フリーランスって帳簿は必要?帳簿のつけ方も解説!

フリーランス常識

2022.04.18

エンジニアとしてのスキルや知識、経験はあるけれど、今まで会社任せにしていた税金の部分、すなわち「納税および確定申告」がよくわからないまま、フリーランスになる方がいらっしゃいます。


フリーランスおよび個人事業主は納税や確定申告も自分自身で行う必要があり、わからない、知らないままでは税制面での優遇措置を受けられず、損をする可能性が非常に高いです。

その他、2020年の新型コロナウィルス感染症(COVID‑19)の影響を受け、給付金や支援金が必要な状況に陥った場合も、確定申告や納税を怠っていると何の補償も受けられないことも考えられます。

今回はフリーランスの帳簿に関する基礎知識や白色申告および青色申告に必要な帳簿と書き方について簡単に説明します。

 

 

 

1.フリーランスは確定申告のために帳簿付けは必要


フリーランス帳簿関連画像
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フリーランスは確定申告のために帳簿付けが必要であり、フリーランス=個人事業主としての義務と理解しておくべきことでもあります

同時に帳簿はフリーランスとして働くのであれば一定の年数の間、いつでも閲覧できるように保存しておく義務が生じることも覚えておきましょう。

 

また、フリーランスとして確定申告する際、白色申告と青色申告があり、それぞれ必要となる帳簿が異なります。

同時に白色申告の場合は10万円、青色申告の場合はe-Taxによる申告で65万円、紙による申告は55万円の特別控除が設けられています。

 

長くフリーランスとして働きたいとお考えであれば、1つ目に適切な帳簿を用意して申告すること、2つ目に税制優遇を受けることを前提に帳簿や納税、確定申告の理解を深めることをおすすめします。

 

 

 

 

2.帳簿の種類


フリーランス帳簿関連画像
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次にフリーランスおよび個人事業主として確定申告する際に必要な帳簿の種類とそれぞれに該当する帳簿について簡単に説明します。

また、税金や納税、確定申告に必要となる帳簿に関する詳細については、下記URLも含めて国税庁などを参考に信頼に足る公的機関かつ最新の情報をチェックすることをおすすめします。

 

参考:国税庁 - 個人事業者の方の確定申告

 

 

主要簿

主要簿とは「仕訳帳」と「総勘定元帳」の2種類の帳簿を指します

それぞれ簡単に説明しますが、実際に記載する際の項目や詳細については、簿記についても勉強しながら覚えておくことをおすすめします。

 

・仕訳帳

仕訳帳とはフリーランスおよび個人事業主として、事業における取引を日付ごとに記す帳簿です。

日付、借方勘定科目、借方金額、貸方勘定科目、貸方金額、摘要といった項目を取引ごとに記載するのが一般的です。

 

 

・総勘定元帳

総勘定元帳とはフリーランスおよび個人事業主として、議場における取引を勘定科目ごとに記す帳簿です。

日付、相手勘定科目、摘要、借方、貸方、残高といった項目を勘定科目ごとに整理して記載するのが一般的です。

 

 

補助簿

補助簿は主に現金出納帳、預金出納帳、仕入帳および売上帳、売掛金元帳、受取手形および支払手形記入帳の5種類の帳簿を指します

それぞれの帳簿について簡単に説明します。

 

・現金出納帳

現金出納帳は現金の増減があった取引を記載する帳簿を指します。

商品の仕入れや備品の購入など現金による支出となる項目、もしくは商品を現金で購入してもらった、報酬を現金でもらったなど現金による収入となる項目を記載します。

 

 

・預金出納帳

預金出納帳は銀行口座にある預金の増減を記載する帳簿を指します。

銀行から現金を引き出した、仕入れや備品の購入代金を支払った、報酬が銀行に振り込まれたなど、銀行の預金に増減があれば全て記載します。

 

複数の銀行口座を所持しており、事業で利用している場合は全ての口座の取引を預金出納帳に記載する必要があります。

 

 

・仕入帳および売上帳

仕入帳とは商品を仕入れや返品など商品が増えるタイミングで記載する帳簿です。

売上帳は売上が発生したタイミングで記載する帳簿になります。

 

