公開日:2023.03.15
更新日:2025.03.24
製品やシステム開発の現場に置いて、品質管理は非常に重要な要素です。
どんなに製品やシステムが進歩しようとも、品質をチェックする工程は必要だと考えられるでしょう。
そしてこうした品質確認の業務の中心で活躍するのが、「テストエンジニア」と呼ばれる専門職です。
そのためこの記事では、テストエンジニアの将来性や身につけたいスキル、仕事内容、テストエンジニアの年収について解説します。
特に以下の方には、この記事をご一読していただきたいです。
・テストエンジニアの将来性を気にしている方
・テストエンジニアに求められるスキルについて知りたい方
・テストエンジニアの業務内容について知りたい方
・テストエンジニアの年収についえ調べている方
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<目次>
1.テストエンジニアの将来性
テスト業務そのものはなくならない
テスト工程のみを担当するエンジニアの需要は減っていく
2.テストエンジニアが今後重要視すべきスキル
テストスキル以外のスキルを身に着ける
アプリケーションエンジニアより幅広い視野を持つ
テストを自動化する実務経験
コミュニケーション力
3.テストエンジニアの仕事内容
テスト計画の策定
単体・結合テスト
総合テスト
テスト結果のドキュメント化・報告
4.テストエンジニアの年収
5.まとめ
この章では、テストエンジニアの将来性についてお伝えします。
テストエンジニアの将来性について考える際にまず言えることは、テスト業務そのものはなくならないということです。
AIに関するテクノロジーが発達していくにつれて、確かにテスト工程にっ自動化ツールが利用される局面は増えていっています。
AIによる自動化が進んで膨大な数のテストを網羅的に実施できるようになり、人件費の削減やその他の好影響が生まれるようになりました。
しかし、テスト工程へのAIの活用が進んでも、AIが人間を大体できない業務は存在し続けると考えられます。
たとえばツールを使いこなしたり、テストケースを作成したりするためには、エンジニアの力が必要でしょう。
また、自動化プログラムを導入できたとしても、そのプログラムが正しく動作しているかテスト・検証する必要もあります。
上記のような業務は、現状では人間が行わなくてはいけません。
そのため、AIテクノロジーが進歩して自動化が進んだとしても、テスト業務そのものがなくなることは考えにくいでしょう。
テスト業務がなくなることはないとお話ししましたが、それでもテスト工程のみを担当するエンジニアの需要は減っていくと予想されます。
テスト作業そのものは、Aによる自動化が進んでいっているためです。
現時点でも、テスト工程だけを担当するエンジニアはそう多くありません。
プログラマーやその他の専門員が、テスト工程を兼務していることも多々あります。
自動化や効率化のツールが布教し続けている現状を考慮すると、今後テスト工程のみを担当するエンジニアの需要は減っていくと考えることが自然でしょう。
これまでテスト工程を中心に活躍してきたエンジニアは、今後柔軟にスキルや知識を身につけて、市場価値を高めていく必要があります。
「テスト業務」という分野で考えると、仕事がなくなるというよりは仕事内容や必要とされるスキルが変化していっていると考えるべきでしょう。
テクノロジーの進歩は常に行われています。
柔軟性や変化が必要なことはテストエンジニアのみに限った話ではなく、いつの時代の、どのエンジニアにも共通していることでしょう。
この章では、テストエンジニアが今後重要視すべきスキルについてお伝えします。
テストエンジニアに求められるのは、広い視野を持って柔軟にスキルを身につけていく姿勢です。
テストエンジニアに求められるものとしてまず挙げられるのが、テストスキルに加えてプラスαのスキルを身につけることです。
テスト業務自体はAIによる自動化が進んでおり、テスト業務だけを担当するエンジニアが少なくなってきているためです。
現在では、プログラマーや開発エンジニアなどがテスト業務を兼務するようなケースも増えてきています。
