公開日:2022.12.27
更新日:2025.03.24
ハードウェアエンジニアとは私たちが暮らしの中で利用しているさまざまな機械製品の内側で使用されている電子回路を設計するエンジニアです。
具体的には、パソコンやスマートフォン、家電などで使用されている電子回路の設計に携わっています。
ハードウェアエンジニアは製品の中でも消費者の目からは見えにくい部分を担当していますが、彼らの力なしには各種製品を作動させることはできないといっても過言ではありません。
そこで本記事ではハードウェアエンジニアの仕事内容や将来性、年収などについて見た上で、ハードウェアエンジニアに必要なスキルについても紹介していきます。
あなたの経験職種のフリーランス案件相場を確認しませんか?
<目次>
1.ハードウェアエンジニアの仕事内容
要件定義
設計・仕様設計
開発
テスト
2.IoTの需要によりハードウェアエンジニアの将来性はある
3.ハードウェアエンジニアの年収
4.ハードウェアエンジニアに必要なスキル
センサーに関する知識
電子回路設計スキル
ハードウェア開発の仕様設計~開発までのプロセスの経験
コミュニケーションスキル
5.まとめ
ハードウェアエンジニアの仕事内容について一言でいうと、電子機器・パーツの設計や開発などを行い、ソフトウェアを動かす基盤を支える仕事です。
ここでは、ハードウェアエンジニアの仕事内容について以下4つの観点から解説します。
・要件定義
・設計・仕様設計
・開発
・テスト
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
要件定義とは各種エンジニアの作業工程に共通して入っているといえるもので、システム開発などのプロジェクトを開始する前に必要な機能や要求を分かりやすくまとめる作業です。
新製品の設計・製造を開始する前にクライアントに意見をヒアリングしたり、チーム全体でどのような製品を作成するのか決めたりします。
製品のコンセプトが決定したら搭載したいシステムを搭載できるように設計時の条件を決定していきます。
開発メンバー間で同意した製品コンセプトの条件に従って、ハードウェアの設計・仕様書の作成を行います。
前述の要件定義はラフ画的な設計図となりますが、設計・仕様設計ではCADなどの設計ツールを活用し、より詳細な図面を作成することが求められます。
設計図が完成したら、いよいよ開発です。開発作業では必要な機能やプログラムの実装を行います。
プログラミング言語を使って行うパソコン作業の他、基板の製造やパーツの取り付けなどを行うケースも多いです。
開発業務が完了したら、システムの稼働や安全性についてテストを行います。実際に作動させてみて、機械の動きやシステムに異常がないか確認していきます。
テストにおいて問題が発覚した場合は問題の原因を突き止めて、問題の原因となっている作業段階にまで戻って修正作業を行います。
ハードウェアエンジニアの業務は一度のテストで思い描いていた成果が出ないことも少なくありません。
テストと修正を根気強く繰り返し、完成に近付けていきましょう。
ハードウェアエンジニアはエンジニアの中でも注目されている職業の一つですが、IoTの需要の高まりにより将来的に需要がさらにアップすると考えられます。
また、ハードウェアエンジニアが携わる製品は家電やスマートフォン、電気自動車、産業用ロボットなど幅広いため、仕事が突然なくなるということは考えにくいでしょう。
近年ではハードウェア業界の市場は拡大傾向にあります。「世界時価総額ランキング」ではAppleやMicrosoftなどのハードウェアに関する事業を展開している企業が上位10社に複数ランクインしています。
その背景には、スマートフォンの需要の高まりやPCの各家庭の普及などもあります。
他にも、ハードウェア業界が盛り上がりを見せている理由として、IoTの流行が挙げられます。
IoTとはモノにインターネットを搭載させ、得られたデータから新たな価値を創出することです。
IoTの例としてはスマート家電やスマホ連携のペットカメラ、高齢者の見守りカメラなどが挙げられます。
これらの登場により、私たちの暮らしの利便性が向上していますが、将来的にはより多くのIoTが登場すると期待されています。
Iotの活用にはインターネット技術の他にも高性能なハードウェアが必要です。
ハードウェアエンジニアの存在もIoT開発には欠かすことができないため、ハードウェアエンジニアの需要も今後さらに高まると憶測されるのです。
フリーランスのエンジニアを対象にした転職エージェント「フリーランススタート」でハードウェアエンジニアの求人を検索してみたところ、350~500万円前後の求人が多くヒットしました。
また、800~1000万円前後の年収を得られる求人も比較的多く掲載されているため、やる気や実力次第では高収入も期待できると考えられます。
リモートワークやオンライン面談が可能であり、かつ平均年収以上稼げるハードウェアエンジニアは年収アップを目指したい方にとって注目の職種の一つといえるかもしれません。
