システム開発のディレクションの仕事内容とは?PMとの違い・必要スキルについても解説!

市場動向分析

2022.11.01

システム開発の分野においては、プロジェクトを管理する存在が欠かせません。
「プロジェクトマネージャー」の存在がまず思い浮かぶ方も多いでしょうが、企業やプロジェクトの規模によっては「開発ディレクター」がプロジェクトの一部を担うことも多々あります。

この記事では、開発ディレクターの仕事内容やプロジェクトマネージャーとの違い、システム開発のディレクションに求められるスキルについてお伝えします。

特に以下の方には、この記事をご一読していただきたいです。
・開発のディレクションスキルを身に着けたいと考えている方
・開発ディレクターの仕事内容について知りたい方
・開発ディレクターとプロジェクトマネージャーの違いについて知りたい方
・開発ディレクターに求められるスキルについて調べている方

 

 

 

1.システム開発のディレクションの仕事内容


開発ディレクション関連画像
開発ディレクション関連画像

この章では、システム開発のディレクションの仕事内容についてお伝えします。

開発手法の提案から品質管理まで、ディレクションの仕事は多種多様です。

 

開発手法の考案・提案

システム開発のディレクションの仕事としてまず挙げられるのが、開発手法の考案や提案です。

開発手法についてクライアントが詳しくない、もしくはあまり興味を持っていないことが少なくありません。

 

開発ディレクターには、専門家としてしっかりと説明し、リードすることが求められます。

開発手法について分かりやすく説明し理解を得たうえで合意を取らなければ、後々トラブルに発生することもあります。

 

クライアントが興味を示さないからといって説明を怠ると、案件が進んだうえで取り返しのつかないトラブルになることも考えられるでしょう。

場合によっては、クライアントへの開発手法に関する説明に、比重をかける必要もあります。

 

提案内容をまとめるうえでは、開発チームのメンバーから意見を求めることが重要です。

メンバーから集まった意見を元にして、クライアントへ説明できるように開発ディレクターがまとめます。

 

また、お互いに「言った、言わない」の話にならないようにするためにも、合意した内容を文章にして残しておくことも大切です。

分かりやすい提案を行いクライアントからの合意を取り付けることは、開発ディレクターに求められる仕事の1つだと考えられます。

 

 

開発スケジュールの管理

開発ディレクターの業務内容としては、開発スケジュールの管理も挙げられます。

当然ではありますが、システムの開発には一定の期間が必要です。

 

目標とされる納期までに問題なく開発を終えるためには、チーム全体のスケジュール管理が欠かせません。

進捗状況の確認は毎日欠かさず実施し、もし遅れるようであれば納期を超過しないための対策を考え出す必要もあります。

 

作業の遅れをそのままにしておくことは大変危険であり、常に開発状況をコントロールできる状態にしておくことが重要です。

万が一の事態が発生して手遅れになってしまわないためにも、毎日の進捗管理は大切でしょう。

 

また、不用意に遅延を生まないためには、メンバーそれぞれの力量を把握し、適切な量を振り分けることも重要です。

さらにもし深刻な遅延が発生してしまったら、クライアントへ速やかに説明を行ったうえで、今後の方針を考え出さなくてはなりません。

 

クライアントからの信頼を得ておくためには、定期的に進捗管理をして状況を状況を報告しておくことも求められます。

事前に決められた開発スケジュール通りに進められるか否かは、開発ディレクターの腕次第であるとも考えられるでしょう。

 

 

開発メンバーの管理

開発スケジュールだけでなくメンバーの管理も、開発ディレクターには求められます。

開発にはさまざまな「ヒト・モノ・カネ・時間」のリソースが必要ですが、その中でも特に管理が必要で難しいのが「ヒト」です。

 

既に決まっている開発スケジュールを問題なく完遂するために、必要な人員をそろえてそれぞれのタスクに振り分け、管理します。

開発を進める中で人員不足だと感じた場合、プロジェクトマネージャーに相談のうえで人員を増やすことも視野に入れなくてはいけません。

 

 

開発タスクの管理

開発ディレクターの業務内容としては、開発タスクの管理も挙げられます。

やるべきタスクを把握し、期限を守れるようにすることが重要です。

 

タスクには大小があり、小さいタスクでも漏らしてしまうと開発スケジュールには支障が発生します。

そしてタスク管理から漏れて実行されていない業務があると、クライアントからの信頼を失うことにつながりかねません。

 

タスク管理においてまず大切なこととして、タスクの洗い出し・把握が挙げられます。

やるべきことが何なのか、大小関係なくすべて洗い出します。

 

