VR・AR・MRそれぞれの違いを活用事例を交えて解説!

市場動向分析IT業界常識

2022.05.19

テクノロジーの発達により、私たちの生活は加速度的に便利で豊かなものへとなっていっています。
その好事例として挙げられるのが、VR・AR・MRの存在でしょう。

VR・AR・MRはいずれも異なる魅力を持ち、様々な分野において利用されています。
そのため今回はVR・AR・MRそれぞれの定義や特徴、活用事例についてお伝えします。

特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・ARとMRの違いを調べている方
・VRとAR・MRの本質的な違いについて知りたい方
・VR・AR・MRそれぞれの活用事例について知りたい方
・VR・AR・MRの今後について知りたい方

 

 

 

1.VR(仮想現実)とは


AR・MR関連画像
AR・MR関連画像

この章では、VR(Virtual Reality:仮想現実)とはなにか解説し、VRの具体的な活用事例についてお伝えします。

 

VRの定義

VRとはコンピューター上に作りあげられた仮想現実の世界に、自分が入り込んだかのような体験ができるテクノロジーのことです。

一般的には、ヘッドセットやゴーグルなどの器具を利用することで視覚や聴覚に訴えかけることで臨場感・没入感を演出することが多いといます。

 

 

VRの特徴

ヘッドセットやゴーグルにはCG(コンピューターグラフィックス)や360℃カメラで撮影された全周囲映像が映し出されます。

そして自分の動きに合わせて景色も現実のように流れていくことで、バーチャルの世界に自分が入り込んだかのような感覚が生まれます。

 

VRは主に現実とは別の世界を作り出し、その世界に私たちが入り込んでいくことを目的とした技術です。

現実とは切り離された世界へと入り込めることがVRの重要な魅力であり、「仮想」とは必ずしも非現実的な世界だけを指すわけではありません。

 

利用者が普段体験できないような場所・景色での現実を疑似体験することも、VRの活用方法の1つです。

たとえば深い谷にかけられたつり橋の上や深海の世界など、現実には存在しうるが通常行くことができない(危険である)世界の体験が、その例に挙げられます。

 

また、今回紹介する別の技術であるARやMRとは異なり、VRは現実世界への干渉を行いません。

VRは、あくまでも「現実とは別の場所へ入り込む」ことに着目して利用するテクノロジーだと言えるでしょう。

 

VRの技術やその発想自体は、20世紀の前半から存在下とされています。

しかし映像技術やテクノロジーがまだ発達していなかったことから、実用性が低いままでした。1990年前後に第一次VRブームがおこりますが、およそ10年程度でブームは終息してしまいます。

 

その後もハードウェア開発は続けられ、2010年代以降にハードウェアの性能が急速に進化したことで、現在のようにVRが幅広い分野に使用されるようになりました。

 

 

VRの活用事例

VRの「別の現実に入り込む」という特徴は、以下の通り様々な分野で活用されています。

 

<VRの活用事例>
家庭用ゲーム
不動産分野
旅行産業
人材教育


・家庭用ゲーム

家庭用ゲームへの活用は、多くの方がイメージしやすいものでしょう。

VRの高い没入感を利用することで、本当にゲームの世界に入り込んだかのような臨場感のあるプレイが可能となります。

 

これまでに発売され人気を博していたゲームのVRリメイク版も登場しており、ゲーム産業において新たな可能性を広げていると言えます。

 

・不動産分野

不動産分野においても、実はVRの技術が活用されています。

それは、「VR内見」です。内見とは、新しく購入する予定の物件に実際に訪れ、中の様子を確認することを指します。

 

購入希望者にとっては非常に重要ですが、運営する側にとっては比較的負担が大きい物です。

しかしVR技術を導入することで、店舗にいながら各物件の様子を臨場感を持って体験できるようになります。

 

・旅行産業

旅行産業においても、VRは活用されています。

VRを活用することで、実際に現地へと赴くことなく、現地の雰囲気を感じ取ることが可能となっています。

 

VR技術を活用することで、様々な事情から旅行に行けない方とも一緒に旅行を楽しむことができます。

また、新型コロナウイルスが流行している近年のように長距離の移動が制限されている状況であっても、普段の生活圏にいながら旅行を楽しめます。

 

VRが演出できる「別の世界へ行ける」効果や臨場感・没入感が、非常によく活かされている事例だと言えるでしょう。

 

・人材教育

VRの活用事例としては、人材教育の分野についても欠かせません。

たとえば建設業界であれば、現実では再現することが難しい墜落や落下などの体験も、VRによって実現できます。

 

