公開日:2022.11.30
更新日:2025.03.24
ブロックチェーンとは取引記録を保存しておくための分散型台帳です。
データ改ざんを防止する高い効果や、システム障害の影響の受けにくさなどが特徴となります。
ブロックチェーンは仮想通貨において利用されていることでも有名ですが、最近では業界問わず多くの企業からも注目されています。
そこで本記事では、ブロックチェーンとは何か解説した上で、ブロックチェーンを活用しているスタートアップ企業と上場企業を紹介します。
また、本記事の最後には、ブロックチェーンの需要についても解説します。
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<目次>
1.ブロックチェーンとは
2.ブロックチェーンは金融業界で最も活用されている
分散型金融(DeFi)
支払い・決済
クレジットカード
3.ブロックチェーンを活用しているスタートアップ企業
コインチェック株式会社
スタートバーン株式会社
株式会社Chaintope
株式会社フィナンシェ
4.ブロックチェーンを活用している上場企業
アステリア株式会社
株式会社デジタルガレージ
株式会社 CAICA DIGITAL
株式会社メタップス
5.ブロックチェーンの需要
6.まとめ
ブロックチェーンとは取引履歴を暗号技術を用い、一本の鎖のようにつなげて記録を行う仕組みのことです。
取引の記録は取引ごとの記録と各ブロックを接続させる情報によって1つのブロックになります。
そして、ブロックチェーンはこのブロックが複数つながったものです。
ブロックチェーンの特徴として主に以下の4つが挙げられます。
・取引の記録を残せる
・システムダウンが起きない
・自律分散システム
・情報の改ざんが非常に困難
ブロックチェーンを活用すれば取引の記録を確実に残せるため、重要な取引でも利用されています。
ブロックチェーン化された取引記録は通常の集中管理型システムではなく、同期が常にとられる分散型台帳で管理されるためシステムダウンに強いのが特徴です。
また、情報の改ざん防止にも効果があります。ブロックチェーンはその仕組みから改ざんを行うのは非常に難しいです。
ブロックの一部が改ざんされると、その影響は後に続く全てのブロックに影響を与えます。
後続のブロックには前のブロックに基づいて作成したハッシュ値が入っているため、改ざん者はそれ以降のブロックを全て作り直さなければならなくなります。
ブロックチェーンはさまざまな業界で活用されていますが、金融業界において活用される機会が特に増えています。
ここでは、ブロックチェーンが金融業界で最も活用されている理由について3つの観点から説明していきます。
分散型金融(DeFi)とは銀行で行われているように中央集権的組織を介さずに、金融サービスの提供を行う仕組みです。
中央集権的なアプローチにはメリットも多くあるものの、中央集権型の金融機関では特定の仲介機関に依存しがちで、作業や非効率な過程が生じます。
そこで活用できるのがブロックチェーン技術です。
取引データや取引ルールを分散型台帳に保存するスマートコントラクトによって、金融サービスの分散化を実現します。
スマートコントラクトが仲介機関のようなはたらきをするため、投資家同士でコミュニケーションを取れるようになります。
ブロックチェーン技術を活用できれば、第三者による承認の必要はありません。
そのため、処理時間を短縮した低コストで安全な送金手段の提供を従来の銀行振替と比較しても行えます。
また、タイムラグを縮小できるため、決済処理をスムーズに完了させることができます。
情報の改ざんを防止でき、契約プロセスを自動化できるブロックチェーンはクレジットカードとの相性もよいです。
近年、クレジットカードブランドの中にもブロックチェーンを導入する企業が出てきています。
例えば、Mastercardは決済システムにブロックチェーンを導入することを2017年に決め、各種コストの削減や国際間送金にかかる時間の削減などに努めています。
ブロックチェーンを活用しているスタートアップ企業として以下の4つの企業が挙げられます。
・コインチェック株式会社
・スタートバーン株式会社
・株式会社Chaintope
・株式会社フィナンシェ
それぞれについて詳しく説明していきます。
コインチェック株式会社はCoincheckというサービスを提供しています。
このサービスによって、PCだけでなく、スマホでも仮想通貨の取引を行えるようになりました。
Coincheckは国内で最も多くの銘柄を取り扱っており、取引も簡単に行えることから多くの利用者に好評です。
また、Coincheckは機能が充実しており、ビットコインのみならず日本円から仮想通貨を直接購入できる他、チャートや取引の確認をアプリで簡単に行えます。
その他にも、取引画面が見やすいため、初心者であっても負担なく利用できるのも特長です。
スタートバーン株式会社はアート作品の信頼性や真正性の価値継承を目指すブロックチェーンインフラです。
Startrail上に発行されるNFTはこれを発行した事業者に関する情報の他、その後の展示や取引、鑑定、修復といった作品に関係する各種情報を記録できます。
また、作品の二次流通や利用に関して設定を行った規約がサービスを横断して引き継がれるため、作品の長期的な管理を可能にします。
その他にも、これらの情報の削除や改ざんを防止する効果もあります。
同社が提供するサービスは、絵画や彫刻、画像、音声、映像などのデータに基づいたデジタル作品の他、インスタレーションなどにも対応しています。
株式会社Chaintopeはブロックチェーン技術を活用した新しい社会モデルや、ビジネスモデルの実現を理想としています。
そして、パブリックブロックチェーンの研究開発に2015年より取り組み、他社、および研究機関との概念実証や実証実験などを実施。
パブリックブロックチェーンは技術構造の都合上、スケーラビリティやプライバシー、スマートコントラクトの安全性などに現時点では課題を抱えています。
