公開日:2021.05.13
更新日:2025.03.24
「ゲームエンジニアへの転職にチャレンジしたい!」と考えていませんか。
この記事では、
・ゲームエンジニアの主な仕事内容
・ゲームエンジニアに転職するために必要なスキル
・ゲームエンジニアの給与や待遇
など、ゲームエンジニアへの転職に関するノウハウについてご紹介します。
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<目次>
1.ゲームエンジニアとは
2.ゲームエンジニアの仕事内容
①:ゲーム企画・開発ツール作成
②:開発環境整備・プログラミング
③:デバッグ作業・機能改善
3.ゲームエンジニアの年収
4.転職市場からみるゲームエンジニア需要
ゲームエンジニアの現状
ゲームエンジニアの将来性
5.未経験からゲームエンジニアへの転職を実現させるには
プログラミング開発経験や知識を身に付ける
ゲーム開発で必要なツールの経験や知識を身に付ける
負荷軽減スキルや知識を身に付ける
転職理由と志望動機を一貫させる
転職サイトや転職エージェントを活用する
6.まとめ
ゲームエンジニアとは、文字通りゲームの開発を行うITエンジニアです。
ゲーム内に登場するキャラクター・背景などのグラフィック制作や、オブジェクトを動かすプログラムの開発が主な業務となります。
ゲームエンジニアが携わる開発内容は、ゲームの種類によって大きく3つに分類されます。
1つめは、コンシューマーゲームです。
コンシューマーゲームとは、家庭用の据え置きゲーム機や携帯ゲーム機などのハードで遊ぶゲームを指します。
基本的にはオフラインでも遊ぶことが可能なゲームです。
2つめは、デスクトップゲームです。
高画質なグラフィックスやリアルなサウンドを楽しむゲームが多く、ハイスペックなゲーミングPCで遊ぶことを想定しています。最近では、3DやVRの技術を利用したゲームも増えています。
3つめは、モバイルゲームです。
スマートフォンでの動作を前提としたゲームです。通勤・通学中などスキマ時間にゲームをプレイできるため、ライトユーザーに向けたソフトが多いのが特徴です。
開発するゲームによって、必要なスキルや経験が大きく異なります。
ゲームエンジニアとして転職する場合、エンジニアとしてどのタイプのゲーム開発を目指すのか、応募の段階で考えておきましょう。
ゲームエンジニアの仕事内容について、業務工程別に解説します。
ゲームの開発の着手前に必要な工程です。
まず、ゲームクリエイターと呼ばれる企画の担当者が、ゲームの大まかなコンセプトや仕様の大枠を考えます。
ゲームエンジニアは、ゲームクリエイターが考えた企画を実現するために必要なプログラミングの内容や開発環境、使用する開発ツールなどの提案を行います。
ゲームクリエイターは、必ずしも技術面での知識やスキルを持ち合わせている訳ではありません。
そのためゲームエンジニアには、ゲームクリエイターの意図を汲み取りつつ、的確な提案を行えるコミュニケーション能力も必要です。
特にスマホゲームなどの開発にスピード感が求められる現場では、企画の段階からゲームエンジニアが主体となって計画を進めていくことが多いといえます。
企画の方向性が決まったら、実際の開発がスタートします。
まずは開発環境の整備です。
開発するゲームのジャンルによって、適した開発ツールは異なります。
3Dやグラフィックが重要なゲームでは「Unity」や「Unreal Engine」、スマホゲームや2Dのゲームは「Cocos2d-x」などが主に使用されます。
また、開発ツールに合わせたミドルウェアの選定も必要です。ミドルウェアとは、コンピュータの基本制御を行うOSと各工程において使用されるアプリの間を取り持つために必要なソフトです。
開発環境が整ったら、いよいよプログラミングです。
まずは、ゲームのメイン部分をある程度完成させ、実際に一通りプレイできるようなα版の完成を目指します。
なお、ゲーム開発によく使用される言語は主に5つです。
・C#: 歴史が長く、複雑なプログラムを安定した状態で作成できる。Unityでの使用も可能
