公開日:2020.08.06
更新日:2025.03.24
フリーランス(個人事業主)として活動している方の中には、プライベートで使用している口座の他に事業用の口座を作るべきか検討している方もいることでしょう。
以前より使用している口座をそのまま事業でも使おうと考えている方も多いでしょうが、事業用の口座を作ることで、様々なメリットが期待できます。
そこで今回は、フリーランス(個人事業主)が事業用口座を作るべき理由やそのメリット、銀行の種類や銀行を選ぶ際のポイントなどについて解説します。
特に、下記の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・フリーランス(個人事業主)になって口座開設について悩んでいる方
・フリーランス(個人事業主)になることを検討している方
・フリーランス(個人事業主)におすすめの銀行を知りたい方
・フリーランス(個人事業主)として、口座を作る銀行をどんなポイントで選べばよいか悩んでいる方
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<目次>
1.フリーランス(個人事業主)が銀行口座を作るべき理由
2.フリーランス(個人事業主)が銀行口座を事業用とプライベートで分けるメリット
フリーランス(個人事業主)の事業の財政状況が把握しやすくなる
税務調査に対応しやすくなる
会計管理がしやすくなる
3.銀行口座の種類
都市銀行
地方銀行
ネット銀行
信託銀行
上記以外の銀行
4.フリーランス(個人事業主)が銀行口座を選ぶためのポイント
手数料
金利
クラウド会計ソフトと連携できるか
5.フリーランス(個人事業主)のおすすめ銀行口座
ゆうちょ銀行
楽天銀行
SBIネット銀行
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)
6.まとめ
フリーランス(個人事業主)として活動するには、プライベートの口座とは別に事業用の口座を作るべきだと言えます。
その理由は、事業用の口座を用意して仕事に関わる収支を管理することで事業資金の流れが把握しやすくなり、厄介な税務調査や確定申告に対応しやすくなるためです。
この章では、フリーランス(個人事業主)が銀行口座を事業用とプライベートで分けるメリットを3つに整理し、具体的にお伝えします。
事業用の銀行口座とプライベートの口座を分けることで、フリーランス(個人事業主)としての事業収支状況がある程度把握しやすくなります。
プライベート用口座と事業用口座を兼用する場合、事業の支出と生活費などの支出が混ざってしまい、事業資金がいくら増減しているのかが不明確になります。
事業を進めるうえで赤字・黒字の判断は非常に重要であるため、財政状況が把握しやすいことは非常に大きなメリットだと言えるでしょう。
事業用の銀行口座を作ることで、税務調査に対応しやすくなります。
税務調査とは、確定申告後に税務署が申告内容を細かく調べ、もし内容に誤りがあれば納税者に是正を求める調査のことです。
税務調査が入ると、通帳をはじめとして収支に関わるあらゆる資料を提出する必要があります。
もし通帳に事業用の支出とプライベートの支出が混在していると、分かりにくいうえに、私的費用を経費計上しているのではないかと疑われてしまう可能性があります。
税務調査に対応しやすくなるため、銀行口座を事業用とプライベートで分けることをおすすめします。
事業用の銀行口座を持つことで、会計管理も容易になります。
確定申告にて青色申告を選択するには、複式簿記での記帳が必要です。
複式簿記では事業所得に関する取引とそれ以外の取引とを明確に仕分けしなければなりません。
もし事業用と生活用の収支管理を一つの口座で行っていた場合、仕分け作業だけでも非常に手間と時間がかかってしまいす。
会計管理がしやすくなるため、銀行口座を事業用とプライベートで分けることをおすすめします。
フリーランス(個人事業主)として青色申告を詳しく理解したいなと思った方は下記記事をご一読ください↓
ここでは、事業用の銀行口座を作るにあたって理解しておくと良い、銀行口座の種類を5つに整理してお伝えします。
都市銀行とは、全国規模で営業をしており全国で大多数の人がその名を知っている銀行です。
三菱UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行が都市銀行の例として挙げられます。
都市銀行はその知名度の高さから取引相手に与えられる信頼度が大きいことや、全国どこにいてもATMや支店があるため多くの人にとって利用しやすい点などがメリットです。
地方銀行は限定的な地域を営業対象としている銀行です。
地方銀行は各都道府県に本店があり、横浜銀行や千葉銀行、大垣共立銀行やスルガ銀行、東京スター銀行など、非常に数多く存在します。
地方銀行は地域密着型のサービスをしており、地元を中心として事業を展開するのであれば銀行口座を作る有力な選択肢の一つとして考えられるでしょう。
ネット銀行とは、対面営業をする店舗を持たず、インターネット上での取引を中心として営業をしている銀行のことを言います。
ネット銀行には楽天銀行やイオン銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)などが例として挙げられます。
ネット銀行は都市銀行等と比較すると社会的信用が低く、取引相手がネット銀行での取引を行っていないケースもあります。
しかし、口座開設がネット上で完結する点や手数料の安さなど、ネット銀行は他都市銀行、地方銀行などと比較すると非常に利便性が高い銀行であると言えるでしょう。
信託銀行とは銀行業務だけでなく信託業務も行っている銀行のことを指します。
三井住友信託銀行やみずほ信託銀行、三菱UFJ信託銀行などが信託銀行の例です。
信託銀行を利用するメリットは、不動産の運用や遺産相続などがスムーズに行える点が挙げられるでしょう。
