公開日:2022.06.02
更新日:2025.03.24
多くの企業が自社のWebサイトを持つようになった現代において、専門的な知識を活用して運営や改善のアドバイスが行える「Webアナリスト」に注目が集まっています。
将来的にもWebアナリストの存在は、事業内容にとらわれず多くの企業に必要とされるでしょう。
そんなWebアナリストとしての活躍を目指すのなら、「Webアナリスト検定」の資格取得がおすすめです。
Webアナリスト検定は、Webアナリストの専門知識を持つ人材であることを証明するだけでなく、Webアナリストになるための登竜門にもなっています。
本記事では、Webアナリスト検定の特徴とメリットを解説します。
この機会にWebアナリスト検定の魅力を確認し、取得を目指して試験対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
あなたの経験職種のフリーランス案件相場を確認しませんか?
<目次>
1.Webアナリスト検定とは
Webアナリストとは
2.Webアナリスト検定試験
Webアナリスト検定の詳細
Webアナリスト検定の出題範囲
Webアナリスト検定の受験者数・合格率・難易度
Webアナリスト検定の申し込み手順
Webアナリスト検定の有効期限
Webアナリスト検定の勉強時間
3.Webアナリスト検定の資格取得のメリット
Googleアナリティクス知識などWebアナリストに必要なスキルや知識が身に付く
IT/Webを含む企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
4.Webアナリスト検定の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
5.Webアナリスト検定合格のためのおすすめの参考書や勉強法
おすすめ問題集①:サイトの改善と目標達成のための Web分析の教科書
おすすめ問題集②:JWA公認 Webアナリスト検定 公式テキスト
Webアナリスト検定講座の受講も検討しよう!
6.Webアナリスト検定って意味ない?
7.Webアナリスト検定とウェブ解析士ってどっちが良い?
8.まとめ
Webアナリスト検定とは、Webアナリストとして活躍するための知識・スキルを測る一般社団法人日本Web協会(JWA)認定の資格制度です。
資格取得によってWebサイト内で収集したデータ分析や具体的な改善案の提示など、企業の成果を出せる人材であることを証明できます。
Webサイトにおける分析の基礎と実践的なスキル獲得を目指す場合には、Webアナリスト検定の取得が検討されるでしょう。
Webアナリストの試験を受ける際には、事前に専門講座を受講することができます。
必要な知識をWebアナリストの講座で学んだ上で、試験に臨めるのが特徴です。(講座を受講しないで、直接検定試験を受けることも可能です)
講座では分析システムのメインで使われている「Googleアナリティクス」を体系的に学んだり、分析前のデータ整理をはじめとした準備の方法などを把握できます。
専用講座は5時間(1日)の構成で授業が組まれているため、短時間でWebアナリストに必要な知識を身につけられます。
Webアナリスト検定の講座は、ただ知識を詰め込んだり、ツールの使用方法やテクニックの習得に執着しない点が特徴です。
実際の企業で活躍している講師陣が指導を行うため、実践的なスキルを現場で活用できるWebアナリストとして成長できるでしょう。
Webアナリストとは、Webサイトのアクセス内容などを分析して、具体的な改善案をアドバイスする職業です。
アクセス解析を参考に状況把握等を行い専門的なアドバイスを行う役割があります。
Webサイトからの離脱率を高めているページを指摘したり、 SEO対策が不十分なページの改修を促してサイト流入率を高めたりと、さまざまな改善案をデータを用いて具体的に提案するのが仕事です。
アクセス解析のためには、GoogleアナリティクスやGoogle Search Console(サーチコンソール)はもちろん、さまざまなツールを使いこなせるスキルも必要とされます。
例えばエクセル、Access、ヒートマップ、TableauなどBI(ビジネスインテリジェンス)ツールが使えると多くの企業で活躍が可能です。
