フリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題と注意点および対応策

フリーランス常識

公開日:2022.12.06

更新日:2025.03.24

フリーランス(個人事業主)として現在活動している方、または今後検討している方の中に、「報酬の未払い」に関する不安や悩みを抱えているケースがあります。
もちろん、よほどのことがない限り報酬の未払いになる事はありませんが、もしもの不安はとても大きくなりがちです。

今回はフリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題や問題、報酬の未払いに困らないために事前に注意すべきこと、未払いにあってしまった時にどう対応すべきかについてお話します。

<目次>
1.フリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題や問題
フリーランスは基本的に立場が弱い
納期や締め日、支払いのサイクルが企業によって異なる
可能であれば事前に手付金を貰うべきだがなかなか難しい
収入が減ることを不安に感じて契約を急いでしまう
2.フリーランスが報酬の未払いで困らないために事前に注意すべきこと
信頼できる取引先かどうか必ずチェックする
必ず契約内容をチェックした上で作業に入る
作業範囲や内容によっては事前に手付金をもらう
手数料はかかるがクラウドソーシングを利用するのもおすすめ
3.フリーランスが報酬の未払いにあってしまった時にどう対応すべきか
フリーランス自身に何らかの非がないかを精査する
フリーランス自身の問題なら先に解決する
最初は柔らかく対応し、必要に応じて内容証明などで督促を行う
なるべく早い段階で弁護士に相談する
4.まとめ

 

 

 

1.フリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題や問題


フリーランス未払い関連画像
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はじめにフリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題や問題について解説します。

 

フリーランスは基本的に立場が弱い

フリーランスは基本的に仕事をもらうという形やイメージがあるため、立場が弱い、もしくは低いと思われがちです。

フリーランス自身もそう考えてしまう傾向にあり、継続的に仕事をもらうケースなどではクライアント側の要望になるべく沿うようにと無理をしてしまうこともあります。

 

しかし、実際にはクライアント側もフリーランスに仕事をしてもらわなければクライアント自身の利益や売上を失うことになりかねません。

同様にしっかりと契約を結んでいれば完全に対等とは言えないまでも、どちらかの立場が弱い・低いということはありません。

 

とはいえ、仕事の割り振りや人を選ぶ権限があることを考えると、どちらの立場においても立場が弱いと感じてしまうのは仕方がないことと言えます。

そのため、報酬が未払いのまま次々に仕事を引き受けてしまったり、もしくは作業の一部を無料で対応したりしてしまうことで、結果的に働き損になってしまうのです。

 

 

納期や締め日、支払いのサイクルが企業によって異なる

報酬未払いは、クライアント側の納期が締め日、支払いのサイクルが異なることでも発生しがちです。

複数のクライアントがいるために、フリーランス自身が報酬未払いに気付かないこともあり得るのです。

 

また、クライアントの先のクライアントの納期が締め日、そこから直接のクライアントへの支払いとフリーランス自身への支払いという流れが、結果として報酬の遅延から報酬未払いに繋がってしまうケースがあります。

最終的に報酬未払いにはならないとしても、フリーランスの場合は報酬の支払いが遅延するだけで非常に困ってしまうことも考えられます。

 

例えばタイミング的に仕事がなく、次の報酬が支払われないと生活ができないような状況ですと、結果としてフリーランスを続けるのが難しくなってしまうのです。

 

 

可能であれば事前に手付金を貰うべきだがなかなか難しい

報酬未払いを発生させないために、事前に手付金をもらうフリーランスの方がいらっしゃいます。

しかし、クライアント側も手付金を渡したのに成果物が得られなかったような経験をされている場合もあると、可能であれば事前に手付金をもらいたいがなかなか難しいのが現実です。

 

フリーランス側も同様であり、一度でも報酬未払いを経験してしまうと、また作業をしてもお金をもらえないのではないかと不安な日々が続いてしまいます。

実際には報酬未払いが起こるケースはほとんどないはずではあるものの、決して0ではないということも事実です。

 

同様に自分に実績が少ないために今回のみということで無料で引き受けてしまうケースもあります。

または格安で引き受けてしまい、その後も時々無料、もしくは格安でしか依頼されないという悪循環に陥ることがあるので注意しなくてはなりません。

 

 

収入が減ることを不安に感じて契約を急いでしまう

フリーランスは収入が不安定な段階や時期が必ずあります。

例えば、タイミング的に複数の案件が重なり安定する時期もあれば、似たような案件が一気に少なくなり不安定になってしまうということです。

 

そのため収入が減ることの方の不安が強くなり、報酬未払いのことは度外視して、急いで契約してしまうのです。

結果的に悪質なクライアントに遭遇してしまえば、作業をしても報酬未払いとなり、働き損になってしまいます。

 

