SAP認定コンサルタント資格とは?難易度や出題範囲など認定試験詳細やおすすめ学習法を解説

資格

2022.09.09

SAP認定コンサルタント資格は、市場最大手のSAP社が自社のSAP製品に関するスキルを公式に認定する資格です。
SAPの知識や技術を有していることを証明できるということで、資格の取得を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、SAP認定コンサルタント資格の概要を解説します。
資格を取得するメリットやデメリット、おすすめの参考書、勉強方法についてもご紹介しますので、SAP認定コンサルタント資格に興味がある方は是非参考にしてみてください。

特に下記の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・SAP認定コンサルタント資格を現在勉強している方
・SAP認定コンサルタント資格を今後勉強する予定の方
・SAPエンジニアやSAPコンサルタントに興味・関心がある方

<目次>
1.SAP認定コンサルタント資格とは
SAP認定コンサルタント資格の種類
2.SAP認定コンサルタント資格試験概要
SAP認定コンサルタント資格の詳細
SAP認定コンサルタント資格の出題範囲
SAP認定コンサルタント資格の受験者数・合格率・難易度
SAP認定コンサルタント資格の申し込み手順
SAP認定コンサルタント資格の有効期限
SAP認定コンサルタント資格の勉強時間
3.SAP認定コンサルタントとして資格の資格取得のメリット
SAPコンサルタントの認定やSAPスキル/知識が身に付く
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
転職やキャリアアップに有利に働く可能性がある
4.SAP認定コンサルタント資格の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.SAP認定コンサルタント資格合格のためのおすすめの参考書や学習方法
First Steps in SAP S/4HANA シリーズ:Espresso Tutorials GmbH版
SAP公式サイトでのオンラインを含むトレーニングやクラス、アカデミーを活用
Udemyを活用
6.まとめ

 

 

 

1.SAP認定コンサルタント資格とは


SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
SAP認定コンサルタント資格とは関連画像

SAP認定コンサルタント資格とは、ドイツのソフトウェア企業SAP社が公式に自社のSAP製品に関するスキルを有していると認定する資格のことです。

資格を取得することで、SAPプロジェクトの開発や保守に携わるために必要なノウハウがあることを証明できます。

 

SAP社は、様々なERP(Enterprise Resource Planning:エンタープライズ・リソース・プランニング)システムを開発・販売する業界の最大手として知られています。

ERPとは、会社の中における基幹業務やデータを一元管理する部門共通システムのこと。

 

企業の情報を統合的かつリアルタイムに処理できるので、データ分析に基づいたロジカルな経営管理が可能となります。

ERPシステムを導入することによって、業務効率化や生産性の向上などを実現し、最終的に企業の利益へと繋がります。

 

そして、SAPは本来企業名ですが、SAP社が提供するERP製品のことを総称して「SAP」と呼びます。

SAPは複数の機能群であるモジュール単位で構成されていることから、あらゆる業務領域に対応できるのが特徴です。

 

導入するには、会社の状況や業務に応じて必要なモジュールを利用し、機能開発を行う必要があります。

しかし、SAP製品には特有の技術が必要で高い専門性が求められるため、SAPの導入経験者やスキル保有者は市場価値が高く、引く手あまたの状態となっているのです。

 

そういった背景から、SAP関連のプロジェクトにおいて信頼を獲得することにも繋がるSAP認定コンサルタント資格を取得する人が増えています。

実際に、SAPの公式サイトで発表された2022年7月時点での資格取得者数は13,771人にも上ります。

※総取得数の合計であるため、リリースの関係上重複して計算されていることがあります。

 

さらに、SAP社が従来から提供してきたサポートが2027年に終了してしまうため、最新のバージョンであるSAP S/4HANAへの移行プロジェクトが盛んに行われており、SAPのスキルを有する人材不足に拍車をかけています。