また、接客業においてもサービスや製品、顧客対応に関するトレーニングをユーザーに迷惑をかけることなく実現可能です。

プログラムの組み方によって、不測の事態への対応方法を学べる点は、VR活用の大きな意義だと考えられます。

 

 

 

 

2.AR(拡張現実)とは


AR・MR関連画像
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この章では、AR(Augmented Reality:拡張現実)とはなにか解説し、ARの具体的な活用事例についてお伝えします。

 

ARの定義

ARとは、デバイスを通じてさまざまなものを見ることで、現実世界にデジタル情報を加えて世界を拡張するテクノロジーを指します。

一般的には、スマートフォンやタブレットについているカメラ機能やサングラス型のARグラスを通じて世界を見ることで、実際には存在しないものがあたかもそこに存在するような感覚を体験できます。

 

 

ARの特徴

ARの特徴は、現実の世界に仮想世界を重ねて、現実世界を「拡張」することにあります。

VRが現実とは切り離された仮想世界へ入り込む技術である一方で、ARは現実世界を主体としてそこに新たな価値として「非現実」を付加する技術だと言えるでしょう。

 

ユーザーの視点からでは、深さらえた情報は現実と重なり、その一部として存在していると認識されます。

AR技術によって表現されるものは、非常に多岐にわたります。対象の詳細な情報や現実には存在しないキャラクター、対象の将来の姿や理想像など、挙げだしたらきりがありません。

 

現実に紐づけた付加情報を提供して利便性を高めたり、現実に対する深い洞察を与えたりと、ARの用途は発想次第で広がります。

 

 

ARの歴史

ARの技術が一般的に広まり始めたのは、1990年代のことです。

1992年にはアメリカ空軍のアームストロング空軍研究所によって、AR技術を活用した航空機の操作能力向上システムが開発されました。

 

そして一般的にもAR技術が広まり広く認知されるようになったのが、2000年代に登場したゲームへの活用でした。

以後AR技術はスマートフォンアプリへの活用によって認知度を高めていきます。

 

そして2016年の「Pokemon Go」の大ヒットによって、ゲームへの活用はさらに積極的に行われるようになっていきました。

 

 

ARの活用事例

ARの技術は、以下の通り様々な分野で活用されています。

 

<ARの活用事例>
広告業界
物流業界
美容業界
環境業界

 

・広告業界

ARの活用事例としては、広告業界におけるものが挙げられます。

日経新聞がリリースしている「日経AR」は、専用アプリを通して新聞を見ることで、対象物が立体的に浮かび上がるサービスです。

 

このように、紙面や画面にアプリなどをかざすことで、ただ情報を読むだけでなくエンターテイメントとして楽しめるような工夫が数多く見られます。

ARを活用した広告は分かりやすいだけでなく、楽しみながら閲覧できるため印象にも残りやすいと考えられます。

 

・物流業界

物流業界においても、ARの活用は実際に行われています。

タブレットをはじめとするデバイスを通して倉庫を見ることで、在庫や部品の場所を簡単に確認することが可能です。

 

タブレットの画面には場所の詳細が表示され、ピックアップすべき商品や部品も表示されます。

物を探す時間を削減し、取り間違いも防げる点で業務効率化において高い効果が見込める活用事例です。

 

・美容業界

AR技術の活用事例としては、美容業界におけるものも挙げられます。

アプリを起動することで、特定の化粧品を使ったメイクを体験することができます。

 

あくまでも疑似体験であることから、商品を購入することなく事前に使用した状態を確認可能です。

画面上でリアルに使用感を確認できるため、返品率の低下やユーザーの満足度向上などにつなげられます。

 

・観光業界

VRの活用事例でも登場した環境業界は、ARも活用しています。

スマートグラスを活用することで、季節に関係なく紅葉や桜などの季節限定の風景を楽しめます。

 

 

 

3.MR(複合現実)とは


AR・MR関連画像
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この章では、MR(Mixed Reality:複合現実)とはなにかについて解説し、MRの具体的な活用事例についてお伝えします。

 

MRの定義

MRとは、デバイスを装着することで、ユーザーの動きや位置に合わせて情報を表示させたり、デジタル情報を触って実際に操作したりできるテクノロジーのことです。

MRはARをさらに発展させたテクノロジーであり、表示された情報の操作や書き換えなどが実際に行える点で非常に画期的であると言えます。

 

MRの特徴

MRに関して特筆すべき点は、画面上に表示された不可情報に対して、ユーザーが干渉できる点です。

たとえば、AR技術が生かされた有名サービスである「Pokemon Go」では、画面上に出現したモンスターに対して近づくことはできません。

 

