客先常駐が「やばい」と不安や誤解が生じる理由と解消するための考え方

転職

2023.01.13

未経験エンジニアの方でエンジニアとして稼動を検討している方もしくはすでに客先常駐で働いているエンジニアの方の中には、客先常駐がやばい・地獄・ブラックだという情報を目にして、不安を感じてしまうことがあります。
本質的には「わからないことが根本的な不安を生じさせている原因」ですので、何が理由か理解し、対処方法を把握しておくことで乗り越えていきましょう。

今回は客先常駐がやばいと不安や誤解が生じる理由、これから客先常駐で働いてみたい方とすでに働いていてお悩みの方それぞれに向けた対処方法についてお話しします。

<目次>
1.客先常駐が「やばい」と不安や誤解が生じる理由
客先常駐とは
客先常駐とSESの違い
客先常駐が「やばい」と不安が生じる理由
客先常駐が「やばい」と誤解が生じる理由
実際に客先常駐は「やばい」なのか
2.客先常駐で働きたいと検討している方向けの不安や誤解を解消するための考え方
客先常駐のネガティブな情報を鵜呑みにしすぎない
現在のスキルや実力をしっかりと見極める
応募先の企業が「何を求めているか」をしっかりと精査する
未経験なのに「即戦力」のような募集に応募しない
エンジニアとして他の働き方があることも覚えておく
3.すでに客先常駐で働いているエンジニアの方向けの不安や誤解を解消するための考え方
実はやばい・地獄・ブラックな環境で働いているかもしれないと疑おう
やばくないのにやばいと誤解して安易に辞めないとも大事
今までの実績や蓄積されたスキル・知識・経験を棚卸ししよう
自分の「エンジニアとしての価値」をしっかりと見極める
エンジニアとしての働き方や成長する方法を柔軟に考えよう
4.まとめ

 

 

 

1.客先常駐が「やばい」と不安や誤解が生じる理由


客先常駐やばい関連画像
客先常駐やばい関連画像

はじめに客先常駐が「やばい」と不安や誤解が生じる理由について解説します。

 

客先常駐とは

客先常駐とは、客先=クライアント先企業の中で常駐して働くことを意味します。

 

SES契約
派遣契約
直接契約(フリーランスエンジニアの常駐案件や契約社員)

 

上記は客先常駐の一例であり、基本的にはオフィスに直接出向いて業務を遂行することを前提としています。

成果物の納品で対価が支払われる請負契約とは異なり、客先常駐は準委任契約となるためエンジニアの労働時間・人月に対価が支払われます。

 

SES契約→エンジニアの直接的な雇用先(ベンダー側)
派遣契約→クライアント先
直接契約→フリーランスエンジニア=ほぼクライアント先

 

上記は客先常駐におけるそれぞれの指揮命令系統の違いです。

フリーランスエンジニアの場合は自分自身が指揮命令系統を持っているという意味で、結果的にほぼクライアント先の指揮命令を聞くという形です。

 

契約社員という形で期間を設けて働くことと非常に似ていますが、フリーランスエンジニアの場合は契約次第であるという点を覚えておきましょう。

 

 

客先常駐とSESの違い

SESとは「System Engineering Service」の略称であり、前述したように基本的にエンジニアの直接的な雇用先であるベンダー側に雇用されたエンジニアが、クライアント先に技術や労働力を提供する働き方を指します。

 

契約形態によらず客先常駐はクライアント先で働く全般を意味するということ
SESはベンダー側の指揮命令によって技術と労働力を提供すること

 

上記のような形で区別して覚えておくと良いでしょう。

基本的にSESの場合は定められた業務以外を行わない、特定の成果や実績の達成の有無を問われないということでもあります。

 

直接契約や派遣契約の場合も指揮命令系統や実績の達成を課せられることはありますが、成果物の完成を前提とした請負契約でない限りは、基本的には労働力を提供した時間に対価が支払われます。

エンジニアとして働く場合、何に対価が支払われるのか、指揮命令系統はどうなっているのか、責任区分はどこにあるのかを見極めた上で契約することが大切です。

 

 

客先常駐が「やばい」と不安が生じる理由

客先常駐がやばいと不安が生じる理由の1つに、オンライン上でネガティブな情報が錯綜していることが挙げられます。

例えば「客先常駐」「SES」というキーワードで検索した場合に、あまりにもネガティブなキーワードと紐付いているため、不安を感じてしまうのも仕方ありません。

 

