公開日:2023.10.13
更新日:2025.03.24
LaravelはPHPのフレームワークの中で最も人気があると言われています。「自由度や拡張性が高い」「ライブラリやプラグインが豊富」「利用者が多いため情報を得やすい」など、Laravelには多くのメリットがあります。PHPプログラマーになりたい方は、Laravelの習得を目指してみると良いでしょう。
本記事では、Laravelの概要や実現できること、メリットや注意点などについて解説します。
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<目次>
1.Laravelとは?
LaravelはPHPのフレームワーク
PHPとは?
フレームワークとは?
Laravelの採用する「MVC」モデル
「Composer」でのパッケージ管理について
2.Laravelができること5選
業務システムの開発
Webアプリケーションの開発
Webサイトの制作
掲示板・口コミサイトの制作
SNSの制作
3.Laravelのメリット
人気が高く、将来性に期待できる
開発に必要な機能・プラグインが豊富にある
コードがシンプルで、学習しやすい
自由度・拡張性が高い
ツールを使った更新・設定がしやすい
データベースの操作がしやすい
分業での開発に向いている
日本語の情報が充実している
4.Laravelができないこと・注意点
処理速度が求められる作業には不向き
大人数での作業には不向き
コードが複雑化しやすい
5.Laravelとその他PHPフレームワークのできることを比較!
6.Laravelエンジニアの需要・将来性
7.Laravelの効率的な学習方法
チュートリアルサイトを活用する
コミュニティを活用する
プログラミングスクールに通う
本を読んで独学する
8.Laravelの導入手順
9.まとめ
まずは、Laravelとは何かについて、詳しくご説明します。
LaravelはPHPのフレームワークのひとつですが、どのような特徴を持っているのか、以下で詳しく見ていきましょう。
PHPは、Webページの開発が得意なサーバーサイドのプログラミング言語です。
言語使用や文法がシンプルなので、初心者でも習得しやすいと言われています。
フレームワークとは開発を行うための枠組みのことで、フレームワークを使って開発すると開発効率が格段にアップします。
一からプログラミングするのではなく枠組みに沿ってプログラミングしていくので、質の高いプログラムを効率良く開発できます。
LaravelはMVCモデルを採用しています。
MVCモデルとは、Model(データベース連携)、View(ブラウザ表示)、Controller(全体制御)の3つの処理に分けるモデルです。
3つの役割に分かれた処理がそれぞれ個別に稼働するため、機能追加や改修時に保守性が高まります。
ほかにもMVCモデルのフレームワークがあり、これをMVCフレームワークと呼びます。
LaravelはComposerというパッケージ管理ツールを採用しています。
Composerは、PHPで書かれたソフトウェアやライブラリの依存関係を管理するツールです。
Composerによってライブラリの依存関係がわかり、必要なライブラリを自動的にインストールしてくれるので非常に便利です。
Laravelで実現できることについて、ご説明します。
Laravelによって、企業が業務に利用する業務システム開発ができます。
具体的には、在庫管理システム・商品管理システム・顧客管理システム・営業支援システム・勤怠管理システムなどが挙げられます。
WebアプリケーションはWebサイトよりも多機能で、たとえば、予約システムやマッチングシステムなどの機能を持っています。
Laravelを活用すれば、さまざまな機能を持つWebアプリケーションの開発ができます。
LaravelではWebサイトの制作もできます。
Webページが集まってできたWebサイトには、企業のホームページやECサイト、広告などを経由したランディングページ、動画共有サイトなどがあります。
これらのサイトは「入力フォームで登録情報を入力する」「商品情報を表示する」「決済サービスを行う」などさまざまな機能を持っていますが、このような機能の開発もLaravelなら可能です。
リアルタイムに多くの人がアクセスして書き込みをする掲示板や、口コミを書き込み評価なども表示する口コミサイトは多いですが、Laravelを使えばこのようなものも制作できます。
多くのユーザーがアクセスし、データベースに口コミやコメントが蓄積されていきますが、そのデータを集計してランキングや評価をわかりやすく表示する機能なども開発できます。
SNSは多くのユーザーがアカウント登録を行い、意見交換や交流を行う場です。
