公開日:2021.01.14
更新日:2025.03.24
転職サイトやエージェントなどのサービスが普及したことによって、転職をスムーズに進められる環境は整ってきています。
実際にそういったサービスを活用して、転職を開始した人もいるのではないでしょうか。
しかし転職がしやすくなっているということは、転職の際にライバルとなる人が増えるということです。
そういったライバルとなる他の転職者たちが、何をきっかけに転職活動を開始したのかを考えたことはあるでしょうか。
転職をするきっかけの把握は、現在の転職の実情を知ることにつながります。
周囲がどのようなきっかけで転職を始めたのかを知ることは、その後の転職活動の参考にもできるでしょう。
本記事では現在の転職活動の実情と、他の人が転職活動を開始したきっかけを紹介します。
面接で自分の転職のきっかけを伝える方法も解説するので、事前準備の一環として転職のきっかけに注目してみましょう。
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<目次>
1.転職の実情を知ろう!
転職活動の一般的な期間
転職後の年収は上がる?
転職者はどのくらいの数、企業(会社)に応募しているの?
2.転職を考えるきっかけ7選
ほかにやりたい仕事を発見した
キャリアアップ
より良い労働環境の企業(会社)に転職したい
企業(会社)の将来性に不安
人間関係が上手くいかない
ヘッドハンティングを受けた
ライフイベントによる生活環境の変化
3.年齢別の転職きっかけとは?
20代の転職きっかけ
30代の転職きっかけ
40代の転職きっかけ
50代の転職きっかけ
4.転職の面接でのきっかけの伝え方
キャリアプラン・働く目的との一貫性を持たせる
きっかけだけでなく、状況と行動を具体的に説明する
5.まとめ
転職のきっかけを確認する前に、まずは現代の転職の実情を紹介します。
転職の期間や年収アップの可能性がどれくらいあるのかを、以下から確認してみてください。
転職活動の一般的な期間は、だいたい3ヶ月〜半年程度が目安になるとされています。
エン・ジャパンが行ったユーザーアンケートの「実際の転職活動にかかった期間はどれくらいですか?」という質問によると、全体の38%が3ヶ月程度、27%が半年程度の期間で転職を終えたと回答しています。
転職を行った年代別の回答を見ても、全ての年代で3ヶ月から半年程度が多くなっています。
そのためこれから転職活動を始める人や、転職活動を始めたばかりの人は、3ヶ月〜6ヶ月程度の期間を見積もっておくといいでしょう。
しかし、あくまでこちらの転職期間は目安に過ぎません。
3ヶ月より短くなることもあれば、半年以上かかることもあるでしょう。
ケースバイケースになるので、「転職期間が短過ぎたけど大丈夫かな?」「転職が長くなっているのは自分が悪いからかもしれない」と、必要以上に思い悩む必要はありません。
転職をきっかけにして、年収が上がるケースは決して珍しくありません。
リクルートキャリアの転職アンケート調査における「今回の転職で年収は上がったか」の項目によると、回答者の42.8%が「年収が上がった」と回答しています。
転職者の4割以上が年収アップを経験しているという実態は、転職に挑戦するモチベーションを高めるきっかけになります。
また、エン・ジャパンが行ったミドル世代の転職者を対象としたアンケートでは、52%の人が転職をきっかけに年収が上がったと回答しています。
これまでの経験や時間をかけて学んできたスキルをアピールできるミドル世代の転職の方が、年収が上がりやすいのかもしれません。
転職の際に年収アップを希望する人にとっても、現在の転職市場は期待できる状況にあると考えられます。
転職で年収アップするのか気になる方は下記記事をご一読ください↓
転職者の企業(会社)への応募数は、リクナビNEXTのアンケートによると「転職先が決まるまでに1〜4社応募した」人が59%という結果になっています。
応募数の平均は7.5社となり、面接まで持ち込めた企業(会社)の平均は3.4社、内定が出た数値は1人あたり1.4社というデータが提示されています。
このアンケートを参考にすると、1社から内定をもらうためには7.5社程度、2社から内定をもらうためには15社程度に応募することが求められるでしょう。
自身の転職期間を考慮して、どの程度の応募数と内定数を実現できそうかシミュレートしてみることがおすすめです。
応募した企業(会社)に対して、書類選考を通過した割合は約5割という結果もあります。
応募数の半分程度は面接にまでいかないので、応募数が多くなっても転職活動にかかる時間はそれほど長くならないと考えられます。