しかし、未経験エンジニアの場合ですと客先常駐を前提として転職や就職活動をしたほうが効率的である場合もあるため、挑戦してみたいという前向きな気持ちとブラックな環境では働きたくないという気持ちのせめぎ合いになりがちです。

すでに経験のあるエンジニアの場合も同様であり、自社開発や内製でしか働いたことがなく、客先常駐で働いてみたいが経験がなく、情報収集をする中で過度に不安を感じてしまうことも考えられます。

 

 

客先常駐が「やばい」と誤解が生じる理由

客先常駐がやばいと誤解が生じる理由に「ホワイトは目立たず、ブラックは目立つ」ということが挙げられます。

極端なことを言えば客先常駐でも働きやすく、ホワイトな環境で働いているエンジニアは目立ちにくいという意味であり、ブラックで過酷な環境で働いて退職したエンジニアの発言が目立つということでもあります。

 

同様にホワイトな環境は人材が辞めにくいため、頻繁に募集を出すことはありませし、人材が頻繁に入れ替わることもないでしょう。

何らかの理由で退職した場合においても、満足して退職するためにネガティブな発言が生まれることはなく、新しく雇い入れた人材も環境が良いために同じくネガティブな情報発信をする可能性は限りなく少ないと言っても過言ではありません。

 

逆説的に人材が安定しない場合ですと、退職と雇用の回数が多くなり、結果的にネガティブな発言が増えてしまいます。

客先常駐に関するネガティブな情報が錯綜してしまう原因でもあり、不安や誤解を増幅させてしまうという悪循環に陥っているということです。

 

現代では様々なSNSがありますので、ネット内の2次情報だけでなく客先常駐を経験している方に実際に聞いてみても良いでしょう。

 

 

実際に客先常駐は「やばい」なのか

客先常駐がやばいというよりも、働いた先がやばかったとしか言えません。

現実問題として正社員でも契約社員でも派遣社員でもバイトやアルバイトであっても働いた先がやばいというのは十分にあり得ます。

 

「客先常駐に限らず、やばいところはやばい」という前提で考えておかなければ、不安や誤解が先行してしまい、新しい働き口を見つけることができなくなってしまいます。

実際に働いてみてやばい、ブラックだった、地獄だったと思えば退職するだけのことです。

 

エンジニア自身が「エンジニアとして働き続けたい」「雇用形態によらずスキルアップや経験になるところで働きたい」と考えるのであれば、客先常駐を働き方の1つとしてタブー視すべきではないと覚えておきましょう。

 

 

 

 

2.客先常駐で働きたいと検討している方向けの不安や誤解を解消するための考え方


客先常駐やばい関連画像
客先常駐やばい関連画像

次にこれから客先常駐で働きたいと考えているエンジニアの方向けの対処方法について解説します。

 

客先常駐のネガティブな情報を鵜呑みにしすぎない

未経験エンジニアの方の場合、客先常駐を選ぶことがスキルアップや実績作りに繋がりやすいケースがあります。

もちろん、実際に働くクライアント先がやばいかどうかは事前に分からないにせよ、客先常駐に関するネガティブな情報を鵜呑みにしすぎると、エンジニアとしての経験を積み上げられないということを覚えておいてください。

 

実際に検索してみるとネガティブな情報ばかり、その上で客先常駐以外だと選択肢がないようなこともあるかもしれません。

極端なことを言えば「交通事故にあうのが嫌だから車は運転しない」と言っているような状況と同じです。

 

まずはエンジニアとしての一番の近道が客先常駐であるなら選択肢から外さないこと、挑戦するという前向きな姿勢をもつことから始めましょう。

 

 

現在のスキルや実力をしっかりと見極める

客先常駐のネガティブな情報が錯綜するのは、何もクライアント先だけが悪いということばかりではありません。

例えば、ネガティブな情報を書き込んでいるエンジニア自身のスキルが足りなかった、コミュニケーション性や協調性に欠けていた、契約や業務内容をしっかりと把握していなかったなど働く側に問題がある可能性も考えられます。

 

言い方を変えれば、クライアント先とのミスマッチが生じている状況であり、求められたスキルや実力がないのに無理に挑戦しようとしてしまった結果ともいえます。

ミスマッチを防ぐためにも現在のスキルや実力をしっかりと見極めること、エンジニアとしての技術面でのスキルだけでなく、エンジニアとして周囲と円滑に作業できるように協調性やコミュニケーションについても学んでおくことをおすすめします。

 

 

