インフラエンジニアとデータベースエンジニアってどこが違うの?

市場動向分析

2020.07.10

インフラエンジニアという職種を多く目にすることが多いかと思いますが、データベースエンジニアとの違いとは何でしょうか。
今回はインフラエンジニアとデータベースエンジニアのそれぞれの役割、違い、市場動向につい解説していこうと思います。

この記事を特に一読して欲しい方は以下のような方です。
・フリーランスとしてのインフラエンジニアを検討している方
・フリーランスとしてのデータベースエンジニアを検討している方
・インフラエンジニアやデータベースエンジニアへの転向を検討している別職種の方
・インフラエンジニアやデータベースエンジニアの市場動向を確認したい方

<目次>
1.インフラエンジニアとは
2.インフラエンジニアに必要な能力
3.データベースエンジニアとは
4.データベースエンジニアが必要な能力
5.インフラエンジニアとデータベースエンジニアの違い
6.インフラエンジニアとデータベースエンジニアになるには
7.インフラエンジニアとデータベースエンジニアの需要
8.まとめ

 

 

 

1.インフラエンジニアとは


インフラエンジニアは、インターネットに関連するサーバーエンジニア、セキュリティエンジニア、プラットフォームエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニアなどのシステム稼動させるために設計・構築・運用を行う職種です。
インフラエンジニアの仕事内容について以下3つの業務に分類可能です。
・インフラ設計
・インフラ構築
・インフラ運用 

 

インフラ設計
システムやサービスが正常に作動するために必要となるネットワークやコンピュータの導入など、クライアント企業が求める質・ボリューム・速さなどを実現するための最適なプランを企画書に落とし込み、提案する業務です。
費用対効果を把握し、最適な機器の選定するため、様々なネットワークやサーバー周辺機器の知識や知見があることは必須です。 
インフラエンジニアが作成する設計書は、大きく分けて「要件定義書」「基本設計書」「詳細設計書」の3つです。設計書を作業の中心になるため、非常に重要になります。そのため、設計はインフラエンジニアでも経験が豊富な方が担う役割です。
「要件定義書」は顧客の要望をそのまま記述したもので、これが基本となります。
最終的には、要件定義書に書かれたことを遂行するシステムを構築します。
「基本設計書」は、要件定義書の内容を実現するために、どのデータベースからどのような条件でデータを抽出するかなど、具体的なシステム構築の手順を記述します。
「詳細設計書」は、基本設計書に基づいてプログラム内容を説明するものです。
設計書を作成する際に考慮すべきことは、予算とシステムの構築期間です。どのくらいの規模のプログラム構築するのか、開発人数が何人必要なのか、人件費などの費用が幾ら掛かるのかなどの詳細を決定します。

インフラ設計は起こりうる様々なトラブルも想定し、トラブル時に最適な対処を可能にする準備も行います。
また、モバイルアプリなどのWebサービスの場合、想定されるユーザー数や同時アクセス数の約2倍ほど耐久出来るように設計しているケースが多いです。

 

インフラ構築
設計されたプランをもとに、インフラを構築していきます。ルータ、サーバー、ストレージなどインフラ構築に必要となる機器を搬入して組み立て作業を行い、必要なソフトウェアやミドルウェアをインストールして設定します。構築後、負荷テストを実施し、正常に稼動することを確認します。2019年現在多くの企業で使用されているOSはLinuxが多いですが、Windowsに対する幅広い知識もあると尚良いです。

 

Linuxに関して詳細を知りたい方は下記記事をご一読ください↓
Linux案件の単価相場と案件動向 【Linuxフリーランスエンジニア必見】

 

インフラ運用
継続的に正常な動作を確認するため、設計・構築をしたインフラの保守・監視をします。障害発生時は、どこで障害が起きているのかの原因を究明し、復旧作業を行います。
インフラエンジニアは迅速に問題解決ができるよう、トラブル対処に関する知識やスキルが必須です。
さらにいくつかある解決策のうち、トラブルを解消するのに最善の方法を見極めることもインフラエンジニアとして重要な役目です。

 

 

 

