公開日:2022.10.08
更新日:2025.03.24
新規事業を成功に導くためのサポートが行える職種である「ビジネスデザイナー」に、近年注目が集まっています。
大手企業が新たなビジネスをはじめるときだけでなく、新規で業界に参入するベンチャー企業の事業も支援できるビジネスデザイナーは、今後も重要な役割を担うことが予想されるでしょう。
とはいえビジネスデザイナーはまだまだ認知度が低く、実際に仕事としている人は少数です。
しかし、逆にいえば今ビジネスデザイナーとして働ける能力を身につけることができれば、多くの企業からオファーが来ると予想できます。
そこで本記事では、ビジネスデザイナーがどんな職業なのかについて解説します。
必要なスキルや資格も紹介するので、ビジネスデザイナーを目指す際の参考にしてください。
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<目次>
1.ビジネスデザイナーとは
ビジネスデザイナーの仕事内容
2.ビジネスデザイナーは「DX推進人材」として認定されている
3.ビジネスデザイナーになるには?
現在の職場から選抜される
ビジネスデザイナーのフリーランスとして働く
未経験でもビジネスデザイナーになれる?
4.ビジネスデザイナーに必要なスキル
事業推進計画書を作成するスキル
新規事業構築スキル
アイデアを創出してプレゼンするスキル
ビジネスコーチングを行えるスキル
ファシリテーションスキル
5.ビジネスデザイナーとして働く際におすすめの資格
ITコーディネータ試験
プロジェクトマネージャー試験
6.まとめ
ビジネスデザイナーとは、ビジネスの下地となる企画の立案や、アイデアを実現するために必要な流れの構築や準備を行う職業です。
アイデアや企画立ち上げの段階で止まっているビジネスを本格的に動かせる職業として、今多くの企業から注目を集めています。
新規事業展開や会社設立を行う際などに、スムーズにアイデアをビジネス化できる存在として、ビジネスデザイナーの需要は高まっています。
今後は外部のビジネスデザイナーに依頼をして環境整備を行ったり、自社の社員をビジネスデザイナーとして育成する企業も増えると予想されるでしょう。
ビジネスデザイナー主な仕事は、企業が保有している製品、サービス、アイデアなどをビジネスとして成立させることです。
どれだけ良い製品・サービスを発明しても、利益を確保できる仕組みを構築できなければビジネスとして成功できません。
同様に魅力的なアイデアを思いついても、具体的にビジネス化するプランを立てられなければ企業に貢献できないでしょう。
ビジネスデザイナーは、そういったビジネスになりきれていない状態を改善し、企業にとって利益のある形に変えていくのが仕事です。
ビジネスデザイナーが主導となって環境改善に取り組むこともあれば、現場で働く人たちがビジネス化のノウハウを理解できるようにアドバイス・指導を行うケースもあります。
その他、ビジネスデザイナーは企業のDX化を支援するのも仕事のひとつです。
企業の事業内容・業務環境をDX化するための手順を具体的に考案したり、DXの必要性を説いて会社全体のDX化を推進したりといった仕事を担当します。
ビジネスデザイナーは、「IPA(情報処理推進機構)」が提唱している「DX推進人材」の一種です。
DX推進人材とは、企業のDX化推進をサポートし、具体的にすべきことを各会社・事業部ごとにアドバイスを行える人材のことを指します。
DX化は既に多くの企業で取り入れられていますが、その効果を実感できていなかったり、途中で計画が頓挫してしまっていたりするケースも珍しくありません。
また、普段の業務が忙しいために、まだDX化を実行できていない企業もあります。
そのため専門家としてさまざまな支援が行えるビジネスデザイナーをはじめとしたDX推進人材は、改めてDX化を本格的に進めたい企業に需要があります。
ビジネスデザイナー以外にも、以下の職業がIPA(情報処理推進機構)によってDX推進人材に定義されています。
・プロデューサー
・アーキテクト
・データサイエンティスト/AIエンジニア
・UXデザイナー
・エンジニア/プログラマ
上記の職業はビジネスデザイナーと同様に、企業のDX化を進める職業として活躍しています。
今後はこれらの職業とともに、ビジネスデザイナーの存在感がより高まることが予想されるでしょう。