・C++: コンシューマゲームからスマホアプリまで幅広く利用され、高度な動きを表現できる
・JavaScript: Webページでよく使用されるため、スマホアプリやブラウザゲームなどに利用される・
・Ruby: 形式的な記号が少なくシンプルな記述が可能なため、開発の自由度が高い。
・Swift: Apple社製品向けのアプリ開発に使用。書きやすく、プログラマーのミスが起きづらい
ゲームの開発が進み、一通りプレイできる製品が完成したら、次はデバッグ作業です。
ゲームデバッガ―やゲームテスターがシナリオに沿って実際にゲームをプレイし、致命的なバグや不具合が無いか、一つ一つの処理を確認します。
ゲームエンジニアは、発見されたバグや不具合を修正し、ゲームの品質を高めていきます。デバッグ作業は何度か繰り返し行われ、問題が無くなった時点で製品版の完成です。
ゲームの発売後に致命的なバグが発見された場合、メーカーは大きなダメージを負いかねません。デバッグ作業は地味で根気のいる作業ですが、ゲームの品質を保つために重要な工程です。
CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)が行ったアンケート『ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2019』によれば、ゲームエンジニアの平均年収は約551万円です。
年収をレンジ別でみた場合、ゲームエンジニアの年収のうち最も多いのが400~499万円で、回答者全体の19.6%に上りました。また、中央値は500万円です。
なお、国税庁が発表した「令和2年分 民間給与実態統計調査」において日本人の平均年収は433万円です。ゲームエンジニアの年収は、日本人の平均年収よりも約1.3倍程度高い水準であることがわかります。
一方で、ゲームエンジニア業界は年収格差が大きい業界です。
リクナビネクストが独自に行った調査では、ゲーム機器メーカーや家電メーカーのエンジニアの年収は、最低年収350万円~最高年収800万円と、450万円もの差があることが言及されています。
年収に差が大きい理由としてゲーム開発コストやヒットの良し悪しが要因の1つでしょう。
よく目にするメジャータイトルのモバイルゲームやコンシューマーゲームの開発費用は平均で1億円以上になり、中には40億円にもなると言われています。
例えば2016年にリリースされたポケモンGOは2019年の売上が約980億円に達しています。なお、リリース開始からポケモンGOの4年間の累計売上は、3,350億円以上になっているとのことです。
ゲームエンジニア業界の年収は、経験年数が豊富かつスキルが優れていることが高年収を獲得する一般的な条件です。
それ以外にも上記例のようにプロダクトの成功やゲームメーカーの経営状況に年収が左右されることもあり得るでしょう。
転職市場において、ゲームエンジニアはどの程度の需要があるのでしょうか。ゲームエンジニアの現状や将来性について解説します。
ゲームエンジニアの需要は、ハードの種類やプレイ環境によって大きく変わります。
角川アスキー総合研究所が発行した「ファミ通ゲーム白書2021」によれば、日本のゲーム業界の市場規模は2兆円の大台を突破しており、なかでもオンラインプラットフォーム(スマートデバイス、PCなど)の大半を占めるゲームアプリ市場は1兆3,164億円と前年比8.4%増ということがわかっています。
この金額は全体のおおよそ4分の3に当たり、ゲーム業界の主軸がオンラインへ意向したことがわかります。
スマートフォンのアプリゲームはリリース本数が多く開発スピードが速いため、ゲームエンジニアの需要は依然として高いといえます。
家庭用ソフトはオンラインストアの売上高が好調に伸びています。
反面、ハードの売り上げは伸び悩んでおり、据え置き型のコンシューマーゲームを開発するゲームエンジニアの需要は横ばいか、やや減少傾向にあるのが現状です。
ゲームの開発には多くの人員が必要な反面、業界の性質上人材の流動性が高く、基本的に人材不足な業界といえます。
