公開日:2021.08.10
更新日:2025.03.24
ITエンジニアのリモートワークが珍しくなくなっている昨今、事業の基盤を支えるインフラエンジニアの働き方にもその影響が出始めています。
インフラエンジニアとして働く際には、今後リモートワークという選択肢が考えられるようになるでしょう。
本記事ではインフラエンジニアのリモートワーク求人・案件の実情と、要求されやすいスキルなどについて解説します。
インフラエンジニアのリモートワークにおける注意点も解説するので、この機会に転職やフリーランスとして独立するための準備を進めてみてはいかがでしょうか。
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<目次>
1.インフラエンジニアはリモートワークできる?
2.インフラエンジニアのリモートワーク案件実情
3.インフラエンジニアの年収
リモートワーク案件だと年収は変化する?
インフラエンジニアとクラウドエンジニアの年収の違い
4.インフラエンジニアのリモートワーク案件獲得方法
フリーランスエージェントの活用
クラウドソーシングサービスの活用
SNSの活用
5.インフラエンジニアがリモートワーク案件で要求されやすいスキル
クラウドの経験/スキル
セキュリティの経験/スキル
6.リモートワーク案件に参画する際の注意点
評価基準が成果物だけとなる
長時間労働になりやすい
情報漏洩に注意
7.まとめ
現代のインフラエンジニアは、リモートワークが可能な職業となっています。
これまでのインフラエンジニアの仕事は、企業のシステム基盤がオンプレミス(自社内での運用)であることが多かったため、保守・監視・構築等を直接的なオペレーションでまかなう必要がありました。
そのため「インフラエンジニア=リモートワークは難しい」と、認識されてしまうこともあったのです。
しかし、近年は企業のシステム環境や基幹システムがクラウド型に移行するようになり、リモートでもインフラ整備が行えるようになってきています。
その結果、リモートワークを前提とした求人・案件も増加し、在宅で働くインフラエンジニアも一般的になりつつあるのです。
AWSなどクラウド環境も大手企業が提供するようになってきているため、信頼できる環境が整いつつあります。
企業としてもクラウド環境を積極的に導入する理由が増えてきているため、今後もインフラエンジニアのリモートワーク求人・案件は増えることが予想されるでしょう。
インフラエンジニアのリモートワークの案件実情は、フリーランススタートの「インフラエンジニアの常駐案件・リモートワーク案件割合」によると、以下のような割合になっています。(2022年7月時点)
常駐案件:63.4%
リモートワーク案件:36.6%
まだまだ常駐案件の方が主流になっていますが、それでも約36%の求人・案件がリモートワークになっています。
インフラエンジニアとして働く際には、現段階でもリモートワークの求人・案件を探すことは可能です。
また、前年も同様の調査をしていますが、その際は常駐案件が75%、リモートワーク案件が25%でしたので、1年でリモートワーク案件の比率が約10%増加したことがわかりました。
今後も企業におけるインフラ環境のクラウド化や企業によるリモートワーク環境導入の増加が進んていくに伴い、リモートワークの割合が増えていくと推測できるでしょう。
インフラエンジニアの年収は、求人サイト「求人ボックス」を参考にすると正社員で平均538万円というデータがあります。
会社員エンジニアの平均年収が469万円であることを考えると、インフラエンジニアの年収は比較的高い水準にあると言えるでしょう。
一方で、フリーランススタートにおけるインフラエンジニアのフリーランスの求人・案件の月額単価相場を参考に年収を換算すると、下記のようになります。
職種 |
平均単価 |
中央値単価 | 最高単価 |
最低単価 |
---|---|---|---|---|
インフラエンジニア |
65.5万円 |
65万円 |
200万円 |
3万円 |
(参照:インフラエンジニアのフリーランス求人・案件 月額単価相場)
インフラエンジニアのフリーランスにおける年収は約786万円となっています。
正社員のインフラエンジニアとして働くよりも、年収の面では大きく飛躍することになります。
年収アップを目指して転職を考えるのなら、フリーランスのインフラエンジニアという道が考えられるでしょう。
一般的にインフラエンジニアの常駐案件とリモートワーク案件では、年収は大きく変化しないとされています。
社内で行われていた業務がリモートワークに置き換わった形がほとんどなので、業務内容を理由にした年収の変化は基本的に起こりません。
