |
Web試験のため会場なし |
Web試験のため会場なし |
Web試験および東京・大阪・名古屋を予定 |
試験日時 |
受験要綱をご確認ください。 |
受験要綱をご確認ください。 |
受験要綱をご確認ください。 |
試験時間 |
9:00~16:15 |
9:00~16:15 |
9:00~16:15 |
出題形式 |
正誤式 |
正誤式 |
正誤式 |
問題数 |
<マーケティング知識> <マーケティング事例> |
<マーケティング知識> <マーケティング事例> |
<マーケティング知識> マーケティング戦略:ケーススタディ |
合格基準 |
2科目合計点(200点)の80%(160点)を基準として、試験委員長が定める点 |
2科目合計点(300点)の70%(210点)を基準として、試験委員長が定める点 |
2科目合計点(300点)の各回、試験委員長が定める点 |
受験料(税込) |
6,270円 B級とC級併願:13,750円 |
7,480円 A級とB級併願:20,240円 |
12,760円 |
受験資格 |
年齢、国籍問わずどなたでも可 |
年齢、国籍問わずどなたでも可 |
年齢、国籍問わずどなたでも可 |
試験結果 |
MHJ検定サービスカウンターの「検定一覧」で結果を通知 |
MHJ検定サービスカウンターの「検定一覧」で結果を通知 |
MHJ検定サービスカウンターの「検定一覧」で結果を通知 |
マーケティング・ビジネス実務検定には、「C級」「B級」「A級」の3つのグレードが存在しますが、難易度が低いグレードがC級。そして、最も難易度が高いグレードがA級です。
B級・C級の検定試験は、年3回実施されていましたが、2022年度はC級が年4回実施予定となっていました。A級は年1回のみ実施です。
2022年度の詳しい実施日を知りたい方は、こちらをご覧ください。
種類によって難易度が異なっていますが、どれも受験資格はないので、どれからでも挑戦が可能。
マーケティング・ビジネス実務検定の出題科目と内容、範囲を下表にまとめました。
<マーケティング・ビジネス実務検定の出題範囲>
科目 |
内容 |
C級 |
B級 |
A級 |
---|---|---|---|---|
マーケティング知識 |
1.マーケティング概念 |
△ | ◯ | ◯ |
2.マーケティングコンセプト |
△ | ◯ | ◯ | |
3.戦略的マーケティング |
△ | ◯ | ||
4.マーケティングマネジメント |
△ | ◯ | ◯ | |
5.市場細分化 |
△ | ◯ | ◯ | |
6.標的市場設定 |
△ | ◯ | ◯ | |
7.マーケティングリサーチ |
△ | ◯ | ◯ | |
8.消費者行動 |
△ | ◯ | ◯ | |
9.製品戦略 |
△ | ◯ | ◯ | |
10.価格戦略 |
△ | ◯ | ◯ | |
11.流通チャネル戦略 |
△ | ◯ | ◯ | |
12.プロモーション戦略 |
△ | ◯ | ◯ | |
13.マーケティング情報システム |
△ |
△ |
||
14.マーケティング関連法規 |
△ |
△ |
||
15.グローバルマーケティング |
△ |
△ |
||
16.新しいマーケティング |
△ | ◯ | ||
マーケティング事例 |
1.時事ケース |
△ | ◯ | ◯ |
2.実務ケース |
△ | ◯ | ◯ |
(引用:https://www.marke.jp/introduction/detail)
この出題範囲から、C級の科目と配点をさらに下表にまとめました。
<マーケティング・ビジネス実務検定(C級)の出題範囲>
科目 |
マーケティング知識 |
マーケティング事例 |
正誤式 |
10題(30点) |
− |
選択式 |
15題(45点) |
− |
語群選択式 |
10題(30点) |
10題(20点) |
三答択一式 |
15題(45点) |
10題(20点) |
(引用:https://www.marke.jp/introduction/detail)
B級の科目と配点は、下表のとおりです。
<マーケティング・ビジネス実務検定(B級)の出題範囲>
科目 |
マーケティング知識 |
マーケティング事例 |
正誤式 |
10題(30点) |
10題(40点) |
選択式 |
15題(60点) |
5題(20点) |
語群選択式 |
15題(60点) |
− |
四答択一式 |
10題(40点) |