タスクの洗い出しが終われば、次に行うべきなのが整理です。

各タスクが対応にどれだけの期間を要するのか、そもそもやる必要があるのかなどを整理します。

 

すぐにできることであればその場で実行してしまい、残りのもので対応すべきものは優先順位(期限の順番)を整理してスケジュールに組み込みます。

すぐにできることはその場で解消してしまい、管理すべきタスクを減らすことは重要でしょう。

 

そして時間がかかるものは期限を確認し、スケジュールに組み込んで消化していきます。

また、各タスクを自分でやるものとチームメンバーやその他の人に任せるものに分け、具体的に誰に任せるのかを決めることも大切です。

 

 

仕様チェック

開発ディレクターの仕事としては、仕様チェックも挙げられるでしょう。

開発チームのメンバーが提案してきた内容を整理し、最終的に使用を承認・決定します。

 

そして作成された仕様書に則っって、クライアントに説明を行うまでが一般的な流れです。

プロジェクトの規模によっては、仕様を開発ディレクターが承認した後、さらにプロジェクトマネージャーの承認が必要なケースもあります。

 

また、さまざまなドキュメントを社内で作成することもあります。

この場合でも、ドキュメントの作成者がそのままクライアントに送付や説明を行う訳ではなく、開発ディレクターをはじめとする管理者がチェック・承認を行うのが通常です。

 

 

品質管理

開発ディレクターの仕事としては、品質管理も欠かせません。

開発チーム内で作られたものの品質に責任を持ち、品質管理に当たります。

 

品質管理の仕事としてまず挙げられるのが、テストの評価です。

開発メンバーからテストに関して内容を確認し、問題がないか確認します。

 

問題点があればもちろんチェックし、修正を具体的に指示します。指示を出したらそのままにせず、後ほどしっかりと修正されたのか確認することも重要です。

また、社内で使用するドキュメントの内容を確認し、統一することも開発ディレクターの仕事に挙げられます。

 

各ドキュメントに統一性がないと、品質水準にばらつきができる可能性があります。

そのためドキュメントのルールや体裁を決めることや誤字脱字の有無の確認・指導など、さまざまな項目が開発ディレクターの仕事の範囲です。

 

品質に関しては、品質管理部門を設置して管理に当たるケースもあります。

しかし、チームの開発品質に関して責任を持つことは、開発ディレクターにとって重要な役割だと言えるでしょう。

 

 

 

 

2.PM(プロジェクトマネージャー)との違い


開発ディレクション関連画像
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開発ディレクターと混同しされやすい職種として、PM(プロジェクトマネージャー)が挙げられます。

プロジェクトマネージャーは複数のチームを管理し、プロジェクト全体を管理する職種です。

 

チーム間でのメンバーの入れ替えやサポートなども行い、プロジェクトを成功に導くことが仕事です。

一方の開発ディレクターは、数人で構成される小規模チームを管理し、特定のプロダクト開発に関わります。

 

プロジェクト全体を管理するわけではなく、その中の1つの開発チームを管理・指揮するのが仕事です。

プロジェクトマネージャーはプロジェクトを成功に導くための計画立案や管理などをトータルに行い、開発ディレクターはその中で特定のチームを管理し、プロダクト開発にコミットするイメージです。

 

管理する規模は違いますが、開発ディレクターもプロジェクトマネージャーもともにマネジメント職ではあります。

両者に求められるスキルには共通点もあり、共にプログラミングスキルだけでなくさまざまな能力が求められる職種です。

 

しかしどちらかといえば開発ディレクターの方が、より現場での作業に近いスキルを求められると考えられます。

開発ディレクターの方がより現場に近く、各メンバーの管理やフォローを行う立場であり、プロジェクトマネージャーは経営・管理の側面が強い職種だと言えるでしょう。

 

 

 

 

3.システム開発のディレクションに必要なスキル


開発ディレクション関連画像
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この章では、システム開発のディレクションに求められるスキルについてお伝えします。

開発ディレクターには、プログラミングスキルにプラスして幅広いスキルが必要です。

 

プログラミングスキル

システム開発のディレクションに必要なスキルとしてまず挙げられるが、プログラミングスキルです

システム開発に用いるプログラミングスキルは、実際に中心となって手を動かすプログラマー以上に持っていなくてはなりません。

 

もしプログラミングの知識・スキルが無ければ、メンバーの製作物の品質を判断・管理することができないためです。

また、小規模グループではメンバーのフォローに回ることもあるため、コーディングのスキルが無いとディレクションを任せてもらうことは難しいでしょう。

 