2.インフラエンジニアに必要な能力


インフラエンジニアに必要な能力は下記3つです。

 

・上流工程の開発経験や総合的な能力
インフラエンジニアは要件定義や設計などの上流工程経験やクライアントのニーズを最大限汲みとり反映させる総合的な能力が必要になります。
その中にはプロジェクト毎で作業をしていくためのコミュニケーション能力も必要です。

 

・業界/業務知識ごとの専門知識
インフラエンジニア案件に該当するもしくは類似する業界・業務知識ごとの専門知識を打ち合わせ時にアピールする事が必要になります。
インフラエンジニアに関連する下記開発スキルを総合的に持っていると尚良いです。
<IaaS>
-AWS
-Azure(Microsoft Azure)
-Google Compute Engine(Google Cloud Platform)
-Alibaba Cloud

<OS>
-Linux
-Windows
-UNIX
-Mac OS

<Database>
-Oracle
-MySQL
-PostgreSQL
-Microsoft SQL Server

 

・インフラ関連の資格
インフラエンジニアとして必要な資格を下記にてお伝え致します。
インフラエンジニアとして必要な資格
-システムアーキテクト試験
-ネットワークスペシャリスト試験
-Linux技術者認定試験「LinuC」
-オープンソースデータベース技術者認定資格(OSS-DB技術者認定資格)
-シスコ技術者認定
-AWS認定
-Oracle Master(オラクルマスター)

-データベーススペシャリスト試験(DB)

-マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)

 

 

 

3.データベースエンジニアとは


データベースエンジニアとは、Webアプリ・システム・ソーシャルゲームなどのデータベースの開発や設計・運用・管理を行う職種です。
近年、IT業界の著しい成長やそれに伴う他業界のIT化促進やビッグデータを管理などを考慮すると、データベースエンジニアはフリーランスの職種の中でも人気があると言われています。

データベースエンジニアは、データベースにデータを保存したり、必要なときにデータを瞬時に取り出せるようシステムを構築・運用することです。
データベースエンジニアの仕事は以下3つの分野に分けることが出来ます。
・データベースの開発・設計
・データベースの管理
・データベースの運用

 

データベースの開発・設計
顧客がデータベースでどんなデータを管理したいのかを確認し、ニーズごとに最適なデータベースを開発・設計していく仕事です。ソフトウェア開発がメインです。データの取り出しやすさや使いやすさ、検索性などは、そのデータベースを有効活動に関わってくるため開発・設計は重要な役目です。
OracleやMicrosoft SQL Server・PostgreSQL・MySQLなどのデータベースアプリケーションを使い、データベースを作り上げます。
その他、データベース構築は経営陣、事業責任者、マーケターなど方々を一緒に仕事をするため、コミュニケーション能力も必要です。

 

データベースの管理
データベースシステムを稼動するには、データの適切な管理が必要です。データを保存しているサーバーの最適化や効率化などのチューニングを行います。

 

データベースの運用
データベースへのアクセス権の管理やデータのバックアップなど、システムの運用を行います。また、稼動中のデータベースへの不正侵入やデータ流出を防止するためにセキュリティ設計を行います。
ちなみに運用といった面では、データアナリスト、データサイエンティストという職種もあります。主にビッグデータを活用して事業開発やマーケティング分野への応用方法を考えていく職種です。

 

もしご興味がある方がおりましたら、下記記事もご一読ください↓
データアナリストとデータサイエンティストの違い

 

 

 

4.データベースエンジニアが必要な能力


データベースエンジニアとして必要とされるスキルは下記3つです。

 

・開発スキル
データベースエンジニアはOracleやMySQL・PostgreSQL・Microsoft SQL Serverなどデータベーススキルが必要です。その他、ビッグデータの解析など高速なデータ処理が必須のシステムはMongoDBやRedis・Memchachedのデータベースソフトのスキルを要求されます。

 

・コミュニケーション能力や論理的思考能力
データベースエンジニアには、他部署間での連絡が頻繁に起こるため、コミュニケーション能力が要求されます。
さらに、近年ビッグデータ活用をする企業が多く、データをビジネス全体や経営戦略に活かすための思考能力や利益感覚も大切です。
データベースエンジニアとしてコミュニケーション能力や論理的思考能力を身につけ、重宝される人材になりましょう。