大量のユーザーがアクセスし、データベースにユーザー情報や投稿したテキスト情報、画像や動画情報を保存する機能を持つSNSの開発もLaravelなら問題なく行えます。
Laravelには多くのメリットがあるため、PHPプログラマーに人気があります。
ここでは、Laravelのメリットについてご紹介しましょう。
LaravelはPHPのフレームワークの中でも優秀なため、世界的にも人気が高いです。
GitHubのPHPフレームワーク人気ランキングによると、Laravelは1位でした。
人気が高く利用者が多いフレームワークは、利用者が役に立つ情報を残してくれます。
また、多くのエンジニアによるコミュニティが存在し、常に新しい情報を得られます。
そのため有用な情報が集まりやすく、高機能で質の良いプログラムを開発しやすいのです。
また、人気が高いためアップデートが頻繁に行われます。
最近では、2023年2月にバージョン10がリリースされました。
人気がないフレームワークはバグ改修や機能追加などが行われないため、どんどん使いにくくなります。
しかし、Laravelは人気があるため常に進化し、先人による有用な情報も集まります。
このような背景があることから、Laravelは良いプログラムを生み出しやすい環境が整っているフレームワークと言えるでしょう。
Laravelはフルスタックフレームワークで、Web系の開発に必要な多くの機能やプラグインが盛り込まれています。
そのため、Web系開発に必要な機能を実装しやすく、開発効率の向上が簡単に叶います。
Laravelはコードがシンプルでわかりやすく、学習しやすいというメリットもあります。
また、PHPのフレームワークの中でもLaravelは主流なので、学習用の動画やQ&A、ネット上のドキュメントなどが豊富です。
そのため、プログラミング初心者でも学習しやすいと言われています。
Laravelは、ほかのフレームワークと比べて自由度が高いという特徴があります。
厳密なコード規約が少なく、自由にプログラムを実装可能です。
また、クラスをオーバーロードすれば、ディレクトリ構造も自由に変更できます。
さらに、Laravelにはコードの自動生成機能があり、生成したコードを自由に拡張することも可能です。
LaravelにはArtisanというCLI(コマンドラインインターフェース)が存在します。
CLIは、コマンドラインで命令することでプログラムを実行できるUIです。
このArtisanを使えば、コントローラーやビュー、モデルやテーブルの作成のほか、ルーティングの追加も叶います。
Laravelにはデータベース操作に関する機能が2つあります。
Migration、Eloquent ORMという機能であり、これらを使えば、データベース操作がしやすくなります。
Migrationは、データベース定義と変更履歴ができるファイルです。
Migrationファイルにデータベースのテーブルやカラムを記載することによって、テーブルを作成できます。
また、テーブルのバージョン管理もできるのも魅力です。
そして、Eloquent ORMでデータベースとモデルを関連づけることで、データベース操作を直感的にできるようになります。
そのため、SQLを記述できなくても、複雑なテーブル操作が可能です。
繰り返しになりますが、LaravelはプログラムをModel(データベース連携)、View(ブラウザ表示)、Controller(全体制御)の3つの役割に分けるMVCフレームワークです。
それぞれの役割が明確でお互いが依存していないため、プログラムの開発効率が落ちにくいというメリットがあります。
そのため、それぞれの処理を別々の担当者が分業で開発しやすく、効率良く開発を進められます。
何人かで作業を分担して開発を進める際に向いているフレームワークと言えるでしょう。
Laravelは日本語情報が充実しているため、書籍やネットなどで情報を調べやすいというメリットもあります。
英語の情報しかないと情報を調べにくいですが、日本語の情報が充実していれば問題なく学習を進めていけます。
Laravelには多くのメリットがありますが、一方でできないことや注意すべき点もあります。
以下の内容を把握し、大きな問題を起こさないよう、十分に気をつけてください。
Laravelはコードが複雑なうえに機能が多いので、大量のファイルを読み込む必要があります。
そのため、Laravelの処理速度はそれほど速くはありません。
PHPのほかのフレームワークである「CakePHP」などと比べると、処理速度が遅めということを知っておく必要があるでしょう。
先ほど「複数人による開発作業に向いている」とご説明しました。
