公開日:2023.09.01
更新日:2025.03.24
AWSはAmazon社が提供しているクラウドサービスで、インターネットを通じてインフラサービスやソフトウェアを必要な分だけ利用できます。AWSで利用できるサービスは多く、パフォーマンスが高くコスト削減が可能などのメリットも多いです。
今回は、AWSとはどのようなサービスなのか、できることやメリット・デメリット、他サービスとの比較やAWSエンジニアの需要などについて解説します。AWSについて学ぶことを検討している方は、この記事を読めばAWSについてご理解いただけるでしょう。
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<目次>
1.AWSとは?
AWSはAmazonが提供しているクラウドサービス
AWSの特徴
AWSのシェア率が高い理由
2.AWSでできること7選!
①Webサービスの構築・運用
②データの保存・保護
③データベースの構築・運用
④データ分析・機械学習
⑤仮想サーバーの構築
⑥統合開発環境の構築
⑦コンテンツ配信
3.AWSを活用する5つのメリット
パフォーマンスが高い
柔軟性・拡張性が高い
コストを削減できる
セキュリティを担保できる
省スペースになる
データ障害発生時のリスク分散ができる
4.AWSのデメリットとは?
サービスの選定が難しい
自由度が低い
独自の基礎概念を理解する必要がある
毎月のコストが変動的になる
障害やトラブル発生時は自力で対処する必要がある
5.AWSとその他クラウドサービスのできることを比較!
6.AWSエンジニアの需要・将来性
7.AWSを学習する方法
公式ドキュメントや無料プランを活用する
スクールやセミナーを活用する
独学で覚える
8.まとめ
AWSはAmazon社が提供しているクラウドサービスで、インターネットを通じて必要なだけインフラやソフトウェアなどを利用できるものです。
まずは、クラウドサービスとは何か、AWSの特徴やAWSのシェアが高い理由について解説していきましょう。
AWSはAmazon社のクラウドサービスですが、AWSについてご説明する前にクラウドサービスについてご説明します。
サーバーやネットワークなどのインフラやソフトウェアなどを使うためには、基本的に自分で購入する必要があります。
しかし、クラウドサービスなら運営会社が用意したインフラやソフトウェアを利用できるため、コストや管理の手間を抑えることが可能です。
たとえば、Yahoo!メールやGmailなどはメールソフトをインストールしなくても、ブラウザ上でメールサービスを利用できます。
クラウドサービスには以下の3種類があります。
・IaaS(Infrastructure as a Service):サーバーやストレージなどを利用できるサービス
・PaaS(Platform as a Service):サーバーやストレージにプラスして、OSやミドルウェアなども利用できるサービス
・SaaS(Software as a Service):アプリケーションソフトウェアを利用できるサービス
AWSでは上記でご説明した、IaaS・PaaS・SaaSのすべてのサービスを利用できます。
また、以下のような特徴があります。
①自由度が高い
AWSには200種類以上のサービスが用意されており、幅広い用途で利用できます。
たとえば、WebサイトやWebサービスの構築・運用、データの保存、データベースの構築・運用などのサービスがあります。
②安全性が高い
AWSは、サービス開始から10年以上が経過しており、耐久性や拡張性が高い優れた安全性を誇っています。
そのため、セキュリティの面やデータの保全という意味でも安心して利用できるでしょう。
クラウドサービスの2023年第1四半期のシェア率は、AWSが32%で第1位、Microsoft社のAzureが23%で第2位です。
Amazon社のAWSがもっとも高いことがわかりますが、なぜここまで多くの利用者に使われ続けているのでしょうか?