 

・インフラスキル
データベースエンジニアはLinux・Windows・UNIX・MacOSのOS開発経験やAWS・Azure(Microsoft Azure)、GCP(Google Cloud Platform)などIaas開発経験の知識・知見やCiscoなどネットワーク関連の知識があると、幅広い業務に対応することが出来ます。

 

 

 

5.インフラエンジニアとデータベースエンジニアの違い


インフラエンジニアは、サーバーエンジニア、セキュリティエンジニア、プラットフォームエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニアなどのシステム稼動させるために設計・構築・運用を行う職種です。サーバーやネットワークを主に構築、運用することが多いです。
データベースエンジニアは、データベース開発、設計、運用、管理のみをメインに扱う職種です。

 

 

 

6.未経験からインフラエンジニアとデータベースエンジニアになるには


未経験からインフラエンジニアやデータベースエンジニアになることは可能です。
インフラエンジニアやデータベースエンジニアの場合、まず資格を取得することをおすすめします。
ITパスポートや基本情報技術者資格などの実務未経験でも取得可能ですので勉強をしましょう。
また、就職直結型のエンジニアスクールを受講してインフラエンジニアやデータベースエンジニアを目指す方法もあります。有料と無料のエンジニアスクールがありますが、無料エンジニアスクールでも実践的な授業を受けることが出来ます。そのため、まず無料エンジニアスクールの説明を聞いてみるのも良いでしょう。

 

インフラエンジニアやデータベースエンジニアとして活躍するため、おすすめの資格をお伝え致します。
-システムアーキテクト試験
-ネットワークスペシャリスト試験
-Linux技術者認定試験「LinuC」
-オープンソースデータベース技術者認定資格(OSS-DB技術者認定資格)
-シスコ技術者認定
-AWS認定
-Oracle Master(オラクルマスター)

-データベーススペシャリスト試験(DB)

-マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)

 

 

 

7.インフラエンジニアとデータベースエンジニアの需要


インフラエンジニアとデータベースエンジニア、それぞれの需要に関して見ていきましょう。
インフラエンジニアは様々な業界の案件があるだけでなく、開発エンジニアの人口も年々増加傾向であるため、今後もニーズが減少することはないでしょう。
インフラエンジニアに関して物理的なインフラ設計よりIaaSやPaaSなどのクラウドを使用する企業が多くなっているため、クラウドスキルの知識を幅広く身につけておきましょう。
データベースエンジニアはWebアプリ開発・システム開発・ソーシャルゲーム開発など幅広く開発案件があること、エンジニア人口も年々増加しているため今後も需要が増加することが予想されます。
今後、経営戦略や消費者の動向調査など様々なシーンでビッグデータの活用が見込まれるため、データベースエンジニアの需要は高まっています。また、データサイエンティストやデータアナリストなどの職種もデータベースエンジニア同様、ニーズが減少することはないでしょう。
マクロな視点から見てみると、2030年までに最大で約78.9万人のエンジニア人材不足が見込まれ、、2020年5月現在の有効求人倍率は8.64倍です。
フリーランスエンジニア市場が拡大することが予想されるため、インフラエンジニアやデータベースエンジニアは需要があるでしょう。トレンドや市場動向を常に確認し、様々な知識や知見を蓄え、自身の希少性を高めたることをオススメします。

 

 

 

8.まとめ


今回は、インフラエンジニアとデータベースエンジニアの違いについて解説をしていきました。
インフラエンジニアとデータベースエンジニア、どちらの職種も今後需要のある職種ですので、ご自身の興味のあるものを選択していただければと思います。
2030年までに最大で約78.9万人のエンジニア人材不足が予想されているため、今後もインフラエンジニアやデータベースエンジニアは貴重なエンジニア職種の1つとなるでしょう。
その他、豊富な経験を積めばインフラエンジニアはコンサルタントへの転向が出来たり、データベースエンジニアはデータサイエンティストへの転向が出来るなどのエンジニアとしての視野も広がるでしょう。

 

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