そのほか、ある程度のWeb構築スキルやHTML/CSS、JavaScriptなどWebサイト構築で使用する開発言語を身につけていると、エンジニア側の理解度が上がったり、さらに自分でWebサイトの改修を行えるようになります。
海外と比較するとWebアナリストの活躍の場は、まだこれから広がっていく段階にあります。
Webアナリスト兼プログラマーとして活躍できれば、より就職・転職がしやすくなるでしょう。
Webアナリスト検定は、Webサイト分析や専門ツールの使い方の講義後、オンラインテストを行う形で実施されます。
専用講座を受けずに検定試験だけに挑戦することも可能なので、自分の学習レベルと相談してどちらにするか考えておきましょう。
Webアナリスト検定の試験を受ける際には、以下の詳細を確認しておきましょう。
試験名 |
Webアナリスト検定 |
---|---|
試験会場 |
各地域の協会加盟企業(協会認定運営会社))が定める会場 ・デジタルハリウッドSTUDIO仙台 ※受験会場の詳細はこちらから確認可能 |
試験日程 |
各地域の協会加盟企業(協会認定運営会社))が定める会場により異なる 試験の開催日情報は検定スケジュールの概要ページで確認可能 |
試験時間 |
80分 |
出題数 |
70問 |
出題形式 |
オンラインテスト(CBT試験) |
合格基準 |
各カテゴリで40%以上かつトータル75%以上 |
受験資格 |
特になし |
受験料 |
開催する協会加盟企業によって異なる ・株式会社Too |
試験当日の持ち物 |
・写真入の身分証明書(免許証・社員証)または健康保険証 |
試験結果 |
試験後、その場ですぐに合否と点数が発表される |
Webアナリスト検定は受験資格が設けられていないため、誰でも受験が可能です。
事前にテキストの購入と講座の受講が可能なので、しっかりと勉強すれば知識が不十分でも巻き返せます。
講座・試験に参加する人数が足りない場合、その回の受講は中止もしくは延期される可能性があります。
例えば株式会社Tooの場合、講座開催1週間前までに参加者が4名に満たない場合は、中止・延期となる可能性があることを公式サイトに明記しているので注意が必要です。
Webアナリスト試験の受験料は、主催する協会加盟企業によって金額が変わります。
事前に自分が受験するテストの主催企業と、受験料を確認しておく必要があるでしょう。
Webアナリスト検定の出題範囲は、以下の7項目となっています。
事前にそれぞれの項目を確認し、その特徴の理解と対策を取ることが必要です。
以下を参考に、Webアナリスト検定の試験における出題範囲をチェックしてください。
1.Webアナリストとは
2.ユーザーフローに沿ったデータ分析の考え方
3.集客フェーズ
4.回遊フェーズ
5.コンバージョンフェーズ
6.リピートフェーズ
7.デジタルマーケティング概論
(引用:Webアナリスト検定のカリキュラム)
Webアナリスト検定の受験者数は、1回の講座・試験ごとに座席数の定員が設けられています。
例えば株式会社Tooの場合、1回の講座では30名の定員を設定し、満席となった場合にはその講座・試験に参加ができません。
また、講座を受講した場合、「講座受講月+3か月以内」に試験を受ける必要があります。
Webアナリスト検定の合格率は、8割程度の人が試験の基準をクリアしていると公式が解答しています。
事前に講座を受講できる点なども考慮すると、比較的難易度の低い資格試験だと言えるでしょう。
経済産業省の「ITSS(IT Skill Standard)」と比較して考えると、Webアナリストは専門知識が必須とされないレベル1の「ITパスポート試験」やレベル2の「基本情報技術者試験」などが近い難易度の試験となります。
また類似する検定試験に「ウェブ解析士」や「ネットマーケティング検定」があります。ウェブ解析士の合格率は61.06%、ネットマーケティング検定の合格率は85.9%です。
上記数値よりネットマーケティング検定と同等レベル、ウェブ解析士の方が難易度は高いということがわかります。
Webアナリスト検定を受験する場合、以下の手順で申し込みが行えます。
1.協会加盟企業ホームページで申し込み