5題(20点) |
(引用:https://www.marke.jp/introduction/detail)
A級の科目と配点は、下表のとおりです。
<マーケティング・ビジネス実務検定(A級)の出題範囲>
科目 |
マーケティング知識 |
マーケティング事例 |
正誤式 |
10題(計30点) |
5題(計10点) |
接続式A群B群 |
10題(計20点) |
− |
穴埋式 |
20題(計60点) |
20題(計60点) |
短文記述式 |
5題(計50点) |
− |
マーケティング戦略 |
− |
ケーススタディ |
(引用:https://www.marke.jp/introduction/detail)
マーケティング・ビジネス実務検定の受験者数は、公式では発表されていません。
しかし、公式ホームページには2016年の受験者の業種別、年代別に割合が掲載されています。
具体的に業種別に割合をまとめると、「IT関連(27%)」「サービス業(16%)」「製造業(14%)」「専門商社(8%)」などです。
年代別にみてみると「30代(40%)」「20代(37%)」「40代(18%)」「50(3%)」でした。
そして、類似検定である「マーケティング検定」と比較すると、マーケティング・ビジネス実務検定の方が内容の詳細が問われるため難易度が高いです。
また、マーケティング検定1級は2級合格者のみ受験可能で、2級と3級と併せて3つのグレードで運用されています。
各グレードの内容をみても、マーケティング検定では、マーケティング・ビジネス実務検定のような具体的な事例までは問われません。
このようなことから、マーケティング・ビジネス実務検定のレベルの高さが伺えます。
マーケティング・ビジネス実務検定の申し込みは、コロナ禍における感染症対策のため、直接来社して購入することはできません。
そのため、インターネットから購入する必要があります。
1.MHJストアからインターネット申込み
2.MHJストアに登録する
3.マーケティング・ビジネス実務検定(R)関連の中から「検定試験の申し込み」を選ぶ
4.支払い方法を選ぶ(クレジットか銀行振込)
5.申込み後、MHJストアより自動返信メールが届く
6.受験申込み締切日までに受験料を支払う
7.MHJ検定サービスカウンターにログイン、受験票が発行されていたら、受験日までに印刷する
8.申し込みをした受験会場で検定試験を受ける
9.受験要項に記載された日に合格発表
10.合格の場合合格証が発行される
受験会場には以下のモノを持って行きましょう。
・印刷受験票(受験番号、受験級、受験者氏名及び試験会場名を記載したメモ書きでも可)
・身分証明書(免許証、パスポート、保険証)
・HBかBの鉛筆もしくはシャープペンシル
・プラスチック製の消しゴム
・腕時計(通信機能のないもののみ・スマートウォッチ不可)
・通信機能のない計算機(A級のみ)
マーケティング・ビジネス実務検定における有効期限(失効期限)はありません。
能力を認定する試験であり、何らかの権利が与えられる資格とは違うので有効期限はありません。
マーケティング・ビジネス実務検定の勉強時間は、毎日2〜4時間が目安です。
マーケティング業界での勤務経験があれば、そこで身に付けた知識・経験が生かせます。
しかし、まったくの未経験からスタートだと、全て基礎から学ばなくてはいけなくなります。
そのため、合格のためにはどれくらい勉強時間を確保する必要があるのかは人によって違ってきます。
あくまでも、前述の内容から合格率・難易度などを考慮した必要勉強時間ですが、C級でも難易度が高く毎日2〜4時間の勉強時間は確保しておいた方がよいでしょう。
段階的に上位の資格を取得すれば、C級やB級取得時に学んだことが活かせるため、A級取得に向けて膨大な勉強時間が必要とは限りません。
しかし、いきなりA級を目指す場合、毎日2〜4時間以上に勉強時間を確保する必要があります。
特定の業種・業界を問わず、幅広いところで役立つ資格であるマーケティング・ビジネス実務検定。
資格を取得することでの大きなメリットといえば、「マーケティングスキルや知識が身に付く」「IT/Webを含む企業の転職・就職に活用できる可能性がある」という点です。
マーケティング・ビジネス実務検定試験に合格するための勉強方法として、協会発行の参考書で勉強たり過去問を解いたりする方法があります。
また、通信講座を受けることもおすすめです。