応募先の企業が「何を求めているか」をしっかりと精査する

エンジニア自身が現在のスキルや実力をしっかりと見極めて把握したら、次は応募先の企業が何を求めているかをしっかりと精査しましょう。

どのような雇用形態、契約、働き方を求めているのか、どのような技術、スキルのレベルを求められているのか、求められているものに対してどのような対価があるのかを見るべきということです。

 

応募先の企業が「未経験」かつ「客先常駐」という条件であり、かつ自分自身のスキルや実力と見合った対価が得られるのであれば挑戦してみると良いでしょう。

実際に客先常駐という条件ですと未経験エンジニアでもある程度のスキルや実力があれば採用されやすいということもあります。

 

クライアント先がやばいかどうかで悩むよりも、まずは自分が未経験エンジニアから卒業できるのかという視点で前向きになることが大切です。

 

 

未経験なのに「即戦力」のような募集に応募しない

未経験エンジニアから卒業するために挑戦すべき、とお伝えしてはいますが、未経験なのに即戦力のような募集には絶対に応募しないでください。

現実問題として今すぐにでも人が欲しいような現場ですと、まずは雇入れた上で働いてもらい様子を見るということもあるかもしれないからです。

 

結果的にエンジニア自身の実力が見合わなければ業務を遂行することはできませんし、仕事を覚えることも学ぶこともできないでしょう。

同様に自分自身のプログラミングなどのスキルのレベルがわからず、多少学んだ程度で理解したつもりになって応募してしまうのも危険です。

 

プログラミング言語によっては、大手ベンダーの認定や資格を受けられる試験などもありますので、自分自身で判断するのではなく、客観的にスキルのレベルを示せるようにしておくとミスマッチしにくくなると覚えておいてください。

 

 

エンジニアとして他の働き方があることも覚えておく

エンジニアとして働くのであれば、客先常駐以外の働き方もあります。

なかなか未経験エンジニアですと採用されにくい可能性はありますが、正社員や契約社員を狙っても良いかもしれませんし、フリーランスエンジニアになるという道もあります。

 

また、昨今ではクラウドソーシングも普及しており、スキル次第で直接案件を取るようなことも可能な時代です。

ある程度のスキルが身に付いた段階でクラウドソーシングで案件を受注し、実績を積み上げつつ、自分に足りないスキルや技術の向上を目指すこともエンジニアの働き方とも言えます。

 

同時に得意とする分野やスキルを深く狭く、関連する分野やスキルを浅く広く学び続けていく姿勢を持つことで、エンジニアとして働く選択肢を増やすことに繋がります。

今現在のスキルや実力で満足することなく、学び続けて成長し続けられるようなポジティブな循環を作り上げること意識してみると良いでしょう。

 

 

 

 

3.すでに客先常駐で働いているエンジニアの方向けの不安や誤解を解消するための考え方


客先常駐やばい関連画像
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次にすでに客先常駐で働いているエンジニアの方向けの対処方法について解説します。

 

実はやばい・地獄・ブラックな環境で働いているかもしれないと疑おう

すでに客先常駐で働いているエンジニアの方で、この記事にたどり着いたということは「もしかしたら、今の働き先はやばいのかな」と不安に感じている場合もあるでしょう。

うっすらでも「ブラックかもしれない」と思っているのであれば現在の環境を疑うこと、環境を変えるためにも現在の状況を冷静に分析することをおすすめします。

 

指揮命令系統が曖昧
明らかに報酬が安い
技術分野以外の業務を頻繁に任される
何らかのハラスメントがある
心身に対するストレスが溜まり悩んでいる

 

例えば上記は一例ですが、働いている環境が少なくともホワイトとは言えない理由となるものばかりです。

現実問題として「今の仕事を辞めたら収入がなくなってしまうという不安」は誰にでもあるため、薄々気がついていても環境を変えられないこともあるでしょう。

 

しかし、心や体の健康を崩してしまってからでは転職をすることは非常に厳しくなってしまいます。

ある程度冷静な判断が出来るうちに転職や別の働き方を選べるようにするために情報収集を行うべきということです。

 

同じく元気なうちに転職活動を行うことで、収入に不安なく、かつスムーズに新しい働き方に移行できるという利点もあります。

 

 

やばくないのにやばいと誤解して安易に辞めないとも大事

同じくすでに客先常駐で働いているエンジニアの方で、インターネット上のネガティブな情報を鵜呑みにして「やばくないのにやばいと誤解」しないように注意しましょう。

エンジニアに限ったことではありませんが、安易に辞めてしまうことで「転職する前の方が環境が良かった」ということが十分にありえます。

 

もちろん、実際にクライアント先がやばいということもありますので、ただ単に辛いことが重なって嫌になってしまっているのではないかも含めて、現在の状況をしっかりと精査・分析しましょう。