2.支払い案内のメールが送信されるため、内容を確認して受験料を支払う(支払い方法はクレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済)
3.講座を受講する場合は公式テキストの購入
4.資料と受講URLを受け取る(受講1週間前までに発送・送信される)
5.1日で5時間の講座を受講する
6.受験案内が記載されたメールを受け取る
Webアナリストの試験だけを受ける場合、上記3〜5までの工程を省略できます。
既に講座を受講した経験がある人や、合格の自信がある場合には、試験のみを受ける方が時間と受験料を節約できます。
Webアナリストの試験は、受験後すぐに合格/不合格の結果が表示されます。
認定証の発行は2ヶ月以内が目処になっているため、合格後は発送を待ちましょう。
残念ながら不合格だった場合には、再試験の申し込みを行うことで再び受験が可能です。
Webアナリスト検定の有効期限は、公式ホームページに記載されていません。
非公開となっているため、有効期限をチェックしたい場合には公式ホームページ経由での問い合わせが必要です。
Webアナリスト検定の合格に必要な勉強時間は、5〜15時間程度になると予想されます。
事前に購入するテキストを使った勉強時間と、受験前に受けられる講座の受講時間である5時間が、必要な勉強時間になるでしょう。
しっかりと受験対策を取りたいのなら、自宅でテキスト学習を行いつつ専用の講座を受けるのがおすすめです。
Webアナリスト検定の資格取得には、さまざまなメリットがあります。
以下から、どのようなメリットがあるのかを具体的に解説します。
Webアナリスト検定は、Googleアナリティクスの使い方や知識を身に付けるのにうってつけの資格試験です。
合格に必要な勉強を重ねることで、自然とGoogleアナリティクスをはじめとした知識を得られる点はメリットです。
Googleアナリティクスの使い方や、各種データの分析方法が理解できるようになれば、Webアナリストとして働くために必要な知識が手に入ります。
将来的にWebアナリストとして本格的に活動していきたい場合には、Webアナリスト検定の資格取得過程が自身の成長につながるでしょう。
Webアナリスト検定の資格取得は、ITやWeb関係の企業への転職・就職に活用できます。
Webアナリスト検定に合格した実績があれば、専門知識・スキルを所有していると判断されるため、専門分野での採用がされやすくなるでしょう。
特にWebアナリストがいない企業にとって、Webアナリスト検定の資格取得者は魅力的な人材となります。
Webアナリスト検定の取得をきっかけに、会社から資格手当や報奨金を貰える可能性があります。
従業員のスキルアップ支援のために、資格取得者に報奨金などを支給する会社は増えています。
Webアナリスト検定を受験する場合には、事前に報奨金や手当の対象になるか確認するのがおすすめです。
資格取得が仕事の収入アップにつながる場合、試験勉強のモチベーションも高まり、結果として合格する確率が上昇するでしょう。
多くのメリットがある一方で、Webアナリスト検定の資格取得にはデメリットもあります。
事前にデメリットを確認し、対策が取れるように備えてみてください。
Webアナリスト検定は合格率8割という比較的易しめの試験ですが、それでも合格のためには勉強が欠かせません。
合格に必要な勉強時間を確保しなければならない点は、Webアナリスト検定の資格取得を目指す際のデメリットになるでしょう。
勉強時間は先に解説した通り、5〜15時間程度で済むことが多いです。
最初からWebアナリストやGoogleアナリティクスに関する知識を持っている場合には、短時間の勉強だけでも合格を目指せるでしょう。
逆に、Web関係の知識やスキルがまったくない場合には、平均よりも多くの勉強時間が必要です。
ときにはプライベートの時間の大半を、Webアナリスト検定の勉強に注ぎ込まなければならない可能性もあります。
資格試験時にはきちんと勉強時間を確保できるように、試験日から逆算してスケジュールを立てておくことがおすすめです。
Webアナリスト検定に合格するためには、適切な参考書を使って勉強時間を効率良く使うのがポイントです。
以下からは、Webアナリスト検定の受験時に推奨されている参考書や勉強法を紹介します。
(出典:Amazon)
