フリーランスでも扶養控除は出来る!扶養の種類や扶養控除額を徹底解説

2020.06.27

「フリーランスになって家計を助けたい」という方に理解していただきたいのが、フリーランスの扶養控除の仕組みです。
フリーランスの方も扶養控除を受けられますが、収入制限があるため、注意しなければなりません。
本記事ではフリーランスの扶養控除について丁寧に解説しています。フリーランスでいくらまで稼いでよいのか知りたい方は参考にしてください。

<目次>
1.そもそも扶養控除とは(適用される税金)
所得税
住民税
年齢によって分かれる扶養控除額
2.フリーランスとアルバイト・パートの扶養の違い
3.フリーランスでも扶養控除が受けられる
4.扶養控除額の計算方法
5.まとめ

 

 

 

1.そもそも扶養控除とは(適用される税金)


扶養控除は納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合に、一定の金額の所得控除(一定の金額を所得の合計金額から差し引く制度)が受けられる制度です。

 

なお扶養親族とはその年の12月31日時点で、次の4つの要件に当てはまる人を指します。

1.配偶者以外の親族または里子や養護を委託された老人
2.納税者と同一生計である
3.年間の合計所得金額が38万円以下である。(給与所得のみの場合は給与収入が103万円)
4.青色申告者の事業専従者としてその年に一度も給与の支払いを受けていないもしくは、白色申告者の事業専従者ではない

 

フリーランスの方も青色申告を行い青色申告特別控除を満額受けることで、103万円まで稼ぐことが可能です。詳しくは後述します。

納税者と同一生計の配偶者や15歳以上(12月31日時点)の親族で、納税者が営む事業に年間に6ヶ月以上従事している人を指します。

たとえばフリーランスの方が白色申告を行う事業者の事業を6ヶ月以上手伝っていた場合には、事業専従者となり、扶養控除の対象から外れます。

 

「要件1」と「要件2」の条件を満たす親(納税者)と同一生計の学生や、子供(納税者)に養われている親は所得金額によっては扶養親族になり得ます。フリーランスとして所得を得る際には、扶養控除を考慮しましょう。

なお「要件1」を見れば明らかなように、配偶者は扶養控除の対象外です。

たとえば家計を助けようと妻がフリーランスになる場合には、そもそも扶養控除の対象外のため、扶養控除を考慮する必要はありません。

なお配偶者には扶養控除とは別に配偶者控除があります。

 

所得税

所得税は個人の所得に対してかかる税金を指します。

1年間の合計所得から扶養控除を含む所得控除を差し引いた残りの課税所得に税率を適用して計算します。

なお所得は性質の違いによって10種類に分けられ、それぞれ経費の計算方法や所得の計算方法が異なります。

所得税の税率は所得が多くなるに従って段階的に高くなる仕組みです。納税者が支払い能力に応じて公平に税を負担します。

 

所得税率は次の通りです。

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フリーランスの扶養控除画像

 

住民税

住民税は市町村民税・道府県民税の総称で、1月1日時点に住んでいる住所地に納付する税金です。都道府県や市区町村がおこなう行政サービスに対して支払います。住民税は収入や住んでいる地域によって異なります。

個人住民税にはいくつか種類がありますが、「所得割」と「均等割り」の2つを合算して納めるのが普通です。

「所得割」は前年1年間の所得金額に応じ、一律10%課税されます。内訳は市町村民税が6%・道府県民税4%です。

そして「均等割」は所得金額に関係なく定額で課税されます。

モデルケースとして、東京都では個人都民税の税額は1,500 円、個人区市町村民税の税額は3,500 円です。

 

つまり東京都民の場合、以下の式で住民税を求められます。

住民税 = 所得割(所得金額×0.1) + 均等割{5,000円(1,500円+3,500円)}

 

年齢によって分かれる扶養控除額

扶養控除を受けるには被扶養者の所得が38万円以下である必要がありますが、38万円以下であれば、所得によって控除額が変わることはありません。

 

所得額は下表のように、年齢によって変わります。

フリーランスの扶養控除画像“"
フリーランスの扶養控除画像

 

 

