VOC(Voice Of Customer)とは?顧客の声の分析方法や実行手順、活用方法を解説

市場動向分析IT業界常識

2022.08.09

Voice of Customer(VOC)という言葉を聞いたことがあるものの、具体的に何を行うのかまでは分からない方も多いかと思います。
VOC分析を行うことで、顧客の声をサービス・商品に反映させることができ、顧客満足度向上や売上アップに繋がる可能性があります。

本記事ではVOCとは何か、VOC分析を行うメリットや情報収集方法、実行手順、ポイントについてまとめました。
VOCについて詳しく知りたい方はぜひ本記事をお読みください。

<目次>
1.Voice of Customer(VOC)とは?
なぜVoice of Customer(VOC)について知っておく必要があるのか?
2.Voice of Customer(VOC)分析を行うメリット
商品・サービスを改善する手がかりになる
新商品の開発にも活かせる
従業員満足度も向上しやすくなる
3.Voice of Customer(VOC)分析を行うための情報収集方法
アンケート
SNS
お問い合わせ(コールセンター)
レビュー
4.Voice of Customer(VOC)分析の実行手順
①Voice of Customer(VOC)分析の目的を決める
②Voice of Customer(VOC)分析の情報収集方法を決める
③Voice of Customer(VOC)分析に使うシステムを導入する
④Voice of Customer(VOC)分析を行う
⑤Voice of Customer(VOC)分析の結果を元に改善を行う
5.Voice of Customer(VOC)分析を行うポイント
収集した情報は正しく整理する
顧客の声は変化していくことも踏まえる
6.まとめ

 

 

 

1.Voice of Customer(VOC)とは?


Voice of Customer(VOC)とは関連画像
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Voice of Customer(VOC)は日本語に訳すと「顧客の声」という意味になります。

VOCはマネジメント用語の1つであり、VOC(顧客の声)を収集し商品・サービスの改善方法を検討することをVOC分析と言います

 

たとえば、ECサイトを運用する場合、会員登録している方や商品を購入した人のレビューや口コミを参考に、サイトの改良などを行います。

VOC分析を行えば、顧客の要望を商品・サービスに反映させやすくなり、顧客満足度向上に繋がります。

 

なぜVoice of Customer(VOC)について知っておく必要があるのか?

VOC分析を行う重要性は以前よりも高まっています。

昨今は昔よりも顧客の声を収集しやすくなり、多くの企業がVOC分析を導入しているため、VOC分析を行わないと競争に勝てなくなるからです。

 

たとえば、SNSが普及したことで、TwitterやInstagramの口コミを収集してVOC分析をできるようになりました。

加えて、スマホが普及したこともあって以前よりもユーザーはWebサービスを使いこなせるようになり、ユーザーはサービスの内容だけでなく、サービスの使い勝手などUI/UX面にもこだわるようになりました。

 

そのため、運営側はユーザーの声に基づいた改善を行い、サービスの全体的な質向上を目指す必要があります。

また、市場が飽和状態になると、似たような商品・サービスが乱立してしまい、顧客を確保することが難しくなってきます。

 

そのためVOC分析を行い、企業の強みや課題を知り、競合よりも一歩先へ進めるようにすることが重要です。

VOC分析はマーケティング担当者はもちろん、エンジニアの方も知っておくと良いでしょう。

 

なぜならVOC分析は、ネット経由で口コミを収集しやすいWebサービスやスマホアプリ開発で多く使われるため、エンジニアもVOC分析について知ることで商品改善策を出せる機会を増やせるためです。

 

 

 

2.Voice of Customer(VOC)分析を行うメリット


Voice of Customer(VOC)とは関連画像
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VOC分析を行うメリットは次の3つです。

 

商品・サービスを改善する手がかりになる
新商品の開発にも活かせる
従業員満足度も向上しやすくなる

 

1つ1つのVOC分析を行うメリットについて詳しく解説していきます。

 

商品・サービスを改善する手がかりになる

VOC分析を行うことで、サービス・商品の改善につなげることが可能です。

開発者側は主観的にしか商品・サービスを見ることができないため、商品・サービスの致命的な問題にも気がつかないことがあります。

 

顧客は客観的な観点から商品の指摘を行ってくれるため、VOC分析を行えば思わぬ情報を得られるかもしれません。

また、商品改善だけでなく、ターゲット層の見直しやマーケティング手法の変更の手がかりも見つけることができるでしょう。

 