こういった理由からも、SAP認定コンサルタント資格は重要な資格と位置づけることができ、今後も資格を取得する人は増加していくことでしょう。

 

また、SAP認定コンサルタント資格は、公式サイトのトレーニングやUdemyなどのオンライン学習などが豊富に提供され、学べる環境が充実しています。

SAPに関わる仕事を始めたい方やSAPの知識をさらに深めたい方にとってもおすすめの資格です。

 

SAP認定コンサルタント資格の種類

SAP認定コンサルタント資格は、分野に応じて大きく3種類に分類されています。

自分が何を目指すかによって取得する資格も変わってきます。

 

アプリケーションコンサルタント

アプリケーションコンサルタントは、SAPコンサルタントやビジネスコンサルタント向けの資格で、業務プロセスの効率化を行う製品・サービスの導入、管理のスキルなどが問われます。

 

デベロップメントコンサルタント

デベロップメントコンサルタントは、プログラマーやSAPエンジニア向けの資格で、アプリケーションを開発するためのスキルなどが問われます。

 

テクノロジーコンサルタント

テクノロジーコンサルタントは、インフラエンジニア向けの資格で、ERPパッケージシステムの導入をスムーズに行うスキルなどが問われます。

 

 

 

2.SAP認定コンサルタント資格試験概要


SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
SAP認定コンサルタント資格とは関連画像

それでは早速、SAP認定コンサルタント資格の試験概要や詳細などについて確認していきましょう。

 

SAP認定コンサルタント資格の詳細

まずは、SAP認定コンサルタント資格の詳細です。

SAP認定コンサルタント資格は、SAP製品のバージョンに応じた試験が多彩に展開されており、2022年8月時点で149の試験が存在します。

 

新しいソフトウェアにバージョンアップされれば、認定資格も新たにリリースされます。

SAP認定コンサルタント資格の詳細は、以下の通りです。

 

 

SAP認定コンサルタント資格

試験会場

オンライン受験のため会場なし(自宅など)

試験日程

都合の良い日時を選択する

試験時間

各試験ごとに異なるが、大体3時間

試験方法

パソコン画面上で受験

問題数

各試験ごとに異なるが、大体80問

合格基準

各試験ごとに異なるが、6割程度の正答率

受験料

1年間有効のチケットを購入する
1回分の受験:30,219円
6回分の受験:75,548円

受験言語

日本語や英語、ドイツ語など最大9言語

受験資格

制限問わず誰でも可能であるが、受験許可はSAP独自の判断になる

試験結果

合否結果はその場で通知
合格すると、デジタルバッチ発行の案内メールが届く

 

 

SAP認定コンサルタント資格の出題範囲

SAP認定コンサルタント資格は2022年8月時点で149の試験が存在し、各試験ごとにより出題範囲が異なります。

そのため、SAP認定資格一覧を参考に、受験するSAP認定資格の出題範囲をご覧ください。

 

各試験の出題範囲はこちらから

 

 

SAP認定コンサルタント資格の受験者数・合格率・難易度

SAP認定コンサルタント資格の受験者数や合格率は、公式サイトでは公表されていません。

難易度に関しては、SAP認定コンサルタント資格の合格者の声から、IT関連の資格の中でも非常に難しいレベルと言えます。

 

SAPは製品特有の技術が必要であるため、専門性が高いことが理由です。

実務でSAPを触っていない方やプロジェクト経験がない方にはハードルが高い資格でしょう。

 

また、資格試験は難易度によって以下の3種類に分けられます。

 

アソシエイト認定資格
スペシャリスト認定資格
プロフェッショナル認定資格

 

アソシエイト認定資格は、SAPに関する基本的なスキルが問われます。

一方で、スペシャリスト認定資格とプロフェッショナル認定資格は、より具体的で高度なスキルを問われるため難易度は高くなります。

 

 

