公開日:2020.12.27
更新日:2025.03.24
結婚を機に転職する人は多く、ライフステージの変化に合わせ、ともに暮らしていく家族が増えるタイミングでかかる責任感の重さ、仕事へのやる気にも変化があらわれることが理由のひとつです。
ただ、結婚を理由にする場合、転職をするタイミングも悩みます。
結婚前に転職した方が良いのでしょうか、それとも結婚後に転職した方が良いのでしょうか。
結婚前後で転職しやすさに変化があること、それぞれメリット・デメリットがあることから、どのように転職活動を進めていけば良いのかを詳しくご紹介します。
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<目次>
1.結婚を理由に転職する人はどのぐらいいるの?
2.結婚前と結婚後にする転職のメリット・デメリット
結婚前にする転職のメリット・デメリット
結婚後にする転職のメリット・デメリット
3.結婚を理由に転職する人が転職先で確認すべきこと
時短勤務/リモートワークへの切り替えに対応可能か
残業や出張・転勤の頻度と可能性について
産休・育休制度の有無と取得から復帰した実績の有無
4.転職は結婚前と結婚後、どちらが良いタイミング?
5.結婚を機に転職する場合、転職サイトと転職エージェントを活用しよう!
転職サイト
転職エージェント
6.まとめ
結婚という人生の一大イベントを理由に転職する人は、厚生労働省の平成30年雇用動向調査結果によると、男性では全体のうち0.7%・女性は2.6%の割合でした。
つまり、100人いれば男性は1人いるかどうか、女性は2~3人ほどということです。
これはあくまで全体の平均値であり、年齢によってその割合は大きく異なります。
たとえば、男性の場合は全体的な平均値が0.7%という結果である一方、25歳から29歳までの男性が結婚を理由に転職をした割合は3.1%と、4倍以上になっています。
25歳から29歳までの女性の場合は、9.0%の人が結婚を理由に転職しているという結果なりました。
また、男性は30歳から34歳まで1.6%、35歳から39歳までが0.7%なのに対し、女性は30歳から34歳までが3.9%、35歳から39歳までが4.9%の結果が出ています。
結婚のために転職をするということは、これから家庭を持って子どもをもうけたり、マイホームやマイカーを購入したりするなど、一人ではできなかったライフプランの実現に向けて歩き始めるということです。
つまり、独身の時よりもお金の管理をきちんと行う必要があることや、子どもの教育費や自身の老後の費用などを考えると、より収入の上がる企業へ転職するのが現実的と言えるでしょう。
結婚を理由に現在の会社を退職して次なる企業への転職をチャレンジしていくのは、とても勇気が必要であり、メリットもあればデメリットも多く存在します。
結婚したからといって現在の職場を離れるのではなく、そのまま続けて勤務している人も非常に多いと言えるでしょう。
転職時の年収事情について詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓
結婚前と結婚後にそれぞれ転職を行う場合のメリット・デメリットを見てみましょう。
まずは、結婚前についてです。
●結婚前に転職するメリット
・転職活動に集中しやすい
・若いうちに転職すると、選べる職種の幅が広がり新たな職種に挑戦しやすい
・結婚までのスケジュールを立てやすくなる
・早く仕事に慣れておけば結婚した後も家庭と仕事の両立がしやすい
・出産までに職場内での信頼関係を築きやすくなる
●結婚前に転職するデメリット
・結婚後に名字を変更するなどの手続きが面倒
・転職後すぐには産休や育休がとれない
・転職後すぐに結婚すると結婚式の準備と仕事の並行が大変
・新しい職場での生活と新婚生活で慣れずストレスがたまりやすくなる
続いて、結婚後についてです。
●結婚後に転職するメリット
・会社側に家庭の事情を理解してもらいやすい
・現在の暮らしに合わせた転職ができる
●結婚後に転職するデメリット
・年齢を重ねた後の転職は職種が限られやすい
・転職時、収入や休みのとりやすさなどやりがい以外の部分を見る必要がある
・転職後すぐには産休や育休がとれない
