公開日:2023.05.15
更新日:2025.03.24
Rustは、CやC++の代替言語として2010年に登場した新しい言語で、近年人気が高まっています。
高速処理や並行処理ができ、セキュリティ性能が高くとても優秀な言語なので、これから新しい言語の習得を考えている人におすすめです。
この記事では、Rustとはどのような言語なのか、何を実現できるのか、逆に何ができないのか、Rustの学習方法などについて解説します。
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<目次>
1.Rustとは、どんなプログラミング言語?
Rustの特徴
Rustの学習が向いている人
2.Rustでできること8選!
①Webアプリの開発
②コマンドラインツールの開発
③APIサーバーの開発
④OSの開発
⑤機械学習
⑥フロントエンド開発
⑦ゲーム開発
⑧ブロックチェーン開発
3.Rustでできないこと・デメリットとは?
ユーザーインターフェースの開発が不得意
並行処理のコーディングは難しい
4.Rustと他言語のできることを比較!
5.Rustエンジニアの需要・将来性
6.Rustを学習する方法
Rustの公式ドキュメントやチュートリアルを活用する
本などを使って独学で覚える
プログラミングスクールを活用する
7.まとめ
Rustは新しい言語で、Microsoft、Google、Amazonなどが採用しており、世界的に人気が高いことで知られています。
世界的な大手企業が採用していることで、他の企業も採用する流れが起こることも考えられるでしょう。
ここでは、Rustとはどのような言語なのか、その特徴などを解説します。
Rustの特徴は以下のとおりです。
<Rustの特徴>
・高速処理が可能
・並行処理に対応可能
・安全性が高い
Rust、はC言語やC++の代替言語になることを目指して開発されたため、処理速度が速いという特徴があります。
また、複数のタスクの並行処理にも対応している、非常に優秀な言語です。
メモリ管理が優れているため、安全性が高いという特徴もあります。
従来のC言語、C++などでは開発者がメモリ管理を手動で行う必要があり、予期しないエラーが発生しやすいという問題点がありました。
一方Rustでは、開発者がメモリ管理を意識せず、安全なプログラムを開発しやすくなっています。
Rustの学習に向いているのは、次のような人です。
<Rustの学習に向いている人>
・世界の大手企業が採用しているトレンドの言語を学びたい人
・高性能な言語を学びたい人
RustはMicrosoft、Google、Amazonなど、世界的な大手企業が採用している言語なので、今後のトレンドになる可能性があります。
また、Rust自体が言語として非常に優秀なので、質の高い開発ができる高性能な言語を学びたい人にもおすすめです。
Rustで実現できることについて、ご説明します。
何が実現できるがわかれば、Rustを学ぶべきかを検討できるでしょう。
RustにはWeb開発用のフレームワークが数多く存在するため、Webアプリ開発に適しています。
RustのWeb開発用フレームワークは、以下のとおりです。
<RustのWeb開発用フレームワーク>
・Actix Web
・Rocket
・warp
どれもWeb用のフレームワークとして、実用的で高性能なものばかりです。
Web開発用のフレームワークは他にもたくさんあり、高速で使いやすいものが次々と登場しています。
これらのフレームワークを活用すれば、高速で処理能力が高いWebアプリを効率良く開発できるでしょう。
Web系のエンジニアを目指すなら、Rustを習得することをおすすめします。
コマンドラインツールとは、コマンドプロンプトで入力するコマンドを一つにまとめたプログラムにより、コンピューターへの命令をいっぺんに実行できるものです。
Rust言語を活用すれば、コマンドラインツールの開発もできます。
Rustで開発したコマンドラインツールは高速処理が可能なうえ、保守性に優れているため使いやすいでしょう。
また、作成したプログラムを配布するコミュニティを活用すれば、開発したコマンドラインツールを世界に向けて配布することも可能です。
APIサーバーがあれば、外部のサービスやツールを通してデータやサービスを扱うことが可能ですが、RustでAPIサーバーも開発できます。
APIとして有名なのがTwitter APIです。
Twitter APIを活用すれば、Twitterのタイムラインを自分で開発したツールやアプリで取得して表示できます。
