デザイン思考(デザインシンキング)とは?概要や重要性、実現プロセスなど解説!

フリーランス常識

2023.03.29

デザイン思考(デザインシンキング)とは、ビジネスで発生した問題や課題解決にデザイナーのデザイン考案プロセスを活用する考え方のことです。
本記事では「デザイン思考」に焦点を当てその概要や重要性、メリット・デメリット、実現プロセス、役立つ書籍、関連したフレームワークなどについて詳しく解説します。

現在PdM(プロダクトマネージャー)やプロダクトオーナーの方やフリーランスを含むITエンジニアの方はぜひご一読ください。

<目次>
1.デザイン思考(デザインシンキング)とは?
2.デザイン思考(デザインシンキング)の重要性
3.デザイン思考(デザインシンキング)のメリット
役職に関係なく商品開発に参加できる
ヒット商品の開発につながる
アイデア提案の習慣化につながる
4.デザイン思考(デザインシンキング)のデメリット
ゼロベースでの商品開発には向かない
チームメンバーの選定が難しい
5.デザイン思考(デザインシンキング)の5段階プロセス
観察・共感(Empathize)
定義(Define)
着想(Ideate)
試作(Prototype)
テスト(Test)
6.デザイン思考(デザインシンキング)の導入に役立つ書籍
①実践 スタンフォード式 デザイン思考
②はじめてのデザイン思考
③まんがでわかるデザイン思考
7.デザイン思考(デザインシンキング)に関連したフレームワーク
共感マップ
バリュープロポジションキャンバス
ビジネスモデルキャンバス
8.まとめ

 

 

 

1.デザイン思考(デザインシンキング)とは?


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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デザイン思考とは、ビジネスで発生した問題や課題解決にデザイナーのデザイン考案プロセスを活用する考え方のことです。

主にユーザーの視点に立つことで新しいアイデアやイノベーティブな発想、クリエイティブな思考を創出する思考法として注目されています。

 

 

 

2.デザイン思考(デザインシンキング)の重要性


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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デジタル技術の進化に伴い、さまざまな業界で新製品やサービス、ビジネスモデルが登場し始めています。

その中多くの企業が競争力の維持・強化を図るためのDX戦略を推進しています。

 

DXとは進化し続けるテクノロジーを人々の生活に共存させ、ビジネスの在り方自体を再構築していく取り組みのことです。

デザイン思考は変化し続けるユーザーニーズを把握し、前例のない問題の解決策を導き出すDX戦略において大きく役立つ思考法だと言えるでしょう。

 

デザイン思考をビジネスや経営に応用することで市場のニーズを捉え、市場競争力の強化や顧客の共感を得るブランディングが期待されることから、デザイン思考は今注目を集めているのです。

 

 

 

3.デザイン思考(デザインシンキング)のメリット


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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ここでは、デザイン思考のメリットについて4点解説します。

 

役職に関係なく商品開発に参加できる

多くの会社では、限られた役職者で決定された戦略を現場の社員が実施する業務フローです。

しかしデザイン思考では社内の役職や上下関係に関係なく多くの社員1つのチームとして活動するので、チーム力の強化や社員のモチベーション強化が期待できます。

 

 

ヒット商品の開発につながる

デザイン思考は従来のような市場中心型のアプローチではなく、ユーザー中心の考え方です。

デザイン思考でユーザーの深層心理を分析し、本当のニーズに応えた商品を開発できればヒット商品の開発につながり、自社の売上が向上する可能性が高まるでしょう。

 

 

アイデア提案の習慣化につながる

デザイン思考では複数のメンバーで意見交換しながらも「とりあえずやってみる」という考え方が推奨されています。

チームでデザイン思考に取り組めば、多様な意見を受け入れると同時に新しい発想の広がりを実感できます。

 

さまざまなアイデア提案の習慣化が起きやすいだけでなく、新規ビジネスの成功につながる可能性も高まるでしょう。

 

 

 

4.デザイン思考(デザインシンキング)のデメリット


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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ここでは、デザイン思考のデメリットについて2点解説します。

 

ゼロベースでの商品開発には向かない

デザイン思考は、ゼロベースで製品・サービスのアイデア創出には不向きです。

ユーザーの視点に立った調査を行ってユーザーの潜在的な問題を探ったとしても、革新的な発想ができる感性を持ったメンバーがチームにいなければ、せっかくのアイデアを形にすることは難しいでしょう。

 

デザイン思考を取り入れた商品開発を行う場合は、チームメンバーの選定を意識する必要があるでしょう。

 

 

チームメンバーの選定が難しい

デザイン思考は、チームメンバーの選定が難しいです。

上下関係が厳しい組織では若い社員が遠慮し、上司の意見が優先されがちになってしまいます。

 

またメンバーに固定観念が強い方達がそろってしまうと、なかなか新しいアイデアが生まれにくく、ありきたりな案になってしまうこともあります。

アイデアの多様性を持ち、先輩や上司とも柔軟に対応できる器用な人材をメンバーを選定する必要があるでしょう。

 

 

 

5.デザイン思考(デザインシンキング)の5段階プロセス


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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ここでは、デザイン思考の5段階プロセスについて解説します。

ぜひデザイン思考を取り入れる際の参考にしてみてください。

 

なお5段階プロセスを実施する前、デザイン思考を成功させやすくするために必ずペルソナ(主なユーザー像)を設定するようにしましょう。

 

観察・共感(Empathize)

ペルソナのニーズや抱える課題点を分析するするために、実際にペルソナが商品を使用しているシーンを観察したり、自身で同じ体験をすることでペルソナに共感を覚えましょう。

