ペルソナとは?作成する目的やメリット、作成方法まで徹底解説!

IT業界常識

公開日:2023.02.21

更新日:2025.03.24

マーケティングにおいて活用される、「ペルソナ」。
ITやマーケティングに従事している方の中には、自社商品・サービスの対象を見極めるためにペルソナを活用したいと思っている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、IT業界に従事している方やマーケティング業務に携わっている/マーケティング知識を身につけたい方に向けてペルソナの概要やペルソナの目的、メリット、ペルソナの制作方法を解説します。
是非とも本記事を参考にペルソナを理解し、マーケティングを成功に導いてみてください。

<目次>
1.ペルソナとは
2.ペルソナを設ける目的
チーム全体で共通の認識を持つ
顧客が抱えている課題や問題点を明確にする
ユーザー視点に立って効果的な施策を考える
3.ペルソナを使用するメリット
ユーザーのニーズを集約して商品を製作できる
時間のロスを防ぐことができる
ユーザー目線で開発を進められる
4.ペルソナ制作に意識したい前提
自社のターゲット市場を明確にする
理想や思い込みに囚われない
できるだけリアルな人物像を描く
5.ペルソナを作成するための3ステップ
ペルソナを構築する情報を集める
収集した情報から具体的なペルソナ像を描き出す
運用する中でペルソナ像を改善していく
6.まとめ

 

 

 

1.ペルソナとは


ペルソナ関連画像
ペルソナ関連画像

それではまず、ペルソナについて解説していきましょう。

ペルソナとは日本語に訳すと「人格」「仮面」のことで、自社製品やサービスのターゲット像・具体的な顧客イメージを指します。

 

元々は役者が演技をする際に役の仮面を被っていたことから、現在は人格や性格などを意味する言葉としてマーケティングの分野で頻出する単語です。

ペルソナを作る際には、実際にある特定のユーザーが実在しているかのように個別の情報を指定していきます。

 

名前、性別、年齢などといったような基本情報や、趣味や興味関心、考え方、1日の過ごし方やキャリアプランなどをできるだけ具体的に考えていくことがポイントです。

例えば、下記のようなペルソナを制作するとよいでしょう。

 

■例1
名前:小林明里
年齢:26
性別:女
職業 / 役職:IT会社勤務 / 社内SE
年収:350万円
通勤にかかる時間:1時間
住所:東京都小平市
趣味:映画鑑賞、喫茶店巡り、バスケットボール
家族構成:父、母、弟
身長や体重:160cm50kg
結婚や恋人の有無:無
交友関係:大学時代の友達複数名と定期的に遊ぶ
日課にしていること:SNSでのニュース、読書
利用しているSNS:Instagram、Twitter、Tiktok
1日の過ごし方:残業も多く、仕事と家の往復で1日が終わってしまう
最近の悩み:上司と馬が合わない、恋人が欲しい
将来の夢:特に目立った夢はない

 

 

■例2
名前:吉田大成
年齢:23
性別:男
職業 / 役職:スポーツジム勤務 / トレーナー
年収:300万円
通勤にかかる時間:45分
住所:東京都八王子市
趣味:トレーニング、フットサル
家族構成:父、母、兄、妹
身長や体重:175cm73kg
結婚や恋人の有無:無
交友関係:毎週末のように会食する友達あり
日課にしていること:筋トレ、寝る前のストレッチ
利用しているSNS:YouTube、Twitter
1日の過ごし方:平日夜はトレーニング、週末は積極的にアウトドアイベントに参加
最近の悩み:もっと給料が欲しい
将来の夢:ジム経営

 

このように、箇条書きでできるだけ細かく個人を指定することが大切です。

また、ペルソナと似た言葉として「ターゲット」があります。

 

ペルソナとターゲットの違いは、ターゲットが年代や性別といった「集団」を指すのに対し、ペルソナはその集団に属する「個人」を指していることです。

ペルソナは架空の人物像を創造するのに対し、ターゲットは「実在する属性の集団」を指します。

 