また、正社員として働いている場合、労働契約法によってリモートワークを理由に年収を下げることは違法となっています。
そのため途中からリモートワークに移行することになっても、年収ダウンの心配は不要となるでしょう。
その一方で、リモートワークでは残業代が発生しないケースがほとんどなので、これまで残業で稼いできた場合には年収に影響する可能性があります。
インフラエンジニアのリモートワーク求人・案件に応募する際には、事前に業務内容と年収の詳細をチェックするのがポイントです。
インフラエンジニアの職種の一つとして、クラウドエンジニアにも注目が集まっています。
クラウド環境の構築や効率化に特化したクラウドエンジニアもまた、リモートワークが可能な求人・案件が豊富となっています。
インフラエンジニアのリモートワーク求人・案件を探す際には、クラウドエンジニアも視野に入るでしょう。
クラウドエンジニアの平均年収は、求人ボックスを参考にすると正社員で597万円となっています。
先に紹介したインフラエンジニアの545万円と比較すると、やや高めの年収になっていると言えるでしょう。
また、クラウドエンジニアとして働く場合、AzureやAWSといった主流サービスに特化したエンジニアの求人・案件に応募することも多くなります。
AzureエンジニアとAWSエンジニアの年収は、フリーランススタートを参考にすると下記のようになっています。
職種 |
平均単価 |
中央値単価 | 最高単価 |
最低単価 |
---|---|---|---|---|
Azureエンジニア |
68.6万円 |
70万円 |
185万円 |
27万円 |
(参照:Azureエンジニアのフリーランス求人・案件 月額単価相場)
職種 |
平均単価 |
中央値単価 | 最高単価 |
最低単価 |
---|---|---|---|---|
AWSエンジニア |
73.1万円 |
75万円 |
200万円 |
24万円 |
(参照:AWSエンジニアのフリーランス求人・案件 月額単価相場)
こちらの数値を参考に年収を換算すると、それぞれ以下のような数値になります。
Azureエンジニア:約820万円
AWSエンジニア:約880万円
インフラエンジニアのフリーランスにおける年収と比較すると、AzureエンジニアとAWSエンジニアの年収は高い傾向にあります。
これは各サービスに特化したスキルを持っていることが評価され、より専門性の高い人材を求める企業に需要が高くなっていることが要因だと考えられます。
AzureやAWSは今後も需要が高いクラウドサービスになると予想されるので、今から特化したスキルを磨いていくことも検討されるでしょう。
インフラエンジニアとしてリモートワークの環境で働くことは、決して珍しいことではありません。
しかし、リモートワーク案件を獲得する方法を把握していなければ、なかなか希望とするインフラエンジニアの仕事に就くことは難しくなるでしょう。
そこで以下からは、インフラエンジニアのリモートワーク案件を獲得する方法をいくつか紹介します。
インフラエンジニアのリモートワーク案件を獲得する際には、フリーランスエージェントの活用がおすすめです。
フリーランスエージェントには多数のインフラエンジニア求人・案件があるため、さまざまな条件から吟味することができます。
リモートワーク求人・案件に最初から絞り込むこともできるので、スムーズに在宅で働ける仕事をピックアップできるでしょう。
フルリモートだけでなく、週に数日だけリモートワークをするという条件で交渉できる場合もあるので、柔軟な仕事探しが可能です。
またフリーランスエージェントを利用すると、専属のコンサルタントによるサポートを受けられます。
自分の求める条件の求人・案件を紹介してくれたり、職務経歴書の作成をアドバイスしてくれたりするので、はじめての転職・業務委託でも安心できるでしょう。
近年はリモートワークの広がりに合わせて、リモートワークエンジニア専用のエージェントサイトも開設されています。
リモートワークの求人・案件を中心に紹介してもらうこともできるので、リモートワーク業務に特化したフリーランスエージェントに登録することもおすすめです。
複数のクライアントと業務委託を結んで仕事をするクラウドソーシングも、インフラエンジニアのリモートワーク求人・案件を探す手段の一つです。
クラウドソーシングにはさまざまな企業・個人からの求人・案件が集められているので、リモートワークのインフラエンジニア業務も見つけやすいです。
単発の求人・案件も多いので、まずは副業でインフラエンジニアの仕事をしてみたい方にもおすすめです。
代表的なクラウドソーシングサービスはクラウドワークスやランサーズ、ココナラなどです。
ただし、クラウドソーシングでは自分でクライアントと単価や納期の交渉をしなければならず、業務以外の部分で労力がかかるのがデメリットです。
