公開日:2023.10.03
更新日:2025.03.24
Rustは処理速度が速く、MicrosoftやGoogle、Amazonなどの大企業が採用している人気の言語です。新しく登場した言語ですが、非常に優秀なため世界的に注目を集めています。
一方、Rustは特有のルールを持ち、エラー処理が難しいなどの理由により、習得難易度が高いのがネックです。しかし、Rustを習得するメリットは多く、これからプログラミング言語を学ぶなら習得することをおすすめします。
今回は、Rustの学習難易度が高い理由や、Rustを挫折せずに勉強するためのポイントなどについて解説します。これからRustを習得しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<目次>
1.Rustの基本情報
2.Rustが難しいと言われるのはなぜ?
「所有権」「ライフタイム」などの独自概念がある
エラー処理に悩まされることが多い
フレームワークが十分に確立されていない
3.Rustは難しいと言われても習得したい理由
Rustを習得しているエンジニアがまだ少ないため
幅広い分野を扱えるため
以前と比較して書きやすくなっているため
4.難しいRustで挫折しないためのポイント
目標から逆算して学習計画を立てる
毎日コードを書く
インプット型・アウトプット型それぞれの学習方法を試してみる
ほかの言語を習得した後に挑戦する
5.難しいRustを効率良く習得する方法
公式ドキュメントを活用する
プログラミングスクールに通う
セミナーやコミュニティに参加する
独学はおすすめできない
6.まとめ
Rustは、2015年に登場した比較的新しいオープンソースのプログラミング言語です。
C言語やC++の代替言語として開発されました。
C言語とC++は優れた言語ですが、歴史が深い言語でもあり欠点が多いため、より開発効率の良い言語を求めた結果、Rustが登場したという背景があります。
Rustは処理が高速で並行処理にも対応しており、安全性が高い優秀な言語です。
MicrosoftやGoogle、Amazonなどの大企業も採用しており、世界的に人気を集めています。
具体的には、Amazon社のクラウドサービス「AWS」、Microsoft社のクラウドサービス「Azure」のプラットフォーム、Androidのモジュールなどの開発にRustが採用されています。
このように、RustはC言語やC++などの歴史がある古い言語に代わって登場した、新しくて画期的なプログラミング言語なのです。
Rustは習得することが難しいと言われる言語ですが、それはなぜなのかについて説明しましょう。
Rustには、ほかの言語にはあまりない「所有権」「ライフタイム」などの独自概念があり、そのため理解に時間がかかるという問題があります。
「所有権」とは値を宣言した際に1つ定義されるもので、メモリリークを防ぐための仕組みです。
メモリの解放忘れにより発生するメモリリークを防ぐために所有者を設定し、処理が終わったら所有者の設定は消滅します。
「ライフタイム」はメモリの「参照」がいつまで生きているかを検証するための仕組みで、これもメモリアクセス関連のバグを防ぐためにあります。
このような概念はRustにしか存在しません。
特に初心者はつまずいてしまう傾向にあり、Rustの学習難易度が高くなる原因のひとつとなっています。
なお、通常、1つのプログラミング言語を習得した場合、その基本的な概念はほかのプログラミング言語を学ぶ際にも活かせます。
Rustのエラー処理は例外処理によらない独特なものなので、頭を悩ませる人も多いかもしれません。
たとえば、入力項目が存在しないNull参照が起きたなどのエラーを検知したら、一般的には例外処理を行います。
通常のプログラムの分岐から外れ、例外処理としてコードを実装することが普通です。
しかし、Rustではエラー処理を例外処理として扱いません。
この手法がほかのプログラミング言語とは異なるので、戸惑う人が少なくないのです。
Rustにはフレームワークが確立されておらず、自由度が高いプログラミングが叶いません。
そのため、Rustを使ってプログラミングを行う際には、アーキテクチャを一から作り上げていく必要があります。
必要な部品は何か、構成はどのようにするかを考え、部品を作り出して組み立てていきます。
汎用的な枠組みに沿ってコーディングを進められるフレームワークというものがないため、今までフレームワークを使って開発をしていた人は混乱してしまうかもしれません。
また、「開発効率が悪い」と感じることも多いでしょう。
Rustは今までにない仕組みが数多く採用されているため、Rustの学習難易度は高いと言われていますが、それでもRustの習得をおすすめします。
ここからは、それはなぜなのか具体的な理由について解説します。
Rustは新しく登場した言語なので、Rustを扱えるエンジニアはまだまだ足りていません。
そのため、今Rustを習得すれば、将来市場価値の高いエンジニアとして開発現場で活躍できる可能性が高いと言えます。
Rustを開発に採用している企業側は、優秀なRustエンジニアを求めています。
場合によっては高い収入を提示して募集することもあるでしょう。
開発エンジニアとして高収入を得たい場合には、Rustのようにエンジニアが不足しがちな言語を習得することをおすすめします。
Rustは実現できることが多く幅広い分野の開発を行えるため、汎用性が高くおすすめです。
Rustで実現できることは、具体的には以下のとおりです。
・Webアプリケーション開発(バックエンド側)
・APIサーバー開発(バックエンド側)
・OS開発
・機械学習
・フロントエンド開発
・ソフトウェア開発
このように、Rustができることは幅広く汎用性が高いことがわかります。