RustでAPIサーバーを開発する際には、上記でご紹介した「Actix Web」や「Rocket」などのWeb用フレームワークを活用するのが一般的です。
Rustは低いレイヤーの処理も記述できるため、OSの開発も可能です。
たとえば、UNIXライクなOSのRedoxは、Rustで開発されています。
現状、OSの開発はC言語やC++を使うことが多いですが、CとC++の後継言語であるRustによる開発が主流になっていく可能性もあるでしょう。
Rustは処理速度が速いため、機械学習の分野でも活躍します。
機械学習とは、コンピューターに大量のデータを読み込ませ学習させることで、データの中からルールを獲得し、未知のデータを判別可能とする技術です。
AI(人工知能)技術の一部として位置づけられています。
機械学習技術を実現するためには、大量のデータを処理する能力が必要です。
Rustは処理能力が高く高速処理も可能なため、計算量が多い機械学習プログラムの開発と非常に相性が良いと言えます。
そのためRustを習得すれば、機械学習の分野でも活躍できるでしょう。
ただ、機械学習が得意な言語のPythonに比べると、機械学習用のフレームワークが充実していないという欠点もあります。
今後新しいフレームワークが登場する可能性もあるため、状況を注視していく必要があるでしょう。
RustにはWebAssemblyという仕組みがあるため、フロントエンド開発も行うことも可能です。
RustでWebAssemblyを生成し、それをJavaScriptに埋め込んで実行します。
ただ、Rustでフロントエンド開発を行うのは主流の開発手法とは言えず、あくまで開発が可能なだけです。
興味がある場合は調べてみると良いでしょう。
Rustはその処理性能の高さから、ゲーム開発を行うことも可能です。
RustはC++の後継言語ですが、C++はゲーム開発がとても得意な言語であり、当然Rustでもゲーム開発ができます。
CやC++と同等の高速処理が可能なため、データ量や処理量の大きいゲームもスムーズに動かせます。
Rustエンジニアのコミュニティでも、ゲーム開発に関する話題が活発に行われているため、ゲーム開発に関する最新の情報を得られるでしょう。
Rustで開発されたゲームエンジンも数多く登場しているので、ゲーム開発者になりたいならRustを習得するのもおすすめです。
Rustを活用すれば、近年需要が高まっているブロックチェーンアプリを開発することも可能です。
ブロックチェーンとは、ブロックと呼ばれる単位ごとにデータを管理し、それをチェーンのように連結していく形でデータを保管する技術を指します。
ブロックチェーン技術は、もともと仮想通貨のビットコインを実現するために開発された技術です。
その後、ゲーム内のアイテムやグラフィックデザインなどをユーザー同士で取引する際に、ネットワーク上の取引の信頼性を担保するために使われています。
Rustはこのような最新の技術にも対応した言語であり、さまざまな分野に活用できるため、習得すればエンジニアとして役立つでしょう。
Rustは多くのことを実現できますが、できないこともあります。
ここでは、Rustができないことや、開発するうえでのデメリットについてご説明します。
これからRustを習得する場合は、デメリットについても知っておくと良いでしょう。
Rustは、低いレイヤーに対応できるCPUやメモリなどの処理に近い言語ですが、ユーザー側のインターフェースの開発は得意ではありません。
そのため、システムの本体部分のプログラミングはできますが、ユーザーインターフェースについては別の言語の利用が必要です。
プログラミング言語によっては、どちらの開発にも対応できる言語もあります。
しかし、そのような言語とは違い、Rust以外にもユーザーインターフェースの開発ができる言語を習得しなければならないのがデメリットです。
Rustはプログラムを並行処理できるマルチスレッドに対応しており、高い処理能力を実現できます。
しかし、並行処理を正しく機能させるプログラムを開発するのは、そう簡単なことではありません。
並行処理を実装する過程で、データの競合やデッドロックなどが発生する可能性もあるため、厳密なルールに従ってコーディングする必要があります。
そのためには、開発者としての高い技術や経験が必要です。
Rustと他言語で実現できることはどう違うのでしょうか?ここでは、他言語とできることを比較してみました。
【Rustと他言語で開発できる分野の比較】