 

2.フリーランスとアルバイト・パートの扶養の違い


所得税には10種類の所得区分があります。

フリーランスとアルバイト・パートの違いは、収入の所得区分の違いです。

フリーランスの方の収入は「事業所得」に区分され、アルバイト・パートの方の収入は「給与所得」に区分されます。

 

所得区分が異なれば、所得の計算式も異なります。

フリーランスの事業所得:年間収入 − 青色申告特別控除65万円(最高額) − 経費
アルバイト・パートの給与所得:年間給与収入 − 給与所得控除65万円


扶養控除はそれぞれの式で求めた所得額が、38万円未満であれば受けられます。

つまり次の式が成り立てば、扶養控除を受けることが可能です

 

フリーランス:38万円 + 青色申告特別控除65万円(最高額) > 年間収入−経費
アルバイト・パート:38万円 + 給与所得控除65万円 > 年間給与収入

 

アルバイト・パートの方は38万円と給与所得控除の65万円の合計の103万円を年間給与収入が超えなければ扶養控除を受けられます。そのことを端的に表したのが「103万円の壁」という言葉です。

 

 

 

3.フリーランスでも扶養控除が受けられる


【38万円 + 青色申告特別控除65万円(最高額)>年間収入−経費】の条件を満たせば、フリーランスの方でも扶養控除を受けることが可能です。なお青色申告特別控除の額は10万円〜65万円ですが、次の3つの条件を満たせば、満額適用されます。

 

・事業所得が生じること
・所得に係る取引を複式簿記によって記帳していること
・記帳に基づいて作成した貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付し、控除の適用を受ける金額を記載して、期限内に提出すること

 

フリーランスの方なら誰でも、満たすことができる条件です。

複式簿記によって記帳したり、貸借対照表と損益計算書を作成するのは大変に感じるかもしれません。しかし現在は青色申告用のソフトもあるため、ソフトを利用すれば、難しくありません。

上記の3つの条件を満たして青色申告できれば、103万円まで稼いでも扶養控除を受けることが可能です。扶養控除を受けるために、積極的に青色申告を利用しましょう。

 

確定申告についてより理解を深めたいフリーランスの方は下記記事がおすすめです↓

【完全版】フリーランスとして確定申告の知識が身に付きます!

 

 

 

4.扶養控除額の計算方法


扶養控除があることで、所得税と住民税はどれくらい軽減されるのか計算していきます。

 

たとえば納税者の所得が520万円で扶養控除がない場合の住民税は

{520万円(所得金額) − 33万円(納税者本人の基礎控除額)} × 10%(住民税の税率) + 5,000円(東京都民の場合の均等割) = 49万2,000円が住民税となります。

 

一方で24歳の被扶養者がおり、扶養控除が適用されれば

{520万円(所得金額) − 33万円(納税者本人の基礎控除額) − 33万円(扶養控除額)} × 10% + 5,000円(東京都民の場合の均等割) = 45万9,000円が住民税となります。

その差は3万3,000円です。

 

また所得税は扶養控除がない場合、

{520万円(所得金額) − 38万円(納税者本人の基礎控除) − 28万円(社会保険料等控除) − 4万円(生命保険料控除)} × 20% − 42万7,500円(課税所得額に対する控除) = 47万2,500円となります。

 

一方で扶養控除がある場合

{520万円(所得金額) − 38万円(納税者本人の基礎控除) − 28万円(社会保険料等控除) − 4万円(生命保険料控除) − 38万(扶養控除)} × 20% − 42万7,500円(課税所得額に対する控除) = 39万6,500円となります。

扶養控除の有無で7万6,000円の差です。所得税と住民税を合わせると10万9,000円の差になります。

 

 

 

5.まとめ


本記事ではフリーランスの扶養控除について紹介してきました。

フリーランスの方も青色申告を行うことで年に103万円まで稼いでも、扶養控除を受けることが可能です。しかし青色申告するには複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を確定申告書と共に提出し、控除の適用を受ける金額を記載する必要があります。青色申告を行いたい方は、青色申告用のソフトを利用して準備を行いましょう。

 

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本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。

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