・収入面など生活のために辞めにくく転職しづらい
・女性の場合、妊娠・出産を控えていると採用されにくくなることもある
まず、結婚前に転職する大きなメリットとして挙げられるのが、転職のしやすさです。
若いうちの転職や世帯を持つ前の転職は、現在とまったく違う業種への転職もしやすく、選べる仕事の幅が広いという大きなメリットがあります。
採用企業側も、結婚したばかりの人を雇ってすぐ育休や産休に入ってしまうよりも、フレッシュでより仕事に打ち込める人材を欲します。
産休は入社後1年間が経過しないと取得できないというデメリットはありますが、その一方で早く入社して仕事に慣れておき、1年経ったら結婚や家族計画を立てるなどの対応もできるでしょう。
結婚前に転職しておけば、結婚・妊娠出産の計画が立てやすくなり、産休や育休に入るのは入社から1年経ってから・1年後を見据えてのスケジュール調整が可能です。
このように、結婚前に転職をすることは産休・育休取得についてメリットもデメリットもあるため、タイミングを見計らって計画的に行動できるでしょう。
また、転職後すぐに結婚すると、新しい職場と新婚生活の両方で慣れない生活をすることになります。
仕事も家庭も、慣れるまではストレスが溜まりやすいかもしれませんので、よく計画しておくと良いでしょう。
そのぶん、職場では出産までに同僚や上司との信頼関係を築きやすくなるため、出産時の急な休みにも快く応じてもらえる可能性があるのも大きなメリットと言えます。
結婚後に転職するメリットとしては、会社側に家庭の事情を理解してもらいやすいということです。
たとえば、小学生の子どもがいる家庭の場合、運動会などの学校行事があるため有休をとりたい時にも理解してもらいやすいでしょう。
2人目以降の出産で休みをもらいやすくなるなど、あらかじめ家庭のことを知ってもらっていれば考慮してもらいやすくなります。
働く側としても、実際に結婚生活を経験してからの転職のため、家庭も職場も慣れずにストレスがかかるということはないでしょう。
ただ、結婚後の転職は「すぐに辞めてしまうかもしれない」という思いを企業側に抱かせる可能性があります。
企業は長期的に雇える人材を欲するため、妊娠・出産やどちらかの転勤ですぐに退職する可能性を考えて雇うことが考えられます。
そのため、結婚後の転職活動が難航してしまう可能性もあるでしょう。
そしてもうひとつ、転職先を選ぶ際の条件が狭まることが挙げられます。
結婚後の転職は、第一に家族で暮らしていくための収入や休みの日数などの条件が優先されやすく、仕事をする上でのやりがいや、本来自分がしたいと思っている仕事から離れざるを得ないこともあるでしょう。
「家族がいるから頑張れる」という人がいる一方、自分の好きな仕事を諦めたり、やりがいの優先順位を下げたりすることもあり、転職先を選ぶ人にとっては大きなデメリットと言えます。
転職をする理由が結婚である場合、まず転職先で確認しておきたい点があります。
結婚を理由に転職すると、その後妊娠・出産した際に休みや手当てがどうなるのかが気になるところです。
ここからは、結婚をきっかけに転職した人・転職する予定の人がまず転職先の企業で確認しておきたいことを見てみましょう。
仕事が時短勤務やフレックスタイム制の勤務に対応しているかどうか、またリモートワーク(在宅勤務)へ切り替えることはできるかなど、多様な働き方に対して柔軟かを確認しましょう。
待機児童問題で思うように仕事ができないことがあるほか、コロナ禍の影響によってリモートワークを進めている会社もあります。
今後の妊娠・出産に備えて、会社での勤務だけでなく時短勤務やリモートワークへの切り替えができるかどうかを確かめておきましょう。
特に、新型コロナウイルス感染症の影響によって出社せずリモートワーク(在宅勤務)に切り替えた企業が増えており、今後も新しい働き方が進められる可能性があります。
また、リモートワーク(在宅勤務)や時短勤務に対応していない場合、夫婦共働きであればどちらかが保育園の送り迎えをしたり、家事分担をしたりするなどお互いの強力が必要不可欠です。
時短勤務やリモートワーク(在宅勤務)への切り替えができれば、こうした分担もスムーズにできるほか、家庭と仕事の両立もできるでしょう。
