公開日:2023.04.20
更新日:2025.03.24
ストレージエンジニアはインフラエンジニアの一つで、その名称のとおりストレージの管理を主に担います。
ストレージエンジニアがいなければ、データを必要時に効率よく出し入れしたり、必要なデータにすぐにアクセスしたりすることが難しくなります。
現代のビジネスシーンにおいてストレージはITインフラにおいてなくてはならないものであるため、ストレージエンジニアの仕事が将来的になくなるとは考えにくいでしょう。
本記事では、ストレージエンジニアの概要を押さえた上で、ストレージエンジニアについて仕事内容や求められるスキルなどについて解説していきます。
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<目次>
1.ストレージエンジニアとは?
ストレージエンジニアの定義
ストレージエンジニアが必要な理由
2.ストレージエンジニアの仕事内容
ストレージシステムの設計・構築
ストレージ環境の運用・保守
パフォーマンス改善とトラブルシューティング
データ保護とセキュリティ対策
プロジェクト管理とコミュニケーション
3.ストレージエンジニアに求められるスキル
ハードウェアとソフトウェアの知識
ネットワーク技術とセキュリティ
ストレージ仮想化技術
クラウドストレージとデータマネジメント
コミュニケーション能力と協調性
4.まとめ
ストレージエンジニアとはストレージ管理に特化しているエンジニアのことです。
まずは、以下2つの観点からストレージエンジニアについて解説していきます。
・ストレージエンジニアの定義
・ストレージエンジニアが必要な理由
ストレージとはデータを保存するための装置です。
そして、ストレージエンジニアとはストレージの管理に特化しているエンジニアのことです。
システムを動かしたりWebサイトをユーザーに公開したりするにはインフラ整備が不可欠となりますが、ストレージエンジニアはそのストレージの運用、および管理を担います。
企業で扱うデータの量は、個人で扱うデータの量よりも大量であることがほとんどでしょう。
企業は経営や業務に関する重要なデータを安全に保管し、いつでも活用できるようにしておかなければなりません。
また、近年では不正アクセスなどの手口も巧妙であるため、重要なデータを守らなければなりません。
ストレージエンジニアには膨大な量の重要なデータを管理し、必要に応じてデータにアクセスできるように維持することが求められています。
不正アクセスや情報漏えいなどからデータを守るのも重要な業務に含まれます。
前述のようにストレージエンジニアはITインフラにおけるストレージを担当するエンジニアです。ストレージエンジニアはストレージに関わる幅広い業務を担当します。
ストレージエンジニアの主な仕事内容として以下の5つが挙げられます。
・ストレージシステムの設計・構築
・ストレージ環境の運用・保守
・パフォーマンス改善とトラブルシューティング
・データ保護とセキュリティ対策
・プロジェクト管理とコミュニケーション
ストレージエンジニアはストレージシステムの設計・構築を行います。
システムがストレージへ要求する容量や拡張性などの要件があるため、それを満たせるような機器構成を設計・発注し、納入後には構していきます。
ストレージシステムの設計・構築では容量と性能の検討が特に重要です。
それに加えて、スナップショットのようなバックアップ機能、重複や圧縮などのデータ削減機能などの要不要について考えます。
また、サーバーやネットワーク、ストレージは次々と新しいものが出てきています。
ストレージシステムの設計・構築はそれらを考慮しながら行うことが求められます。
ストレージエンジニアにとってストレージ環境の運用・保守は重要な業務です。
現代社会ではITの普及によって重要な情報がストレージ上で管理されています。
そのため、ストレージ環境を問題なく運用し、データを保守していくことの重要性が高まっています。
エンジニアに対して、新しくシステムを開発する仕事といった印象を抱かれる方も少なくありません。
しかし、ストレージエンジニアはイチから新しいものを生み出すというよりも、すでにあるものを運用・保守することがメインとなります。
ストレージエンジニアがストレージ環境の運用や保守を行っているからこそ、私たちは大切なデータをストレージに安心して保管できるのです。
ストレージエンジニアはストレージのパフォーマンスの向上や不具合が生じたときには改善を行います。
ストレージにトラブルが生じた際にはトラブルの全体像の把握を行います。
クライアント企業がトラブルに気付いた場合は状況や状態などを聞き出し、問題の特定に努めます。
問題をおおまかに把握できたら、原因の究明に移ります。
ストレージエンジニアには問題を再現する力、問題の流れについて仮説を立てる力、問題解決能力などが不可欠です。
ストレージ製品にはデータの暗号化やアクセス認証などのセキュリティ機能が搭載されています。
しかし、優れたセキュリティ機能が搭載されていたとしても、その他のシステムから侵入された場合には情報漏えいを防ぐことはできないでしょう。
だからこそ、ストレージ製品に搭載されているセキュリティ機能のみに依存するのではなく、システム環境全体を見通したセキュリティ対策が不可欠です。
ストレージには各企業の重要な情報も多く保管されているため、データをしっかりと保護しなければなりません。