ビジネスデザイナーになるには、いくつかの方法があります。
ビジネスデザイナーとして働くことに興味があるのなら、以下を参考に仕事に就くための方法を確認しておくのがおすすめです。
現在マーケティング担当者やプロデューサーとして企業で働いている場合、職場でビジネスデザイナーとして抜擢されるケースがあります。
これまでのノウハウを活用しつつ、ビジネスデザイナーの役割を担えるように育成を行う企業も増えているのです。
既存の社員をビジネスデザイナーを育成することには、自社の事業内容や環境に精通しているため、具体的な行動やアドバイスを実施しやすいというメリットがあります。
一方で、ビジネスデザイナーとして新たに働く社員に適性がないと、期待していた成果を得られない可能性があります。
また、従来の業務と並行してビジネスデザイナーの仕事を行わなければならないケースもあるため、作業負担が増加するデメリットもあるでしょう。
そのためマーケティング担当者やプロデューサーとして働いている際に、ビジネスデザイナーになることを打診された場合には、現在の業務とのバランスを取れるのか、そもそも自分がビジネスデザイナーに向いているのかといった点を会社側とよく話し合っておく必要があるでしょう。
ビジネスデザイナーの専門知識・スキルを身につけた上で、フリーランスとして働くこともひとつの方法です。
ビジネスデザイナーの需要が高い一方で、プロフェッショナルの立場で活動している人はまだ少ないため、フリーランスとしても活動しやすいでしょう。
フリーランスであれば、ビジネスデザイナーとしてさまざまな企業にアドバイスが行えます。
その企業ごとに必要な事業プランの考案や、ビジネス環境の構築を指導できるので、優秀なビジネスデザイナーとしての経験と実績を得ることが可能です。
フリーランスのビジネスデザイナーとして活躍できれば、多くの企業から新規事業を展開するためのアドバイスや、DX化を進めるための指導を依頼される可能性が高まるでしょう。
また、ビジネスデザイナーを目指す人たちに向けた講演活動や、講師として働く道も考えられます。
今後ビジネスデザイナーの注目度はさらに高まることが予想されるので、今からフリーランスとして活動し、ビジネスデザイナーとしての実績を獲得しておくこともおすすめです。
フリーランスであれば、ビジネスデザイナーとしての実績と能力次第で高収入を狙えます。
多くの企業から常に依頼される人気ビジネスデザイナーになれれば、安定して高い収入を得ることも可能です。
ビジネスデザイナーになるのに、特別な資格や経験は必要ありません。
そのため未経験であっても、フリーランスのビジネスデザイナーになることは可能です。
しかし、未経験では具体的にどんな支援を行ってくれるのか、どんな成果を得られるのかといったことが相手企業に伝わりません。
明確にビジネスデザイナーとしての能力があることを証明できなければ、フリーランスとして求人・案件を獲得することは難しいでしょう。
そのため未経験からフリーランスのビジネスデザイナーを目指すのなら、事前に関連する他の職業で実績を積んでおくことがおすすめです。
例えば先に紹介したIPA(情報処理推進機構)が定義するDX推進人材に該当する職業に付き、DX推進に関する業務を実勢に担当して経験を積むことがひとつの方法となります。
その他、コンサルタントやプランナーとして実績がある、もしくは現在も働いている人は、その経験をビジネスデザイナーの仕事に応用することも考えられます。
ビジネスプランやDX化に関するコンサルティング・プランニングを行うことで、実質的にビジネスデザイナーとして働くことができるでしょう。
そうして重ねた実績を活用して、フリーランスのビジネスデザイナーとして本格的に活動することも検討できます。
ビジネスデザイナーになるには、いくつか必要となるスキルがあります。
以下を参考に、どのようなスキルがビジネスデザイナーの仕事に役立つのか確認しておきましょう。
ビジネスデザイナーには、「事業推進計画書」を作成するスキルが求められます。
事業推進計画書とは、事業の内容や企業戦略、その事業の収益見込みなどをまとめた書類です。
事業計画を具体的に説明し、周囲から理解を得た上でプロジェクトを進めるためには欠かせないものとなっています。
ビジネスデザイナーは、この事業推進計画書を分かりやすく作成するスキルが求められます。