テストのようハウやツールはチーム全体に共有されることもあり、その場合テストだけを行えるエンジニアはチームにおいてあまり重宝されないでしょう。
テストスキル以外のスキルも身につけて、より幅広い業務を行えるようにするべきでしょう。
テストエンジニアは、アプリケーションエンジニアより幅広い視野を持つことも求められます。
テストエンジニアは多くの製品やシステムの開発に携わり、デザインや使用感などをユーザーの目線になって検証する必要があるためです。
そして新たな開発現場に従事するよになれば、さらに新しい技術や製品に触れることになります。
そのため視野を広く持って頭を柔軟に保っておかなくては、テストエンジニアとして十分な仕事はできないでしょう。
ただしそれだけに、自分の出した意見や提案が製品に反映された際の喜びは、非常に大きなものになります。
また、自動化が進んでいることも、テストエンジニアが幅広い視野を持つべき大きな理由です。
テスト工程が自動化されるに従い、テスト業務はさまざまなエンジニアが共同して担いテストエンジニアだけのものではなくなっていきます。
業務が多くのエンジニアに共有されるに従い、テストエンジニアにはより業務を俯瞰して幅広い部分で貢献することが求められるようになっていくでしょう。
テストを自動化する実務経験も、テストエンジニアに求められる条件の1つです。
テスト業務の自動化が進めば、自動化を行うのためのエンジニアが必要です。
テスト自動化にはツールがあり、使用スキルを身につけることで、より効率的に進められるようになります。
多くのエンジニアがテスト業務を共有するようになると言っても、やはりテスト自動化やテスト業務そのものに高い専門性を持つ人材は重宝されるでしょう。
テストエンジニアには、エンジニアとしての知識・スキルに加えてコミュニケーション能力も欠かせません。
テストエンジニアだけでなく、1つの開発プロジェクトに参加するメンバーは、コミュニケーションをとって仕事を進めていく必要があるためです。
メンバー同士が協力し合うことで、プロジェクトは円滑に、予定通りに進んでいきます。
また、不具合やバグが見つかった場合、テストエンジニアはそれを正確かつ分かりやすくプログラミング設計者や担当者に伝えなくてはなりません。
この際、簡潔に相手が理解できるように伝えるには、コミュ二ケーション能力が不可欠でしょう。
相手の立場に立って考えられる力は、エンジニアとしての専門知識やスキルを身につけただけでは身に付きません。
さらに、テストエンジニアにもクライアントと関わる機会はあります。システム開発全体ではテスト業務は下流工程です。
そのため普段は、クライアントとやり取りをすることはありません。
しかしケースによっては、他のメンバーと同行してクライアントとミーティングを行うことは十分に考えられるでしょう。
プロジェクトチームの一員として仕事をするためには、テストエンジニアにもコミュニケーション能力が求められるのです。
この章では、テストエンジニアの仕事内容についてお伝えします。
テストエンジニアの業務内容としてまず挙げられるのが、テスト計画の策定です。
以下のような内容をプロジェクトごとに整理し、計画を立てていきます。
【計画時に洗い出すべきことの例】
・目的
・期間(納期)
・要件・要求
・手順
・分担・人員配置
・完了の基準
テスト業務においても、しっかりとした計画作りは大切です。
計画がしっかりしていないとテストの網羅性が確保できず、製品やシステムの品質確保にも悪影響でしょう。
また、納期を意識したスケジュール作りも欠かせないポイントです。納品後・リリース後に不具合が発覚するケースの多くは、計画や設計が不十分だったことに起因すると言えるでしょう。
開発工程全体では後半の工程になることからも、納期を意識した計画づくりは非常に重要だと言えます。
テスト業務全体に影響する重要な工程であることから、テストエンジニアの力量が大きく影響する業務です。
そのため、テスト計画の策定は管理者クラスのテストエンジニアが行うことが一般的でしょう。
計画・設計が完了したら、テストを実施していきます。
ソフトウェア開発においては、モジュールごとに分けて開発された後、出来上がったモジュールを結合させることが一般的です。
そしてこの段階で、以下の「単体テスト」「結合テスト」を実施します。