フリーランスエンジニアの場合は仕入れることはほぼありませんので、どちらかと言えば売上帳がベースとなるでしょう。

また、納品した日に売上を記載する「発送基準」、クライアントが受け取った日に売上を記載する「引渡基準」、クライアントが検収を終えた日に売上を記載する「検収基準」がありますので、案件ごとの契約や条件をしっかりとチェックしておきましょう。

 

 

・売掛金元帳

売掛金元帳は売掛金や報酬が発生したタイミング、または報酬が受け取れたタイミングで記載する帳簿です。

フリーランスおよび個人事業主のエンジニアの場合、案件ごとに報酬を受け取れる契約や条件、日付や日数が異なることがあり、売掛金なのか受け取ったのか悩むことがありますが、売掛金元帳に記しておけば発生した報酬や受け取れた報酬をチェックしやすくなります。

 

 

・受取手形および支払手形記入帳

受取手形および支払手形記入帳は案件や契約において手形を用いた場合に記載します。

フリーランスエンジニアの場合、手形を用いることはほぼないかと思われますが、それなりの案件や規模になった場合や取引先の状況によっては手形の取引が発生することも考えられますので、頭の片隅に覚えておいて損はないでしょう。

 

 

 

3.白色申告に必要な帳簿と書き方


フリーランス帳簿関連画像
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白色申告に必要な帳簿は2種類あります。

 

収入金額や必要経費を記載した帳簿
業務に関して作成した上記以外の帳簿

 

上記はそれぞれ法定帳簿と呼ばれています。書き方としては簡易的かつ自由なフォーマットによる記載が可能で、主に売上、雑所得、仕入、雑所得などの項目を日付や取引内容、金額と合わせて記載します。

白色申告では「確定申告書B」と「収支内訳書」を提出する必要があるため、収支内訳書を基準にすると良いでしょう。

 

なお、白色申告は簡易的な方法による記載が認められていますが、青色申告と違い控除を受けられないため、フリーランスや個人事業主としての税制の優遇や節税をお考えであれば青色申告に挑戦することをおすすめします。

詳しくは下記URLの税務署 - 帳簿の記帳のしかたのページにある「Ⅰ 白色申告者の帳簿とその記帳のしかた」の項目をご参考ください。

参考:税務署 - 帳簿の記帳のしかた

 

 

 

 

4.青色申告に必要な帳簿と書き方


フリーランス帳簿関連画像
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次に青色申告に必要な帳簿を見てみましょう。

 

仕訳帳
総勘定元帳
現金出納帳
売掛帳
買掛帳
経費帳
固定資産台帳

 

上記が青色申告に必要な主な帳簿であり、白色申告よりも一歩踏み込んだ簿記の知識が必要になります。

フリーランスおよび個人事業主としての第一歩でもありますし、何よりも自分自身の事業の状態を把握することにもつながりますので、わからないならわからないなりに税務署に相談したり簿記を学んだりしながら税金周りの知識や経験を積むことをおすすめします。

 

青色申告に必要な帳簿については帳簿の種類の部分でも簡単に説明していますが、詳しくは下記URLの税務署 - 帳簿の記帳のしかたのページにある「Ⅲ 青色申告者の簡易帳簿とその記帳のしかた」の項目をご参考ください。

参考:税務署 - 帳簿の記帳のしかた

 

その他に税務署に開業届と青色申告承認申請書の提出、そして青色申告決算書と確定申告書Bを作成し提出します。

また、e-Taxによる確定申告の場合のみ特別控除が65万円となるため、e-Taxに必要な書類や機材についても調達しておくべきです。

 

 

 

 

5.まとめ


今回はフリーランスの帳簿に関する基礎知識や白色申告および青色申告に必要な帳簿と書き方について簡単に説明しました。

フリーランスエンジニアとして働きたいとお考えであれば、納税や税金に関する知識、確定申告の際の特別控除や優遇措置についても把握しておく必要があります。

 

会社勤めや独学からフリーランスエンジニアになる場合において、知らないこと=損であることが少なくありません。

同時に新型コロナウィルス感染症(COVID‑19)のような社会的にネガティブな影響で収入が減った場合に、国や公的機関による補償を受けるためにも、面倒に思わず、税務署や国税庁に相談しながら、しっかりと確定申告、納税することをおすすめします。

 

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