公開日:2020.12.19
更新日:2025.03.24
転職したいと思っても年収が下がることに不安を感じ、動き出せない人は多いです。
特に不景気の世の中ですので、需要の高いエンジニア職であっても、年収がダウンしてしまうと危惧している方は多くいます。
そこで本記事では、転職者の年収事情についてまとめました。
転職することで年収は増えているのか、資格を保持することで年収が上がるのか、など気になることをまとめています。
くわえて、転職において年収をアップさせるためにすべきことや、転職で年収をアップさせるポイントも紹介しています。
本記事を読むことで、転職に失敗せず、満足の行く年収を得られるコツを知ることが可能です。
転職を検討しているエンジニアの方は、ぜひ本記事をお読み頂ければと思います。
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<目次>
1.転職者の年収事情
2.転職で年収は本当にアップするの?
3.年収を上げるためにするべきこと
スキルの専門性を身に付ける
マネジメントを経験する
人脈を形成する
4.転職で年収アップをさせるためのポイント
自己分析を深くまで行う
業界分析を深くまで行う
転職サイト/転職エージェントを活用する
5.エンジニアは転職すると年収アップする?
6.資格を持っていれば転職で年収アップする?
7.まとめ
この章では、転職者の年収事情について解説します。
まずエンジニアにおける転職の年収事情です。
Tech総研では、転職後の年収の変化について、エンジニア100人にアンケートを行いました。
結果、回答者100人の転職前平均年収は、454.5万円、転職後の509.7万円となっています。
転職することで55.2万円も年収が上がっています。
年代別に見ると、最も年収が増加したのは30代後半で、85.8万円も上がっていました。
この結果から分かる通り、エンジニアは転職で年収アップする人が多いということです。
さらに、30代後半は管理職に就きはじめる年代であるため、年収が大きく上がったと推測されます。
また、ソフトウェア系とハードウェア系で年収の増加率に差がありました。
ソフトウェア系は転職前は448.8万円、転職後は494.8万円で、差額は46.0万円です。
一方ハードウェア系は転職前は471.2万円、転職後は553.8万円で、差額は82.6万円です。
ハードウェア系の方が倍以上も年収がアップしています。
以前はソフトウェア系の方が年収アップしやすい傾向がありましたが、最近デジタル家電分野や自動車関連が業績好調なのが大きいと思われます。
他のデータも参考にしてみます。
dodaのエージェントサービスでの、自社サービスに登録した人の平均年収データをみてみましょう。
2021年の全体の平均年収は403万円となっており、2020年と比べ僅かに減っています。
また、年収が高い職業ランキングでは、リスクコンサルタントが704万円、(PM)プロジェクトマネジャーが671万円、プロジェクトマネジメントが666万円、戦略/経営コンサルタントが664万円と、コンサルティング系や上流工程を担当するプロジェクトマネージャー系が上位に多いです。
一方でITエンジニア職は、PM(プロジェクトマネジャー)が671万円、プリセールスが630万円、ITコンサルタントが585万円と、上流工程を担当する業務が高年収という結果になっています。
年収が高い業種ランキングでは、ITコンサルティングが458万円、システムインテグレータが452万円、ハードウェア/ソフトウェア/パッケージベンダが451万円と、平均年収を上回っているIT系業種が多いです。
これらのデータから分かるように、エンジニア職は年収が高めかつ、転職で年収アップする人が多いです。
年収が高い理由としては、IT業界は人材不足が起こっており、転職求人倍率が他業界に比べ高いことが挙げられます。
転職求人倍率レポート(2021年7月)のデータを見ると、全体の求人倍率は2.31倍なのに対し、IT・通信は6.82倍となっており、IT人材の需要の高さが分かります。
特にエンジニアは9.68倍と明らかに需要が不足しており、この供給が不足していることも年収が高くなっている要因であると言えるでしょう。
上記のデータを見て分かる通り、転職で年収アップする人も多いです。
年収アップ成功者のデータでは、転職に成功した人の年収アップ額の平均は56.7万円、最大年収アップ額は440万円となっています。
特に実力の差が現れ始める20代後半以降での転職で年収アップする人が多いです。24歳以下の平均アップ額が45万円なのに対し、25〜29歳の平均アップ額は52万円、30〜34歳は58万円となっています。