言語名 | 開発できる分野 |
---|---|
Rust | Webアプリ、ゲーム、機械学習など |
Java | Webアプリ、スマホアプリ、業務システム、組み込みシステム |
Python | Webアプリ、AI |
PHP | Webアプリ |
JavaScript | Webアプリ、ゲーム、スマホアプリ(Android・iOS対応) |
Swift | PCアプリ、スマホアプリ(iOS対応) |
Kotlin | スマホアプリ(Android対応) |
Dart | Webアプリ、スマホアプリ(Android・iOS対応) |
Go言語 | Webアプリ、スマホアプリ(Android・iOS対応) |
C++ | 業務システム、組み込みシステム、ゲーム |
Rustエンジニアの需要と将来性について見ていきましょう。
Rustは処理速度が速く、安全性の高い優秀な言語です。
MicrosoftやGoogle、Amazonなどで採用されていることもあり、今後需要が高まると予想されています。
また、現在も新機能などが定期的にリリースされており、改善が進められているため、今後も伸びていく言語と言えるでしょう。
Rustは優秀な言語であり、これから活躍の場が広がっていくため、Rustエンジニアの需要も高まっていくと考えられます。
Rustは新しい言語でRustエンジニアの数はまだそこまで多くないため、習得すればエンジニアとしての価値を高めることも可能です。
高性能で今後も需要の高まりが予想されるRustを習得できれば、エンジニアとしてキャリアアップしていけるでしょう。
Rustを学習する方法についてご紹介します。これからRustを学習する場合は、参考にしてみてください。
Rustを効率良く学ぶためには、公式ドキュメントやチュートリアルを活用する方法もおすすめです。
Rust公式サイトでは、公式ドキュメントやチュートリアル動画などが公開されています。
公式ドキュメントでは標準ライブラリやコンパイラなどのガイド、コマンドラインブックなどが公開されているので、基本的な知識や使い方などを勉強できるでしょう。
また、Rustの公式YouTubeチャンネルで、さまざまな情報を得られます。
ただし、ドキュメントは日本語訳機能がありますが、動画は英語なので注意が必要です。
公式サイトの情報は学習を進める際に役立つだけではなく、今後RustエンジニアとしてRustで開発を行う際に、最新情報を得るためにも役立ちます。
最新機能やアップデートの情報などを公式サイトで確認しましょう。
Rustの入門書を購入して、独学で学ぶことも可能です。
また、Rustについて学べる動画サイトも多いので、自分に合った内容の動画サイトを選んでみてください。
動画のプログラミング教材の中には、実際にコードを組んで実行できる教材もあり、開発環境を整えなくてもブラウザ上で手軽に学習を始められます。
ある程度慣れてきたら、開発環境を整えて実際にプログラミングをしてみましょう。
簡単なツールをプログラミングし、実行してみることで、今まで学んだ知識を深く理解できます。
また、どうすればコンパイルを実行できるプログラムを作れるのか、エラーが起こったときにどう対処すべきなのかなどの実践的な力も身につくでしょう。
プログラミングスクールを活用すれば、プログラミング初心者でも効率良く学べます。
効率良く学べるカリキュラムとわかりやすいテキスト、順序良く学べる課題などが用意されているため、短期集中で確実にRustを習得できるでしょう。
講師に直接質問できるので、わからないことがあってもその場で解決できるという、他の学習方法にはないメリットもあります。
ただし、プログラミングスクールは費用がかなり高額で、定期的にスクールに通わなければならない点がデメリットです。
スクールで学べる内容やテキスト、カリキュラムなどを確認し、自分に合ったところを探しましょう。
この記事では、Rustとはどのような言語なのか、何を実現できるのか、逆に何ができないのか、Rustの学習方法などについて解説しました。
RustはC言語やC++の後継言語として開発された、高速処理が可能な非常に優れた言語です。
今はまだメジャーな言語とは言えませんが、MicrosoftやGoogle、Amazonなどで採用されているため、今後需要が高まることが予想されています。
今後需要が高まっていくRustを習得すれば、エンジニアとしての価値を高められるでしょう。
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