パートナーと協力し合っていくためにも、できれば時短勤務やリモートワークの導入を行っている転職先企業がおすすめです。
残業や出張、そして転勤があるかどうかは必ず聞いておく必要があります。
日々の残業が多いと子どもや家族との時間が減り、家庭にも支障が出ます。
出張や転勤が多い場合にも、パートナーへの負担を大きくしてしまい、家族のすれ違いを生み出してしまうきっかけになりかねません。
特に、マイホームを購入した後に転勤を命じられるとそう簡単に家族で移動できず、残された妻はいわゆるワンオペ育児をし、夫は単身赴任せざるを得ない状況にもなります。
転職先の会社を選ぶ際には、できるだけ残業が少ない会社・転勤の可能性がない(低い)企業を選択肢に入れ、家族の時間を確保できるようにするのがおすすめです。
男女問わず転職時に気になるのが、産休・育休制度についてです。
転職先の企業で、これまでにどれくらいの社員が産休・育休の制度を利用してきたかを尋ねましょう。
産休は取得が義務化されていますが、育休については転職時に「育休取得率」をチェックしておきましょう。
企業によっては、育休がほとんど利用されていないこともあります。
ですが、産前産後休業制度(産休)、育児休業制度(育休)のほか、所定外労働の免除、子どもの看護休暇制度については、たとえ会社内で制度が整っていない場合でも、法律上利用することが可能です。
それでは、産休についてどれくらいの期間休めるのかなど、詳しい内容を見てみましょう。
まず、産休は前述のとおり義務化されているため、勤めている会社に請求すれば必ず取得できます。
いくら仕事が忙しくても、産休の取得によって解雇することは法律で禁止されており、産休は妊娠中の女性にとって当然の権利であるため、必ず申請して取得しましょう。
●産休について
期間:出産予定日の6週間前から出産翌日より8週間までの間
(双子以上の場合は14週間前から)
また、産後6週間を過ぎていて就業したい場合、本人がその旨請求して医師の許可がおりれば仕事を再開できます。
続いては、育休について見てみましょう。
●育休について
期間:子どもが1歳になるまで
条件:
1.同じ事業主に1年以上続けて雇用されていること
2.子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれる
3.子どもの2歳の誕生日の前々日までに労働契約の期間が満了しており、なおかつ契約が更新されないことが明らかでない
上記3つの要件を満たす必要があります。
なお、次に当てはまる方は育休を取得できないため注意しましょう。
1.雇用された期間が1年未満の方
2.1年以内に雇用関係が終了する方
3.週の所定労働日数が2日以下の方
たとえパート社員でも、派遣社員でも、契約社員であっても上記の要件を満たしていれば育休は取得できます。
転職先企業で育休を取得したこれまでの実績について尋ね、もしそのような実績がないという場合でも、要件を満たせば産休はもちろん育休も取得できることを伝えましょう。
また、男性の育休取得も進められており、今後男性に対しても育休の取得を法律で義務付ける動きもみられます。
すでに男性の育休取得を進めているところもあるため、まずは職場・家庭でよく方針について話し合い、相談しましょう。
転職においてフリーランスを検討している方は下記記事もご一読ください↓
転職をするタイミングは結婚前・結婚後のどちらにもメリット・デメリットがありますが、転職自体はできるだけ早い方がスムーズなため、結婚前がおすすめです。
転職は20代であれば前職とまったく違う仕事にチャレンジすることも可能です。
30代以上でも異業種への転職は可能ですが、かなりハードルが上がるため結婚している人にとっては厳しい道のりとなるでしょう。
そのため、転職を考えているなら結婚前に進めておき、新しい職場での生活・仕事に慣れてから結婚をするのがおすすめです。
職場も家庭も一気に新しい環境を迎えると、慣れるまでにストレスが溜まりやすくなるからです。
また、転職時にすでに結婚が決まっているという場合にも、内定時に「結婚を考えている相手がいる」など、軽く伝えておくと良いでしょう。
併せて、出張や転勤の有無も転職に確認しておくと、結婚相手も安心できるでしょう。
