公開日:2022.10.27
更新日:2025.03.24
VMwareとは、仮想サーバーをはじめ、様々な仮想化に関連する製品を販売する企業です。
VMwareの製品はエンジニアならどんなポジションであれ一度は触れることになるツールです。
特にクラウドが流行した現代では、クラウドエンジニアに対してVMwareに関する深い知識が求められるようになっています。
そこでVMwareに関する知識が問われるのがVMwareが運営するVMware技術者認定資格です。
ここでは、VMware技術者認定資格の試験内容や受験料、資格取得のメリット・デメリットや勉強法について解説します。
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<目次>
1.VMware技術者認定資格とは
2.VMware技術者認定資格
VMware技術者認定資格の詳細
VMware技術者認定資格の出題範囲
VMware技術者認定資格の受験者数・合格率・難易度
VMware技術者認定資格の申し込み手順
VMware技術者認定資格の有効期限
VMware技術者認定資格の勉強時間
3.VMware技術者認定資格の資格取得のメリット
VMwareスキルや知識が身に付く
IT系企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
4.VMware技術者認定資格の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
受験料が高い
一部試験が英語である
資格が役立たない場合もあり得る
5.VMware技術者認定資格合格のための勉強法
6.まとめ
VMware技術者認定資格とは、VMwareの製品・サービスに関する知識が問われる資格です。
資格は以下の6種類。
資格名 |
対応プロダクト |
Data Center Virtualization(DCV) |
vSphere |
Network Virtualization(NV) |
NSX |
Cloud Management and Automation(CMA) |
vRealize |
End-User Computing(EUC) |
Horizon/Workspace One |
Security |
Carbon Black |
Application Modernization(AM) |
Tanzu |
中でもVMwareの国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場におけるシェアは71.6%とかなり高い数字を誇っています。
そのため、エンジニア、特にクラウドエンジニアにとってVMwareを使いこなせるスキルは必須と言っても過言ではありません。
そのため上記の資格6つのうち、特にVMwareのサーバー仮想化ソフトウェアvSphereに関する知識が問われるData Center Virtualizationは、クラウドエンジニアの定番資格となっています。
また、Vmware技術者認定資格のレベルは以下の4段階です。
・VCTA…テクニカルアソシエイト・オペレーター向け
・VCP…プロフェッショナル・管理者/エンジニア向け
・VCAP…アドバンスドプロフェッショナル・管理者/アーキテクト/エンジニア向け
・VCDX…デザインエキスパート・アーキテクト向け
うちSecurityとAMは、VCTA、VCTAの2種類のみの取り扱いとなっています。
ちなみにVCTAは入門向けの資格なので、エンジニアだとVCP以上を取得するのが理想です。
VMware技術者認定資格はレベルごとに費用や受験条件などが異なります。
それでは、VMware技術者認定資格の各レベルごとの詳細について解説していきます。
VCTA |
VCP |
VCAP |
VCDX |
|
---|---|---|---|---|
試験会場 |
全国のピアゾンVUECBTテストセンターもしくはピアゾンVUE指定のリモート環境 |
全国のピアゾンVUECBTテストセンターもしくはピアゾンVUE指定のリモート環境 |
全国のピアゾンVUECBTテストセンターもしくはピアゾンVUE指定のリモート環境 |
アメリカ・イギリス・オーストラリアの会場 |
試験日程 |
いつでも受験可能 |
いつでも受験可能 |
いつでも受験可能 |
いつでも受験可能 |
試験方式 |
CBT形式 |
CBT形式 |
CBT形式 |
英文書の提出・口述試験 |
試験時間 |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
設問数 |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
試験によって異なります |
合格ライン |
300 |
300 |
300 |
300 |
受験料 |
15,193円 |
30,388円 |
54,698円 |
- |
出題形式 |
選択式 |
選択式 |
Design/選択式 |
自由記述 |
受験資格 |
誰でも受験可能 |
各資格の要件を満たすVMwareトレーニングを受講する |
・同じソリューショントラック・バージョンのVCP試験に合格する |
誰でも受験可能 |
VMware技術者認定資格の出題範囲は、各資格のページから確認できます。
出題されるのは各分野で取り扱う製品についてです。他の範囲の製品は基本的には出題されないので、自分が専門とする分野の学習に専念しましょう。
また、出題範囲はバージョンによって異なります。自分が受験するVMware技術者認定資格のバージョンをよく確認したうえで範囲をチェックしてください。
VMware技術者認定資格の受験者数は・合格率は公表されていません。
ただ、資格の保有者数は公表されており、日本国内におけるVCP・VCAPの合格者は2020年の段階でVCP資格者は24,536人、VCAP資格者は753人となっています。
10年以上歴史のある資格と考えると、受験者数は少ないと言えるでしょう。
また、難易度はトレーニングをしっかり受けて過去問演習をすれば合格できるレベルと言われています。
ただ、VMware技術者認定資格の中でも特にVCAP以上は受験者数が少ないです。
勉強法などの情報が見つかりにくいので、経験がある人でも苦戦することが想定されます。
VMware技術者認定資格の申し込み手順は以下の通りです。
1.VMwareのmyLearnへの会員登録を済ませる