SAP認定コンサルタント資格の申し込み手順

SAP認定コンサルタント資格は、以下の手順で申し込みをしましょう。

2020年以降は、SAP Certification HubというWebサイトを利用したオンライン受験のみとなっています。

 

1.SAP公式サイト(SAP Training and Adoption)にて、受験チケットを購入
2.上記サイトからアクセスできるCertification Hubにて、受験したい試験を予約
3.予約したCertification Hubからオンライン試験を受験
4.合否結果はその場で通知
合格した場合、デジタルバッチ発行の案内メールを送付

 

オンライン受験の際、試験監督とのコミュニケーションはすべて英語です。

また、本人確認のためパスポートかクレジットカードをWebカメラに提示する必要があります。

 

SAP認定コンサルタント資格は、2022年8月時点でSAP製品のバージョンに応じた149の試験が存在するため、自社の業務に合わせた試験を予約して受験するようにしましょう。

 

 

SAP認定コンサルタント資格の有効期限

SAP認定コンサルタント資格は、ソフトウェアのバージョンに応じて新しいバージョンが更新されます。

そのため、該当するSAP製品のバージョンが存在する限り、資格は有効となります。

 

また、受験に関しては、同じ試験を3回しか受験できません。

もし3回受験しても合格できなかった場合は、試験の新しいバージョンが公開されるまで受験ができなくなります。

 

1年間有効の6回分のチケットを購入できますが、1つの試験でチャンスは3回までということを覚えておきましょう。

 

 

SAP認定コンサルタント資格の勉強時間

SAP認定コンサルタント資格は、専門性を有する資格であることから難易度は高めです。

そのため、SAPプロジェクトの経験や前提知識の程度にもよりますが、数ヶ月程度の勉強は必要でしょう。

 

しかし、精度の高い過去問がある場合は10時間程度の勉強時間でも合格することがあるようです。

公式サイトで出題範囲と合格の目安を把握して目標を定めた上で、過去問や以下で紹介するオンライントレーニングを活用し勉強を進めましょう。

 

 

 

3.SAP認定コンサルタントとして資格の資格取得のメリット


SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
SAP認定コンサルタント資格とは関連画像

RPA技術者検定の資格を取得するメリットは、以下の通りです。

 

SAPコンサルタントの認定やSAPスキル/知識が身に付く
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
転職やキャリアアップに有利に働く可能性がある

 

それぞれの項目について、簡単に説明していきます。

 

SAPコンサルタントの認定やSAPスキル/知識が身に付く

SAP認定コンサルタント資格は、SAP製品のスキルを証明できる資格です。

資格の取得を目指して勉強することで、SAP導入から運用保守までに必要なスキルや知識を身に付けることができます。

 

大切なのは、最新のSAPに関する知識を習得することです。

SAPのバージョンが新しくなると、それまでのバージョンの知識や技術では通用しなくなります。

 

SAP認定コンサルタント資格もバージョンに応じて有効期限が変更されるため注意してください。

 

 

資格手当や報奨金を貰える可能性がある

IDC Japanの発表によると、2018年のERP市場の国内シェア1位にSAP社がランクインしています。
(出典:https://news.mynavi.jp/techplus/article/20190822-881500/)

 

国内で最もシェア率が高いSAPの資格ということで、会社によっては資格手当や報奨金が設定されている場合もあるでしょう。

資格の勉強を始める前に、自分の会社の制度を確認してみてください。

 

 

転職やキャリアアップに有利に働く可能性がある

上述のようにSAPは国内シェア率も高く、SAPエンジニアの需要が高まっているのが現状です。

そのため、転職やキャリアアップの際に、SAP認定コンサルタント資格の所有を条件としていることもあります。

 

資格を持っていることで、仕事の幅を広げられるのは間違いないでしょう。

SAPシステムに携わる仕事に就きたい方は、是非とも資格を取得しておくことをおすすめします。

 

