2023.01.18
エンジニアとして活躍できるフィールドは、社会の発展とともに徐々に広がってきています。
今や企業の成長にテクノロジーは不可欠な存在であり、エンジニアが果たす役割の重要性は高まっていく一方だと言えるでしょう。
そしてさまざまな産業が発展していく中で重要性を増している専門職の1つとして、「環境エンジニア」が挙げられます。
一般的な知名度は決して高くない職種ですが、担っている役割の社会的意義は非常に大きい職種です。
今後益々注目が高まっていくと考えられる専門職であり、需要も高まっていくと考えられるでしょう。
そのため今回は、環境エンジニアの仕事内容や求められるスキル・知識、年収、そして将来性について解説します。
特に以下の方には、この記事をご一読していただきたいです。
・環境エンジニアの仕事内容を理解しようとしている方
・環境エンジニアに求められる能力について知りたい方
・環境エンジニアの年収について知りたい方
・環境エンジニアの将来性について気になっている方
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<目次>
1.環境エンジニアの仕事内容
廃棄物の処理装置の開発
リサイクル装置の開発
汚染の測定装置の開発
浄水装置の開発
2.環境エンジニアに必要なスキル・知識
環境調査のスキル
環境保全技術の知識
廃棄物処理の知識
エネルギーに関する知識
3.環境エンジニアの年収
4.環境保全の需要は高まるため環境エンジニアの将来性はある
5.まとめ
この章では、環境エンジニアの仕事内容についてお伝えします。
環境エンジニアが関わる分野は、世界的な注目を集めているものから私たちの日常生活に欠かせないものまで、さまざまです。
環境エンジニアの仕事内容としてまず挙げられるのが、廃棄物の処理装置の開発です。
廃棄物の適切な処理は、環境保全のためには欠かせません。
産業発展の裏では廃棄物の発生が避けられず、どのように処理するのかを考えることは非常に重要です。
産業廃棄物の処理方法によっては公害に発展するリスクも十分にあり、処理装置の重要性は高いと言えます。
廃棄物が発生する場所と言われると工場をイメージする方が多いことでしょう。
しかし実際には、一般の方が利用するお店や一般の家庭など、私たちの日常生活のどこからでも、廃棄物は発生します。
特に近年では世界中で環境問題に対する意識が高まっており、企業活動において環境保全の取り組みは必須です。
それだけに、廃棄物処理装置の開発におけるエンジニアの需要は、非常に高いと言えます。
廃棄物を発生させない方法や上手にリサイクルする方法など、廃棄物の処理にはさまざまな方法があります。
廃棄物の処理能力やランニングコストに注目することはもちろん、排ガスの発生抑制をはじめとした設備の開発も欠かせません。
また、廃棄物の処理には、法律も深く関わってきます。
そのため、廃棄物処理装置の開発に関わるエンジニアには、技術面にとどまらず幅広い専門知識が求められるでしょう。
環境エンジニアの仕事内容としては、リサイクル装置の開発も挙げられます。
私たちが毎日出しているゴミは、適切に処理しなければ環境汚染を引き起こす可能性もあります。
しかしゴミが増え続ければ適切に処理することも難しくなっていき、処分に必要な場所やコストも膨大なものになっていくでしょう。
そこで大切なのが、ゴミをリサイクルして出さないようにすることです。
近年世界中で関心を集めている循環型社会の構築には、リサイクル装置の活躍が不可欠でしょう。
リサイクルの方法には、主に以下の3種類が挙げられます。
<リサイクルの種類>
・マテリアルサイクル:廃棄物を新たなアイテムの原料として再利用する
・ケミカルサイクル:廃棄物を化学合成により別の原料に変えて使用する
・サーマルサイクル:廃棄物を処理する際に発生する熱エネルギーを利用する
いずれの方法も、効率よく行うためには装置が不可欠です。
たとえばプラスチックは、種類が違うものが混じった状態では原料として再利用できません。
そのため家電製品等からプラスチックを抜き出す際には、高純度な選別を行える装置が求められます。
また、燃焼処理によって発生する熱エネルギーを利用するに当たっては、エネルギー効率を考えた装置の設計が重要でしょう。
資源を可能な限り無駄にせず持続可能な社会づくりにつなげていくには、テクノロジーに関して高い専門性を持つエンジニアの存在が不可欠です。