2.ピアゾンVUEのサイトから受験資格を検索する
3.受験形式・言語・受験日を指定して支払いを済ませる
この手順でVMware技術者認定資格の受験手続きを行います。
そして、受験当日は顔写真付きの身分証明書と本人の直筆署名付きの身分証明書の2つを持参する必要があります。
なお、試験合格後、合格通知はなくmyLearnにアクセスし合格有無を確認しましょう。
VMware技術者認定資格の有効期限は無期限です。
元々は有効期限は2年間でしたが、有効期限が廃止されました。
VMware技術者認定資格の勉強時間は資格によって異なります。
VCTAに関しては対象のVMware対象商品の利用経験がある人なら、対象資格のトレーニングコースをこなせば合格できるでしょう。
VCP、VCAPに関しては、トレーニングを受講したうえで、トレーニングの復習と過去問演習の時間を確保するのが良いでしょう。
目安は50時間程度。トレーニング自体内容が濃いので、復習にもしっかり時間をかけるのがおすすめです。
VMware技術者認定資格に合格することで、どんなメリットがあるのでしょうか。
まずはVMware技術者認定資格を受験するメリットを紹介します。
仮想化のスキルはどの分野でも必須なので、VMware技術者認定資格で得た知識はどの分野でも役立ちます。
したがって、VMware技術者認定資格はクラウドエンジニアにとって定番の資格ですが、クラウドエンジニア以外も取得して損はないでしょう。
WMware技術者認定資格は仮想サーバーなど仮想化ツールに関連する資格の中でも高い知名度を誇る資格です。
IT系企業で勤務している人なら、資格の価値を理解している可能性が高く、特にVCP以上の資格を取得していれば転職・就職に役立てられるでしょう。
したがって、さらに待遇の良い企業へ転職したい人や、未経験からクラウド関連の職種に就きたいと思っている人は、取得してみると良いでしょう。
企業によってはVMware技術者認定資格を取得することで、資格手当や報奨金が貰える可能性があります。
基本的に企業の資格手当などは対象資格が決まっており、すべての資格が対象になるとは限りません。
しかし、VMware技術者認定資格は知名度の高い資格なので、資格手当の対象となっている可能性が高いです。
資格手当なら毎月の基本給に上乗せされるので、給料アップに繋がるでしょう。
VMware技術者認定資格を取得するにはデメリットもあります。
それでは、デメリットも確認していきましょう。
VMware技術者認定資格は実務経験がある人でも落ちる人が少なくありません。
最低限過去問演習のための時間は確保しておく必要があるでしょう。
社会人にとって、仕事で疲れている中で勉強時間を確保することは容易ではありません。
VMware技術者認定資格はいつでも受験できる資格ですが、ある程度の受験日を決め、逆算して学習を進めましょう。
そして受験勉強に取り組むにあたっては、多少プライベートの時間を削って勉強時間に当てる必要があるでしょう。
IT系のベンダー資格は基本的に受験料が高額です。
VMware技術者認定資格でも、最も安いVCTAで1万円以上かかります。
そのため、なかなか手軽に受験できる資格とは言えないでしょう。
加えて、VCPを取得するにはVMware公式のトレーニングを受講しなければいけません。
トレーニングの受講費用は数十万円程度。かなり高額な出費ですが、基本的にクラウドエンジニアとして評価されるのはVCP以上です。
資格のために数十万円を払っても必ずしも評価されることは無いと考えると、なかなか受験しにくい資格と言えるでしょう。
VMware技術者認定資格の日本語対応は進んでいますが、すべてというわけではありません。
VCAP以上は基本的に試験が英語なうえ、VCDXを受験する場合は英語が読めるだけでなく話せる必要もあります。
VMware技術者認定資格のほかに英語の勉強時間も確保しなければいけないことを考えると、勉強が長期化する可能性もあるでしょう。
資格を取得したところで評価してもらえない可能性もあります。
どんな仕事でも資格よりも経歴の方が評価されます。
そのため、VMware技術者認定資格に合格できるだけの知識があったとしても、経験が足りずに転職できないなどといった可能性も想定されるでしょう。
あくまで資格は自分の技術・知識のレベルを示す手段の1つでしかありません。
転職や就職に役立てたいと思っているなら、まず希望する職場の応募条件をよく確認し、それに見合ったスキルを身に着けることを最優先しましょう。
VMware技術者認定資格の勉強の流れは、基本的にはセミナーを受講し、セミナーのわからなかった部分を復習、そして過去問演習です。
VMware技術者認定資格の出題範囲は広いうえにしかも項目1つ1つについて深く掘り下げられます。そのため、経験の浅いエンジニアは問題を予想しにくいでしょう。
セミナーは高額ではありますが、やはりお金をかけてでも受講した方が試験をイメージしやすいです。
それに資格自体もセミナーを受講する前提にできている面もあるので、できるだけセミナーを受験するのが良いでしょう。
セミナーの期間は5日間が一般的。これだけ長期のセミナーならわからない部分がいくつか出てくるのは当然です。
セミナーの受講時間以上に復習に時間をかけ、苦手を潰しましょう。
そして過去問演習に入ります。VMware技術者認定資格に限らず、ベンダー資格は過去問を暗記さえすれば合格ラインをクリアすることはあまり難しくありません。
VMware技術者認定資格も8割近くが過去問から出題されるので、過去問演習に時間を割きましょう。
VCAPのDesignでは実際にVMwareを操作することを想定したハンズオン形式で試験が行われます。
こちらに関しては実際に操作してみることが大切です。
過去問集にしては価格が高めですが、公式から本番を想定した過去問集が販売されているので、こちらを購入して演習を進めましょう。
VMware技術者認定資格は、仮想化でおなじみのVMwareが運営する試験です。
VMwareは仮想サーバーなど仮想化ソフト分野において高いシェアを誇る企業であり、VMwareの製品を使いこなせるスキルがあることを証明できればエンジニアとしての価値を高められるでしょう。
資格が評価されるVCP以上はトレーニングが高額でなかなか手が届きにくい値段なので、企業の研修などで受講する機会があればVMware技術者認定資格にぜひ挑戦してみてください。
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