たとえば、Webサービスに関する開発であればJavaやPHPの使用頻度が高く、さらに前提としてHTMLやCSSに関しても現場で使える必要があるでしょう。

まず現場で手を動かせるスキルが身についていなければ、ディレクターとしてチームを任せてもらうことは難しいと考えておくことをおすすめします。

 

プロジェクトによって使用される言語は異なるため、複数のプログラミング言語に精通している方が開発ディレクターとしてのアサイン機会は増やせるでしょう。

1つでもプログラミング言語への理解を深めておくと新しい言語を習得しやすいため、まずは取り掛かりやすい言語からでも始めることがおすすめです。

 

 

コミュニケーションスキル

開発ディレクターに求められるスキルとしては、コミュニケーションスキルも挙げられます

業務内容を理解し遂行できるだけでなく、配下メンバーへ指示したりフォローしたりする必要があるためです。

 

システム開発はチームで行うことが多いため、コミュニケーションスキルは非常に重要なスキルに挙げられます。

「業務連絡の伝達」だけ単純に行うのであれば、コミュニケーションスキルは特に必要ありません。

 

しかし実際にはメンバーここに分かりやすく伝えたり、質問や意見をしやすい環境を作ることも求められます。

開発ディレクターに求められるのは、まさにこうしたスキルだと考えられるでしょう。チーム内の人間関係を円滑に、目標に向けてまとめ上げることが求められます。

 

また、メンバーをフォローしたり管理したりするだけでなく、時にはモチベーションを維持・向上させることも重要です。

しかし他社のモチベーション管理は決して簡単なことではなく、高いレベルでのコミュニケーション能力が求められます。

 

メンバーで業務を遂行した経験はもちろん、必要に応じてコミュニケーションスキルを体系的に学ぶ機会を持つことも重要でしょう。

 

 

顧客との折衝力

コミュニケーションスキルに加えて開発ディレクターに求められるのが、クライアントとの折衝力です

クライアントに新しいことを提案する時やトラブル時の調整など、折衝力が必要になる曲面は多々あります。

 

クライアントへ提案を行う際には、開発手法を分かりやすく伝える能力や、クライアントから必要な情報を聞き出す能力が必要です。

また、こちらの考えや意見を正確に伝えるためにも求められる能力の1つが、プレゼンテーション能力です。

 

プレゼンテーション能力は、完成したWebサービス・アプリを売り込む際にも活用できます。

上手にプレゼンできるか否かによって、成果物に対する評価も変化する可能性はあります。

 

さらに、トラブル時にクライアントに上手に説明し了承を得られるか否かは、チームとして開発を続けるために非常に重要なことです。

状況についてクライアントに説明し、今後について理解を取り付けることは、簡単なことではありません。

 

 

マネジメント力

開発ディレクターに欠かせない能力としては、マネジメント力も挙げられるでしょう

システム開発を成功に導くためには、限られた時間や予算、そして人員を上手に管理・活用することが重要だからです。

 

限られたリソースで一定以上の品質を持った成果物を生み出すためには、マネジメント能力が欠かせません。

たとえば、自分やチームメンバーのスケジュール管理をする能力は、開発ディレクターだけでなくマネジメントをする職種に共通して求められます。

 

また、メンバーがスケジュール通りに業務を進められるように、人間関係の円滑化やモチベーション向上を図ることも、広い意味ではマネジメントです。

さらに、想定外の事態が発生した際にチームを安心させ、今後の意思決定を下すこともマネジメントだと言えるでしょう。

 

マネジメント能力を身につけるには現場での管理経験が重要ですが、勉強することでマネジメント能力を磨ける資格はさまざま存在します。

メンタルヘルス・マネジメント検定やビジネスマネジャー検定など、必要に応じて勉強・取得を検討することもおすすめです。

 

資格の取得はスキルを身につけられるだけでなく、就職・転職時や案件獲得時のアピールポイントとしても活用できます。

 

 

 

 

4.まとめ


開発ディレクターとは、数人規模のチームを率いてプロジェクト内の特定のプロダクト開発を行う職種です。

プロジェクトマネージャーと混同されやすいのですが、こちらはプロジェクト全体を統括する点で、開発ディレクターとは異なります。

 

開発ディレクターには、プログラミング能力やコミュニケーション能力、顧客との折衝能力などが必要です。

チームを率いるためにはマネジメント能力も必要であり、幅広い能力が求められる職種だと言えるでしょう。

 

マネジメントについて興味がある方は、開発ディレクターへのキャリアパスを検討することも十分に魅力的です。

 

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

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