環境エンジニアの仕事としては、汚染の測定装置の開発も挙げられます。
土壌や地下水の汚染状態を測定し、環境保全・改善につなげるために装置が必要です。
現在では水質汚染防止法や待機汚染防止法などさまざまな法律が存在し、事業者は基準の順守が義務付けられています。
たとえば、工場では排水や排ガス、土壌などに関して、汚染物質を管理する責任が事業者には課せられています。
また、悪臭防止法によって「特定悪臭物質」と呼ばれる22物質については、排出基準を守らなくてはなりません。
基準の遵守には数値の測定が不可欠であり、汚染状態を測定する装置が求められます。
そのためたとえば、環境エンジニアの就職先の1つとして、環境機器メーカーが挙げられるでしょう。
浄水装置の開発も、環境エンジニアとして取り組む可能性がある仕事の1つです。
液体に含有される、外部に漏らすことが望ましくない物質を取り除く装置を開発します。
浄水装置にはさまざまな種類があり、規模もさまざまです。
水槽や浄水器などに搭載されている装置もあれば、工場で使用される大規模なものもあります。
最も身近な物であれば、清潔な水道水がいつでも飲めるのは、浄水装置のおかけです。
浄水装置が必要なケースは非常に幅広いため、環境エンジニアの仕事が求められる範囲も広いと言えるでしょう。
浄水装置の開発に携わるエンジニアのキャリアとしては、環境機器を作るメーカーでのキャリアパスが考えられるでしょう。
この章では、環境エンジニアに求められるスキルや知識についてお伝えします。
環境エンジニアには、テクノロジーに関する知識だけでなく幅広い分野における知識・スキルが求められます。
環境エンジニアに求められるスキルとしてまず挙げられるのが、環境調査に関するスキルです。
これまで紹介したさまざまな装置の開発業務に加えて、環境調査を担うことも環境エンジニアには多々あります。
環境調査の対象となるのは、土壌や地下水、空気などです。
たとえば環境調査研究機関であれば、土壌や水質などの調査を行い、得られた結果を分析します。
環境保全のためにはまず調査の上で現状を把握することが重要であり、現場調査のスキルは大切です。
調査は野外で行われることもあり、想像以上に体力が求められる仕事です。
また、「環境」と言っても実際には働く場所・プロジェクトによって対象は幅広いことから、自分が扱う分野における高い専門性も求められます。
さらに調査結果を報告書にまとめるとなると、基本的な文書作成能力も必要です。
エンジニアとしてのスキルだけでなく、一般的なビジネスマンに求められるスキルもある程度は求められると言えるでしょう。
環境保全技術に関する知識も、環境エンジニアに求められるスキルの1つです。
環境保全とは環境を守り保っていくことです。
しかし、一口に環境と言ってもその実態は単純ではありません。
海や川、大気など、私たちの生きる世界全てが環境であり、保全に必要とされる知識も多岐にわたります。
また、環境は常に変化をし続けることから、常に新しい知識を学び続ける必要もあるでしょう。
また、環境に関する知識だけでなく、テクノロジーに関するスキルも必要です。
環境保全のために活動する団体や企業はさまざま存在しており、政府も幅広い取り組みを続けています。
環境保全は企業にとっても大きな関心事であり、幅広い業界で求められるスキルだと言えるでしょう。
まずは公的な期間の記録を中心としてこれまでの取り組みについて学び、今後に活かすことも重要です。
また、大学の工学部や理工学部で、環境保全技術に関して学ぶこともできます。
さらに環境保全に関係のある資格としては、土地環境保全士が挙げられます。
土地環境保全士は、土壌や地下水環境の保全において社会に信頼されうる脂質を有する人材を教育・認定するための民間資格です。
講習会を受けた後に認定試験合格することで、資格を取得できます。
環境エンジニアとして活躍するためには役立つ資格であるため、自己研鑽の一環として取得を検討しても良いでしょう。
廃棄物処理の知識も環境エンジニアとして活躍するためには必要です。
廃棄物が出る場所は、工場だけではありません。
一般的な事務所や近所のお店、そして私たちの過程からも、しかも毎日、廃棄物は出されています。
廃棄物の処理方法を間違えると公害に発展する可能性もあり、多くの企業にとって廃棄物処理は重要な課題だと言えるでしょう。
廃棄物の適切な処理は、環境を守るために非常に重要です。
日本国内では焼却処理が中心ですが、その他にも化学的に廃棄物を変化させる方法や別の原料にリサイクルする方法などさまざまな処理方法があります。