Webアナリスト検定を受験する際には、一般社団法人日本Web協会が公式サイトで紹介している「サイトの改善と目標達成のための Web分析の教科書」が必須です。
Webサイトの継続運営や目標達成を成功させるための分析法と、具体的な改善の知識が詰め込まれています。
Webアナリスト検定の試験内容に適した参考書となっているため、まずはこちらの書籍からWeb分析における基本を学びましょう。
(出典:Amazon)
「JWA公認 Webアナリスト検定 公式テキスト」も、Webアナリスト検定に欠かせない参考書です。
JWA公認 Webアナリスト検定 公式テキストは試験前の講座でも使用されるため、受験料を支払ったあとに自宅に郵送されてきます。
全体の受験料にはこちらの書籍の購入費も含まれているため、特別な事情がなければ別途購入する必要はありません。
一方で、主催する企業によっては受験料が安い分、公式テキストの購入費が省かれているケースがあるため、事前に受験料の内訳を確認しておきましょう。
Webアナリスト検定の講座を受ける場合、事前にこちらの公式テキストを1章〜7章まで学習しておく必要があります。
試験対策の一環として、テキストが届いたら中身を確認して試験に備えておきましょう。
Webアナリスト検定試験に挑戦する場合、専用講座の受講を検討する方もいるでしょう。
5時間を使ってWebアナリスト検定に必要な知識・スキルを効率良く習得できるため、合格率を高められるでしょう。
しかし、講座の受講には受講料がかかり、短時間とはいえ1日で5時間もの時間を拘束されてしまいます。
そのため事前講座の受講は絶対ではなく、あくまでお金と時間に余裕がある場合に考える程度で検討してみてください。
Webアナリスト検定の資格取得は、ときに「意味がないのでは?」と疑問視されることがあります。
それは受験者の8割が合格していながら、Webアナリストの重要性がまだ国内に浸透しきっていないために、資格を有効に使える機会が少ないことが理由だと考えられるでしょう。
しかし、Webアナリスト検定の資格の取得には、将来的に大きな意味があると想定できます。
Webアナリスト検定の試験によって習得できる知識やスキルは、多くの企業の分析業務や事業の改善策の提案に活用可能です。
今の会社や転職先でWebアナリスト検定の知識・スキルを活かすために行動できれば、決して意味のない資格にはならないでしょう。
逆にいえば、Webアナリスト検定の資格取得だけで満足してしまい、具体的に業務に活かすことがなければ、勉強と試験の過程は意味のないものになります。
積極的にWebアナリスト検定を使って行動に移すことが、資格に意味を持たせることにつながるでしょう。
Webアナリスト検定の取得時には、同じく分析関係の資格である「ウェブ解析士」が比較対象に挙げられることが多いです。
ウェブ解析士とは、一般社団法人ウェブ解析士協会が認定する資格で、Webアナリスト検定と同様に分析業務に関する知識やノウハウを試されます。
ウェブ解析士はWebアナリスト検定と違い、マーケティングに関する分析について学ぶのが特徴です。
難易度別に「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3つに分類されている点も違いとなり、受験者は自分のレベルに合わせて試験を選択できます。
どちらも分析に関する知識を得られる点では共通していますが、その方向性や試験内容は異なっているため、一概にどちらが良いとは判断できません。
受験前にWebアナリスト検定とウェブ解析士の両方の特徴を把握し、自分の将来に役立つ可能性の高い資格を優先するのがポイントです。
Webアナリスト検定取得後は、Webサイトの分析やデータを参照してのアドバイスなど、さまざまな業務に活かせる知識とスキルが得られます。
将来Web関係の職場で仕事をしたいのなら、この機会にWebアナリスト検定の詳細を確認して受験に挑戦してみるのもおすすめです。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
なお、フリーランススタートはiOSアプリ版やAndroid版をリリースしています。
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