スケジュールをうまく調整できれば、積極的に企業(会社)に応募していくことができるでしょう。
転職を考えるきっかけとしてよく聞かれる理由を、以下の7つにしぼって解説します。
どのようなきっかけから転職活動を始める人が多いのかを、以下から確認してみましょう。
ほかにやりたい仕事を発見したことをきっかけに、転職を考える人は多いです。
dodaの行った「転職理由ランキング2020<総合>」では、「ほかにやりたい仕事がある」が2013年から首位をキープしています。
これは個人でもネットなどで仕事の情報を集めやすくなっているため、やりたい仕事を見つけやすくなっていることが関係していると考えられます。
転職者の声なども聞きやすくなっているので、「自分のやりたい仕事もほかにあるのかもしれない」と考えるきっかけを得やすいことも関係しているでしょう。
転職のきっかけの中でも特に前向きな理由になるため、転職活動のモチベーションを継続しやすいでしょう。
やりたい仕事が明確になっていることから、転職理由を考えやすく、面接時の対策もしやすくなります。
社会人として仕事を経験したことで、本当に自分に合っている業界や仕事をして新たに気づいた得意な業務内容が見えてくることがあります。
漠然と転職したいという思いを抱いている段階では、まずはもっとほかにやりたい仕事がないか考えてみましょう。
将来のキャリアアップも、転職のきっかけになります。
例えば「みずほ情報総研株式会社の転職調査」では、「自己都合による(キャリアアップ等の能動的な理由)」が全体の46.2%ともっとも多い転職理由になっています。
具体的になりたい職業があり、そのために必要な経歴やスキルを身に付け転職します。
自分の将来設計にそって転職活動を行うことも、ひとつのきっかけになるでしょう。
逆に、今の企業(会社)ではキャリアアップが見込めないと判断することも、転職のきっかけになります。
キャリアアップをきっかけに転職をするのなら、きちんと合理的なキャリアプランを立てることが望ましいです。
行き当たりばったりの転職では、結果的にキャリアアップにつながらないという可能性も出てきます。
自分ひとりでは判断ができないときには、友人や同僚、会社の上司など第三者に自分のキャリアプランを評価してもらうこともおすすめです。
主観的な要素だけでなく、客観的な意見を取り入れることで、転職の軸が固まります、キャリアップしやすいです。
転職のきっかけがキャリアアップになったときには、勢いだけで行動するのではなく、事前にしっかりと準備をすることがポイントです。
今の職場よりも良い労働環境を整えている企業(会社)で働きたいという考えも、転職のきっかけになります。
dodaの「転職理由ランキング2020<総合>」でも、「給与に不満がある」が4位、「残業が多い/休日が少ない」が5位となっています。
職場環境に不満がある状態では仕事のモチベーションは上がらず、自分の能力をフルに発揮することは難しいです。
「この職場で〇〇の資格を取る」「業界に必要なスキルを学ぶ」という明確な理由があるのなら別ですが、不満を持ちながら惰性でその職場に留まっているのなら、早急な転職が検討されるでしょう。
より良い労働環境の企業(会社)を探す際には、以下のようなポイントが比較対象になります。
・給与が高いか(ボーナスや昇給なども考慮)
・評価の指標が明確になっているか(能力を正しく評価してもらえる)
・勤務時間や勤務場所が自分に合っているか
・フレックスタイム制やテレワークの充実など、様々な労働環境が整っているか
転職のきっかけが「より良い労働環境」になるのなら、最低でも上記のポイントは現在の職場と比較してみることがおすすめです。
転職のきっかけには、「企業(会社)の将来性に不安を感じた」というケースもあります。
倒産や給与の減少などの可能性が考えられるのなら、転職によるリスクヘッジが求められるでしょう。
ここ数年業績や業界自体が不安定になっていて、人員整理などが社内で始まっているのなら、自分の将来を守るためにも早めの転職がおすすめです。
先に紹介したdodaの「転職理由ランキング2020<総合>」でも、「会社の将来性が不安」という理由が2位につけています。
特に2022年以降コロナ禍による影響によって、企業(会社)への不安が大きくなる可能性もあります。
今の企業(会社)が社会情勢にどのような影響を受けるのかまで想定して、その将来性を考える必要があるでしょう。
「企業(会社)が潰れるかも」といった噂程度の情報に惑わされて転職してしまうと、後悔する可能性もあります。
企業(会社)の将来性は自分で調べてみましょう。
転職のきっかけとする場合には、あくまで将来性に不安を感じる明確な理由を見つけてからにしましょう。