しかしMR技術を活用することで、対象の後ろに回り込んだり、様々な情報を表示させたり編集できたりすることが可能となります。

また、MRの特徴としては、同じ空間で複数人が同時体験できることも挙げられます。そのため、ゲームの分野ではもちろんビジネスシーンにおいても、MRのテクノロジーはさらなる活用が期待されているのです。

 

実際にMRの開発競争は進んでおり、AIや5Gなどの有名テクノロジーと並んで注目を浴びています。

 

 

MRの歴史

MRの歴史は、1990年代の半ばに始まったと言えます。

1994年に、トロント大学のポール・ミルグラム氏らによって提唱されました。

 

その後MRが実際に市場へと出回る製品に搭載されたのは、2015年に発表された「HoloLens」が初めてだと思われます。

HoloLensは外部接続を必要としないヘッドマウントディスプレイです。コントローラーを使わずに、ハンドトラッキングと音声入力によって操作ができる、当時としては非常に画期的な製品でした。

 

その後も産業用製品にMRが活用され続けますが、ついに一般ユーザー向け製品として2020年8月にリリースされた「NrealLight」が登場します。

性能面では産業用製品に劣るものの、圧倒的な低価格と軽量化を実現したことで、一般ユーザーでもMR体験を気軽にできるようになりました。

 

 

MRの活用事例

MRの技術は、以下の通り様々な分野で活用されています。

<MRの活用事例>
製造業界
建設業界
エンターテイメント業界
医療業界

 

・製造業界

MRの活用事例としてはまず、製造業界における事例が挙げられます。

製造工程や手順、装置の操作方法などを表示させることで、作業中でもリアルタイムに取るべき行動を確認可能です。

 

MRを活用することで熟練工の技術を再現でき、業務の属人化や人手不足の解消につなげることが期待できます。

後継者不足に悩む産業は少なくなく、今後もさらなる活用が望まれています。

 

・建設業界

建設業界も、MRを活用している行化の1つです。

デバイスによって完成イメージを原寸大で映し出し、完成後の雰囲気を様々な角度から観察できるようになります。

 

MRは複数人でイメージを共有できる点も重要であり、縮小した完成イメージを表示させることでチームで共有することも可能です。

作業効率化はもちろん、チームメンバーのさらなるクリエイティビティの発揮にもつなげられる活用法です。

 

・エンターテイメント業界

エンターテイメント業界でも、MR技術は活用されています。

各種メディアで取り上げられて注目を浴びているゲーム「Hado」は、その良い例でしょう。

 

魔法の球を出したり盾ではじいたりすることで、これまでゲームの中だけに納まっていた世界が現実に飛び出してきたような興奮を味わえます。

 

・医療業界

繊細さが要求される医療業界においても、MR技術の活用が期待されています。

手術中に臓器の状態や患者の健康状態をリアルタイムで確認できるようにすることで、手術に参加する誰もが等しく患者情報を確認できるようになります。

 

手術部位をCGによって透視する、手術の手順をチームで共有するなど、様々な活用方法が今後考えられていくことでしょう。

 

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4.VR・AR・MRは今後どうなる?


AR・MR関連画像
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VR・AR・MRは、今後どうなっていくのでしょうか。

これらの技術をすべて含む総称として「xR」という言葉があります。

 

これまでのxR市場は、ゲーム業界の需要がけん引していました。しかし今後の展望としては、ビジネス分野での益々の活用が考えられます。

ARやMRの技術は、遠隔地からの作業も可能とします。製造業や医療分野などにおいて、場所の制限をうけないサービス提供に大いに活用されていくでしょう。

 

また、近年から今後の世界について考えるうえでは、新型コロナウイルスの存在は無視できません。

新型コロナの感染拡大によって、「非接触」や「非対面」に対する価値が高まりました。

 

xRを活用することで、バーチャルショッピングや自宅にいながらの旅行などのサービスが広がっていくことも考えられます。

xRの活用方法は、もちろん今回紹介したものだけにとどまりません。

 

テクノロジーの発達と私たちの想像力によって、これまで想像もしなかったサービスや技術が生み出されることも、充分考えられるでしょう。

 

 

 

 

5.まとめ


テクノロジーによる仮想現実の活用方法として、VRやAR、MRなどが挙げられます。

これらはそれぞれに異なる特徴・魅力を持っており、工夫次第で様々な方向に可能性を広げることができるでしょう。

 

現在でも様々な分野において活用されており、今後はまずます成長が期待される分野だと考えられます。

 

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