その理由は、主に以下の2つとされています。
・200を超えるサービスを利用できる
AWSのサービスは、Webサービスの構築・運用やオンラインストレージサービス、データベースサービスなど幅広い分野に広がっています。
AWSを利用すればほとんどのことができるため、利用者が多いのです。
・さまざまな環境に対応しているためオンプレミス環境から移行しやすい
クラウドサービスを利用する際には、すでに使っている個人や会社のオンプレミスサービスから移行することが多いです。
その際に、利用中の環境のOSやミドルウェアなどにクラウドサービス側が対応していないと、移行できないこともあります。
しかし、AWSは対応しているOSやミドルウェアが多く、移行がスムーズに行えるため、高いシェア率を維持できているのです。
AWSで実際にできることについて、具体的な活用例も交えながらご説明します。
数多くの事例がありますが、ここでは7つに絞ってご紹介しましょう。
企業サイトやECサイト、ブログサイトなどのWebサービスを構築・運用できるサービスです。
たとえば、「AWSラムダ」は、実行したいプログラムだけを開発すれば、サーバーレスで開発できるプログラムの実行環境を利用できます。
Webサーバーやアプリケーションサーバーなどについて考える必要がなく、プログラム開発だけに専念できます。
データの保存や保護などを行うサービスもあります。
災害などの万が一のことが起きても、データを安全に保存できます。
代表的なサービスは、「Amazonシンプルストレージサービス(S3)」です。
S3は、データのバックアップや復元、分析などに活用できるオンラインストレージサービスです。
大量のデータを保有する企業などは、自社のデータベースサーバーを確保しなければなりませんが、S3を活用すればその必要がありません。
安全に低コストでデータをバックアップできるサービスです。
データベースを構築し、運用までできるサービスを利用すれば、自社にデータベースサーバーを構築し、運用する必要がなくなります。
たとえば、ECサイトを運用する際に顧客データや商品データなどをクラウドサーバーに格納して管理し、利用するといった使い方が一般的です。
代表的なデータベースサービスとして、「Amazonリレーショナルデータベースサービス(RDS)」が挙げられます。
RDSを利用すればデータベースの管理業務を軽減でき、システムの開発、運用などに専念できます。
ビッグデータを扱う分野では、ビッグデータの蓄積、分析、運用などが必要になります。
AWSの代表的なデータ分析・機械学習サービスは「Amazon エラスティック MapReduce(EMR)」です。
膨大なデータを効率良く分析処理するサービスで、機械学習などのビッグデータを扱う分野で活躍します。
使用した分だけ課金できるので、サーバーストレージなどを無駄なく利用できるというメリットがあります。
自社にサーバー環境やネットワーク環境などを用意する必要がなく、クラウド上にサーバーを構築することが可能です。
代表的な仮想サーバーサービスは、「Amazon エラスティック コンピューティング クラウド(EC2)」が挙げられます。
EC2は、自在に環境設定をしてサーバー構築ができる、従量課金サービスです。
サーバー上に構築するアプリケーションの規模やアクセス量などに応じて、環境を構築できます。
たとえば、PayPayのQRコード決済サービスやソニー銀行のシステムでもEC2が活用されています。
さまざまなプログラミング言語に対応した統合開発環境(IDE)のサービスも利用可能です。
たとえば「Amazon Cloud9」は、ブラウザ上で統合開発環境を利用できるサービスです。
40以上のプログラミング言語をサポートしており、開発者同士でコミュニケーションを取れるチャット機能も搭載されています。
Amazon Cloud9を利用すれば、開発者それぞれの端末に統合開発環境をインストールすることなく開発作業が行えます。
また「AWSコマンドラインインターフェース(CLI)」は、コマンドラインからAWSのサービスを制御し自動化できるものです。
これは、主にAWSサービスを管理するために必要になります。
「Amazon CloudFront」は、低レイテンシーで高速な転送速度のコンテンツを、安全に配信できるサービスを構築、運用できます。
実際にAmazon CloudFrontを利用しているサービスには、オンライン動画配信サービス「Hulu」、ビジネスチャットツールの「Slack」などがあります。
AWSを活用するメリットについてご説明します。