そのため転職が比較的容易で、スキルと経験次第では年収アップも可能なエンジニア職といえます。
ただし、キャリアアップのためにはプログラミング技術だけでは不十分です。
今後のゲーム業界では、ゲームプランニングやデザインなど、ゲーム制作の上流工程に関わるゲームプランナーとしての視点や、同時に複数のプロジェクトを掛け持ちして進めるプロジェクトマネジメント力などを問われることが予想されます。
未経験からゲームエンジニアの転職は簡単とはいえませんが、不可能ではありません。
この章では、未経験からゲームエンジニアへ転職するために必要なノウハウについてご紹介します。
別業界でのITエンジニア経験を持つ場合、関連する開発経験や知識を身に付けることでゲーム業界への転職が可能です。
スマートフォンやタブレット用のソーシャルゲーム、ゲームアプリの開発現場では、開発人材を随時募集している企業が多いため、iOSやAndroidのOS知識や開発経験を持つエンジニアは重宝されるでしょう。
また、完全未経験からゲームエンジニアへの転職を目指す場合は、デバッガ―やテスターとしてゲーム開発の現場で働きつつ、開発経験を積む選択肢があります。
プロが作ったプログラミングやアプリケーションの制作過程を知ることは、実践的な知識や経験を学ぶために有効な手段です。
前章で紹介したように、ゲーム開発の現場では、ゲームエンジンやミドルウェアなどの開発ツールが使用されるケースがほとんどです。
「Unity」や「Unreal Engine」など、メジャーな開発ツールに関する知識や学習を行うことで、転職の選択肢が広がります。
Unityを利用する開発ではC#を、Unreal Engineを利用する開発では、C++やUnrealScriptなどの言語を修得を目指しましょう。
最近のゲームでは、グラフィックの向上やゲーム容量の増大に比例して、サーバーでやり取りされるデータ量も増えています。
長いロードはユーザーの乖離へと繋がるため、ゲーム開発・運用の現場においては、快適なプレイ環境を保つための負荷軽減スキルが必要不可欠です。
ユーザーからは見えない部分を担うサーバーエンジニア領域の仕事ですが、ゲーム開発を支える裏方として重要なポジションです。
サーバーの構築の現場でよく使われる開発環境は、一般的にLAMP環境と呼ばれ以下4つを指します。
・Linux
・Apache HTTP Server
・MySQL
・PHP/Python/Perl
サーバーエンジニアとして上記開発環境での開発経験や知識があれば、未経験からゲームエンジニアとして転職する場合でも、重宝される可能性が高いでしょう。
未経験からゲームエンジニアへ転職する場合、重要なのは経験やスキルばかりではありません。
他業界から転職に至った経緯と、応募先企業の志望動機を一貫させてアピールする必要があります。
「ゲームが好きだから」という理由だけでは、転職の理由としては不十分です。
未経験の転職というリスクを負ってでもゲーム開発に携わりたい、という具体的な動機が必要な他、その企業でなければならない理由を明確にしておきましょう。
未経験からゲームエンジニアへの転職を成功させる秘訣は、「なるべく多くの企業へアプローチする」ことです。
ゲームエンジニアとして働くための選択肢は、当然ながら有名タイトルを開発している大手メーカーだけではありません。
一般的に知られていない優良なゲーム開発会社や案件などを見つけるためには、転職サイトや転職エージェントを積極的に活用することをおすすめします。
ゲームエンジニアへの転職をめざす人向けに、ゲームエンジニア転職の実情や、転職のノウハウについてご紹介しました。
未経験や他業種からの転職でも、開発現場で求められる知識や経験があれば、ゲームエンジニアとして働くことは十分に可能です。
現在まで積み上げたキャリアを活かしつつ、ゲーム開発に必要な経験を身に付けて、有意義な転職を目指しましょう。
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