焼却に頼らない方法や、焼却により発生する熱エネルギーを有効活用する方法などについても、環境エンジニアの守備範囲には挙げられます。
また、廃棄物の処理においては、法律の順守も重要な要素です。
法律に定められた方法や規定値を理解し、その中で効率的・省力的に廃棄物処理を進めることが求められます。
そのため、廃棄物処理そのものに関するスキル・知識に加えて、法律的な知識も、環境エンジニアには必要です。
廃棄物処理に関する知識を学ぶ場としては、大学のバイオテクノロジー関連学部が挙げられます。
環境エンジニアが学んでおくべきこととしては、エネルギーに関する知識も欠かせません。
そしてエネルギーとして現状で非常に重要なのが、電力に関する議論です。
従来の火力や水力、そして原子力などに加えて、現在では太陽光をはじめとしたさまざまな方法によってエネルギーが生み出されています。
特に持続可能な社会づくりに世界中の関心が集まっている現在では、火力や原子力に代わる次世代のエネルギー源を生み出していくことは、重要な課題だと言えるでしょう。
エネルギー源に関する議論は、今や世界中で行われている最大の関心事の1つです。
エネルギー源の開発に関して高い専門性を持つ環境エンジニアの需要は、非常に高いと考えられます。
エネルギー関連の課題については、実際に環境エンジニアとして活躍するにあたって取り組む可能性が非常に高いでしょう。
環境エンジニアの年収は、現時点でどれくらいなのでしょうか。
環境エンジニアの年収は平均で300〜500万円程度とされています。
一般的な会社員の年収と、同程度の水準だと言えるでしょう。
エンジニアとして高い水準の給与だとは言えませんが、公共性が高いことから安定しているとは考えられます。
残業が少ない点も環境エンジニアとしての働き方の特徴です。
残業が少ないことから時間外勤務手当が発生しないことも、現在の給与水準の一因であるとは考えられます。
また、環境エンジニアの活躍する場所として公的機関が含まれることも、影響していると考えられるでしょう。公的機関には残業が少ない傾向があります。
ワークライフバランスを重視する方にとっては、非常におすすめできる職種です。
さらに、残業が少ないことから自己研鑽にあてる時間を確保しやすく、自分を高めることでさらに高収入・キャリアアップを目指すことも期待できるでしょう。
環境エンジニアは、将来性においては非常に魅力的な職業です。
日本国内における知名度は低いものの、既に土木や電気など重要な分野の課題解決において必要とされる存在となっています。
環境エンジニアの仕事内容は非常に公共性が高く、社会的需要は今後ますます高まっていくと考えるのが自然でしょう。
産業の発展と環境保全は、これまではトレードオフの関係として見られてしまいがちでした。
しかし社会の持続可能性に世界中で関心が高まっている中では、環境を産業発展の犠牲にすることは決してできません。
環境保全について常に気にかけ、最重要事項として位置づけている企業こそが、発展し続けられる企業なのでしょう。こうした状況の中で、環境エンジニアが果たす役割は非常に重要です。
環境保全について無視できる企業がない状況において、環境エンジニアの需要は高まり続けると考えられます。
地球規模で直面している気候変動やカーボンニュートラルなどの課題に対して、環境エンジニアは直接的にかかわる重要な職種です。
企業だけでなく一般の方々の環境保全に対する関心が高まってきている現状では、環境エンジニアへの注目も高まっていく可能性は十分にあるでしょう。
環境エンジニアは、現在地球規模で関心が高まっている環境保全の問題に対し、直接的にかかわっていく職種です。
環境エンジニアは、廃棄物の処理装置やリサイクル装置の開発、環境に関する調査・分析などを担います。
公的機関での活躍も期待できる職種であり、安定性や将来性は非常に高い専門職だと言えるでしょう。
国内では現状、まだそれほど知名度の高い職種という訳ではありません。
しかし、今後幅広い分野にて活躍する環境エンジニアが出てくるにつれて、一般の方々からの注目度も高まっていくと考えられます。
社会的意義のある仕事がしたいと考える方や自ら成長を続けたいと考えている方にとっては、環境エンジニアとしてのキャリアは非常に魅力的でしょう。
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