転職を検討している方は、下記記事をご一読ください↓
結婚を機に転職をする場合には、これから家庭を持つことを考慮して、後悔のない転職を進めたいでしょう。
そのため、転職サイトを活用して自分ひとりで転職活動を進めるのはもちろんのこと、プロのアドバイスを受けられる転職エージェントを活用するのがおすすめです。
ここからは転職サイトと転職エージェントについて触れ、それぞれのメリット・デメリットとともにおすすめの転職方法をご紹介します。
転職サイトは、自分自身で掲載されている企業情報をチェックし、転職先を探す方法です。
自分のペースで転職先を探せるため、自分のタイミングですべて行動できること、多くの情報を一気にチェックできるのがメリットです。
しかし、ここだという転職先がなかなか見つからない場合もあり、複数の転職サイトをチェックしたり、悩んだ際に自分で解決しなくてはならなかったりというデメリットもあります。
また、転職先候補が見つかった際の面接・アポ取りもすべて自分が行わなくてはなりません。
積極的に行動しなければ転職先が見つかりにくいため、強い意志を持って行動する必要があるでしょう。
転職エージェントは転職サイトとは異なり、専任のエージェントがサポートをしてくれます。
これまでの経歴や性格、要望などを踏まえたカウンセリングを行い、自分に合った最適な転職先を紹介してくれるというサービスです。
自分一人では見つけにくい求人企業の情報も紹介してくれることや、職務経歴書の書き方や面接時の注意点なども細かく教えてくれます。
家族のためにも転職に失敗したくないという方におすすめで、これだけのサービスを受けられるにもかかわらず、登録も利用も無料なのが大きなメリットです。
また、一般的な転職サイトには掲載されていない求人情報や、非公開の求人情報も多く、登録・カウンセリングを行うとすべての情報を閲覧できるという仕組みも、転職エージェントの特徴です。
さらに、転職エージェントにはこのようなメリットがあります。
・自分の強みを引き出してくれる
・面倒な手続きを行ってくれる
・相手企業への要望も伝えてくれる
自分一人ではなかなか気付きにくい、自分が持っている強みを引き出し、気付かせてくれます。
職業の経歴を見てもらったり、エージェントとやり取りを重ねたりすることで、自分に向いている仕事や秘めたスキルを教えてもらえることもあるでしょう。
そして、転職エージェントは面接を行う企業との日程調整や、転職にあたって必要な条件交渉など様々な手続きを請け負ってくれることも特徴です。
転勤や残業など、結婚前後の事情から自分が望む内容について、転職エージェントを通じて転職先企業へ要望を伝えることも可能です。
転職先への内定が決まった後も、サポートを行ってくれる転職エージェントもあり、転職活動において非常に頼れる存在と言えるでしょう。
結婚を機に転職を行う場合、結婚前・結婚後で検討すべき内容が異なることがわかりました。
・結婚前であれば職種の幅が広く、職場の人との関係を築きやすくなる
・結婚後であれば収入・休日など次の仕事に求める内容がわかりやすい
これらのポイントをもとに、自分が何を優先したいのかを考え、転職を行いましょう。
これから家族とともに生活をする上で、収入はもちろん仕事のやりがい、家族との時間を作るための休みや残業時間など、独身の時とは異なるポイントに重点を置いて転職活動を行う必要があります。
自分で転職サイトを活用して転職したり、客観的な目で適切なアドバイスをもらいながら転職先を探したい場合には、転職エージェントを活用したりと、自分に合った方法で転職活動を進めましょう。
また、産休・育休については法制度が少しずつ変わってきています。
家族が増えるというライフステージの変化が訪れる場面では、仕事を優先すべきなのか、家族を優先すべきなのかと迷うこともあるでしょう。
出産立ち合いや子どものイベント参加など、結婚を機に転職する場合には将来的な出来事も頭に入れておき、転職先を考えると良いでしょう。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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