例えば、ペルソナ設定においては「29歳女性、IT企業でシステムエンジニアとして勤務、3年前に結婚し、一児の母である」と詳細を定めるのに対し、ターゲット設定では「20代既婚女性」と属性の括りがマーケティングの訴求対象となります。

実際のマーケティングにおいては、ペルソナ設定をしていたつもりなのにターゲット設定止まりになってしまった、というケースもよくあるでしょう。

 

ペルソナ設定ではそうならないよう、より綿密な情報を描き出すことを心がけ、また、運用後も都度見直して情報を書き加えることが重要です。

 

 

 

2.ペルソナを設ける目的


ペルソナ関連画像
ペルソナ関連画像

続いて、ペルソナを設ける目的について見ていきます。

ペルソナはマーケティングにおいて、どのような役割を持っているのでしょうか。

 

チーム全体で共通の認識を持つ

詳細に定義したペルソナを設けることで、チーム全体で共通の認識を持つことができます。

多くの組織では世代や性別、担当領域の異なる多様なメンバーがひとつのプロジェクトを進めていることでしょう。

 

それぞれ価値観の違うメンバーとプロジェクトを進めて成果を出すには、マーケティングの方向性にばらつきが出ないように、認識を揃えて共通の目的を持つことが大切になります。

 

 

顧客が抱えている課題や問題点を明確にする

詳細なペルソナを設定することで、顧客が抱えている課題や問題点を明確にすることもできます。

ペルソナの置かれている境遇や購買心理などを事細かに整理することで、顧客の気持ちが連想しやすくなり、改善のきっかけを掴むこともできるようになるでしょう。

 

 

ユーザー視点に立って効果的な施策を考える

toC向け事業においても、ユーザーの視点に立って効果的な施策を考えることが可能となります。

同じ商品であっても、誰にリーチするかによって売上は大きく変わってくるものです。

 

潜在顧客・顕在顧客にしっかりと商品をPRするためにも、ペルソナ設定は非常に大切です。

ペルソナ設定をすることで、より商品を求めている層に情報を届けることができ、売上や顧客満足度の向上が図れます。

 

 

 

 

3.ペルソナを使用するメリット


ペルソナ関連画像
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ここからは、ペルソナを使用するメリットについて見ていきます。

 

ユーザーのニーズを集約して商品を製作できる

ペルソナ作成では多くの情報やデータをもとに、具体的な一個人を創造します。

「このユーザーが求めるものは何か」を明確にしながら商品開発を行うことができ、結果としてそのユーザーと類似した数多くの消費者のニーズを集約しやすくなります。

 

市場に出た後の需要とのズレも、最大限事前に防ぐことが可能です。

 

 

時間のロスを防ぐことができる

ペルソナを設定することで開発における時間のロスを防ぐこともできます。

商品の届けるべき人物像を明確化することで、プロジェクトの方向性も定まり、成功するためのより効果的なアイデアを優先して採用できるでしょう。

 

チーム内で判断に迷ったり意見が割れたりした場合においても、ペルソナの人物像を再確認し合うことで、ゴールからズレない施策を講じれるようになります。

 

 

ユーザー目線で開発を進められる

ペルソナを設定することにより、開発担当者の考えではなく「この人はこういう悩みがある」といったユーザー目線から商品や施策を捉えることができます。

開発する商品のマーケットとのズレを矯正する際にもペルソナは役立ちます。

 

例えば広告でプロモーションする場合においても、「(開発者側が)どう見せたいか」ではなく、「どのように魅せれば消費者の心に刺さるのか」といったように、ペルソナの趣味趣向に基づいた戦略を立てられるでしょう。

 

 

 

4.ペルソナ制作に意識したい前提


ペルソナ関連画像
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次はペルソナ制作に意識したい前提について解説します。

当然ペルソナ制作にもコストがかかるため、前もって以下の点に注意して制作を進めることが大切です。

 

自社のターゲット市場を明確にする

ペルソナ制作に先立って、まずは自社がこれから展開していくビジネスの市場を明確にしましょう

ペルソナを考える際には、どういったユーザーを狙っていきたいのか、その市場の規模や動向はどうなっているのかをあらかじめ把握しておくことが大切です。

 