転職のきっかけには、職場の人間関係が上手くいかないことも理由に挙げられます。
エン・ジャパンの「職場での人間関係」に関するアンケートでは、「人間関係が転職のきっかけになったことはありますか?」という質問に対して、53%の人が「ある」と答えています。
どんな仕事でも同僚や上司との関係性は重要となるため、その点が上手くいかないままだと業務の効率が低下してしまいます。
人間関係が悪化すれば、それを理由に精神的な負担が生まれ、出社して働くことが困難になる可能性もあるでしょう。
転職のきっかけが「人間関係」と聞くと、人によっては「逃げ」に感じられるかもしれません。
しかし、人間関係は個人の力で解決できないケースもあります。
そのため職場の人間関係が上手くいかないときには、転職が最適解になることがあります。
どうしても人間関係が我慢できないというときも、転職のきっかけになると覚えておいてください。
他社からのヘッドハンティングを受けることが、転職のきっかけになることもあります。
自分の能力が相手に認められたことになるため、自信を持って転職活動を行えます。
転職の際には高待遇を提示されることも多く給与や職場環境に対する不満を解消することもできるでしょう。
意外な企業や業界からヘッドハンティングを受けることもあるので、自分の考えていたものとは違う転職先が候補にあがるかもしれません。
自分の可能性を広げられるという点でも、ヘッドハンティングを転職のきっかけにすることにはメリットがあります。
転職のきっかけにヘッドハンティングを狙う場合には、スカウトやダイレクトメッセージが届く転職サービスやSNS(LinkedInやTwitterなど)を利用しています。
転職の意思があり、能動的なヘッドハンティングを求めるのなら、企業側からのアプローチが行われるタイプのサービスの利用も検討されるでしょう。
ただし、ヘッドハンティングを受けても希望している仕事や役職、年収がもらえるわけではないので念頭に入れておきましょう。
転職のきっかけは、ライフイベントによる生活環境の変化によっても生まれます。
結婚、出産、子育て、介護などは、これまでとは違う働き方や生活様式が求められるきっかけになります。
特に女性の転職理由として挙げられ、dodaの「転職理由ランキング2018<男女別>」では女性の9位に「家庭環境の変化によるため」がランクインしています。
転職理由ランキング2020<総合>でも、「家庭環境の変化によるため」は14位に入っています。
今後自分の生活を変えるようなライフイベントの予定があるのなら、それをきっかけに転職を進めることも検討されるでしょう。
たとえば、ライフイベントに合わせた以下のような転職が考えられます。
・結婚をきっかけに引っ越すことになったので、近くの職場に転職する
・子育てをスムーズに行うために、育児に理解のある企業(会社)に転職する
・介護を優先するために、労働時間が自由な職場に転職する
ライフイベントに合わせて転職を行うことで、プライベートと仕事の両方を充実させられます。
今の職場がライフイベントの変化を受け入れてくれるかどうかをまずは確認し、難しそうであれば転職のきっかけとすることがおすすめです。
転職のきっかけは、年齢別によって異なることがあります。
以下ではdodaの行った「転職理由ランキング2018<年代別>」を参考に、年齢ごとの転職のきっかけを紹介します。
自分の年齢ではどのような転職のきっかけが多いのかを、以下を参考に確認してみましょう。
20代の転職のきっかけとなった理由は、以下の3つが上位となっています。
1位:ほかにやりたい仕事がある
2位:給与に不満がある
3位:残業が多い/休日が少ない
まだ若い20代は、比較的転職を成功させやすい年代です。特に20代前半は第二新卒に当てはまります。
そのためポテンシャル採用枠などで転職の幅が広がり今よりももっと良い仕事を求めて、転職を決断する人も多いようです。
ほかの年代と比較すると、「残業の多さや休日の少なさ」が転職のきっかけとして挙げられているのが特徴です。
これは「仕事以外のプライベートも尊重したい」という思いのほかに、まだ転職経験が浅いため給与や休日数の比較対象が少ないことが関係していると考えられます。
20代で転職活動をしている方は下記記事をご一読ください↓
30代の転職のきっかけは、以下の3つが上位になっています。
1位:ほかにやりたい仕事がある
2位:会社の将来性が不安
3位:給与に不満がある
30代の転職のきっかけは、20代と同じく「ほかにやりたい仕事がある」が1位ですが、2位に「会社の将来性が不安」という理由が上がってきています。
企業(会社)の仕組みや経済情勢などを理解しており、「この企業(会社)は老後まで保つのだろうか」といった不安を感じる人が増えるのでしょう。