報酬未払いが続けば生活が出来なくなってしまうため、フリーランスを辞めざるを得ないという方も現実問題として存在します。

実際にフリーランスになって初期の頃ですと、フリーランスになる前の実績が伴っていない場合は、無理な案件を引き受けがちです。

 

そもそもに収入が減るどころか、収入がない、貯金を切り崩しているようなケースですと、さらに不安を感じて契約を急いでしまうのでフリーランス自身が注意する必要があります。

 


 

2.フリーランスが報酬の未払いで困らないために事前に注意すべきこと


フリーランス未払い関連画像
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次にフリーランスが報酬の未払いで困らないために事前に注意すべきことについて解説します。

 

信頼できる取引先かどうか必ずチェックする

まずは大前提である信頼できる取引先かどうか必ずチェックしましょう。

また、クライアントのその先のクライアントが信頼できるからと言って、直接のクライアントが信頼できるとは限らないので注意してください。

 

そのため、安定するまではフリーランスとしてクライアントを探すのではなく、エージェントなどを介して探すのも非常におすすめです。

ただし、ある程度の実績や経験が伴ってくれば自然と悪質なクライアントを見分けられるようになる可能性も高くなるため、フリーランスとしての成長の段階具合によって判断するとよいでしょう。

 

クライアントによっては、インターネット上に何らかの口コミが残っているケースもあります。

もちろんインターネット上の情報を鵜呑みにすることは避けるべきではありますが、聞いたことがないまたは知らないようなクライアントの場合は、一度調べてみると良いかもしれません。

 

 

必ず契約内容をチェックした上で作業に入る

クライアントから案件を引き受けるタイミングでは、必ず契約内容をチェックした上で作業に入ることも重要です。

ありがちなのが、何度か引き受けており、信頼しているからと勝手に作業を進めてしまい、結果的にそのタイミングで報酬未払いが発生するパターンです。

 

同じく、最初は報酬の遅延だと思っていたものが、実は結果的に報酬未払いになってしまったというパターンもあります。

契約内容に沿った支払いが行わなければ契約違反になるということを理解した上で、必ず契約内容確認し、証拠を残しておきましょう。

 

契約書がしっかりと証拠として残されている、報酬未払いになった時でも、弁護士などの専門家に任せるタイミングで有利に働くことがあるためです。

 

 

作業範囲や内容によっては事前に手付金をもらう

フリーランスとして自分が対応できる作業範囲や内容によっては、事前に手付金(着手金)をもらいましょう。

また、作業する期間が長い、金額が大きい場合もあらかじめ何パーセントか定めて作業する前に手付金(着手金)をもらうことを癖付けておくことをおすすめします。

 

同様に作業範囲や内容が変わったタイミング、または明らかに作業範囲や内容、作業量が増えすぎている場合においても契約を見直すとともに、その時点での作業量に合わせて請求することも大切です。

同時に成果物に対してのクレームや修正依頼が重なったような場合に備えるためにも、最初の段階でどこまで対応するのか、何度まで対応するのかを定めておくと良いでしょう。

 

また、前述しましたが、一部でも簡単なことでも無料や格安で引き受けることは絶対に避けましょう。

クライアントによっては継続や次回以降の依頼の際の単価アップなどをうまい話で今回だけと言いながら、結局は報酬の遅延や報酬未払いと組み合わせて、ただ働きさせるようなタイプもあるということを忘れないでください。

 

 

手数料はかかるがクラウドソーシングやフリーランスエージェント利用するのもおすすめ

クラウドソーシングは一定の手数料を支払うことで、仕事を頼みたいクライアントと、仕事をしたいフリーランスを繋いでくれるサービスです。

クラウドソーシングの仕組みによっては、仮払いや前払いという形でクラウドソーシングの提供元が、クライアントから一時的にお金を預かってくれる仕組みがあります。

 

そのため、報酬未払いに陥ることが少なくなり、安心して作業ができるようになります。

もちろん完全に報酬未払いを防ぐ事は出来ませんが、個人のみで契約して報酬未払いが発生するよりも確率は低くなります。

 

同時に手付金や着手金をもらうことを前提にしておけば、かなり高い確率で報酬を全て失うような事はありません。

ただし、クラウドソーシング上においても、クライアント側もフリーランス側も悪質なタイプが存在しているため、個人での取引と同じように慎重に契約すること、契約前に下調べやコミュニケーション上怪しい部分がないか必ずチェックしましょう。

 

また、クラウドソーシングサービス以外にもフリーランスエージェントを利用すると、信頼できるクライアントと繋がれる可能性が高まります。

クラウドソーシングと同様に、クライアントや案件がしっかりと明記されているのも利点ですので、個人で闇雲に探すよりも効率的で非常におすすめです。

 