また、一般的な事業推進計画書のように中長期的な計画ではなく、具体的にどうやって事業を展開していくかという「流れ」を書きます。
アイデアや製品・サービスをビジネス化するためにまず何をすべきなのかといった点を具体的にするのが、ビジネスデザイナーに必要なスキルです。
ビジネスデザイナーは計画したプロジェクトの内容に沿って、新規事業を具体的に展開・構築していくスキルも求められます。
そのため事業推進計画書を作成したあとも、企業と協力して事業計画を進めていくスキルが必要です。
具体的には社員に対して指示を出したり、必要な環境を準備したり、不要な要素を見極めて排除したりといった仕事を的確に行うスキルが求められます。
また、常に事業全体の状況を確認し、方向性や業務内容のズレを修正することも必要です。
ビジネスデザイナーは企業が保有している既存の製品・サービスをビジネス化するだけでなく、自らアイデアを創出してプレゼンするスキルも必要です。
その企業が持つ魅力や他社にはない強みを客観的に把握し、ビジネスとして成立するものを提案することも仕事になり得ます。
積極的にアイデアを提案する姿勢を意識して、企業と協力して新しいビジネスを作り出すこともビジネスデザイナーに求められるスキルです。
新規事業計画に携わる社員に対して、ビジネスコーチングを行うスキルがあるとビジネスデザイナーとして活躍できる幅が広がります。
ビジネスコーチングとは、社員が自分自身で考え、行動できる人材になれるように育成することを意味します。
事業を成功させるには、自主的に考えて行動する社員の力が必要になります。
ビジネスデザイナーは事業計画の成功に必要な環境構築の一環として、ビジネスコーチングを実施することも検討されるでしょう。
ビジネスデザイナーとして働く際には、ファシリテーションスキルも重要です。
ファシリテーションスキルとは、会議などをスムーズに進行・調整する能力のことです。
事業をビジネス化する際には複数回の会議・ミーティングが行われることが予想されるので、無駄な時間をなくすためにビジネスデザイナーが率先して進行することが求められます。
また、ファシリテーションスキルは事業に参加する社員同士のコミュニケーションを促し、スムーズに連携できる環境を構築することにも必要です。
社員間のトラブルは事業をストップさせる原因にもなり得るので、ビジネスデザイナーが意識して良好なコミュニケーションを実践させることも求められます。
ビジネスデザイナーとして働く際には、以下のような専門資格を取得しておくことがおすすめです。それぞれの資格の特徴を確認し、ビジネスデザイナーとしての能力を証明するために取得を目指してみてはいかがでしょうか。
ITコーディネータ試験とは、経営に関するIT知識を活用し、アドバイス・指導を行える能力を証明する資格です。
経営者の視点から具体的なアドバイスを行う能力をアピールできるため、ビジネスデザイナーとして仕事をする際に役立ちます。
あらゆる業界に属する企業へのアドバイス・指導に応用できるため、ITコーディネータ試験を取得することでビジネスデザイナーとして活躍できる場を広げられるでしょう。
プロジェクトマネージャー試験とは、企業の戦略を実現するために必要なプロジェクトマネジメント業務を担当できる能力を持つ人に与えられる資格です。
「高度情報処理技術者試験」のひとつであり、IT関連の国家資格として知られています。
取得することでビジネスデザイナーとして高い能力を持つことを証明できますが、受験難易度は高いためしっかりと時間をかけて試験対策を行う必要があります。
ビジネスデザイナーは、多くの企業を悩まさせる製品・サービス・アイデアのビジネス化を支援する職業です。
魅力的な製品やサービスを開発できても、利益を生み出すビジネスとして成功させなければ企業は存続できません。
事業における成否を左右することもあるビジネスデザイナーの仕事は、今後も企業にとって欠かせないものとなるでしょう。
本記事で紹介した基本を参考に、この機会に高い需要を持つビジネスデザイナーになることを検討してみてはいかがでしょうか。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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