30代は結婚や子育てなどのライフイベントが多くなる年代でもあるため、企業(会社)の対応が不十分だと、より不安を感じやすくなります。
また、30代の転職のきっかけには、トップ10に「会社の評価方法に不満がある」が入っています。
これは20代にはない転職のきっかけであり、より自分を正しく評価してもらいたい気持ちが高まっていることがうかがえます。
30代で転職活動をしている方は下記記事をご一読ください↓
40代の転職のきっかけは、以下の3つがトップになっています。
1位:会社の将来性が不安
2位:ほかにやりたい仕事がある
3位:給与に不満がある
企業(会社)の将来性に不安を感じている人が増え、それをきっかけに転職に進む人が多いようです。
40代になると、これまでに培ってきたスキルや経験も増加しているため、ヘッドハンティングなどによる転職の可能性も高まります。
給与をはじめとした待遇を大きく変えられる可能性があることも、40代の転職の特徴です。
4位に20代、30代にはなかった項目【倒産/リストラ/契約期間の満了】が入っていることも特徴です。
徐々にDX(デジタルトランスフォーメーション)が普及していること雇用形態が変化していることなどの要因により、人員削減をする企業(会社)もあり得るため、今後上位にいく可能性は大いにあるでしょう。
40代で転職活動をしている方は下記記事をご一読ください↓
50代の転職のきっかけは、MS-Japanが「50代の“ホンネの転職理由”」という調査で以下の3つがトップ3にランクインしています。
1位:人間関係
2位:これまでの経験を活かしたい
3位:会社に対する不安
50代になると、個人と企業(会社)との関係だけでなく、上司と部下との関係や、ほかの部署との関係なども責任のある立場になります。
そういったプレッシャーが影響して、転職のきっかけになるケースが増えると想定できます。
2位に入っている理由は、経験豊富な50代だからこそ、新たに経験を活かしたいと感じるのでしょう。
50代で転職活動をしている方は下記記事をご一読ください↓
転職のきっかけは、採用面接でも聞かれやすい項目です。
転職のきっかけをどのように伝えることで良い印象を与えられるのかを、以下で解説します。
転職のきっかけは、キャリアプランや働く目的と上手く一貫性を持たせることがポイントです。
ただ「今の企業(会社)が嫌になった」「給与が低いから転職しようと思った」と伝えるだけでは、面接で好印象は残せません。
「今の企業(会社)が嫌になった」⇨「〇〇を仕事にしたいが、今の企業(会社)では実現できない」
「給与が低いから転職しようと思った」⇨「給与などの待遇面で、自分を評価してくれる会社に転職したいと思った」
といった形で、自分のキャリアプランや働く目的が転職のきっかけになるように工夫して伝えてみましょう。
面接での転職理由を上手く伝えたい方は下記記事をご一読ください↓
転職のきっかけは、状況と行動を具体的に説明することも重要です。
ただ漠然と「休みが少なかったから」といっても、それがどれくらいの休日数だったのか、それによってどのような困難があったのかはわかりません。
なるべく転職先企業の採用担当者が想像しやすくなるように、具体性を持たせることを意識してみましょう。
例えば「休みが少なかった」ことが転職のきっかけなら、以下のように説明することができます。
「1ヶ月間の休日は◯日だけでした。それだけの休みでは体の疲れをとることはできず、〇〇の資格勉強も中断することになってしまいました。このままではキャリアプランに支障が出ると考え、転職を決意しました」
ほかにも「人間関係」が転職のきっかけであったなら、以下のような説明方法が考えられます。
「人間関係が上手くいきませんでしたが、改善のためにコミュニケーションスキルを学ぶことができました。今後はそのスキルを活かして、チームを引っ張っていくような活躍をしたいと考えて転職を決めました」
転職先企業の採用担当者が転職のきっかけをリアルに想像できるように工夫することで、共感を引き出すことができます。
ただきっかけを話すだけでなく、上手に装飾して転職先企業の採用担当者の関心を得られるような伝え方を考えてみましょう。
転職する際の志望動機・志望理由を上手く伝えたい方は下記記事をご一読ください↓
転職のきっかけを知ることで、自己分析と面接対策をスムーズに進めることができます。
転職を決意したのなら、何がきっかけになったのかを改めて確認し、きちんと面接などで伝えられるように備えてみてください。
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