常に最新のハードウェアにアップグレードされるため、パフォーマンスが高く安定した速度やサービスの質で利用できます。
200以上のサービスがそろっており、必要なサービスを柔軟に利用できます。
また、使いたいデータ量や規模などを選んで柔軟に拡張できるのも大きなメリットです。
サーバー機器やネットワーク機器、ソフトウェアライセンスなどを購入する必要がなく、使いたいサービスに従量課金するだけで利用できます。
そのため、低コストでの運用が叶います。
Amazon社は長期にわたってAWSを運用しており、そのノウハウを活かして高いセキュリティレベルを保ってきました。
そのため信頼性が高く、安心して利用できるでしょう。
個人や企業がサーバー機器やネットワーク機器を購入して配置する必要がないので、省スペースになります。
これにより、自宅や企業内の空いたスペースを有効活用できるでしょう。
クラウド上に重要なデータを保管できるので、障害発生時のリスク分散も可能です。
AWSには多くのメリットもありますが、デメリットも存在します。
ここでは、AWSのデメリットについてご説明します。
AWSには200以上のサービスが存在するため、どのサービスを選べば良いか迷うケースも多いでしょう。
そのためAWSについて学び、知識を身につけて必要なサービスを選定する必要があります。
個人や企業で用意するオンプレミス環境では、比較的自由に環境設定などをカスタマイズできますが、AWSはほかの利用者も使うため、そこまで自由度は高くありません。
しかし、サーバー数やストレージ容量などをある程度カスタマイズすることは可能です。
AWSは巨大なサービス群であり、独自の概念を持って発展してきました。
そのため、その基礎概念を正しく理解してから利用する必要があります。
AWSの料金体系は毎月固定ではなく、使った分だけ料金が発生する従量課金制です。
そのため、毎月のコストが変動的なことに注意が必要です。
システム障害やトラブルが発生した際には、基本的に自力で対処する必要があります。
また、AWS側でメンテナンスを実施する日には利用できなくなることも知っておく必要があります。
AWSとその他のクラウドサービスでできることを比較してみました。
クラウドサービスを選ぶ際は、以下の表を参考にしてみてください。
【AWSとその他クラウドサービスとの比較】
クラウドサービス名 |
運用元 |
できること |
AWS |
Amazon社 |
利用できるサービスが豊富で、オールマイティーに利用できる |
GCP |
Google社 |
Googleサービスとの親和性が高いほか、AIの活用やデータ分析業務にも強い |
Azure |
Microsoft社 |
Microsoft製品との親和性が高い |
Alibaba Cloud |
アリババグループ |
中国ビジネスでの利用 |
『AWSのシェア率が高い理由』でもご説明したとおり、クラウドサービスのシェアはAWSが1位です。
そのため、今後もAWSを利用する企業は多く、AWSエンジニアの需要も高いことが予想できます。
以下の理由から、AWSエンジニアの将来性はあると言えます。
・Microsoft製品との連携がしやすい
・クラウド化が今後も進んでいく
・AWSサービスは今後も多様化していく
AWSを学習する方法について解説しましょう。
AWSの公式ドキュメントは非常に充実しているので、サービスの全体像や個々のサービス内容などを調べてみると良いでしょう。
また、AWSには無料利用枠もあるので、最初は無料の方を利用してAWSの仕様を理解することもおすすめします。
本格的にAWSについて学びたいなら、スクールのAWS講座を受講したり、AWSに関するセミナーに参加したりすると良いでしょう。
体系的にAWSについて学ぶことができ、高度な知識を身につけることが可能です。
AWSの公式ドキュメントや動画サイト、テキストなどを活用して独学で学ぶこともできます。
動画サイトやネット上の教材などを利用すれば、仕事の合間や通勤時間などにも学習できるでしょう。
今回は、AWSとはどのようなサービスなのか、できることやメリット・デメリット、他サービスとの比較やAWSエンジニアの需要などについて解説しました。
200を超える豊富なサービスを利用できるので、AWSを活用できればエンジニアとしてキャリアアップできるでしょう。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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