ペルソナがどのように商品を使用するのか、その使用感はどうなのかなどを理解した上で改善点を見い出していきます。

 

 

定義(Define)

商品の改善点が見えてきたところで、実際に取り組むべき課題を定義し、ペルソナのニーズを考えましょう。

ペルソナ自身も気づかなかった課題を設定することが理想的です。

 

 

着想(Ideate)

次に、設定した課題を解決するアイデアやアプローチ方法を考えましょう。

ポイントは、質ではなく量を意識することです。

 

制限を設けず、考えられるアイデアは全て実施してみることが理想的です。

 

 

試作(Prototype)

多くのアイデアをもとに、商品の試作品を作りましょう。

試作段階なので、時間やコストを多くかける必要はありません。

 

ポイントは、ここでも質ではなく量を意識することです。

 

 

テスト(Test)

試作品の完成後、実際にペルソナに使用してもらいましょう。

ここで得られた意見を分析し、定義した課題の解決につながったかを分析しましょう。

 

改善点が見つからない場合は、再度「観察・共感」の段階からやり直してみましょう。

 

 

 

 

6.デザイン思考(デザインシンキング)の導入に役立つ書籍


デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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ここでは、デザイン思考(デザインシンキング)の導入に役立つ書籍について3点解説します。

 

①実践 スタンフォード式 デザイン思考

 

デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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(出典:Amazon)

「実践 スタンフォード式 デザイン思考」は、デザイン思考の総本山でもあるスタンフォード大学出身のジャスパー・ウさんが、日本人のために執筆した書籍です。

「デザイン思考がなぜ必要なのか」「そしてデザイン思考を実践していくための心得」など彼自身が大学で学んだノウハウをもとに執筆されています。

 

デザイン思考の考え方やプロセスを基礎から学び、最小構成のツールキットで実践できるので実践力も身につきやすい1冊と言えるでしょう。

 

【こんな人にオススメ!】

身近なテーマに関する事例を参考にしたい
初心者でも扱える簡易的なツールキットを知りたい
初心者ファシリテーションに役立つポイントを知りたい

 

 

②はじめてのデザイン思考

 

デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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(出典:Amazon)

「はじめてのデザイン思考」は、2021年に静岡文化芸術大学の伊豆裕一教授が執筆した書籍です。

デザイン思考の思考方法やプロセス、ツール、実践方法までが網羅的にまとめられています。

 

全体的にバランスがよく、デザイン思考の教科書とも言える入門書と言えるでしょう。

 

【こんな人にオススメ!】

デザイン提案の実例を見たい
デザイン思考について1冊で網羅的に学びたい
手を動かしながら考える表現スキルを学びたい

 

 

③まんがでわかるデザイン思考

 

デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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(出典:Amazon)

「まんがでわかるデザイン思考」は、デザイン思考についてマンガで解説された書籍です。

本書の主人公はカフェチェーンに勤める青年。

 

デザイン思考を用いながら主人公と一緒に店舗を立て直していくプロセスを疑似体験できるので、実践的なノウハウが身につきやすい1冊と言えるでしょう。

 

【こんな人にオススメ!】

デザイン思考についてマンガで学びたい人
デザイン思考の内容の難しさに挫折してしまった人
デザイン思考のプロセスをストーリーで確認したい人

 

 

 

7.デザイン思考(デザインシンキング)に関連したフレームワーク


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ここでは、デザイン思考に関連したフレームワークについて3点解説します。

 

共感マップ

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(出典:https://blog.nijibox.jp/article/empathymap/)

共感マップとは、ユーザー視点で感情や行動を整理することで、ニーズを浮き彫りにするフレームワークです。

以下の6つの視点をもとにユーザーの思考や行動を整理し、ユーザーニーズを探ることができます。

 

ユーザーが見ていること
ユーザーが聞いていること
ユーザーが感じていること
ユーザーの行動
ユーザーの痛みやストレス
ユーザーが求めていること

 

 

バリュープロポジションキャンバス

デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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(出典:https://eiger-inc.co.jp/columns/1031/)

バリュープロポジションとは、競合他社にないような独自の価値を生み出す際に用いられるフレームワークです。

バリュープロポジションキャンバスでは、顧客理解に必要な「顧客プロフィール」や自社でどのような価値を創造するかを検討する「バリューマップ」を作成します。

 

2つを見比べ、顧客のニーズと自社の提供する価値を合わせていきます。

 

 

ビジネスモデルキャンバス

デザイン思考(デザインシンキング)とは関連画像
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(出典:https://smbiz.asahi.com/article/14812835)

ビジネスモデルキャンバスとは、ビジネスの構造を構成要素を可視化するためのフレームワークです。

既存のビジネスモデルの優位性や課題点を明確にし、競合他社と戦えるビジネスへと昇華させる目的があり、より独自性のあるビジネスモデルを創出できます。

 

 

 

 

8.まとめ


今回は現在PdM(プロダクトマネージャー)やプロダクトオーナーの方やフリーランスを含むITエンジニアの方に向けて、デザイン思考(デザインシンキング)の概要や重要性、メリット・デメリット、実現プロセス、役立つ書籍、関連したフレームワークについて詳しく解説してきました。

デザイン思考は、既存ビジネスの改善活動や新規事業のスタートアップなどに活用できる思考法です。

 

今後のビジネスに新しい風を吹かす大きなカギとなる思考法だと言えるので、ぜひこの機会に自社のビジネスにデザイン思考を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

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