これまで挙げた以外にも、信用金庫や信用組合など、銀行の種類は存在します。
信用金庫や信用組合は銀行と違い、利用者が出資者となった相互扶助を目的とする共同組織型の金融機関ですが、銀行と行っている業務は変わりません。
ここでは、フリーランス(個人事業主)が銀行口座を選ぶためにチェックすべきポイントを3つに整理してお伝え致します。
手数料は意外と銀行ごとに違いが大きいため、銀行を選択する際にはよく確認しておきたいポイントです。
例えば、同じ都市銀行でもATM手数料は以下のように異なります。
✔三菱UFJ銀行
平日・土日祝日8:45~21:00…0円
平日・土日祝日上記時間帯以外…110円
※コンビニやゆうちょ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行・JAバンク・イオン銀行・徳島大正銀行、十六銀行・愛知銀行・中京銀行・名古屋銀行・百五銀行、Patsat、エキナカATM「VIEW ALTTE」などのATMでも利用することができます。
各コンビニや銀行により手数料は異なるため、こちらをご覧下さい。
✔三井住友銀行
平日8:45~18:00…0円
平日上記以外…引き出し110円/預け入れ0円(毎月25・26日の18時以降は三井住友銀行本支店ATM・三菱UFJ銀行店舗外ATMは0円)
土日祝日終日…引き出し110円/預け入れ0円
※「SMBCポイントパック」で所定の条件を満たしている場合は0円
イーネット・ローソン銀行・セブン銀行 ATM:
平日8:45~18:00…220円
平日上記時間帯以外…330円
土日祝日終日…330円
※「SMBCポイントパック」で所定の条件を満たしている場合は月3回まで0円
✔みずほ銀行
平日8:45~18:00…0円
平日8:00~8:45…110円
平日18:00~23:00…110円
平日上記以外…220円
土日祝日8:00~22:00…110円
土日祝日上記以外…220円
コンビニや他銀行でも利用することができるため詳細はこちらよりご覧ください。
時間帯による手数料の差を設けている銀行も多いため、自身のライフスタイルによっても最適な銀行は変化すると言えるでしょう。
銀行の選択においては、金利の高低も大切な要素の一つです。
一般的に各銀行は金利をホームページで公開しているため比較しやすいのですが、比較の際には金利が適用される条件も確認することが大切だと言えます。
一定額以上の預金をしなければ好条件の金利が適用されない場合などもありますから、忘れずに条件も確認するようにしましょう。
事業用として便利に口座を利用していく上では、クラウド会計ソフトと連携できるかどうかも非常に大切なポイントです。
確定申告の際などは、クラウド会計ソフトと連携できるかどうかによって作業効率が大きく異なります。
フリーランス(個人事業主)として本業以外の作業に割く時間をなるべく少なくして本業に集中するために、クラウド会計ソフトと連携できる銀行口座を選びましょう。
ここでは、フリーランス(個人事業主)として活動する方におすすめの銀行口座を4つに厳選してご紹介します。
ゆうちょ銀行は、都市銀行並みの利便性と規模がありながら、地域密着型のサービスを展開している銀行です。
基本的に全国の何処にいても近くに支店やATMがあり、住んでいる場所による利便性の違いが発生しにくいです。
また、ゆうちょ銀行には振替口座という送金・決済等に特化しているビジネス向けの口座もあり、屋号名での口座も作りやすいでしょう。
楽天銀行は手数料が安く使い勝手が良いのが特徴のネット銀行です。
会員ランクによってATM手数料や振込手数料の無料回数が増え、使用頻度が高いほどお得な銀行であると言えます。
また、個人用の銀行口座に屋号を付けることも可能です。
さらに、楽天スーパーポイントを得ることもできるためお得に利用することが期待できるでしょう。
SBIネット銀行も非常に使いやすいネット銀行の一つです。
「スマートプログラム」という会員制度があり、会員ランクに応じて手数料が無料になります。
個人口座に屋号を付けることはできませんが、同じ口座名義で複数の口座を管理することが可能です。
また、三井住友信託銀行からの出資があることから、ネット銀行でありながら社会的信用が比較的高い銀行であると言えるでしょう。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)は、申し込みから最短5日でキャッシュカードが届くネット銀行です。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)には個人用口座とは別に事業用口座も設けられています。
月額基本料が無料で、ビジネス用には一括振込サービスやワンタイム口座サービスなどが利用可能です。
開設と同時にVisaカード決済ができたり、Pay-easy(ペイジー)マークのある払込書の場合、納税や公共料金の支払いがパソコンやスマホで完結できること、急な支払いや運転資金調達には利用限度額は500万円のビジネスローンを用意しているなどの特長があります。
また、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)では、個人用口座でも事業に使用することができます。
フリーランス(個人事業主)として事業を行っていく上では、財務状況を管理しやすいなどの理由から、プライベートとは別に事業用口座も作成するのがおすすめです。
プライベート用口座と事業用口座とを分けることで会計管理がしやすくなり、確定申告や税務調査の際に作業が容易になります。
銀行には都市銀行や地方銀行など様々な種類があり、金利や手数料、クラウド会計サービスとの連携ができるか否かなどのポイントによって適切な銀行を選択しましょう。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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