VOC分析を行い、客観的な視点を取り入れることで、顧客が離れにくい商品・サービスを開発できるようになります。

 

 

新商品の開発にも活かせる

新商品を開発したいがアイデアが出ないという場合も、VOC分析の結果が役立ちます。

VOC分析によって既存商品の良いところ・悪いところを知ることによって、次はどのような商品を作るべきか考えるきっかけとなるでしょう。

 

既存商品で評判が良かったところはそのまま活かし、逆に悪かったところは変更する方向性で考えていくと、新商品のアイデアが出やすくなります。

 

 

従業員満足度も向上しやすくなる

VOC分析を行うと、顧客満足度だけでなく従業員満足度も向上する可能性があります。

特にコールセンター業務は、同じようなクレーム・意見を顧客から何度も聞かされることが多く、ストレスを感じている方もいます。

 

VOC分析を導入し適切に商品改善を行うことで、同じようなクレーム・意見を聞かされることが少なくなり、やりがいを持ってコールセンター業務ができるようになります。

また、コールセンターだけでなく、他の職種の方のモチベーションも向上するでしょう。

 

普段目にする機会のない顧客の生を声を知ることで、さらに商品・サービスを良くしようと思えます。

このように、顧客満足度向上においてもVOC分析は重要な意味を持ちます。

 

 

 

3.Voice of Customer(VOC)分析を行うための情報収集方法


Voice of Customer(VOC)とは関連画像
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VOC分析を行うにはまず情報収集を行う必要があります。

情報収集のやり方には次の4つのようなものがあります。

 

アンケート
SNS
お問い合わせ(コールセンター)
レビュー

 

各情報収集方法にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、自社の商品・サービスに合った方法を取り入れることが大切です。

1つ1つのVOC分析のための情報収集方法について詳しく解説していきます。

 

アンケート

アンケートはもっとも基本的なVOC分析の手法と言えます。

イベントを開催して参加者にアンケート用紙を配ったり、自社サイトにアンケートページを設立したりするのが、一般的なやり方です。

 

アンケートのメリットは、質問内容を自由に組み立てられるため、自社が知りたい情報を知ることができる点です。

反面、顧客の中には「アンケートを頼まれたからとりあえず模範的に回答しておこう」と考える人もいて、本音を聞き出せない可能性もあります。

 

 

SNS

TwitterやInstagramなどのSNSはVOC分析にも活用できます。

SNSには商品・サービスを購入した顧客の率直な意見が書かれていることも多く、それらを収集することで商品・サービスの改善点が分かる場合もあります。

 

SNSの活用はVOC分析の中でも現代的なやり方と言えるでしょう。

SNSの利用者は年々増えており、まだ有名ではない商品・サービスであっても、顧客の意見を収集しやすくなっています。

 

 

お問い合わせ(コールセンター)

顧客から電話やメール、Faxで商品・サービスに関するクレームや質問が来ることもあります。

顧客からのお問い合わせには単に対応するだけでなく、収集しておくことで商品・サービス改善に役立てることが可能です。

 

特に電話の場合顧客の声を直接聞くことができるため、顧客の感情なども読み取ることができ、商品・サービスの問題点を見つける手がかりとなるでしょう。

ただし、電話やメールをするほどではない商品・サービスに関する細かな疑問点・批判点を拾い上げることができないのはデメリットです。

 

 

レビュー

ECサイトの商品レビューやスマホアプリの評価などもVOC分析に活用できます。

商品・サービスを購入する際、顧客が書いたレビューを参考にする方は多いです。

 

そのため、レビュー評価が良くなる方向に商品改善を行うことは、売上アップにつながりやすいと言えるでしょう。

 

 

 

 

4.Voice of Customer(VOC)分析の実行手順


Voice of Customer(VOC)とは関連画像
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続いて、VOC分析の実行手順について解説します。

VOC分析を行う場合、次の5つのステップに基づいて行うのが基本となります。

 

1.Voice of Customer(VOC)分析の目的を決める
2.Voice of Customer(VOC)分析の情報収集方法を決める
3.Voice of Customer(VOC)分析に使うシステムを導入する
4.Voice of Customer(VOC)分析を行う
5.Voice of Customer(VOC)分析の結果を元に改善を行う

