公開日:2021.11.26
更新日:2025.03.24
時代の移り変わりと共に、最適な事業戦略は変化していきます。
特に価値観や生き方が多様化し、人口減少や高齢化が進展している現代においては、戦略も慎重に選択していかなくてはなりません。
そこで大切になるのが「ファンベースマーケティング」の考え方です。
この記事では、ファンベースマーケティングの概要や重要な理由、具体的な手法について解説します。
特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・新たなマーケティング手法を検討している方
・ファンベースマーケティングの重要性について理解したい方
・ファンベースマーケティングの手法について理解したい方
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<目次>
1.ファンベースマーケティングとは
2.ファンベースマーケティングが重要な理由
ファンは売上の8割を創出している
ファンは新規顧客を口コミで連れてくる
人口減少により新規顧客獲得の難易度が上がっている
3.ファンベースマーケティングの手法
ファン同士でコミュニケーションができるコミュニティを作る
ファンとの接点をできる限り増やす(SNS・Web・イベント等)
ファンの声を聴く
4.まとめ
ファンベースマーケティングとは「ファン」を対象にしたマーケティングです。
現在自社サービス・製品を応援してくれているファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に収益確保や事業拡大を目指す考え方を指します。
「ファンを大切にする」の部分をより具体的に考えると、ファンがより喜ぶ企画を進めたり、ファンが参加できる企画を増やしたりすることが考えられます。
こうした施策を行うことでファンの共感を強め、自社ブランドやサービス、製品への愛着・信頼を強めます。
そして、その中でファンの声を基にして事業の強化・推進・拡大を図ることが、ファンベースマーケティングの目的です。
端的には「コアファンを盛り上げることで、事業の展開を図ること」と理解できるでしょう。
ただしここで注意しなければならないのが、あくまでもファン「ベース」マーケティングであって、単なる「ファンマーケティング」は留まらないことです。
コアファンからの売り上げを高めることだけが目的ではなく、ファンの意見や声をベースにして、事業を拡大したり方向性を修正したりするのがファンベースマーケティングの目的です。
この章では、ファンベースマーケティングが重要な理由についてお伝えします。
ファンベースマーケティングはビジネスにおける重要な法則に適した考え方であり、時代背景からも重要性が高まっています。
多くのケースにおいて、ファンが売り上げの8割を創出している事実が、ファンベースマーケティングの重要性を示しています。
これは「パレートの法則」と呼ばれるもので、全体の2割に当たるファンが、利益全体の8割を生み出していると考えられます。
つまり、2割のファンに注目することで、継続的な利益を確保することにつながるということが、ファンベースマーケティングの根底にある考え方です。
特に売り上げが縮小している状況においては、まず上位20%のファンをつかむことが重要です。
新規顧客の獲得に必要なコストは、既存顧客の確保にかかるコストの何倍もかかると考えられているためです。
そしてファンの中でも特に熱量が高い「コアファン」が、売り上げ80%のうちの半数近くを占めていると考えられています。
こうしたファンが売り上げを支えさらに伸ばしてくれるように施策を打っていくことで、事業の安定化を図れるでしょう。
ファンとなってくれた顧客は、新規顧客を口コミで連れてきてくれます。
インターネットが生活に普及している現代社会では、生活の中に非常に多くの情報があふれています。
その中では、企業が展開する広告戦略の効果も限定的になっているのが実情です。
そうした現代を生きる私たちが最も信頼する情報は、価値観・考え方が近い人の選択や口コミです。
家族や仲の良い友人など、信頼できて生活レベルや考え方が近い人からの情報が、一般の方に最も影響を及ぼします。
つまりファンを獲得できれば、ファンが自分の家族や友人などにサービス・製品の長所を高い熱量とともに伝えてくれると考えられます。