どれだけペルソナを詳細に決めても、市場がないことにはビジネスは広がっていきません。

しっかりとターゲットとなる市場を分析した上で、ペルソナ制作へ入るよう心がけましょう。

 

 

理想や思い込みに囚われない

ペルソナ制作の際には、理想や思い込みにとらわれないように注意することも大切です。

自社製品・サービスの販売にあたって、誰しもが多かれ少なかれ「こうなったらいいな」「きっとこうなるだろう」という先入観を持っています。

 

しかしペルソナ制作の際には、そうした理想や思い込みは捨てましょう。

主観に依存したペルソナは、実現可能性が極めて低い人物像を描き出したり、自社に都合がいい人物像に偏ってしまったりする可能性があります。

 

こうした主観的な囚われを回避するためには、営業担当や実際に顧客(消費者)と接している人にヒアリングを行ったり、実際のユーザーへのインタビューを実施したりすることが有効です。

あくまでもペルソナは実在する人物の反映であり、ユーザーの生の声を忠実に作成していくことを忘れないようにしましょう。

 

 

できるだけリアルな人物像を描く

ペルソナ制作においては、できるだけリアルな人物像を描くことが最も大切です。

誰が見ても実在する人物だと判断されるよう、できるだけ詳細な情報を書いていきましょう。

 

リアルな人物像を描くには、前述した通り理想や思い込みに囚われないことや、人によって解釈に幅ができてしまうようなペルソナ像は避けることが大切です。

できるだけ一人のユーザーについて深く掘り下げ、リアルな人物像を創造していくよう心がけましょう。

 

 

 

5.ペルソナを作成するための3ステップ


ペルソナ関連画像
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ここまでは、ペルソナ作成の目的や注意点について解説してきました。

それではここからは具体的に、ペルソナを作成するための3ステップについて見ていきましょう。

 

ペルソナを構築する情報を集める

まずターゲットユーザーの具体例を描くため、ペルソナを構築する情報を集めます。

全く新しい商品・サービスの場合は、将来的にチューニングしていくことを前提としてペルソナの仮説を打ち立てていきましょう。

 

自社の商品・サービスの顧客を既に抱えている場合は、彼らに対して自社商品・サービスに興味を持ったきっかけや使い続ける理由、情報収集の方法や検索キーワード、購入を決めた要因などをインタビューしてみることがおすすめです。

顧客たちは既に自社の商品・サービスを利用している実在の人物であるため、そのままペルソナのイメージに直結することも多いでしょう。

 

どちらの場合でも、製品とのタッチポイントや顧客の抱えている課題点が何なのかを整理していくことが大切です。

 

 

収集した情報から具体的なペルソナ像を描き出す

情報を収集し終えたら、収集した情報から具体的なペルソナ像を描き出していきましょう。

前章で説明した通り、複数人の要素が詰め込まれたペルソナ像は実在する人物からは遠のいてしまいます。

 

そのため、得られた情報の中から共通項を見つけ出していくようなアプローチは避け、より個人的で具体的な情報を採用するように心がけることが重要です。

具体的なペルソナ像を描き出せたら、それらを文章化し第三者でもイメージしやすい形式にまとめていきます。

 

 

運用する中でペルソナ像を改善していく

ペルソナ像を完成させた後も、運用する中で都度改善していくことが大切です。

一度制作したペルソナもそのまま使い続けることなく、運用する中で常に見直し改善していくように心がけましょう。

 

ユーザーを取り巻く社会情勢や個々人の人生のステージは、常日頃移り変わっていきます。

ペルソナ分析で成功するためには、完成したペルソナを正解だと思わず、常に人物像をブラッシュアップし続けていくことが大切です。

 

 

 

 

6.まとめ


いかがでしたでしょうか。

今回はIT業界に従事している方やマーケティング業務に携わっている/マーケティング知識を身につけたい方に向けて、ペルソナの概要やペルソナの目的、メリット、ペルソナの制作方法を解説しました。

 

是非とも本記事を参考にペルソナを作って、マーケティングを成功させてください。

 

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

執筆者:フリーランススタート編集部

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