それまで着実にスキルを身につけた人が、年功序列の企業から実力主義の企業に転職した場合、給料が一気に跳ね上がる可能性があります。
特にエンジニア職や営業職など、スキルによって担当できる領域が変化したり、個人の売り上げなどの数字があるため、実力が離れやすく、インセンティブもあり実績が年収の差に直結する職種はその傾向が顕著です。
Tech総研では「転職後の年収の満足度」に関してもアンケートを取っています。
「とても満足している」が14%「まあまあ満足している」52%で、約7割が転職後の年収に満足しています。
ただ、30%は満足していない結果が出ているため、エンジニア職でも必ず転職成功する訳ではないようです。
エンジニア職でも年収が思うように上がらない人もいます。
そこで、エンジニアが年収を上げるためにすべきことをまとめました。
これら3つを実践することで、年収が上がりやすくなります。
スキルの専門性を身に付ける
マネジメントを経験する
人脈を形成する
エンジニアとしてのスキルを高めるのが大事です。
帰宅後も勉強したり、会社の勉強会や研修に参加し、専門性を高めましょう。
また、IT系の資格の取得を目指すことで、スキルを体系的に身につけることが可能です。
AI(人工知能)やIoTなど最先端の技術を先回りして勉強するのもおすすめです。
最新技術を習得しているエンジニアは、市場価値が上がり転職で有利になります。
特にゼネラリストではなくスペシャリストを目指す場合は、積極的にスキルアップに励みましょう。
転職をする際に資格が有利になるのかどうか知りたい方は下記記事をご一読ください↓
マネジメント経験とは、プロジェクトリーダーや管理職に就き、メンバーの管理を行った経験のことです。
高年収の求人は、マネジメント経験が必須である場合が多いため、若手の内から経験するのが良いでしょう。
小さいプロジェクトに参画した場合積極的に立候補することが重要です。
ただ、規模の大きい会社の場合、若手ではマネジメント業務を任せてくれないことも多いです。
その場合は、正社員としてアルバイトスタッフをまとめた経験や、新入社員に業務を教えた経験をアピールする手もあります。
マネジメント経験をアピールするときは、「どれほどの人数を管理したか」「目標に対する達成率はどれぐらいか」など具体的な数値を示すのが良いです。
マネジメント経験の有無は、エンジニアが年収をアップさせる上で重要です。
人脈を形成することも、年収アップのために重要です。
たとえば最近では「リファラル採用」というものが注目されています。
リファラル採用とは自社の従業員が紹介した人材を雇う採用方法のことであり、欧米では主流となっています。
リファラル採用は、転職者の人間性やスキルが予め分かっているので採用がスムーズです。
全く知らない人を雇うよりリスクも低いでしょう。
このような採用形態がIT業界で広まれば、人脈の形成により仕事を選択できる枠が広がり、高年収の仕事を得る機会が増えます。
エンジニアが転職で年収アップをさせるためのポイントも紹介します。
ポイントは以下の3つです。
自己分析を深くまで行う
業界分析を深くまで行う
転職サイト/転職エージェントを活用する
転職を成功させるコツは自己分析を深くまで行うことです。
自己分析をすることで、自分が本当にやりたいことや、目指すべきキャリアが見えてきます。
すると面接での話の内容にも一貫性が出て、採用確率がアップします。
自分に合わない仕事をいくら頑張っても、評価が上がる程の成果は出ません。
エンジニアとして転職する場合年収アップしたいなら興味のある職種に就くことが条件と言えます。
また、親や同僚など親しい人に自分の性格について尋ねてみるのもおすすめです。
自分の性格は周囲の人の方が知っていることが多いためです。
周りの意見も参考にすることで客観的に自分を知ることができます。
エンジニアとして正社員だけでなく、フリーランスでの独立も今後視野に入れている方はフリーランススタートをご覧ください。
各開発スキルやエンジニア職種の相場単価がわかります。
転職の年収アップのためにも業界分析は深くまで行うことが重要です。
転職における業界分析の基本は、業界の特徴やマーケットの規模を分析し、業界の置かれている状況などを調べることです。
転職で年収を上げるために転職先企業の強みや業績推移、成長見込みなどを分析しましょう。
業界分析を徹底的に行うことで、志望動機もより説得力があるものになります。
入社したい会社だけでなく、業界全体の研究も行いましょう。
転職に成功するために必要なことを知りたい方は下記記事をご一読ください↓