ある意味で、ファンは自社社員に勝るとも劣らない営業マンになってくれます。
端的には、企業の広告戦略のポイントが、消費者への「宣伝活動」からファンとの「交流活動」に変わってきていると考えられるでしょう。
人口が減少し、新規顧客獲得が難しくなっていることも、ファンベースマーケティングの重要性を高めています。
人口が減り高齢化が進むことでマーケットが縮小し、人々の購入行動自体が減ることは、想像に難くないでしょう。
生活必需品については一定の需要が望めますが、特に高齢者を中心として、使い慣れたものを買い続けるのが通常です。
そのため、新規顧客を獲得するのは、どの企業にとっても難しくなっています。
人口減少・高齢化のトレンドは、今後も続くと考えられます。
内閣府が発表している「令和3年版高齢社会白書」によると、日本の人口は、令和11年で1億2,000万人を下回り、令和35年には1億人を下回ると推計されています。
そして令和47年には8,808万人になる予測です。
こうした状況の中では、難度の高い新規顧客獲得に注目するよりも、ファンを大切にして事業基盤の安定化や拡大を図った方が効率が良いでしょう。
この章では、ファンベースマーケティングの手法についてお伝えします。
ファンベースマーケティングの手法としてまず考えられるのが、ファン同士が交流できるコミュニティを作ることです。
コミュニティ内で近い価値観を持った人と語り合う機会が増えれば、自分の趣味や好みについてより自信を持ち、製品・サービスへの熱量が高まるためです。
また、自分の好きなものに対してより自信が持てれば、家族や友人など周囲の人にすすめることも期待できるでしょう。
単にファンを増やし育てるだけでは、売り上げの確保にはつながっても、そこからの大きな進展は望めません。
ファンベースマーケティングの成功には、ファンが周囲の人を巻き込む仕掛けづくりが重要です。
そしてその仕掛けとして有力なのが、コミュニティの構築です。
ファン同士の感情が単なる共感から熱狂へと高まっていけば、その周辺にいる消費者たちも巻き込んで売り上げの拡大が見込めます。
この方法では短期的な収益増加は難しいかもしれませんが、中長期的に見れば、大きな収益の確保につながるでしょう。
ファンとの接点をできる限り増やすことも、ファンベースマーケティングには欠かせないポイントの1つです。
インターネットの浸透により、情報に触れる方法も多様化しています。
かつてのように皆がマスメディアからの情報だけを頼りにするのではなく、さまざまな媒体から複合的に情報を得るのが、私たちのスタンダードになっています。
ファンとの接点としては、SNSやWebメディアの活用、イベントの企画などが接点としては考えられます。
これらは、どれか1つだけを用意するのではなく、複数を組み合わせることが大切です。
たとえば、最初はSNSで見かけて興味を持ち、その企業のオウンドメディアをチェックしてみて細かい情報を得ることはよくある行動の流れでしょう。
そして各種イベントの存在を知り、参加することでサービス・製品のファンになっていくことは一般的にも十分に考えられます。
そしてファンになってからは、SNSを使ってファン自らが情報発信を行い、広告塔となってくれます。
ファンを獲得し育てていくには、ファンの声を聴いてニーズを理解することが大切です。
適切な情報提供をしなければ、ファンの熱量を高めることは難しいためです。
ファンの声をサービスや製品に反映させる方法の例としては、DMP(データマネジメントプラットフォーム)が挙げられます。
これは、ECサイトや店舗で得た顧客情報を統合管理し、グループ分けを行った上でそれぞれのグループに最適な情報を発信する手法です。
ファンベースマーケティングとは、自社サービス・製品のファンベースにして中長期的に収益確保や事業拡大を目指す考え方を指します。
ファンが売り上げの8割以上を占めているのが通常であり、サービス・製品に対する熱量が高まれば周囲を巻き込んでくれることも想定できるでしょう。
ファンベースマーケティングを実施するうえでは、ファン同士のコミュニティを作ったりファンとの接点を増やしたりすることが考えられます。
ファンをベースとした事業戦略を立て、効率的かつ安定的な事業拡大を目指しましょう。
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