ハードウェアエンジニアになるにはスキルが不可欠です。
業務において求められるスキルは多くありますが、以下の4つのスキルはハードウェアエンジニアとして働く上で必須となります。
・センサーに関する知識
・電子回路設計スキル
・ハードウェア開発の仕様設計~開発までのプロセスの経験
・コミュニケーションスキル
それぞれについて詳しく解説していきます。
センサーとは状態を計測したい対象に搭載することで情報収集を行い、機械や人間が扱いやすい信号に置き換える機能を有するものです。
家電や自動車、防犯装置、警報機などにもセンサーが搭載されています。
センサーにはさまざまな種類があり、温度や光などを計測できるものの他にも、顔認証や人の指が触れていることを感知するタッチパネルなども含まれています。
その他にも、産業ロボットにはセンサーが搭載されており、電流センサーや温度センサー、電圧センサー、加速度センサーなどはその一例です。
センサーにはこのように多くの種類がありますので、ハードウェアエンジニアには開発時に必要なセンサーを見極められるようセンサーに関する知識が必要になります。
電子回路の設計は以下の3つのステップで主に行います。
・製品回路の考案
・回路図の作成
・回路基板(部品レイアウト)の設計
製品回路の考案では各部品をどのようにつなげ、回路にしていくのかを検討していきます。
このとき、保証外の使い方をすることを防ぐためにも、使用する全電子部品の機能や特性を理解していなければなりません。
そのあとで、考えた回路を回路図として描き起こしていきます。回路図に描き出す作業では回路CADツールを一般的に活用します。そして最後に、回路基板の設計を行います。
ハードウェアエンジニアにとって電子回路の設計は業務の中核になりますので、一連の過程をマスターしておく必要があります。
ハードウェアエンジニアは大きなものの他にも、前述のようにコンピュータや周辺機器の中で使用される部品の設計も行います。
ハードウェアの開発の仕様設計~開発までのプロセスに一通り携わった経験があると、業務を安心して任せてもらいやすくなります。
また、高度な技術を有するハードウェアエンジニアであれば、最先端機器の開発に携われる機会もあるかもしれません。
ここまで見てきたようにハードウェアエンジニアとは、ハードウェア内で使用される電子回路などの設計に従事する技術職です。
そうしたことからも、一人で黙々と作業を行う時間が長かったり、リモートワークの求人も多く出ていたりします。
しかし、ハードウェアエンジニアとして長年にわたって仕事を継続していくためにはコミュニケーションスキルは不可欠です。
業務によっては他のエンジニアと共同で作業を行ったり、設定した機器についてクライアントに説明したりする機会があります。
そのため、誰とでも協調性をもち、適切にコミュニケーションを取りながら業務を進められるスキルや、クライアントに分かりやすく説明する力が求められているのです。
ただし、ハードウェアエンジニアがハードウェアを売り込む営業を任せられることは基本的にないため、営業職に求められるようなコミュニケーションセンスなどについては心配しなくてもよいでしょう。
スマートフォンが当たり前のように使用され、モノのインターネット化が進んでいる昨今では、ハードウェアエンジニアの需要が高まっています。
本記事で解説したようにハードウェアエンジニアとはパソコンやスマートフォンなどのハードウェアで使用される電子化回路を設計する仕事です。
ハードウェアエンジニアの仕事は一般の消費者からは見えにくい部分もありますが、まさに縁の下の力持ちといえる仕事であり、システムを作動させる上で不可欠な役割を担っています。
ハードウェアエンジニアの存在が必要とされる製品は家電や電気自動車、産業用ロボットなどさまざまですので幅広く需要がある他、自分の興味のある製品の開発に携わりやすいともいえるでしょう。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
なお、フリーランススタートはiOSアプリ版やAndroid版をリリースしています。
通勤しているエンジニア・デザイナーでちょっとしたスキマ時間で手軽にフリーランス求人・案件を検索したい、開発言語の単価が知りたい、フリーランスを将来的に検討している方などは是非インストールしてみてください。
フリーランススタートのアプリを有効活用して、フリーランスとして第一線で活躍しましょう!
フリーランススタート iOSアプリのインストールはこちらから→
フリーランススタート Androidアプリのインストールはこちらから→
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
フリーランスお役立ち記事を検索
あなたの経験職種のフリーランス案件を見てみませんか?
SNSアカウントでログイン