そのため、各種用途の実装には高いハードルがあるのが現状です。同社はこれらの課題解決に取り組むため技術開発に取り組んでいます。
また、株式会社ChaintopeはParadiumというアプリケーションを生み出しました。
このアプリケーションは同社が開発したブロックチェーン開発プラットフォームによって誕生した、トレーサビリティに特化しているマルチプラットフォームアプリケーションです。
小売業者からの発注、さらには受注から出荷までを担う卸売業者や配送業者を特別なハードウェアを使わず導入できる他、稼働させることもできます。
株式会社フィナンシェは「10億人の挑戦を応援するクリエイターエコノミーの実現」をビジョンとして掲げている企業です。
ブロックチェーン技術を活用した、NFT事業やトークン型のクラウドファンディング2.0の運営などを行っています。
同社は世界各国の個人やグループ、プロジェクトの挑戦を応援するクリエイターエコノミーの実現を目指し、FiNANCiEをはじめとするグローバルな事業展開を目標にしています。
ブロックチェーンを活用している上場企業として以下の4つの企業が挙げられます。
・アステリア株式会社
・株式会社デジタルガレージ
・株式会社 CAICA DIGITAL
・株式会社メタップス
それぞれについて詳しく説明していきます。
アステリア株式会社は企業内の多種多様なコンピューター、およびデバイスの間を接続するソフトウェアやサービスの開発・販売を行っています。
アステリア株式会社は有向非巡回グラフを使用した次世代ブロックチェーン技術の一つであるIOTAとIoT統合エッジウェアGravioを組み合わせて開発した、3密回避Webアプリを発表しました。
3密回避Webアプリは新型コロナ禍におけるイベント開催時に役立つツールです。
大規模なイベントなども少しずつ開催されるようになりましたが、イベント時の感染対策は不可欠となります。
このツールを活用すれば、AIによる画像解析の他、IoTセンサーで収集した情報に基づいて混雑状況や3密状態、マスク着用の有無などを確認できます。
計測データはブロックチェーン技術の一つIOTAに記録するため、管理者による改ざんも回避可能です。
株式会社デジタルガレージと株式会社大和証券グループは、ブロックチェーン技術を用いた有価証券発行の実証実験を開始しました。
この実証実験ではデジタルガレージの子会社でブロックチェーン金融サービス事業を展開する株式会社Crypto Garageと連携し、デジタル社債発行の環境構築を短期間で実現することに成功。
Crypto Garageは世界中の金融関連企業が参画するブロックチェーンの基盤であるLiquid Networkにおけるアセット発行や、DvP決済などの技術を保有しています。
そのため、同社の技術で大和証券デジタル社債および大和F&Aデジタル社債の投資家の保有情報はLiquid Network上に記録され、発行体は投資家の保有状況を直接的に確認できるようになりました。
また、投資家は自身の社債の保有状況を確認できます。
デジタルガレージはDG Labが進行するブロックチェーン関連事業開発で、STO市場の発展につながるデジタルアセット関連の研究開発についても進めていく予定です。
株式会社CAICA DIGITALは50年にわたる金融機関を対象にしたシステム開発の知見に基づき、フィンテック戦略を掲げ、ブロックチェーン技術に2016年から取り組んでいます。
同社は国内有数の老舗ブロックチェーン企業としてクライアント企業のブロックチェーン事業のサポートを実施。
また、ブロックチェーンに関する新規ビジネスの提案も行っています。
銀行や生保、損保、証券など金融業界における取引実績は豊富で、コンサルタントはシステムの観点からだけでなく、クライアントの目線でも提案を行っています。
その他にも、EC通販業界では受発注や在庫管理、販売、会計管理システム、配送などのシステム開発実績が豊富です。
株式会社メタップスはソーシャルメディアやSEO関係などのコンサルティングを主に行っていた時期もあります。
しかし近年は、ファイナンス、マーケティング、コンシューマーの3本を軸としています。
また、同社はブロックチェーン技術を活用した事業にも力を入れており、ゲームにブロックチェーンをつなげたサービスの開発にも力を注いでいます。
ポータルやアプリケーション、トレーディングなどに独自の観点からブロックチェーンを導入していく予定です。
ブロックチェーンの需要は年々高まっており、将来的にも安定した需要を期待できると考えられます。
ブロックチェーンには24時間稼働できる高品質な仕組みを限られた予算でも構築できるという強みがあります。
その他にも、情報改ざんを阻止できるため、企業の情報管理にも役立ちます。
また、ブロックチェーンの市場は新型コロナ禍においても成長しました。
ブロックチェーン技術はパンデミック管理に用いるプラットフォームの開発に大いに役立っています。
また、多くの病院が新型コロナウイルスのワクチンの追跡にブロックチェーンを利用しています。
例えば、ロンドンとストラットフォード・アポン・エイボンに所在する病院では、温度管理に注意が必要な新型コロナウイルスのワクチンの保管状況をブロックチェーン技術で監視しています。
ブロックチェーンにはシステムを安定して利用できたり、取引における安全性を確保できたりというメリットがあります。
そのため、金融業界を中心に多くの業界で注目されており、今後もさらにブロックチェーンが導入されたサービスが誕生すると見込まれます。
また、ブロックチェーンの特長は私たちを取り囲む社会状況にマッチしています。
キャッシュレスや新型コロナウイルス感染対策などを推進する上でも、もはや欠かすことのできない技術といえるでしょう。
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