ただし、心や体に異常を感じており、健康的な生活やストレスの発散をしていても解消されないような場合は危険な状態かもしれませんのでまずは医療機関に相談してください。

 

前述したように少しでも転職活動をする意欲があるうちに情報収集を行い、具体的な行動に移った方が好転する可能性があるということも忘れてはなりません。

この記事にたどり着いた時点で「何かに悩んでいるのだという自覚を持つこと」「少なくとも環境を変えるべきだと感じていること」を意識しておくと良いでしょう。

 

その上で転職活動をするにしても、同じような環境を選ぶのか、ガラッと違う環境にするのか、もしくはフリーランスを目指すのかなど、ふわっとした形で方向性を考えてみてください。

 

 

今までの実績や蓄積されたスキル・知識・経験を棚卸ししよう

転職活動をしたい、またはフリーランスエンジニアになりたいなど、ふわっとした形でも近い将来にすべきことが見えてきたら、まずは今までのスキル・知識・経験を棚卸ししましょう。

前提としてエンジニアとして働いた時間や経験に自信を持つことが大切です。

 

実際に履歴書や職務経歴書、ポートフォリオの制作などを行い始めると、自分がエンジニアとしてどれだけ成長してきたのかを可視化できるようになります。

どのようなプロジェクトに携わったのか、具体的にどんなスキルがあり、どのような成果物が出来上がったのかなど、主観的な部分と共に、客観的に自分自身の情報を集めていくと良いでしょう。

 

この時点で客先常駐のエンジニアとして働いていたことが、実は自分自身のスキルアップに繋がっていた、実績を積み上げることになっていたと再確認することもありますので、本当に転職するべきか判断しやすくなります。

 

 

自分の「エンジニアとしての価値」をしっかりと見極める

実績やスキル、知識、経験を棚卸しし、自分自身のことが把握できたら、次はエンジニアとしての価値と現在の働き方が見合っているかをしっかりと見極めましょう。

また、転職活動のため、もしくはフリーランスエンジニアとして案件を獲得するために情報収集をしていくと、実際の自分自身の価値が見えてくるようにもなります。

 

特にエンジニアの場合は転職やフリーランスに転じることで、収入アップしやすい業種の1つでもあります。

言い換えれば未経験エンジニアの分母は多いのに、求める実力のあるエンジニアが手に入れられない、常に人材不足になってしまう原因でもあるのです。

 

この時点においても現在の客先常駐エンジニアとして見合っていると考えれば、安易に退職することは避けるべきですし、逆に見合っていないと感じたのであれば、元気なうちに新しい働き方に移行できるよう前向きに行動するという判断ができます。

 

 

エンジニアとしての働き方や成長する方法を柔軟に考えよう

エンジニアとして働いた時間や学んだ時間は決して無駄にはなりません。

だからこそ、現在の働き方に疑問を感じているのであれば、エンジニアとして別の働き方、別の成長する方法を柔軟に考えましょう。

 

現実問題として、同じ環境で同じ仕事だけをしていれば良い、転職のリスクを取る必要はないというのも正しい考え方です。

しかし、エンジニアという職業は同じスキルでも別の場所でさらに活躍することもありますし、急激に成長することもあり、かつ見合った対価が得られることがあることを忘れてはなりません。

 

もちろん、必ずしも収入アップやスキルアップにつながるという断言は出来ませんし、正直なところ未来は誰にもわからないのも事実です。

転職をリスクと考えるべきか、転職をチャンスと考えるべきか、エンジニア自身が働きやすく、ライフスタイルに合わせやすい道はどれなのか、情報収集をしながら最適解を模索し続けることをおすすめします。

 

 

 

 

4.まとめ


今回は客先常駐がやばいと不安や誤解が生じる理由、これから客先常駐で働いてみたい方とすでに働いていてお悩みの方それぞれに向けた対処方法についてお話しました。

現実問題として、やばい・地獄・ブラックといったような職場環境は、客先常駐に限ったことではありません。

 

大切なのは普通の転職と同じように働く先をしっかりと見極めること、既に働いている環境が「やばい」なら環境を変えることといえます。

エンジニアとしての働き方を選べるようにするため、選択肢を増やすためにも、エンジニア専門のエージェントを活用、またはフリーランスエンジニア専門の求人および案件に関する情報収集を行いましょう。

 

自分自身の「エンジニアとしての価値に見合った場所を見つける」というイメージを持つことを重視し、転職や独立に前向きな姿勢で臨むことが大切です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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