転職サイトや転職エージェントを有効活用することで、転職をして高待遇の会社に入社しやすくなります。
転職サイトに掲載されている求人は、ハローワークよりも好条件のことが多いです。
エンジニア職専門の求人サイトでは、必要なプログラミング言語などで求人を絞り込めるため、効率的に探せます。
また、転職サイトには「スカウト機能」が存在します。
これは、プロフィールや履歴書を見た企業が、自社と相性が良いと判断した場合スカウトしてくれる機能です。
スカウト機能を使えば、自分で仕事を探す手間が省け、効率的に転職活動ができます。
転職エージェントを利用するのもおすすめです。
転職エージェントに登録すると、担当者が自分にあった転職先企業を紹介してくれます。
「年収を上げたい」と要望を出せば、高年収の求人を絞り込んでくれるので、自分で求人を探すより効率的です。
転職エージェントは「非公開求人」も紹介してくれます。
非公開求人とは求人サイトには掲載されていない、エージェント経由限定の求人のことです。
非公開求人は好条件なことが多く、年収アップさせたいエンジニアは狙うべきです。
そのほか、転職活動対策として履歴書添削や面接練習を行うサービスもあり、採用確率をアップさせられます。
このように、転職サイトや転職エージェントには優れたサービスがあるため、年収アップを狙いやすいです。
転職をして年収をアップさせたい方は転職サイトと転職エージェントの複数を活用することをおすすめします。
複数から情報収集を行うことにより共有される情報の信憑性が上がったり、客観的に物事を捉えることができるためです。
エンジニアとして転職するために、最適な転職サイトや転職エージェントを見つけたい方は下記記事をご一読ください↓
エンジニアは転職すると年収アップする可能性があります。
しかし、他の職種はむしろ年収が下がることも多いです。
「転職入職者の賃金変動状況(令和2年)」のデータでは、転職で年収増加した割合は34.9%、減少35.9%、変わらない28.4%となっています。
6割の人は年収がアップしていないです。
IT系の職種は全体的に需要が高く、参入障壁が高く人材の替えが利かないため、年収が高い傾向にあります。
エンジニアとしてフリーランスを検討している方はフリーランススタートをご活用ください。
エンジニアとして年収が上がりやすいだけでなく、様々な求人に参画することによりより豊富な開発スキルを習得することも可能です。
エンジニアの仕事に就くには資格が必須な訳ではありません。
しかし、資格を持っていれば転職で成功しやすい上に、転職後に資格手当を貰えることがあります。
そのため転職において年収アップしたいなら資格を取得しておいた方が良いです。
また、資格合格を目指して勉強することで、エンジニアとしての技術力もアップします。
そうなればエンジニアとしての評価も上がり、年収アップにも繋がるでしょう。
ただし、どんな資格でも年収アップに繋げられるという訳ではありません。
IT系の資格の中でも、高難易度の資格を狙うことが重要です。
たとえば、ITパスポートや基本情報技術者試験などは難易度が低く、これからエンジニアを目指す人にはおすすめですが、年収アップを狙う人が今更習得しても効果は薄いです。
年収アップを狙う人におすすめの資格は「システムアーキテクト」や「システム監査技術者」、「ITストラテジスト」などです。
これらの試験は難易度が高く合格率も低めとなっています。
しかしその分取得すれば社内の評価が上がる上に、年収が上がる上流工程の仕事に就きやすくなります。
転職をする上でどんな資格があるのかなど、詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓
本記事では、転職者の年収事情について解説しました。
エンジニアが転職をし年収を上げるためにすべきこと、などがお分かり頂けたかと思います。
エンジニアは転職することで年収アップすることが多く、特に上流工程の仕事に就ければ高年収が期待できます。
そのため、年収ダウンしないかと不安に感じている人は、ひとまず安心して良いでしょう。
ただし、エンジニア全てが転職で年収アップするとは限りません。
年収アップするには、スキルの専門性を身に付けたり、マネジメント能力を身に付けたりすることが重要です。
転職では転職サイトや転職エージェントを活用し、高年収が期待できる企業への合格を目指しましょう。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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