しかしどの方法で勉強しても、結果的にマーケターとなるのに必要となるスキルや知識が身に付きます。
マーケティング・ビジネス実務検定は、あくまでも雇用側に自らの能力を証明するための資格であり、この資格がなければマーケターになれないということではありません。
マーケティング・ビジネス実務検定の取得を目指すことで、マーケティングスキルや知識が身に付くことでしょう。
マーケティング・ビジネス実務検定は特定の業種・業界を問わず、冒頭でも説明したとおり幅広い分野で役立つ資格のため、ITやWeb系企業への就職・転職にも役立ちます。
現在、多くのIT・Web系企業がWebサイトやWebサービスを活用して集客やPRで活動を行っています。
こうしたWebマーケティングもトレンドや市場変化に合わせた適切なマーケティングが必要となるため、マーケティング・ビジネス実務検定の資格を保有していれば、そうした企業への大きなアピールポイントとなることでしょう。
またマーケティング・ビジネス実務検定の資格を取得していることで就職、転職が有利になるだけでなく、転職先での高待遇が期待できる可能性もあります。
マーケティング・ビジネス実務検定を取得することでのデメリットはありません。
しかし、取得を目指すことでのデメリットとして、勉強時間を確保する必要があるということが挙げられます。
マーケティング・ビジネス実務検定は、前述したとおり一定の難易度がある資格のため、1日2~4時間の勉強時間を確保する必要があります。
しかし、これには個人差があり、さらに時間を要さなければならないケースもあります。
あくまでも本記事で考察した時間ですが、合格するためにも毎日2~4時間を勉強時間の目安にしてください。
また働きながらであれば、貴重な休み時間や睡眠時間を削る場合もあるでしょう。
ここでは、マーケティング・ビジネス実務検定の勉強方法として参考書での勉強を検討している方におすすめの教科書と試験対策法を紹介します。
・ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂3版〉
・アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂2版〉
それでは、詳しくみていきましょう。
(出典:マーケティング・ビジネス実務検定 HP)
「ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂3版〉」は、マーケティング・ビジネス実務検定C級のオフィシャルテキストの改定版です。
従来の内容に、重要用語の索引が加わっています。
イラストや図表などでさらに分かりやすく学習しやすくなっているだけでなく、検定試験問題に連動しているのも魅力です。
(出典:マーケティング・ビジネス実務検定 HP)
「アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブック〈改訂2版〉」は、マーケティング・ビジネス実務検定B級のオフィシャルテキストです。
ベーシック版ハンドブックと合わせて学習すれば、よりマーケティングに関する知識を深めることができるでしょう。
わかりやすさはそのままに、事例を中心に内容が改訂されています。
マーケティング・ビジネス実務検定で合格を目指すのなら、過去問を解きましょう。
その過去問に取り組むことができる教材が、「マーケティング・ビジネス実務検定 本試験問題」です。
問題だけでなく解答・解説付きのため、答え合わせがすぐにでき、どこをどう間違えたのか理解しながら勉強を進めることができます。
本試験問題がセットになった内容の他、試験回ごとの試験問題もあります。
今回は、マーケティング・ビジネス実務検定の特徴や試験の詳細、申し込み手順などについて解説してきました。
マーケティング・ビジネス実務検定がどのような資格で、どうすれば取得できるのか理解していただけたことでしょう。
マーケティング関連資格のなかでは難易度は高めですが、取得すればマーケティング業界だけでなく、ITやWeb系企業への就職や転職も有利です。
しっかりと試験対策を行えばA級の合格も不可能ではありません。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
なお、フリーランススタートはiOSアプリ版やAndroid版をリリースしています。
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