また、SAPのフリーランス求人・案件の想定年収は約1,311万円です(フリーランススタート調べ/2022年08月)。

SAPの技術力を持っている方は引く手あまたであり、年収も高くなる傾向にあります。

 

SAPエンジニアやSAPコンサルタントとして十分な経験を積み、スキルを身に付けることで、今よりも年収アップを図ることも夢ではありません。

 

 

 

 

4.SAP認定コンサルタント資格の資格取得のデメリット


SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
SAP認定コンサルタント資格とは関連画像

上述のように、SAP認定コンサルタント資格を取得すると様々なメリットがあります。

そのため、資格試験に挑戦するデメリットはありませんが、唯一勉強時間の確保が挙げられます。

 

勉強時間を確保する必要がある

SAP認定コンサルタント資格は、SAP製品特有の技術が必要で専門性が高い資格です。

特にプロジェクト経験がない方や未経験の方には難しい資格であるため、より多くの勉強時間が必要になります。

 

仕事と家庭を両立しながら、空いた時間を使ってどれだけ勉強時間を確保できるかが合格のカギとなるでしょう。

 

 

 

5.SAP認定コンサルタント資格合格のためのおすすめの参考書や学習方法


SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
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ここでは、SAP認定コンサルタント資格を受験する人に向けておすすめの参考書や学習方法をご紹介します。

SAPは国内企業においてもシェア率が高いため、参考書やオンライン授業が充実しています。

 

自分のやりやすい方法で効率的に勉強を進め、合格を目指しましょう。

 

First Steps in SAP S/4HANA シリーズ:Espresso Tutorials GmbH版

 

SAP認定コンサルタント資格とは関連画像
SAP認定コンサルタント資格とは関連画像

(出典:Amazon)

「First Steps in SAP S/4HANA シリーズ:Espresso Tutorials GmbH版」は、SAPの最新バージョンであるSAP S/4 HANAのモジュールについて解説している参考書です。

業務モジュールやテクノロジーによってシリーズが分かれており、SAP S/4HANAの一連の業務プロセスを体系的に学ぶことができます。

 

しかし、これだけでSAP認定コンサルタント資格を取得するまでの知識に達するのは難しいかもしれません。

以下で紹介するオンライントレーニングやUdemyなどと並列して理解を深めていくのをおすすめします。

 

 

SAP公式サイトでのオンラインを含むトレーニングやクラス、アカデミーを活用

資格試験を主催しているSAP社は、入門者向けからベテラン向けまで様々なトレーニングやクラス、アカデミーを提供しています。

経験豊富な講師陣から直接学べるトレーニングや、常に最新のSAPシステムについて学べるオンライン学習プラットフォームなど、確実に実力をつけることができるコンテンツが満載です。

 

高額のものが多いので、会社で負担してもらえるかを確認してみましょう。

 

 

Udemyを活用

Udemyは、20万以上ものコースを展開するオンライン形式の学習プラットフォームのことです。

SAPに関するコースは数多く存在し、中にはSAP認定コンサルタント資格の対策講座もあるので、自分に必要な知識を学べるコースを選択しましょう。

 

Udemyはセールが頻繁に行われるので、定期的にチェックしてみてください。

 

 

 

6.まとめ


この記事では、SAP認定コンサルタント資格を現在勉強している方や今後勉強する予定の方に向けて、SAP認定コンサルタント資格の詳細や資格取得のメリットデメリット、おすすめの参考書や学習方法についてお話してきました。

SAP認定コンサルタント資格は、ESP市場でトップシェアを誇るSAP社による公式認定資格です。

 

自身が対応できるSAP製品のスキルを証明することができます。

SAPの専門知識を有しているSAPエンジニアやSAPコンサルタントなどは、将来的にも需要が高くなることが予想されるため、資格を取得すれば活躍の場を広げられるでしょう。

 

SAP認定コンサルタント資格の受験を検討している方は、参考書や公式サイトオンライントレーニングなどを活用して是非受験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

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