 

1つ1つのVOC分析の実行手順について詳しく解説していきます。

 

①Voice of Customer(VOC)分析の目的を決める

まずはVOC分析の目的を決める必要があります。

何のためにVOC分析を行うのか、どのような情報を集めるのか、情報を集めるのにかかる費用はどの程度か、などを話し合いましょう。

 

目的が明確でないと、手当たり次第にVOC分析を行ってしまい、費用が余計にかかってしまったり、有意義な結果を出せなかったりする可能性があります。

 

 

②Voice of Customer(VOC)分析の情報収集方法を決める

次に、VOC分析の情報収集方法を決めます。

アンケートやSNS分析など、上記で紹介したVOC分析の手法から、自社の商品・サービスに合ったものを選択しましょう。

 

たとえばWebサービスを運営しているなら、自サイトでアンケートを取りやすいです。

さらに、情報の収集方法だけでなく、収集した情報の管理方法やルールも決めます。

 

特に顧客の個人情報の取り扱いには気をつけないといけません。

 

 

③Voice of Customer(VOC)分析に使うシステムを導入する

VOC分析に使うシステムの導入を検討します。

Excelでも情報管理は可能ですが、情報量が多かったり、情報の中身が複雑だったりすると、管理が難しくなります。

 

マーケティング担当者の業務量を減らすためにもシステムの導入をおすすめします。

VOC分析に使えるシステムの例としては、テキストマイニング技術によってアンケート用紙の文字をデジタル化できるもの、電話の音声データをテキスト化できるもの、AIを活用しテキスト化データを詳細に分析できるもの、などがあります。

 

このようなシステムを導入し効率的にVOC分析を行いましょう。

 

 

④Voice of Customer(VOC)分析を行う

導入したシステムを使って実際にVOC分析を行っていきます。

精度の高いVOC分析を行うためには、ある程度長い期間情報収集を行う必要があります。

 

継続的にVOC分析を行い、商品・サービスの改善点を探っていきましょう。

 

 

⑤Voice of Customer(VOC)分析の結果を元に改善を行う

最後に、VOC分析で導き出した結果を元に改善を行います。

商品・サービスの改善や顧客へのアフターフォローの追加、マーケティング施策の検討などを行いましょう。

 

PDCAサイクルを回し、改善に対する効果も計測しながら進めることが重要です。

 

 

 

5.Voice of Customer(VOC)分析を行うポイント


Voice of Customer(VOC)とは関連画像
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最後に、VOC分析を行うポイントについてまとめました。

VOC分析を行う際は次の2つのポイントに気をつけると良いです。

 

収集した情報は正しく整理する
顧客の声は変化していくことも踏まえる

 

収集した情報は正しく整理する

VOC分析のために収集した情報は正しく整理するのがポイントです

単に情報を溜め込むだけだと、価値のある情報はどれなのか把握しにくくなり、VOC分析に時間がかかってしまいます。

 

収集した情報は各プラットフォームごとに分けたり、顧客の年齢や性別ごとに分けたりしましょう。顧客の商品・サービスに対する好感度を推測して、番号順に分類分けするのも良いです。

このように収集した情報はデータベース化することで、VOC分析しやすくなります。

 

 

顧客の声は変化していくことも踏まえる

顧客の声は時期によって変わることも踏まえないと、検討違いな分析結果となる可能性もあります。

トレンドや社会情勢、インフルエンサーの発言などによって、顧客の声はどんどん変化します。

 

昔収集した口コミやアンケート結果は、現在の顧客の声とは違う可能性があります。

そのため、VOC分析を行ったら、なるべく早く改善案を実行するようにしたいです

 

 

 

6.まとめ


本記事ではVoice Of Customer(VOC)とは何かについて解説しました。

Voice Of Customer(VOC)分析のメリットや実行方法などがお分かりいただけたかと思います。

 

昨今はSNSやインターネットの普及により情報収集がしやすくなっており、VOC分析の重要性が高まっていると言えます。

VOC分析を行うことで顧客の声を反映させることができ、商品・サービスの質を高めることが可能です。

 

マーケティング担当者だけでなく、エンジニアの方もVOC分析の手法について知っておくことで、Webディレクターやプロジェクトマネージャーなどの上流工程のポジションにキャリアアップした際に役立てることができるでしょう。

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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