単価も安い傾向にあり、実績のないうちは満足のいく収入が得られない可能性もあります。
インフラエンジニアのリモートワーク求人・案件は、SNSを経由して獲得できるケースもあります。
SNSにインフラエンジニアとしての実績を公開しておくことで、企業から面談オファーが届くことがあるのです。
最近は企業もSNSを活用してエンジニア人材を採用しているケースも多く、これまでに多くの仕事の実績があるのなら、ポートフォリオとしてまとめてSNSで積極的に公開していくこともポイントです。
インフラエンジニアがリモートワーク案件で仕事をする場合、企業から要求されやすいスキルがあります。
事前にスキルの詳細を把握して、自己アピールにつなげられるようにしておきましょう。
インフラエンジニアのリモートワーク案件を獲得していく際には、クラウド関連の経験やスキルが必要とされます。
特にAzureやAWSといった主要クラウドのスキルを中心に、サーバーの立ち上げ、監視設定、バックアップ設定など、基礎的な要素はなるべく学習しておくことがおすすめです。
実際にクラウドエンジニアとして開発した経験などがある場合には、積極的にアピール材料として使っていきましょう。
インフラエンジニアのリモートワーク案件を獲得する際には、セキュリティに関する経験やスキルも重要です。
インフラエンジニアにおいてSymantecやCheck Point、Cisco Secureといったセキュリティ製品の知識や設定方法は欠かせないものですが、リモートワークにおいては個人の環境で仕事をすることになるため、漏洩を防ぐためにその重要性はより高くなります。
情報セキュリティに関する知識だけでなく、セキュリティ全般に対する高い意識を持つことがポイントとなるでしょう。
インフラエンジニアのリモートワーク案件に参画する際には、いくつかの注意点があります。
常駐で仕事をするのとは大きく異なる点があるので、事前に確認しておくことがポイントです。
以下を参考に、インフラエンジニアのリモートワーク案件ならではの注意点をチェックしておきましょう。
インフラエンジニアのリモートワーク案件は、基本的に評価基準が成果物だけとなります。
どれだけ時間をかけて仕事をしても、その結果がクライアントに認められなければ、評価を得ることができないのです。
常駐の仕事であれば働いた時間がそのまま給与に影響しますが、リモートワークでは労働時間を正確に管理することが難しいため報酬の参考にはなりません。
インフラエンジニアのリモートワークでは、あくまで成果物を提出して報酬を得ていく必要があることを覚えておいてください。
しかし逆に言えば、成果物のクオリティが安定しているほど、クライアントに実力を評価されやすくなります。
インフラエンジニアとしての実績がそれほど充実していなくても、きちんと求められる仕事をこなしていくことができれば、着実に社内での評価を高められます。
それは報酬アップなどにつながる可能性があるため、インフラエンジニアでリモートワークをする際にはミスなく成果物を提示していけるように意識しましょう。
インフラエンジニアのリモートワーク案件は、長時間労働になりやすいという問題点もあります。
在宅での仕事には明確な就業時間がないため、つい無理をして労働時間が長くなってしまうことがあります。
長時間労働が慢性化すると時間単価が下がったり、健康に悪影響が及んだりといったデメリットにつながります。
自己管理を行って長時間労働にならないように調整することも、インフラエンジニアのリモートワーク時に重要なポイントです。
インフラエンジニアとしてリモートワークで働く場合、情報漏洩に注意する必要があります。
個人のパソコンで会社の情報を取り扱うこともあるため、暗号化などのセキュリティ体制は万全にしておく必要があります。
リモートワーク中に情報漏洩などが発生してしまうと、損害賠償などの問題に発展する可能性もあるでしょう。
事前にクライアントが求めるセキュリティ環境を確認し、常に最新の状態にアップデートすることを意識してください。
また、外出先のコワーキングスペースなどで作業をする場合、パソコンの盗難や周囲の覗き込みにも注意が必要です。
物理的に情報が盗まれる被害も考えられるので、作業環境のセキュリティにも気を使うようにしましょう。
インフラエンジニアも、リモートワークで働ける環境が一般化しつつあります。
リモートワークでインフラエンジニアの仕事をしたいときには、エージェントなどを活用して求人・案件をチェックしてみてはいかがでしょうか。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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