 

 

 

3.フリーランスが報酬の未払いにあってしまった時にどう対応すべきか


フリーランス未払い関連画像
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次にフリーランスが報酬の未払いにあってしまった時にどう対応すべきかについて解説します。

 

フリーランス自身に何らかの非がないかを精査する

実は報酬未払いの原因が、フリーランス自身の何らかの非である可能性もあります

そのためまずは自分自身に非がないかを精査しましょう。

 

現実問題として、クライアント側も悪質なフリーランスにはお金を支払いたくないと言う心情を持っている方もいらっしゃいます。

言い換えればフリーランス自身が悪質なフリーランスだと思われているということです。

 

もちろん、クライアント側が悪質であるケースもありますが、悪質でないクライアントの場合ですと報酬未払いどころか、逆に契約の不履行という形で法的に争う形になってしまうこともありますので十分に注意してください。

自分に非がないか精査するためにも契約書だけでなく、受け取った書類やコミュニケーションしたメッセージは全て残して、アクセスできるようにしておきましょう。

 

 

フリーランス自身の問題なら先に解決する

報酬未払いがフリーランス自身の問題なら、先に解決することが重要です。

例えば「明らかに依頼された内容や契約内容と違う成果物が仕上がった」、「納期を大幅に過ぎている」、「納期を過ぎても納品の意思を見せていない」、「クライアント側からのメッセージを無視している」など、過去に起きてしまったことですと解決はしにくいですが、誠意のある対応をまずは行うべきです。

 

そもそも契約内容や依頼内容と違ったことをしていれば、報酬未払いになっても仕方ありません。

契約を履行していないという状況がむしろフリーランス自身が悪くなってしまうことですので、自分の勘違いではないかを十分に見直すべきです。

 

もちろん、ほとんどの方は契約通りに作業をして、成果物を期日までに納品した上で報酬未払いとなってしまい、泣き寝入りするケースと言えます。

報酬未払いを解決するためにも、フリーランス自身が日頃からきちんとした対応をすること、求められたニーズにきちんと応えることを前提としておきましょう。

 

 

最初は柔らかく対応し、必要に応じて内容証明などで督促を行う

報酬未払いが発生したら、いきなり強く対応してしまうとクライアント側が完全に悪いとしても、不利になってしまうことがありますので最初は柔らかく対応しましょう

特に昨今では新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響により、フリーランス以外にも在宅ワークが進んでいます。

 

その上で担当者が新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)に感染してしまうことで1、2週間連絡が取れないことで成果物のチェックや作業が進まず、支払いが遅れてしまうことも考えられます。

しかし、クライアント側の対応が不誠実だったり、フリーランス側に全く非がないのに待たされたりするのであれば、段階的に内容証明などで督促を行ったり契約に関する証拠物を収集したりするなど法的な処置が取れるように準備しておく事をおすすめします。

 

また督促などを行う場合においてもいつどこにどのような内容を送付したのか、誰宛に何回督促をしたのかなどの記録も残しておくと良いでしょう。

 

 

なるべく早い段階で弁護士に相談する

フリーランスが自分で督促をしても全く効果がなかった場合は、なるべく早い段階で弁護士に相談しましょう

特に報酬未払いはとても重要な問題でありますが、自分で対応しようとして他の案件に支障が出たり、新しい案件を引き受けられなくなったりすると、結果的に収入が落ちてしまいます。

 

報酬未払いに関する不安や悩みを抱えたままにせず、法的な専門家に相談して対処を仰ぐこと、安定した収入を得るためにも次の案件に取り組んでいくこと重要だと覚えておきましょう。

また、報酬未払いのままの状況で成果物を勝手に利用されるケースもあり、単に報酬未払いだけの問題ではなくなります。

 

フリーランスが自分で対応しきれなくなることも考えられますので、フリーランスになると決めた段階で、いつでも話せる弁護士や法律の専門家とつながっておくことが大切です。

 

 

 

 

4.まとめ


今回はフリーランスの報酬未払いやトラブルに関する課題や問題、報酬の未払いに困らないため事前に注意すべきこと、未払いにあってしまった時にどう対応すべきかについてお話しました。

報酬未払いはフリーランスとしての一番の痛手といえます。

 

しかし、報酬未払いに不安を感じてしまうよりもフリーランス案件をどんどん獲得しスキルアップを図り、実績を積み上げて信頼できるクライアントと繋がれる実力を付けることも重要です。

個人でフリーランス案件を探す場合でもクラウドソーシングを利用したり、フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」のようなサービスを利用したりするなど、幅広く安定的に案件を受託できる環境を整えておきましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

執筆者:フリーランススタート編集部

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