また、Rustは処理速度が速いプログラムを実現でき、並行処理の実装も可能です。
もともとC言語やC++の後継言語として登場しましたが、比較的高速な処理を行えるC言語やC++よりも速いと言われています。
しかも並行処理が得意なので、高アクセス、高負荷の大規模システムも実現可能です。
さらに、Rustはメモリ管理に関しても優秀で、安全性が高いというメリットもあります。
先ほど、Rustの学習難易度が高いのは、「所有権」や「ライフタイム」などの独自の概念があるからと説明しました。
しかし、これらの仕組みがあることでメモリ管理の安全性が高まっているのです。
このように、Rustは処理速度が速く安全性が高いことで、大企業の業務システムをはじめとする大規模システムの構築も可能です。
汎用性が高くどのような分野でも活躍できるため、これからエンジニアとしてキャリアアップしていきたいならRustを習得することをおすすめします。
Rustは新しく登場した言語ですが、アップデートを重ねるごとに書きやすくなってきています。
現在も日々改良を重ねており、今後も書きやすくなっていくことが予想されます。
一方、古い言語の場合はアップデートされることは少なく、バグ回収以外に改良されることはほとんどありません。
学習難易度が高いRustを勉強している途中で挫折しないために注意すべきポイントをまとめてみました。
「Rustの知識を身につけたい」「最後までやり遂げたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Rustを学習する際には、まず具体的な目標を決めましょう。
その後、目標を達成するために必要な学習時間などを書き出し、逆算して学習計画を立てることをおすすめします。
これにより、今後の勉強が捗ることになるでしょう。
一つひとつやるべきことを消化することで、目標に向かって着実に進んでいるという実感を得られます。
スモールステップで進んでいくことで、モチベーションも維持しやすくなります。
また、掲げる目標は、「1冊本を読む」「小さいプログラムを作る」など無理のないように設定することも重要です。
毎日コードを書くのも大事なポイントのひとつです。
テキストを読んだり動画を見たりして知識を得ることも大事ですが、それだけでは実践力が不足しがちです。
実際に手を動かしてコードを書こうとすると、うまく書けないこともあります。
実際に書いてみることで、初めて自分が本当に理解しているのかどうかがわかるのです。
そのため、テキストや動画などで勉強した後は、演習問題としてコードを書くという作業を毎日続けることをおすすめします。
学習方法には、インプット型、アウトプット型の2種類があります。
インプット型は、Rustの公式ドキュメントや学習プラットフォーム、テキストなどを使って知識を身につける方法です。
インプット型の勉強により、自分の中にRustの知識を蓄積させることは非常に重要です。
しかし、なかには「知識が身につかない」「勉強しにくい」という方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、アウトプット型の勉強方法も試してみましょう。
アウトプット型の勉強方法には、「コードを書き出す」「既存のコードを自分なりに変更してみる」「既存のコードを真似してコーディングする」などがあります。
インプット型、アウトプット型の双方を試し、目標に向かって勉強を進めてみてください。
Rustは学習難易度が高い言語なので、PythonやRubyなどの比較的難易度が低い言語を先に習得してからRustに挑戦するという方法もあります。
何か1つの言語を習得すると、プログラミングに関する基本知識が身につくので、ほかの言語を習得しやすくなります。
また、C++を習得している人はRustに比較的入りやすいでしょう。
Rustを効率良く習得するための方法について解説します。
Rustには公式ドキュメントが存在します。
日本語対応しているので、英語が苦手な方でも安心です。
必要な情報のほとんどが手に入るので、勉強時に活用してみてください。
・Rustの公式ドキュメント
プログラミングスクールでRustの講座を受講すれば、短期間で習得できる可能性が高まります。
わかりやすいテキストや、効率良く学べるカリキュラムがそろっているので、短期間で習得したいならおすすめです。
「Rustの最新のトピックスを知りたい」「Rustを学んでいる人たちと情報交換をしたい」という方は、Rustのセミナーやコミュニティに参加してみましょう。
Rustに関する最新技術や効率の良い勉強方法など、有益な情報を得られるはずです。
すでに説明したとおり、Rustは独特な概念があるなど学習難易度が高い言語なので、独学はおすすめできません。
特に、初めてプログラミング言語を学ぶ場合は、プログラミングスクールを利用するなどして基本を確実に身につけるのが良いでしょう。
今回は、Rustの学習難易度が高い理由や、Rustを挫折せずに勉強するためのポイントなどについて解説しました。
Rustには独特な概念があって理解が難しく、学習難易度が高い言語です。
しかし、汎用性が高く処理速度が速いという特徴を持ち、Microsoft・Google・Amazonなどの大企業が採用しています。
習得は難しいものの、Rustエンジニアはまだまだ不足しており市場価値が高いため、興味がある方は一度勉強することをおすすめします。
Rustエンジニアの案件を探したいなら「フリーランススタート」がおすすめです。
Rustエンジニアのための優良案件が豊富にそろっているので、きっと納得のいく案件が見つかることでしょう。
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