ストレージエンジニアとして長年働いていると、プロジェクト管理を任されることもあるでしょう。
プロジェクトの管理はプロジェクトの成功における重要な役割で、具体的には顧客との交渉や要望のヒアリング、メンバーの選定、スケジュール管理、予算計画の作成などを行います。
また、他のエンジニアにも言えることですが、ストレージエンジニアも役職に就いていなくても、顧客や社内メンバーとコミュニケーションを取る機会が多くあります。
ストレージエンジニアはエンジニアの中でもストレージに関するスペシャリストです。
ストレージの知識の他にも、エンジニアとしての知識や他者と良好な関係を構築できる力が求められます。
ストレージエンジニアに求められる主なスキルとして以下の5つが挙げられます。
・ハードウェアとソフトウェアの知識
・ネットワーク技術とセキュリティ
・ストレージ仮想化技術
・クラウドストレージとデータマネジメント
・コミュニケーション能力と協調性
ストレージエンジニアに限らずインフラエンジニアとして働く上で、ハードウェアとソフトウェアの知識は必要です。
ハードウェアには本体やキーボード、マウス、ハードディスクなどが含まれます。
また、ソフトウェアはコンピュータを動かすプログラムのことで、コンピュータを制御するOSと目的に合わせて動作するアプリケーションに分類できます。
ストレージエンジニアとして働く上で、ハードウェアやソフトウェアの知識、およびこれらを問題なく操作できるスキルは基本といえるでしょう。
ストレージにはNASというネットワークストレージが多く使用されています。
NASはネットワーク接続のストレージ装置で、サーバとの接続ネットワーク帯域を各サーバ間で共用できるためネットワークを無駄なく利用できます。
ストレージに要求される性能をしっかりと出せるかどうかは、ネットワーク設計が鍵になります。
サーバーにどのようにして太い帯域を確保・提供できるか検討していかなければなりません。
また、ストレージの運用においてセキュリティに関することも重要です。
情報漏えいやサイバー攻撃の脅威から守るためにも、ストレージのセキュリティ対策をきちんと行わなければなりません。
ストレージの仮想化とは各所存在するストレージ装置を一か所に情報格納庫として使用可能な状態にするストレージ技術のことです。
仮想化されたストレージは内蔵型のハードディスクと同様、一つの論理的な格納庫として取り扱えます。
アプリケーションが生成するデータはこの格納庫に保管され、ストレージの管理者は柔軟に拡張することができます。
そのため、ストレージの無駄の発生を回避し、有効活用できるようになります。
ストレージ仮想化技術によって、ストレージの利用効率アップや省エネ効果、インフラ運用負荷の軽減などといったメリットを期待できます。
クラウドストレージはオンラインストレージ、ファイル・ホスティングとも称されることもあります。
インターネット(クラウド)上に用意されたストレージ領域で、ユーザーはネット上でクラウドストレージにアクセスしてファイルの管理や編集などを行えます。
最近では多くの企業が重要なデータをクラウドストレージで管理し、社内データの集約やデータ消失のリスク軽減などに努めています。
ストレージエンジニアはクラウドストレージの安定的な運用を行い、クライアント企業などが問題なく利用できるよう環境を整えなければなりません。
データマネジメントをしっかりと行うことで、必要なデータにアクセスしやすくなるため業務効率化や労働時間削減につなげられます。
その他にも、データマネジメントを適度に行うことでセキュリティ対策を強化できます。
エンジニアは技術職であるため、他者とコミュニケーションを取る機会が少ないといったイメージを抱かれている方も少なくないと見受けられるでしょう。
しかし、ストレージエンジニアを含むエンジニアにはコミュニケーションを取る機会が多くあります。
例えば、クライアントにヒアリングをして課題や問題を聞き出したり、トラブルの原因を説明したりすることもあります。
また、チームで行うプロジェクトになると、業務の進捗状況や問題点などを共有し合いながら作業を進めていかなければなりません。
現在起きている状況を相手に分かりやすく伝えたり、相手の悩みを聞き出したりできる力がストレージエンジニアには求められています。
多くの職業においても重視されていますが、周囲と問題なく仕事を進めていけるくらいの協調性も重要です。
近年、リモートワークやDX化の普及などによって大切なデータをストレージ上で管理する企業が増えてきています。
ストレージの運用・保守を行うストレージエンジニアは企業の大切なデータの管理にもかかわる重要な役割を担っているといえるでしょう。
ストレージエンジニアはストレージに関連する業務全般に携わるため、仕事内容は多岐にわたります。
例えば、ストレージシステムの設計・構築、ストレージ環境の運用・保守、パフォーマンス改善とトラブルシューティング、データ保護とセキュリティ対策、クライアントとのコミュニケーションなどは一例です。
ストレージエンジニアとして活躍するには幅広い経験や知識が必要とされます。大変な側面もあるものの、やりがいがあり、かつ活将来性も期待できる職業といえるでしょう。
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