たしかに何人かで作業する際には向いていますが、大人数での作業は不向きです。
これは、「Laravelのコードは自由度が高く、記述が人によってバラバラになりやすい」というのが主な理由です。
それぞれの担当者が自由にコードを書いてしまうと、コードの統一性が失われてバグが生じやすくなります。
具体的にどれくらいの人数が適性なのかは、担当者の力量や関係性、コードの規模、難易度などの状況によって変わってきます。
担当者の熟練度が高く、お互いが長く一緒に仕事をしてきたのであれば、コード規約が浸透しており、ある程度人数が増えても問題ないでしょう。
しかし、担当者の熟練度がそこまで高くなく、さらに規模の大きいプログラムを開発する場合などはバグが多発する可能性が高いと言えます。
上記でもご説明したとおり、Laravelは自由度が高いためコードの書き方が人によって変わりやすいです。
そのため、コードが複雑化しやすくバグを生みやすいという問題点があります。
この問題を防ぐためには、コード規約の遵守を徹底させることが必要です。
コードの書き方を規約に定めて統一することで、ある程度コードが複雑化するのを防げるでしょう。
主なPHPのフレームワークについて、できることや主な特徴を以下の表でチェックしてみましょう。
【PHPフレームワークの比較】
できること |
特徴 |
|
Laravel |
・大規模システム開発 ・業務システム開発 ・Web系開発1 |
・ライブラリやプラグインが豊富 |
CakePHP |
・Web系開発 |
・プログラム自動生成機能あり |
Symfony |
・大規模システム開発 |
・MVCフレームワークが実装されている |
CodeIgniter |
・大規模システム開発 |
・規約が緩く柔軟に開発できる |
FuelPHP |
・小規模開発 ・個人開発 |
・自由度が高い |
上記でもご説明したとおり、GitHubのPHPフレームワーク人気ランキングの第1位はLaravelです。
このことから、多くのPHPエンジニアが使うフレームワークであることがわかります。
また、WebアプリケーションやWebサイトの開発の現場では、Laravelエンジニアが重宝されています。
最近は外注する企業も増えているため、Laravelの習得に力を入れているフリーランスエンジニアも少なくありません。
スキルと知識を身につければ、将来的に多くの案件を受注できるようになるでしょう。
Laravelを効率的に学ぶための学習方法について見ていきましょう。
チュートリアルサイトを活用することで、スムーズにLaravelの知識や使い方を学べます。
ネットで「Laravel コミュニティ」などと検索すると、多くのコミュニティが見つかります。
SNSの公開グループなどに参加すれば情報を得られますし、勉強会やカンファレンスに参加することもできます。
コミュニティに参加すれば、より実践的に役立つ情報を得ることができるでしょう。
PHPやLaravelを学べるプログラミングスクールを利用すれば、体系的な知識を得られます。
費用が高額というデメリットはありますが、短期集中で習得したい方にはおすすめです。
PHPやLaravelの書籍は多いので、自分に合ったものを選んで一冊読むことをおすすめします。
また、動画サイトなどと併用すればより理解が深まるため、いくつか探してみると良いでしょう。
Laravelの導入手順について簡単にご説明します。
①PHP環境のインストール
まずは、PHP環境をインストールしましょう。
ここでは、PHPの開発環境の中で特に人気が高い「XAMPP」を利用します。
XAMPPの公式サイトにアクセスします。
その後、実行環境のOSのダウンロードファイルを選んでダウンロードし、インストールしてください。
②Composerのインストール
次に、ライブラリの依存性を管理するためのツール、Composerをインストールします。
Composerの公式サイトからダウンロード後、インストールしてください。
③Laravelのインストール
ComposerからLaravelをインストールしたら、Laravelの環境構築準備は完了です。
本記事では、Laravelの概要や実現できること、メリットや注意点などについて解説しました。
LaravelはPHPのフレームワークの中で最も人気が高く、多くの人が勉強しています。
本記事でもご説明したとおり、Laravelには魅力的なメリットが多数あるため、興味をお持ちの方は学習を始めてみてはいかがでしょうか。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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