・単体テスト:完成したモジュールを1つずつ個別に確認するテスト
・結合テスト:モジュールを結合させた後に実施するテスト
単体テストでは、コードを1行ずつ実行して不具合の有無をチェックします。
一方の結合テストは、モジュールをつなげた状態での動作確認をする作業です。
単体テストはどうしても単純作業になりやすいことから、効率的に行うことが重要です。
比較的リスクが低い業務でもあるため、プロジェクトチームの中でも新人や経験の浅いメンバーが担当することが多くあります。
一方の結合テストは、テスト項目の洗い出しをはじめとして難しいことが多い業務です。
そのため、単体テストよりスキルが求められます。
総合テストとは、開発が完了したサービスに対して、テストケースを実施するご有無です。
テスト設計に基づいてテストケースを作成することで、サービスが想定通りに動作するのかを確認できます。
ここでしっかりと問題なく動作するようであれば、納品できるレベルであると判断できるでしょう。その反対にテストで動作が確認できないようであれば、製品を納品することはできません。
総合テストに当たっては、テスト実施と工程管理の2チームで動くことが多くあります。
特に現場経験がないテストエンジニアであれば、総合テストから現場業務を始めることが多いと言えるでしょう。
世の中に製品やシステムを届けるうえで欠かせない工程であり、正確で漏れのない実施が求められると言えます。
想定される結果だけでなく、予想外の結果についても記録していくことが大切です。
テストを実施して結果が出たら、最後にドキュメント化して開発側に報告します。
ドキュメント化に当たっては、結果とその原因・理由、そして再現性を開発がに提示することが重要です。
そしてそのためには、テスト結果を分析し、分かりやすくまとめることが求められます。
そのため、テキストエンジニアには結果や見解を文章にまとめるスキルも一定まで求められると言えるでしょう。
プレゼン資料の作成やエビデンスの記録においては、一般的なビジネスマンに求められる文書作成スキルが必要です。
WordやExcel、PowerPointなどに関しては、ひと通り扱えるようにする必要があるでしょう。
また、テスト結果のドキュメント化にに当たっては開発者目線で行わず、顧客の目線になって行うことが重要です。
さらにテスト結果の報告書を確認した後、開発者がテスト方法の見直しを依頼してくることもあります。
その際には内容を確認し、必要に応じてテスト計画の策定から改めてやり直すことになります。
テストエンジニアの年収は、350~450万円程度が相場だと言われています。
ただし、テスターやデバッグエンジニアと言われる担当者の場合は、この相場よりも数十万円程度は低くなることが一般的です。
未経験のテストエンジニアとして業務を始める場合は、年収250万円程度からになることもあるでしょう。
一方で、第一線で活躍しているテストエンジニアであれば、年収700万円程度稼ぐことも珍しくありません。
また難関資格を持っているエンジニアであれば、高収入を得ることも十分に考えられます。
たとえば、「JSTQB認定テスト技術者資格」や「IT検証技術者認定試験」であれば、テストエンジニアとしての実力を示すことにつながるでしょう。
経験を積んでテスト設計を行えるようになれば、さらに高収入のエンジニアへのキャリアパスも見えてきます。
そこからさらに上流の要件定義や設計などを担当するシステムエンジニアへキャリアアップしていくことも考えられるでしょう。
テストエンジニアとは、開発プロジェクトにおけるテスト業務を担う専門職です。
近年では、AI技術の進歩によってテスト業務の自動化も進んでいます。
ただし、自動化が進んでも、テストエンジニアのスキルが求められる局面は現在のところ残ると考えられるでしょう。
テストエンジニアとしての経験やスキルを身につけたり資格を取得したりすることで、高収入は十分に得られると予想されます。
テストエンジニアの需要はすぐにはなくならないと考えられるため、今後のキャリアパスの第一歩として、検討してみてはいかがでしょうか。
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